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魔族の潜む街
お茶くらいなら出してあげるよ
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イクシル邸の庭はとても広く整備も行き届いていた。
芝生も同じ長さで切りそろえられており、所々に植えられている木々も剪定がされていた。
凄いな、こうまでしっかりされていると隠れる場所もないしやりづらいよな。
それにここまで丁寧に整備しているなら手入れも毎日やっているだろうし……。
結局迂闊に動くのは得策とは思えず、塀の側にある木の上に身を潜めることにした。
この木はまだ葉が残っているし、しばらくはここで時間を潰せそうだけどいつまでも居たら庭師がいつか来るだろうしな。
姿を消してもこの芝生だと足跡は残るから無駄だろうしな。
そうなると日が落ちるまで姿を消して木の上で待機が一番――
「坊主、そこで何をしているのかな?」
「えっ?」
考えごとに集中していて真下に人がいることに気が付いていなかった。
やっちまった、さっさと姿を消しておけばよかった。
「泥棒という雰囲気ではなさそうだが、危険な雰囲気を纏っているな」
木の下に居る年老いた男は剪定の道具を持って俺に話しかけてきた。
とても柔らかくにこやかな爺さんでそういう性格なのか、武器となりそうな物を持っているのにこちらに向けることもせず笑顔で侵入者の俺に話しかけている。
「えっと、その、えー……」
「下りておいで、お茶くらいなら出してあげるよ」
爺さんは、言い淀む俺をじっと優し気に見上げ、あろうことか正体不明の俺をお茶に誘いだした。
これは何かの作戦? 警備員のいる部屋に案内して俺を捕らえようとしてるのか?
「早くおいで。もうすぐ見回りが来る時間だ。見つかるのは良くないだろう」
爺さんはそう言って俺に背中を向けた。
実は凄い武術の達人とかなのだろうか、いやだとしたらそれっぽい空気はあるはずだし何より俺の力量がわかっていない。
そうなるとこの爺さんは何も考えていないのか?
どれだけ考えても答えはまとまらなかったが、爺さんから早くおいでと言われ俺は素直にただ爺さんの後に付いて行った。
「ここだよ。見つからないうちに中に入りなさい」
案内されたのは屋敷から離れひっそりと庭の端にある小さな小屋だった。
屋敷と比べると物置小屋なのかと思ったが中に入るとここが爺さんの家だとわかる。
先ほど終えたらしい食器類に飲みかけのお茶、自分でやっているのか取り込まれただけの洗濯物。
実に生活感のある室内は場所さえ塀の外ならごく普通の家に思えるほどだ。
「適当に座りなさい。今お茶を出すから」
勧められるまま空いているルペースに腰を下ろす。
爺さんは本当にお茶の準備を始めた。
やかんに湯を沸かし、ポットに茶葉を入れお湯を注ぐ。
お茶を入れるためなのか元々の性格なのか、爺さんはゆっくりと時間をかけお茶を一杯俺の前に置いた。
「それで、何の用でこちらに来られたのですかな?」
入れたお茶を一口啜り、爺さんは本題に触れた。
「はい。友達に会いに来ました。正面から入る訳にも行かず塀を乗り越えてになってしまいました」
「なるほど、そういうことですか」
なぜか爺さんの前では緊張も人見知りもしなかった。
この雰囲気が田舎の爺ちゃんと似ているからか妙な安心感があった。
「それでしたら日が落ちるまでここにいなさい。夜になれば巡回に切り替わり本宅の中に入りやすくなる」
「非常にありがたい申し出なんですが、俺みたいな怪しい奴にそんなこと教えてもいいんですか?」
「よくはないだろう。馬鹿を言っちゃいけないよ」
そう言って爺さんは快活に笑う。
やっぱりこの爺さんはボケているのかもしれない。実は今俺の事を孫か何かと勘違いしてるんじゃなかろうか……。
「これでも人を見る目は確かだよ。あんたは友達を引き合いに出してまで悪事を働く様な男には見えない、それならそれは本当の事のはずだ」
爺さんの目は本気だった。
俺の事を本当に信用しているからこそ匿ってくれている。
「ありがとうございます。お言葉に甘えさせてもらいます」
「それで友達というのはフランの事かい?」
「えっ……?」
聞いてきた爺さんの顔は相変わらずの笑顔だ。
さっきと変わらない笑顔のはずなのにどこか怖い。
こんな人の好さそうな爺さんで、俺の方が圧倒的に強いのにこの笑顔は怖い……。
「そう怯えることはないさ年寄りのただの雑談程度に思ってくれ。どうせ日が落ちるまでいるのだし暇つぶしくらい付き合ってくれ、それとできればフランに会って何をするつもりなのかも教えてくれると嬉しいね」
冷や汗が止まらない。
この人がもしかしてフランを連れて行った人? いやいや、ノノが父親って言っていたんだから父親だろう。
流石にこの見た目で父親ってことはないはずだ。
そうなるとこの人は一体誰だ? 一介の庭師がこんな空気を出せるのか?
