7 / 32
スポーツドリンク
スポーツドリンク4
しおりを挟む
悪魔くんのカウントダウンが終わったが、仁志は何も答えない。この状況ではどちらでもよかった。むしろ、早く済ませて昌代達が帰ってくる前にこの場から去って欲しかった。
「何も答えないならどちらとも味わえ。まずはこのドリンクからだ」
悪魔くんはペットボトルボトルの蓋を取り、仁志の鼻をつまみながら黄色いドリンクを仁志の口に突っ込んだ。
呼吸の出来なくなった仁志は苦しくなり、むせながら、ドリンクを飲み込むしかなかった。
ゴボゴボゴボ
先程さんざん吐いたドリンクがまた胃の中に注ぎ込まれる。
ペットボトルの底に溜まっていた不透明な目玉のようなものも口の中でゴロゴロと転がっている。
悪魔くんはそれも全て飲み込ませようと鼻と口を塞ぐ。
仁志は受け入れたくない異物が喉を通って行く気持ち悪い感覚を覚えた。
全ての黄色いドリンクが仁志の胃袋に放り込まれた後に悪魔くんはもてあそぶように包丁を仁志にかざして見せつけた。
腐った黄色いドリンクが胃の中にさらに追加された仁志はすでに死を覚悟していた。先程半分の量を飲み込んだ時点でこれだけ動けなくなっているわけである。
この黄色い腐ったドリンクの神経に作用する毒素は半端ない。
さらに半分追加された今、いつ心臓が鼓動を失ってもおかしくない。
今更悪魔くんが包丁で刺そうが刺すまいが死ぬことには変わりない。
ただ、昌代や子供達の無事を願う。
「次はこの包丁を腹に味わってもらう」
そう言うと悪魔くんは包丁を静かに腹に刺しこんだ。
皮肉な事に仁志が普段から砥石で研いで手入れをしている切れ味抜群の出刃包丁である。
悪魔くんの体重がかけられ、すーっと静かに包丁は腹の中に入っていった。
傷口からは血が溢れてきた。
仁志は血が腹の中に溜まっていく様を感じたが不思議と痛みは感じなかった。
悪魔くんは腹を開けた後、先程の黄色いドリンクの様子を見ようと胃袋を手で探った。
胃は膨れあがりドリンクが中を満たしているのが感じられた。
悪魔くんはその胃に出刃包丁を突き立て中身を確認した。
黄色い腐ったドリンクが胃の切り口から溢れ出し血と混ざりあった。
その時、ガチャリと玄関のドアが開き、昌代が入ってきた。
夫の変わり果てた姿とその前に包丁を持って座っている男の姿に
「きゃー!」
と昌代は絶叫した。
「何も答えないならどちらとも味わえ。まずはこのドリンクからだ」
悪魔くんはペットボトルボトルの蓋を取り、仁志の鼻をつまみながら黄色いドリンクを仁志の口に突っ込んだ。
呼吸の出来なくなった仁志は苦しくなり、むせながら、ドリンクを飲み込むしかなかった。
ゴボゴボゴボ
先程さんざん吐いたドリンクがまた胃の中に注ぎ込まれる。
ペットボトルの底に溜まっていた不透明な目玉のようなものも口の中でゴロゴロと転がっている。
悪魔くんはそれも全て飲み込ませようと鼻と口を塞ぐ。
仁志は受け入れたくない異物が喉を通って行く気持ち悪い感覚を覚えた。
全ての黄色いドリンクが仁志の胃袋に放り込まれた後に悪魔くんはもてあそぶように包丁を仁志にかざして見せつけた。
腐った黄色いドリンクが胃の中にさらに追加された仁志はすでに死を覚悟していた。先程半分の量を飲み込んだ時点でこれだけ動けなくなっているわけである。
この黄色い腐ったドリンクの神経に作用する毒素は半端ない。
さらに半分追加された今、いつ心臓が鼓動を失ってもおかしくない。
今更悪魔くんが包丁で刺そうが刺すまいが死ぬことには変わりない。
ただ、昌代や子供達の無事を願う。
「次はこの包丁を腹に味わってもらう」
そう言うと悪魔くんは包丁を静かに腹に刺しこんだ。
皮肉な事に仁志が普段から砥石で研いで手入れをしている切れ味抜群の出刃包丁である。
悪魔くんの体重がかけられ、すーっと静かに包丁は腹の中に入っていった。
傷口からは血が溢れてきた。
仁志は血が腹の中に溜まっていく様を感じたが不思議と痛みは感じなかった。
悪魔くんは腹を開けた後、先程の黄色いドリンクの様子を見ようと胃袋を手で探った。
胃は膨れあがりドリンクが中を満たしているのが感じられた。
悪魔くんはその胃に出刃包丁を突き立て中身を確認した。
黄色い腐ったドリンクが胃の切り口から溢れ出し血と混ざりあった。
その時、ガチャリと玄関のドアが開き、昌代が入ってきた。
夫の変わり果てた姿とその前に包丁を持って座っている男の姿に
「きゃー!」
と昌代は絶叫した。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
婚約破棄理由は、子猫が怖い?結婚して欲しければ猫を捨てろ?ふざけてるの?
(笑)
恋愛
あらすじ
貴族の娘エミリアは、幼い頃から猫を愛し、その存在に癒されてきた。しかし、彼女の婚約者アレックスは、エミリアが大切にしているものを受け入れることができず、二人の関係は次第に亀裂を生じる。悩みながらも、エミリアは自身の人生と幸せについて真剣に考え始め、周囲の期待に縛られることなく、自らの道を切り開こうと決意する。
家族や社会の期待と向き合いながら、エミリアが自分の価値観を守り、新しい未来に向かって歩み出すまでの心の葛藤と成長を描いた物語です。
更衣室で着替えているといやらしい視線に犯される私
マッキーの世界
ホラー
部活が終わり、更衣室で着替えをしていた。
テニススカートを脱ぎ、制服のスカートに履き替えようとしていた。
すると、フワッとスカートが捲れてしまう。
好きな女性を奪われてしまった男が上司を呪った結果
マッキーの世界
ホラー
好きな女性を奪われた。
俺の上司に。
本当に好きだった。
結婚してもいいぐらい。
なのに、なのに。
あの上司は俺の大切な人を奪った。
力づくで・・・
【1分読書】意味が分かると怖いおとぎばなし
響ぴあの
ホラー
【1分読書】
意味が分かるとこわいおとぎ話。
意外な事実や知らなかった裏話。
浦島太郎は神になった。桃太郎の闇。本当に怖いかちかち山。かぐや姫は宇宙人。白雪姫の王子の誤算。舌切りすずめは三角関係の話。早く人間になりたい人魚姫。本当は怖い眠り姫、シンデレラ、さるかに合戦、はなさかじいさん、犬の呪いなどなど面白い雑学と創作短編をお楽しみください。
どこから読んでも大丈夫です。1話完結ショートショート。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる