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第4章 異世界編
【閑話】 バス旅と犬の恋
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*犬の名前をハヤトからダイキに変更しました!
(たけしside)
今日のロケは上からの命令で、前から気になっていた元ラグビー日本代表選手だったA氏の店を、さり気なく紹介する事。
家の眷属がヘマをやって、罰として彼の店で念の為に護衛をしているから、その様子見もある。
予定通り昨日、あの男の判決も出たし実家の首藤家も力を失ったので、問題がなくなったからTVで店を紹介して、義理を返しておこうというのだ。
何時ものデレクターには申し訳ないが、急病で一時的に相方のみきおの方の眷属のデレクターに代わってもらった。
みきおがA氏と話している間に、俺は護衛についているダイキと話しをする事にした。
『久しぶりだなダイキ。元気そうで良かった。』
『あっ♪たけしパイセンお久しぶりっす!
お陰様で、凄く可愛いがってもらってますよ♪』
まぁここの奥さんのブログに書いてあったから、だいたいの事は知ってるけどな。
『実はお嬢さんと《大きくなったら結婚しよう♡》って約束したんですよ~♪』
『……………………。
イヤ…何言ってるんだか解らない。』
『この前、お嬢さんと2人きりの時、思い切ってプロポーズしたんですよ♡
そしたらお嬢さんもオイラの事大好きだって♪』
『それ…犬語で言ったのか?』
俺の質問に、ダイキは尻尾を千切れる殆どの勢いで振りながら答えた。
『やだなぁ~。当たり前じゃないですか♪
オイラまだ若いんで~犬の姿のまま人語で喋るとか無理っすよ♪』
可哀想だがその話し、お嬢さんにはまったく伝わってないぞ。
『おっ!そろそろ話しが終わったみたいだから、俺ら次のバス停に行くわ。
近いうちにプライベートで来るから、続きはまた今度な!』
こうして俺達は次のロケ先へと向かって、歩いて行った。
数日後、プライベートでA氏の店を訪れたら、この前と違ってダイキはえらく落ち込んでいた。
『聞いてください!たけしパイセン!!
お嬢さんが昨日、保育園の男友達を連れて来て、《あたち、このひととけっこんする♡》って…オイラという者がありながら酷いっす~!!』
あゝ…まぁまだ4歳の子供だからなぁ……。
『まぁ、頑張れ。そのうちお前に相応しい相手が見つかるから。』
としか言いようがない。
その後ダイキは彼女が小学校に上がる頃、『修行して今度こそ、お嬢さんにプロポーズを受けてもらうっす!』と言ってかの地を離れて行った。
やがて彼女も進学の為、かの地を離れ都会に出て行くのだろう。
その後ダイキと大好きなお嬢さんとの恋が、どうなったかはまた別の話し……
(たけしside)
今日のロケは上からの命令で、前から気になっていた元ラグビー日本代表選手だったA氏の店を、さり気なく紹介する事。
家の眷属がヘマをやって、罰として彼の店で念の為に護衛をしているから、その様子見もある。
予定通り昨日、あの男の判決も出たし実家の首藤家も力を失ったので、問題がなくなったからTVで店を紹介して、義理を返しておこうというのだ。
何時ものデレクターには申し訳ないが、急病で一時的に相方のみきおの方の眷属のデレクターに代わってもらった。
みきおがA氏と話している間に、俺は護衛についているダイキと話しをする事にした。
『久しぶりだなダイキ。元気そうで良かった。』
『あっ♪たけしパイセンお久しぶりっす!
お陰様で、凄く可愛いがってもらってますよ♪』
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『実はお嬢さんと《大きくなったら結婚しよう♡》って約束したんですよ~♪』
『……………………。
イヤ…何言ってるんだか解らない。』
『この前、お嬢さんと2人きりの時、思い切ってプロポーズしたんですよ♡
そしたらお嬢さんもオイラの事大好きだって♪』
『それ…犬語で言ったのか?』
俺の質問に、ダイキは尻尾を千切れる殆どの勢いで振りながら答えた。
『やだなぁ~。当たり前じゃないですか♪
オイラまだ若いんで~犬の姿のまま人語で喋るとか無理っすよ♪』
可哀想だがその話し、お嬢さんにはまったく伝わってないぞ。
『おっ!そろそろ話しが終わったみたいだから、俺ら次のバス停に行くわ。
近いうちにプライベートで来るから、続きはまた今度な!』
こうして俺達は次のロケ先へと向かって、歩いて行った。
数日後、プライベートでA氏の店を訪れたら、この前と違ってダイキはえらく落ち込んでいた。
『聞いてください!たけしパイセン!!
お嬢さんが昨日、保育園の男友達を連れて来て、《あたち、このひととけっこんする♡》って…オイラという者がありながら酷いっす~!!』
あゝ…まぁまだ4歳の子供だからなぁ……。
『まぁ、頑張れ。そのうちお前に相応しい相手が見つかるから。』
としか言いようがない。
その後ダイキは彼女が小学校に上がる頃、『修行して今度こそ、お嬢さんにプロポーズを受けてもらうっす!』と言ってかの地を離れて行った。
やがて彼女も進学の為、かの地を離れ都会に出て行くのだろう。
その後ダイキと大好きなお嬢さんとの恋が、どうなったかはまた別の話し……
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