44 / 113
閑話1 その頃のヴェルザリス
第3側妃 アレキサンドラの場合
しおりを挟む
「あらあら、そんなことになっていましたのねぇ」
(……え? それだけ?)
実の娘である末姫から、これまた実の息子である第3王子の行き方知れずを知らされた後、イの1番で第3側妃から出てきた感想に侍従の男性は、思わずそんな疑問を脳裏に浮かべた。
アキュノーラと同じ緑の瞳と紅榴石色をした長い髪。
腰近くまで真っ直ぐに流して両の横髪だけを編んで髪留めを使い後ろ頭で止めている彼女の髪は、陽光を反射して比喩される宝石の輝きを連想させる程にキラキラと輝いていた。
どこかホヤホヤした口調と性格を体で表しているかのように天然臭漂う顔は、勝気そうなアキュノーラや割合、ハッキリとした顔立ちをしているアーウィンとはあまり共通点がないものの、彼女こそがこの国に2人の天才児を生み出した才媛、アレキサンドラ第3側妃であった。
「ウィン兄様のことですから、ご無事は間違いございませんけれど、政務に財務に軍事。兄様が居られないことで、必ず何処かで支障を来す事柄が多いことから国王陛下や王太子殿下の命で捜索に人員が割かれるものと思われますわ。わたくしが呼ばれましたのもその為かと」
「まぁ。国務がその状態なのでしたら、アキューズ商会で、まだ量産体制に入っていない商品や開発途中の商品もほぼ全ての作業が滞ることになりますわねぇ」
顎先に右の人差し指の先を当て、緩く首を右へと傾けながらアレキサンドラが口にしたことにアキュノーラは深く息を吐きながら胸下で腕を組んだ。
年齢の割に大きめな彼女の胸元は、ドレスの中に着ているハーフカップビスチェの下、組まれた腕で更に持ち上げられる格好になって、その存在を強調していた。
「そうなりますわね、お母様。魔導科学がこれだけ発達した我が国で、ウィン兄様ただお1人が居なくなられただけで、国全体にどれだけの損害が生じることになるのか……天文学的な数字になるだろうことが分かり切っているだけに、予測計算すらもしたくはございませんわ」
「ええ。特に軍事は致命的ね。今、国に神代古龍の1体でも現れたら国家境界防衛隊に所属する防衛パーティーを総動員しても討伐に1ヶ月、撃退でも2週間は必要となるでしょう」
「そうなれば、農地や市井経済へのダメージが計り知れませんわね。ウィン兄様には、可能な限り早急にお帰り頂かなくては!」
「そぉうねぇ……」
ふんす! と息巻いて主張したアキュノーラに対するアレキサンドラの返答は、いつにも増してぽやぽやしていて、思わずアキュノーラの左眉がピクリと上がる。
「お母様? 何か懸念事項でもございまして?」
「うぅ~ん……あの子のことだから帰って来ないっていう選択肢は、確かに存在しないのよ? でもねぇ?」
「?」
自重という単語を己の辞書から抹消して久しい息子は、それでも周囲の者達の能力を活かすことや必要な成長を阻害せず、伸ばすことをきちんと考えられる子に育っているとアレキサンドラは考えていた。
だからこそ、分かることがある。
「そろそろ自分抜きでも国がちゃんと動くようにならないとなぁ……とか考えてぇ? 放っとくと、ものすごぉ~く、のぉ~んびり帰って来そうな気がするのよねぇ?」
ぽややん笑顔にちょっぴり困ったような彩が混じっているのは、それが国にとっても必要なことであり、且つ、息子がどこかのタイミングでそれを決断実行するならば、誰も反対することすら出来ないこの状況で、済し崩し的に始めてしまえる今、この時程、適したタイミングはないように思えるからだろう。
アレキサンドラの言葉に一瞬だけ目を瞠ったアキュノーラは、何かを思案するように右下へと視線を投げて口を開く。
「……ウィン兄様の気を引くような……例えば、地上でしか手に入らないような未知の素材がドッチャリワンサカとか、メチャメチャ沢山の種類の竜がジャンジャカ出るとか……あ……ダメ……そんなの、アウト臭しか致しましせんわ! 王立古龍研究所に捜索条件を提示して来たのは、我ながら正解だったかもしれませんわね!」
「あらあら、アキューは手回しのいい子に育ったこと」
どこまで兄王子の行動を予見していたのか謎ではあるものの、妹姫の判断と行動が思いの外、的確で素早かったことにアレキサンドラは過去の光景を思い出す。
幼い遊び盛りの年頃、それでも学ぶことを優先し、努力と研鑚を欠かさなかったアーウィンに彼よりも幼かったアキュノーラは、問いかけた。
『どうして、にぃたまは、あきゅとあしょぶよりおべんきょーしちゃうの?』
と。
それに対する彼の答えは “国民の血税で高等教育を受けている私達王族は、それを当然としなければいけないからだよ。それに、分かるようになること、体験できること、というのは、とても楽しいんだ” であった。
本当に明るく楽しげなスマイルつきで、言われたアキュノーラは、お勉強は楽しいこと、と始める前から脳内にインプットしてしまい、実際に自分が勉強する年頃となった時、勉強することが楽しくなくなるとアーウィンにその楽しさを聞きに行くようになった。
兄妹の良好な関係とあくなき探究心は、その頃から変わらず突き抜けるかの勢いで継続、発展している。
(……当時も思ったことだけれど、10歳にも満たない子供の吐く台詞ではなかったでしょうし、いくら天性のスキルに恵まれまくっていたとは言え、王室付きの教師陣がウィンから求められるレベルの高さとアキューの見せる顕著過ぎる反応に皆、自信を喪失して子供に楽しく継続して勉強させる方法をウィンに学ぶようになったり、国立学院の教育方針や国の在り方まで変わってしまったのは……流石に、どうだったのかしらね?)
