ナイトプールが出会いの場だと知らずに友達に連れてこられた地味な大学生がド派手な美しい男にナンパされて口説かれる話

ゆなな

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ナイトプールでナンパしてきた男と恋人になったら体の相性が良すぎて日常生活に支障をきたして困っている話

3話

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「なにそれ、新しい焦らしプレイ?」
「プ……っプレイとかって言うなっての!」
 いつもと違ってケータを避けようとする海斗にケータはくすくす笑うから、海斗は真っ赤になって止めた。
 綺麗な笑顔の誘惑に乗っちゃいけない。
 ちょっとえっちな話に付き合ってもいけない。

 何とかケータと適切な距離を保ちながら食事と風呂を終えた。
 あとは寝るだけ、という状況にしてから海斗はリビングのテーブルの上にノートパソコンを出した。
「まだ寝ないの? うみ……」
 甘えたようなケータの声。
「うん。来週提出の課題があるから、ケータ先に寝てていいよ」
 一緒にベッドに行くからいけないのだ。
 先にケータに寝ていてもらって、後から海斗はベッドに入ればいいのだ。
 そうすればきっと今日はセックスはしないで寝ることができるだろう。
「えーーじゃあ俺もまだ寝なぁい」
 そう言って、ケータはソファの上からクッションを一つ手に取って海斗の隣に置くと、そこに座り雑誌を捲りだした。
 パラパラと雑誌を捲る音。
 ついケータの手元の雑誌を横目で見てしまった。
「わ……すご……カッコいい……」
 ケータが見ていたのは先日発売になったばかりのファッション誌。
 海斗はケータのページを横目で見てあまりの格好良さに思わず身を乗り出した。
「でしょ? この写真のお陰で今度この雑誌のカバーモデルも決まりそうでさ」
「この雑誌って……」
 ケータが手にしている雑誌は、海斗が美容院などで見る雑誌とは違ってすごく立派な紙でまるで写真集みたいな雑誌。世界中のファッションに携わる人が注目するような雑誌なのだ。
「そう、すごくない? 最近肌が綺麗になったってめっちゃ言われるんだよねー」
「……っぁ」
 そう言いながらケータが海斗の耳の端をぺろりと舐めたので、海斗は思わず甘い声を上げてしまった。
「うみと付き合ってからかな……」
 そう言ってケータは海斗を腕の中に閉じ込めようとする。
「ケータっ……今日は課題やるから……っ」
 海斗はそう言ってケータの誘惑を払うように彼の体を押しやった。
「ちぇっ……騙されないか。えっちしたかったのになー」
 そう言ってケータは苦笑いすると、海斗の下腹をさらりと撫でたあと体を離してくれた。
 ふわりと漂った彼の香りが海斗の鼻腔を撫でた。
 風呂上りの彼から香るのはお気に入りのボディクリームの匂い。美しくあることが商売道具の彼は入浴後忘れることなくボディクリームを塗り込むのだが、それが彼の匂いと混ざってたまらなくいい匂いになる。
 海斗の心臓がどくりと高鳴った。
 ケータは達するとき、海斗の一番奥を味わうように自身を擦り付けるようにする。
 その瞬間、彼のこの香りが熱を帯びたように強くなるのを思い出してしまった。
 下腹に触れた熱い掌の感触と彼の匂い。
 それだけで、あの最後の瞬間海斗の中でひと際大きく膨らむ彼のペニスのリアルな感覚が蘇る。
 海斗は軽く頭を振って何とかその感覚を追いやるとパソコンの画面に向かった。
 深呼吸をして、画面の数列に集中する。
 ケータは画面に向かい始めた海斗を見て諦めたように再び雑誌を捲り始める。

