【最終章】どうやら俺はただのモブではなかったらしい、フラグは折る為にある！

第4章 異世界編

18 異世界に行って来ました！ 1-18

時を戻そう……


（帰国？前日）


明日で向こうに帰らなけばならない。
その前にもう一度、両親の様子を見て行こう。


遠くから実家を覗いたら、庭にパトカーが止まっていた。
今朝、犬井さんから不機嫌そうな声で連絡があった。
首藤が３年前の殺人事件を自供したそうだ。
『まだ裏取り捜査の段階だが、おそらくモフ神様達の協力もあるから早めに決着はつくと思う。』
と言っていた。


不機嫌の理由は、帳場が立つと退職する時期が遅くなるからかな？
なんならパートナーさんだけ先に移住して、開店準備してもらって、時間ある時に会いに来るというプランでどう？
モフ神様達にお願いしてみるから。


どっちみち俺がポーラルタオ王国に戻ってからだから、今すぐ移住出来る訳じゃないし。
引継ぎとか終わってからで大丈夫だと思うけど。


いろいろと準備もあるから、早くても半年は先の話しだ。


あ…父さんと母さんが出て来た。
叔母さんもいるな。
アイラも首藤の被害者だし、心配しているだろうからやっぱり用事が済んだら、時間を遡って明後日辺りに返そう。


さて、ヤマさんに見つかる前に移動するかな？

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 (その日の夜)


「ネイサン君にお願いがあるの♪
実は私達、まだ新婚旅行に行ってないのよね。
それで、犬井さん達が向こうの世界に行く時に一緒に行っても良い？」


帰宅すると薫さんが待ち構えていて、『異世界新婚旅行に行きたい！』と言って来た。
今回いろいろお世話になっているから別に良いんだが公明が何と言うかだな。


「キミちゃんなら大丈夫よ♪
それに『転移した時間より後ならいつでも戻れる』のよね？」


「ええ…そうですよ。」


「だったら問題ないわね！
宮都にある大本宮の伏実稲荷様にお詣りしてから行きたいのよ。」


あそこの稲荷神社はお狐様の大本宮だからなぁ……
修学旅行で行った時は公明と一緒に居た俺も、お狐様に呼ばれたっけ。


せっかくお土産に『身代わりの護符』を貰ったのに、ブラック企業に就職した為、早々に心臓発作を起こして死にそうになって使ってしまった。


アレが残ってたら首藤に刺されても死ななかったんだろうなぁ……


次の職場がブラックじゃ無ければ良いけど。
て、俺そう言えば公爵家の息子だから、新しく王太子になった第二王子の側近になるんだよなぁ。
あの中に入らないといけないのは今から気が滅入る。


ずっとこっちで遊んでいたいが、そういう訳にもいかない。


明日には帰国？しなければいけないから、そろそろ荷造りしなければ。
と言ってもヤータ様から餞別で貰った、アイテムボックスのスーツケースに放り込むだけだからかなり楽なんだがな。


明日は前世行きつけだった喫茶店【愛コーヒー】に行って、グァテマラを飲んでとマスター特製のタラコパスタを食べよう。
そしてグァテマラとロイヤルブレンドの豆を買って帰ろう。


後日、本当に公明夫婦・犬井さんカップル・この話しを聞き付けたモフモフの方々と共に、ポーラルタオ王国に転移する事になるとは思わなかった。


それはまた、別の話し……


それではおやすみなさい。