「緊張することはないよ。ただ祖父として孫娘の交友関係を聞きたいと思っているだけだから」
「まご、むすめ……?」
予想外の一言についオウム返ししてしまう。
「そうだよ。ウィル・イクシル。正真正銘フラン・イクシルの祖父だよ。タクト・キサラギくん」
知ってて俺をここに連れてきたのか。
そうなると今までの顔は全部嘘なのか? それよりも祖父ってことはかなり偉いってことだよな。なんでこんな小さい小屋にいるんだ? っていうかここに結構長居してしまったし外には警備員がいると思って間違いないか。
「そう怖い顔をするな。君を突き出すつもりならこうして君と二人の空間は作らないよ。ワシが人質にされてしまうだろ」
指摘されて初めてそのことに気が付いた。
ウィルさんがわざわざこうして二人になる必要がない。捕まえるだけならあの場で警備を呼ぶだけでいいはずだ。
「少し思慮が足らんところはあるが、理解は早いようだな」
愉快そうにしながらお茶をゆっくりと飲み始めた。
ダメだ、俺にはこの人の考えなんてわからない。
「フランから君の事は聞いているよ。君の事もノノちゃんという子についてもな。ワシは嬉しいんだよ初めてあの子が友達の話をしてくれてことがな。ただ同性のノノちゃんは良いとしても男のあんたがフランを手籠めにしようとしているのならワシにも考えがある」
その迫力だったのか。
かわいい孫を悪い道に連れて行こうとする輩かと見極めたい。つまりはそう言うことだったわけか。
「わかりました。それなら全部話します。俺はフランをこの家から奪って一緒に旅に出ようと思っています」
「ほう随分と大それた夢だな。どうやってこの屋敷から奪っていく? 旅に出ている間の路銀に帰って来た時のことはどうする?」
「褒められた手ではありませんが力づくです。モンスターを狩って金は稼ぐつもりです。帰って来た時のことはすいませんが考えていませんでした」
この爺さんはおそらくスキルを持っている。
俺の様なチートで貰ったものではなく自分で磨いてスキルまで昇華させたものがあるはずだ。
きっと真偽がわかるくらいのスキルだろうけど、そんな相手に嘘を吐くわけにはいかない。
「素直でよろしい。旅は危険を伴うが、あんたはフランを守れるのか?」
「守ります」
「そうか。今のイクシル家の周りでは見ない目をしているな」
どんな目だろう。俺の目は比較的怯えて腐っている目をしていると思うんだが。
「わかった。それならワシの頼みを聞いてくれるかな、フランの勇者殿」
勇者という言葉に俺は身構えてしまう。
芝生も同じ長さで切りそろえられており、所々に植えられている木々も剪定がされていた。
凄いな、こうまでしっかりされていると隠れる場所もないしやりづらいよな。
それにここまで丁寧に整備しているなら手入れも毎日やっているだろうし……。
結局迂闊に動くのは得策とは思えず、塀の側にある木の上に身を潜めることにした。
この木はまだ葉が残っているし、しばらくはここで時間を潰せそうだけどいつまでも居たら庭師がいつか来るだろうしな。
姿を消してもこの芝生だと足跡は残るから無駄だろうしな。
そうなると日が落ちるまで姿を消して木の上で待機が一番――
「坊主、そこで何をしているのかな?」
「えっ?」
考えごとに集中していて真下に人がいることに気が付いていなかった。
やっちまった、さっさと姿を消しておけばよかった。
「泥棒という雰囲気ではなさそうだが、危険な雰囲気を纏っているな」
木の下に居る年老いた男は剪定の道具を持って俺に話しかけてきた。
とても柔らかくにこやかな爺さんでそういう性格なのか、武器となりそうな物を持っているのにこちらに向けることもせず笑顔で侵入者の俺に話しかけている。
「えっと、その、えー……」
「下りておいで、お茶くらいなら出してあげるよ」
爺さんは、言い淀む俺をじっと優し気に見上げ、あろうことか正体不明の俺をお茶に誘いだした。
これは何かの作戦? 警備員のいる部屋に案内して俺を捕らえようとしてるのか?
「早くおいで。もうすぐ見回りが来る時間だ。見つかるのは良くないだろう」
爺さんはそう言って俺に背中を向けた。
実は凄い武術の達人とかなのだろうか、いやだとしたらそれっぽい空気はあるはずだし何より俺の力量がわかっていない。
そうなるとこの爺さんは何も考えていないのか?