それまで無属性を含んでも5属性と思われていた魔法属性が実は12属性あったこと。
生まれ持った所持属性やスキルを丸無視して、後天的にそれを増やしたり、新たに獲得することが可能であったこと。
国への貢献と言えば聞こえはいいが、アーウィンがこの国の長き歴史と伝統に基づく有り様に、その存在自体を以て疑問と波紋を投げかけて、根底からありとあらゆる常識とされてきた固定観念を覆し、ブチ壊し続けてきた昨今は、早くも歴史家達の間で「大変革時代」と呼称されているという。
アレキサンドラ自身も彼の母、という形で当たり前のようにそれを見聞きし、また恩恵を享受してきた。
特に美容とか痩身とか服飾とか装飾とか美食とか……彼女達にしてみれば、生命線の1つと言っても決して過言ではないこれらを王妃に第2側妃に5人の王女達、そして王子それぞれの婚約者である3人の令嬢達は、アーウィンに依存しまくっていた。
故に絶対、彼を敵に回すことは有り得ないし、また、どのような形であれ、己の死よりも先に彼を失うことなど認めはしないことだろう。
それは最早、確定事項と言い切れた。
「さ、アキュー。そろそろ陛下達の所へ参りましょう。大分、時も経ってしまったことですし」
「お母様、王妃陛下にこのことは?」
「王妃様の所には、ティアがお茶会で訪れていた筈だから彼女経由で情報が入るでしょう」
「っ!」
母であるアレキサンドラの言葉にアキュノーラは、思わず息を飲む。
その脳裏には、王妃エシェンティーヌ同様 “堕天使ルったん” の異名が「降臨」の単語を伴って、危険警告であるかのように亜高速で3度過ぎって行った。
「……ティア義姉様っ、中途半端に話しを聞いて、国を飛び出してしまわなければよろしいのですけれど……!」
「そぉうねぇ……ウィンが絡むと無茶する子だから心配ねぇ」
母と娘の呟きを背後に聞きながら、漸くと王家専用の執務室へ足を向けてくれる気になってくれたアキュノーラにホッとした様子の侍従が、王城の廊下を歩き始めた。
彼女達の到着を以て、第3王子アーウィン行方不明事件対策会議が始まり、以降、国内の関係各所へとその通達がされていくこととなる。
(……え? それだけ?)
