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第3章 噂の真相

妖怪紹介コーナー7

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【猿猴】と【河童】

皆さんは【河童】というと緑色で頭にお皿を乗せた姿を思い浮かべますよね。

【河童】は、日本の妖怪・伝説上の動物、または未確認動物。標準和名の「かっぱ」は、「かわ(川)」に「わらは(童)」の変化形「わっぱ」が複合した「かわわっぱ」が変化したもの。

河太郎(かわたろう)とも言う。ほぼ日本全国で伝承され、その呼び名や形状も各地方によって異なるが、芥川龍之介の1927年の小説『河童 どうか Kappa と発音して下さい。』によって知名度が上がり、代表的な呼び名となった。類縁にセコなどがいる。

水神、またはその依り代、またはその仮の姿ともいう。鬼、天狗と並んで日本の妖怪の中で最も有名なものの一つとされる。具体例としては各地に残る河童神社、河童塚(鯨塚、道具塚と同じ)がある。

【猿猴】というのはその【河童】の一種で、中四国地方に伝わる伝説上の生き物です。

一般的にいう河童と異なるのは、姿が毛むくじゃらで猿に似ている点です。
金属を嫌う性質があり、海又は川に住み、泳いでいる人間を襲い、肛門から手を入れて生き胆を抜き取るとされている。
女性に化けるという伝承もあります。

『土佐近世妖怪資料』によると、3歳ほどの子供のようで、手足は長く爪があり、体はナマズのようにぬめっているという。

文久3年(1863年)に土佐国(現・高知県)で生け捕りになったとされる猿猴は、顔は赤く、足は人に似ていたといいます。

手は伸縮自在とされ、ある男が川辺に馬を繋いでいたところ、猿猴が馬の脚を引いて悪戯をするので、懲らしめようと猿猴の腕を捻り上げたが、捻っても捻ってもきりがなく、一晩中捻り続ける羽目になったそうです。

民俗学者・桂井和雄の著書『土佐の山村の妖物と怪異』によれば、土佐の猿猴は市松人形に化けて夜の漁の場に現れ、突くとにっこり笑うのだとか……

人間の女性を犯すこともあるとか。
猿猴が人に産ませた子供は頭に皿があり、産まれながらにして歯が1枚生えているといい、その子供は焼き殺されたといいます。

そう言えば、京極夏彦先生の【姑獲鳥うぶめの夏】って作品にそれらしいのが出てましたね。
(小説の内容はネタバレになるので、書きません!)

また河童に類する四国の妖怪にシバテンがいるが、このシバテンが旧暦6月6日の祇園の日になると川に入って猿猴になるといい、この日には好物のキュウリを川に流すといいます。

山口県萩市大島や阿武郡では河童に類するタキワロという妖怪がおり、これが山に3年、川に3年住んで猿猴になるという。

広島市南区を流れる猿猴川の名前の由来となっていて、付近では伝承にちなみ「猿猴川河童まつり」が開催されています。


【河童】の正体の推測


河童の正体は、水死体や、その人を水死させたものの想像であると推定されることが多い。

水死体は、皮膚は緑色をしており、(川底との摩耗のために)頭髪がすり減っており、肛門が拡大していることもある。これらの点は「体色が緑」「頭部がハゲ(皿がある)」「尻子玉を抜かれた」といった河童の特徴に合致する。水死体は体がガスで膨張していることもあり、これが河童の甲羅に見誤られた可能性もある。

また、スッポンの姿に似ていることから、スッポンを見間違えた可能性も指摘されている。

また、水死体が浮かぶような川や湖沼・池は、特に子供には水難事故の危険が高いため、「そこでは【河童】が出るので近づくな」と子供たちに警告するために、河童という妖怪が伝承され続けてきた、という推定もある。

川や池、海で遊ぶ時は皆さん充分気をつけてくださいね!



(参考・引用文献 ウィキペディア、京極夏彦【姑獲鳥の夏】より)
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