どれだけ考えても答えはまとまらなかったが、爺さんから早くおいでと言われ俺は素直にただ爺さんの後に付いて行った。
「ここだよ。見つからないうちに中に入りなさい」
案内されたのは屋敷から離れひっそりと庭の端にある小さな小屋だった。
屋敷と比べると物置小屋なのかと思ったが中に入るとここが爺さんの家だとわかる。
先ほど終えたらしい食器類に飲みかけのお茶、自分でやっているのか取り込まれただけの洗濯物。
実に生活感のある室内は場所さえ塀の外ならごく普通の家に思えるほどだ。
「適当に座りなさい。今お茶を出すから」
勧められるまま空いているルペースに腰を下ろす。
爺さんは本当にお茶の準備を始めた。
やかんに湯を沸かし、ポットに茶葉を入れお湯を注ぐ。
お茶を入れるためなのか元々の性格なのか、爺さんはゆっくりと時間をかけお茶を一杯俺の前に置いた。
「それで、何の用でこちらに来られたのですかな?」
入れたお茶を一口啜り、爺さんは本題に触れた。
「はい。友達に会いに来ました。正面から入る訳にも行かず塀を乗り越えてになってしまいました」
「なるほど、そういうことですか」
なぜか爺さんの前では緊張も人見知りもしなかった。
この雰囲気が田舎の爺ちゃんと似ているからか妙な安心感があった。
「それでしたら日が落ちるまでここにいなさい。夜になれば巡回に切り替わり本宅の中に入りやすくなる」
「非常にありがたい申し出なんですが、俺みたいな怪しい奴にそんなこと教えてもいいんですか?」
「よくはないだろう。馬鹿を言っちゃいけないよ」
そう言って爺さんは快活に笑う。
やっぱりこの爺さんはボケているのかもしれない。実は今俺の事を孫か何かと勘違いしてるんじゃなかろうか……。
「これでも人を見る目は確かだよ。あんたは友達を引き合いに出してまで悪事を働く様な男には見えない、それならそれは本当の事のはずだ」
爺さんの目は本気だった。
俺の事を本当に信用しているからこそ匿ってくれている。
「ありがとうございます。お言葉に甘えさせてもらいます」
「それで友達というのはフランの事かい?」
「えっ……?」
聞いてきた爺さんの顔は相変わらずの笑顔だ。
さっきと変わらない笑顔のはずなのにどこか怖い。
こんな人の好さそうな爺さんで、俺の方が圧倒的に強いのにこの笑顔は怖い……。
「そう怯えることはないさ年寄りのただの雑談程度に思ってくれ。どうせ日が落ちるまでいるのだし暇つぶしくらい付き合ってくれ、それとできればフランに会って何をするつもりなのかも教えてくれると嬉しいね」
冷や汗が止まらない。
この人がもしかしてフランを連れて行った人? いやいや、ノノが父親って言っていたんだから父親だろう。
流石にこの見た目で父親ってことはないはずだ。
そうなるとこの人は一体誰だ? 一介の庭師がこんな空気を出せるのか?
「緊張することはないよ。ただ祖父として孫娘の交友関係を聞きたいと思っているだけだから」
「まご、むすめ……?」
予想外の一言についオウム返ししてしまう。
「そうだよ。ウィル・イクシル。正真正銘フラン・イクシルの祖父だよ。タクト・キサラギくん」
知ってて俺をここに連れてきたのか。
そうなると今までの顔は全部嘘なのか? それよりも祖父ってことはかなり偉いってことだよな。なんでこんな小さい小屋にいるんだ? っていうかここに結構長居してしまったし外には警備員がいると思って間違いないか。
「そう怖い顔をするな。君を突き出すつもりならこうして君と二人の空間は作らないよ。ワシが人質にされてしまうだろ」
指摘されて初めてそのことに気が付いた。
ウィルさんがわざわざこうして二人になる必要がない。捕まえるだけならあの場で警備を呼ぶだけでいいはずだ。
「少し思慮が足らんところはあるが、理解は早いようだな」
愉快そうにしながらお茶をゆっくりと飲み始めた。
ダメだ、俺にはこの人の考えなんてわからない。
「フランから君の事は聞いているよ。君の事もノノちゃんという子についてもな。ワシは嬉しいんだよ初めてあの子が友達の話をしてくれてことがな。ただ同性のノノちゃんは良いとしても男のあんたがフランを手籠めにしようとしているのならワシにも考えがある」
その迫力だったのか。
かわいい孫を悪い道に連れて行こうとする輩かと見極めたい。つまりはそう言うことだったわけか。
「わかりました。それなら全部話します。俺はフランをこの家から奪って一緒に旅に出ようと思っています」
「ほう随分と大それた夢だな。どうやってこの屋敷から奪っていく? 旅に出ている間の路銀に帰って来た時のことはどうする?」
「褒められた手ではありませんが力づくです。モンスターを狩って金は稼ぐつもりです。帰って来た時のことはすいませんが考えていませんでした」
この爺さんはおそらくスキルを持っている。
俺の様なチートで貰ったものではなく自分で磨いてスキルまで昇華させたものがあるはずだ。
きっと真偽がわかるくらいのスキルだろうけど、そんな相手に嘘を吐くわけにはいかない。
「素直でよろしい。旅は危険を伴うが、あんたはフランを守れるのか?」
「守ります」
「そうか。今のイクシル家の周りでは見ない目をしているな」
どんな目だろう。俺の目は比較的怯えて腐っている目をしていると思うんだが。
「わかった。それならワシの頼みを聞いてくれるかな、フランの勇者殿」
勇者という言葉に俺は身構えてしまう。
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