実の娘である末姫から、これまた実の息子である第3王子の行き方知れずを知らされた後、イの1番で第3側妃から出てきた感想に侍従の男性は、思わずそんな疑問を脳裏に浮かべた。
アキュノーラと同じ緑の瞳と紅榴石色をした長い髪。
腰近くまで真っ直ぐに流して両の横髪だけを編んで髪留めを使い後ろ頭で止めている彼女の髪は、陽光を反射して比喩される宝石の輝きを連想させる程にキラキラと輝いていた。
どこかホヤホヤした口調と性格を体で表しているかのように天然臭漂う顔は、勝気そうなアキュノーラや割合、ハッキリとした顔立ちをしているアーウィンとはあまり共通点がないものの、彼女こそがこの国に2人の天才児を生み出した才媛、アレキサンドラ第3側妃であった。
「ウィン兄様のことですから、ご無事は間違いございませんけれど、政務に財務に軍事。兄様が居られないことで、必ず何処かで支障を来す事柄が多いことから国王陛下や王太子殿下の命で捜索に人員が割かれるものと思われますわ。わたくしが呼ばれましたのもその為かと」
「まぁ。国務がその状態なのでしたら、アキューズ商会で、まだ量産体制に入っていない商品や開発途中の商品もほぼ全ての作業が滞ることになりますわねぇ」
顎先に右の人差し指の先を当て、緩く首を右へと傾けながらアレキサンドラが口にしたことにアキュノーラは深く息を吐きながら胸下で腕を組んだ。
年齢の割に大きめな彼女の胸元は、ドレスの中に着ているハーフカップビスチェの下、組まれた腕で更に持ち上げられる格好になって、その存在を強調していた。
「そうなりますわね、お母様。魔導科学がこれだけ発達した我が国で、ウィン兄様ただお1人が居なくなられただけで、国全体にどれだけの損害が生じることになるのか……天文学的な数字になるだろうことが分かり切っているだけに、予測計算すらもしたくはございませんわ」
「ええ。特に軍事は致命的ね。今、国に神代古龍の1体でも現れたら国家境界防衛隊に所属する防衛パーティーを総動員しても討伐に1ヶ月、撃退でも2週間は必要となるでしょう」
「そうなれば、農地や市井経済へのダメージが計り知れませんわね。ウィン兄様には、可能な限り早急にお帰り頂かなくては!」
「そぉうねぇ……」
ふんす! と息巻いて主張したアキュノーラに対するアレキサンドラの返答は、いつにも増してぽやぽやしていて、思わずアキュノーラの左眉がピクリと上がる。
「お母様? 何か懸念事項でもございまして?」
「うぅ~ん……あの子のことだから帰って来ないっていう選択肢は、確かに存在しないのよ? でもねぇ?」
「?」
自重という単語を己の辞書から抹消して久しい息子は、それでも周囲の者達の能力を活かすことや必要な成長を阻害せず、伸ばすことをきちんと考えられる子に育っているとアレキサンドラは考えていた。
だからこそ、分かることがある。
「そろそろ自分抜きでも国がちゃんと動くようにならないとなぁ……とか考えてぇ? 放っとくと、ものすごぉ~く、のぉ~んびり帰って来そうな気がするのよねぇ?」
ぽややん笑顔にちょっぴり困ったような彩が混じっているのは、それが国にとっても必要なことであり、且つ、息子がどこかのタイミングでそれを決断実行するならば、誰も反対することすら出来ないこの状況で、済し崩し的に始めてしまえる今、この時程、適したタイミングはないように思えるからだろう。
アレキサンドラの言葉に一瞬だけ目を瞠ったアキュノーラは、何かを思案するように右下へと視線を投げて口を開く。
「……ウィン兄様の気を引くような……例えば、地上でしか手に入らないような未知の素材がドッチャリワンサカとか、メチャメチャ沢山の種類の竜がジャンジャカ出るとか……あ……ダメ……そんなの、アウト臭しか致しましせんわ! 王立古龍研究所に捜索条件を提示して来たのは、我ながら正解だったかもしれませんわね!」
「あらあら、アキューは手回しのいい子に育ったこと」
どこまで兄王子の行動を予見していたのか謎ではあるものの、妹姫の判断と行動が思いの外、的確で素早かったことにアレキサンドラは過去の光景を思い出す。
幼い遊び盛りの年頃、それでも学ぶことを優先し、努力と研鑚を欠かさなかったアーウィンに彼よりも幼かったアキュノーラは、問いかけた。
『どうして、にぃたまは、あきゅとあしょぶよりおべんきょーしちゃうの?』
と。
それに対する彼の答えは “国民の血税で高等教育を受けている私達王族は、それを当然としなければいけないからだよ。それに、分かるようになること、体験できること、というのは、とても楽しいんだ” であった。
本当に明るく楽しげなスマイルつきで、言われたアキュノーラは、お勉強は楽しいこと、と始める前から脳内にインプットしてしまい、実際に自分が勉強する年頃となった時、勉強することが楽しくなくなるとアーウィンにその楽しさを聞きに行くようになった。
兄妹の良好な関係とあくなき探究心は、その頃から変わらず突き抜けるかの勢いで継続、発展している。
(……当時も思ったことだけれど、10歳にも満たない子供の吐く台詞ではなかったでしょうし、いくら天性のスキルに恵まれまくっていたとは言え、王室付きの教師陣がウィンから求められるレベルの高さとアキューの見せる顕著過ぎる反応に皆、自信を喪失して子供に楽しく継続して勉強させる方法をウィンに学ぶようになったり、国立学院の教育方針や国の在り方まで変わってしまったのは……流石に、どうだったのかしらね?)