 パチパチ……リビングに海斗のパソコンのキーボードを打つ音が響く。
 集中しなくては。
 そう思うのに、中々考えが纏まらない。
 次の文字を打つ指が止まってしまったその時だった。
「……あっ……ケータっちょっと……っ」
 ケータの指先が海斗の足の間を突いたのだ。
「苦しいんでしょ? うみ」
 悪戯な色をたっぷりと浮かべて横目でちらりと美しい男が海斗を見る。
「う……そんなこと……ひっ……」
 部屋着のスウェットの上から熱く勃ってしまっていることを指摘するように撫でられた。
「ずっーと勃ってんじゃん。こんなんでレポート書けるわけないよね」
 ふは、と笑いながら熱い足の間を擽るように触れる。
「や……っ……だめっ……今日はレポートやんなきゃ……っ」
「うん。でもそれじゃ集中できないでしょ? 抜いてあげるよ。そしたらすっきりして集中できるんじゃない?」
「あっ……」
 何でもないことの様にケータは言うとぎゅっとスウェットの上から海斗の陰茎を握った。
 甘い快感に力が抜けた瞬間。
 ケータは海斗のスウェットをずるりと引き下げた。
「ちょ……っケータ……っ」
「口でされた方が気持ちいいでしょ。どーせ出すんなら気持ちいい方がいいじゃん……っ」
 ケータはそう言って海斗の足の間に座ると、艶めかしい表情で海斗を見た。
「あぁ……っ」
 海斗が何かを言い返す前にケータの口の中に海斗の陰茎が飲み込まれた。
「……っんん」
 昨日も何度も出したのに、どうして。
 ケータの香りや熱を感じてしまうと快感に抗うことができない。
 嫌だって言ったくせにみっともないほどに足を開いて、下肢の全てを自らケータに晒している。
 ぬるぬるとしていて熱い粘膜に包まれて、すぐにでも達してしまいそうなそのとき。
「ひ……っケータ……っだめ……っ」
「どうして? すっごくひくひくしてて、弄ってもらいたそうだけど」
 つぷ、とケータの指の第一関節の辺りまで、海斗の後孔に潜った。
 長い指にはいつの間にか愛用のローションをたっぷりと纏っている。
「あっ……だめ……っ」
 そこが拡げられるのがたまらなく気持ちよくて、全身を甘い痺れが走る。
「すっげぇ熱くてドロドロ……ねぇ、海斗。本当はどうされたい?」
 いつもより低くて雄の色がふんだんに含まれた彼の声。
 腹の奥がきゅんと、疼く。
「奥まで入れられてぐちゃぐちゃに掻きまわされたくない?」
 答えられない海斗に、中毒性のある深い声が尋ねる。
「そ……そんなことな……っ……今日は……レポート……っやんなきゃっ……」
「でもさぁ。ここに俺の入れないで海斗は平気なわけ? もう治まんないでしょ?」
 一回だけ、さっと短く気持ちよくイッたらすぐ終わりにするからさぁ

 美しい悪魔の誘惑のようだった。
 あぁこのまま誘惑に乗って、奥まで彼のもので貫かれて掻きまわされて、息ができないほどにキスで口をふさがれながら達したらどれだけ気持ちいいだろう……
 そんな妄想が頭を過ったが、海斗は自分を律して首を振った。
 でも、だめ。だめ。
 昨日もこんなんだった。
 こんな風に誘惑されて我慢できなくて。
 ちょっとだけ、ね。今日はすぐ終わりにする。
 何だかよくわからないけど、すぐ終わりにするってケータが言ったときほど終わんないし。
 だから絶対だめ。
 それなのに。
 海斗がだめって首を振っているのに。
「あ……あ……だめ……っ」
 彼の、長い指が、どんどん奥に入っていく。
「ぜんぜんだめじゃないじゃん。もっとほしいって、海斗がどんどん俺の指奥に誘ってくんだけど? ほら……」
 くくっと笑いながらケータが言う。
「あっ……ぅぅ……」
 トン、と指が中のぬめった粘膜を突いた。
 もうちょっと、奥……
 あと少しだけ奥のところ……
 そこを掻き回してほしい……
「ふは。腰、揺れてる……エロ……」
 触れてほしいところに誘い込むように勝手に腰が揺れ動いてしまう。
 お腹の奥から生まれる熱のせいで、体には汗が伝い、吐く吐息もこってりと甘く熱い。
「あぁ……っん」
 ほしくて、ほしくてたまらない。
 もっと奥まで拡げてほしい。
 海斗の中も甘い快感の記憶を辿りたくて仕方がない欲でいっぱいになってしまう。
 色んなことを考えなきゃいけないのに、もう彼のもので拡げてもらって、その綺麗で逞しい体に腕も脚も絡めたい、それしか考えられない。

