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初等部編
ちびっ子探偵タークちゃん1-4
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学園街路地裏の行き止まり、もう逃げ場は無い。
「もう後がないぜお嬢ちゃん!」
「観念しな!!」
どう聴いても悪役セリフだよ。
コレでよく『強盗じゃ無い!』って言い切れるよね。
貴族令嬢誘拐未遂は、重罪だよ!
それにほら、こっちに向かって来る足音が……
「そこまでよ!強盗犯共!!」
やっと来たよ。
て、何で衛兵隊じゃなくて、エリーちゃん達なの?
エリーちゃんは右手で強盗犯のおじさん達を指差し、左手を腰に当て従者のクリス君とケイトちゃんの飼い猫のシルバーを従えて、颯爽と現れた。
エリーちゃん、人を指差しちゃいけないんだよ。
ところで衛兵隊の人は?
え?!【別の重大事件】が発生して来られない?
タイミング悪!!
でも、シルバーが来てくれたから大丈夫だよね。
たぶん……
「勇者シルバーが来たからには、もう貴方達は終わりよ!」
と言うエリーちゃんに、強盗犯のおじさん達は、一瞬顔を見合わせてから一斉に大笑いをしだした。
「「「「…………ゲラゲラ♪」」」」」
「何処に勇者シルバーがいるんだよ?」
「ガキ2人と猫しかいねーじゃねーか♪」
そう言ってエリーちゃん達を、馬鹿にして来た。
まぁ普通そうなるよね……
王様と謁見した時の新聞のニュースや凱旋パレードで、目立ってたのはライネル様だったから。
勇者シルバーもちゃんと一緒にいたんだけどね。
パレードの時なんて馬車の一番目立つところに澄まして座ってたんだけどなぁ。
まぁそれはいいとして、本当にそろそろどうにかしてくれないと、後ろの荷物が……
その時、僕は気がついた。
おじさん達がエリーちゃん達に、気を取られている間に、屋根の上にエリーちゃんの専属バトルメイドのモリリンと、侯爵家と伯爵家の兵士達が投網を持ってスタンバイしている事に。
流石はエリーちゃん、自分達を囮りにしておじさん達を捕まえる作戦だ!
「さぁ!行くのです勇者シルバー!!」
しかし、シルバーはエリーちゃんの言葉を無視して毛の手入れを始めた。
あれ?違ったの?!
一瞬、身構えたおじさん達……
毛の手入れをしていていつまでたっても戦う気の無いシルバー。
「舐めてんのか、ガキ共!!」
とその瞬間、上から投網が投げられおじさん達は呆気なく網に絡めとられた。
「もう後がないぜお嬢ちゃん!」
「観念しな!!」
どう聴いても悪役セリフだよ。
コレでよく『強盗じゃ無い!』って言い切れるよね。
貴族令嬢誘拐未遂は、重罪だよ!
それにほら、こっちに向かって来る足音が……
「そこまでよ!強盗犯共!!」
やっと来たよ。
て、何で衛兵隊じゃなくて、エリーちゃん達なの?
エリーちゃんは右手で強盗犯のおじさん達を指差し、左手を腰に当て従者のクリス君とケイトちゃんの飼い猫のシルバーを従えて、颯爽と現れた。
エリーちゃん、人を指差しちゃいけないんだよ。
ところで衛兵隊の人は?
え?!【別の重大事件】が発生して来られない?
タイミング悪!!
でも、シルバーが来てくれたから大丈夫だよね。
たぶん……
「勇者シルバーが来たからには、もう貴方達は終わりよ!」
と言うエリーちゃんに、強盗犯のおじさん達は、一瞬顔を見合わせてから一斉に大笑いをしだした。
「「「「…………ゲラゲラ♪」」」」」
「何処に勇者シルバーがいるんだよ?」
「ガキ2人と猫しかいねーじゃねーか♪」
そう言ってエリーちゃん達を、馬鹿にして来た。
まぁ普通そうなるよね……
王様と謁見した時の新聞のニュースや凱旋パレードで、目立ってたのはライネル様だったから。
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その時、僕は気がついた。
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「さぁ!行くのです勇者シルバー!!」
しかし、シルバーはエリーちゃんの言葉を無視して毛の手入れを始めた。
あれ?違ったの?!
一瞬、身構えたおじさん達……
毛の手入れをしていていつまでたっても戦う気の無いシルバー。
「舐めてんのか、ガキ共!!」
とその瞬間、上から投網が投げられおじさん達は呆気なく網に絡めとられた。
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