 でも甘い欲の狭間にほんの少しだけ、頭の中声。
 このままだと堕落するよ。
 こんなに美しい彼に飽きられた後、堕落しきった俺はどうなる?
 だから、ちゃんとしなきゃ。
 レポートをやって、明日の一限にもきちんと出る。
 そのためにも今日はセックスに溺れてはいけない。
 我慢しなきゃ。
 欲に震える熱っぽい腕で、魅惑的なケータを押しやろうとしたとき。
「……ぐちゃぐちゃに掻き回されて思いっきりイきたいくせに」
「……っんんっ」
 実際に繋がっているときにしか出さない低く甘い声。
 熱に浮かされたように蕩けた綺麗なブルーグレーの瞳。
「あっ……」
 それを見た途端、ひくひくっと今までより激しく後孔が収縮した。
 ケータはくくっと意地悪く笑う。
 まるで悪魔だ。
 うっとりするほど美しく魅力的な悪魔。
「入れてって言わせるまで泣かせたいけど……」
 俺が限界、そう低く艶かしく呟いたかと思うと。
「ひ……っあぁっ……」
 ずるりとやや乱暴に指が引き抜かれたかと思うと、代わりにとんでもなく熱いものが押し当てられる。
「挿入れちゃうよー、ダメならさっきみたくちゃんとダメって言わないと」
「うぁぁ……っ」
 そう言って、指とは比べものにならないくらい熱いものが入ってくる。
 モデルなので細身だがかなり上背はあり、がっしりしている彼のペニスはかなりのサイズなのに、すっかり彼に馴らされた体は、抵抗なく受け入れてしまう。
「昨日もシたから、やーらかいね……きもちいーー……」
 はぁ、と耳元で心底気持ちいいというような甘い吐息を吐かれたらもうダメだった。
「あっ……あっ……」
 彼の逞しい腰にみっともなく脚を絡めて、彼の艶めかしい首筋に腕を絡める。
「いいの? 海斗? ダメなんじゃないの? レポートすんでしょ? えっちはもうやめる?」
 ケータの声だってすごく気持ちよさそうで快楽に塗れているくせに意地悪なセリフ。
 もう何もかも分からなくて、彼の汗の匂いに溺れながらお互いの滑らかな肌と濡れそぼった熱い粘膜を擦りあわせる快感にずっぷりと溺れていて息もできない。
「やめたらやだぁ……ケータぁっ……んんっ」
 溺れる人みたいに必死に彼にしがみつく。やめないで、もっとしてほしいと懇願して名前を呼ぶと獰猛に唇を塞がれた。
「んんん……ぁっっ」
 唇を塞いだ男は、海斗の膝裏をぐっと掴むと一番奥まで火傷しそうなほどに熱いペニスをねじ込んだ。
「海斗……っめちゃめちゃ気持ちいい……今日もいっぱい気持ちよくなろ……大好き……」
 ケータはうっとりとした声で言うと、海斗の甘い甘い中を味わうように自身を擦り付けた。
「ケータ……俺も好き……っああっ」
 もうわかるのはケータだけで。
 パソコンの画面はいつの間にか闇と同じ色に変わっていたが、海斗はそのことにも気が付かず彼に溺れた。

     
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