それまで無属性を含んでも5属性と思われていた魔法属性が実は12属性あったこと。
生まれ持った所持属性やスキルを丸無視して、後天的にそれを増やしたり、新たに獲得することが可能であったこと。
国への貢献と言えば聞こえはいいが、アーウィンがこの国の長き歴史と伝統に基づく有り様に、その存在自体を以て疑問と波紋を投げかけて、根底からありとあらゆる常識とされてきた固定観念を覆し、ブチ壊し続けてきた昨今は、早くも歴史家達の間で「大変革時代」と呼称されているという。
アレキサンドラ自身も彼の母、という形で当たり前のようにそれを見聞きし、また恩恵を享受してきた。
特に美容とか痩身とか服飾とか装飾とか美食とか……彼女達にしてみれば、生命線の1つと言っても決して過言ではないこれらを王妃に第2側妃に5人の王女達、そして王子それぞれの婚約者である3人の令嬢達は、アーウィンに依存しまくっていた。
故に絶対、彼を敵に回すことは有り得ないし、また、どのような形であれ、己の死よりも先に彼を失うことなど認めはしないことだろう。
それは最早、確定事項と言い切れた。
「さ、アキュー。そろそろ陛下達の所へ参りましょう。大分、時も経ってしまったことですし」
「お母様、王妃陛下にこのことは?」
「王妃様の所には、ティアがお茶会で訪れていた筈だから彼女経由で情報が入るでしょう」
「っ!」
母であるアレキサンドラの言葉にアキュノーラは、思わず息を飲む。
その脳裏には、王妃エシェンティーヌ同様 “堕天使ルったん” の異名が「降臨」の単語を伴って、危険警告であるかのように亜高速で3度過ぎって行った。
「……ティア義姉様っ、中途半端に話しを聞いて、国を飛び出してしまわなければよろしいのですけれど……!」
「そぉうねぇ……ウィンが絡むと無茶する子だから心配ねぇ」
母と娘の呟きを背後に聞きながら、漸くと王家専用の執務室へ足を向けてくれる気になってくれたアキュノーラにホッとした様子の侍従が、王城の廊下を歩き始めた。
彼女達の到着を以て、第3王子アーウィン行方不明事件対策会議が始まり、以降、国内の関係各所へとその通達がされていくこととなる。
0
お気に入りに追加
129
あなたにおすすめの小説
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
(完)聖女様は頑張らない
青空一夏
ファンタジー
私は大聖女様だった。歴史上最強の聖女だった私はそのあまりに強すぎる力から、悪魔? 魔女?と疑われ追放された。
それも命を救ってやったカール王太子の命令により追放されたのだ。あの恩知らずめ! 侯爵令嬢の色香に負けやがって。本物の聖女より偽物美女の侯爵令嬢を選びやがった。
私は逃亡中に足をすべらせ死んだ? と思ったら聖女認定の最初の日に巻き戻っていた!!
もう全力でこの国の為になんか働くもんか!
異世界ゆるふわ設定ご都合主義ファンタジー。よくあるパターンの聖女もの。ラブコメ要素ありです。楽しく笑えるお話です。(多分😅)
転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。
落ちこぼれ盾職人は異世界のゲームチェンジャーとなる ~エルフ♀と同居しました。安定収入も得たのでスローライフを満喫します~
テツみン
ファンタジー
アスタリア大陸では地球から一万人以上の若者が召喚され、召喚人(しょうかんびと)と呼ばれている。
彼らは冒険者や生産者となり、魔族や魔物と戦っていたのだ。
日本からの召喚人で、生産系志望だった虹川ヒロトは女神に勧められるがまま盾職人のスキルを授かった。
しかし、盾を売っても原価割れで、生活はどんどん苦しくなる。
そのうえ、同じ召喚人からも「出遅れ組」、「底辺職人」、「貧乏人」とバカにされる日々。
そんなとき、行き倒れになっていたエルフの女の子、アリシアを助け、自分の工房に泊めてあげる。
彼女は魔法研究所をクビにされ、住み場所もおカネもなかったのだ。
そして、彼女との会話からヒロトはあるアイデアを思いつくと――
これは、落ちこぼれ召喚人のふたりが協力し合い、異世界の成功者となっていく――そんな物語である。
かつてダンジョン配信者として成功することを夢見たダンジョン配信者マネージャー、S級ダンジョンで休暇中に人気配信者に凸られた結果バズる
竜頭蛇
ファンタジー
伊藤淳は都内の某所にあるダンジョン配信者事務所のマネージャーをしており、かつて人気配信者を目指していた時の憧憬を抱えつつも、忙しない日々を送っていた。
ある時、ワーカーホリックになりかねていた淳を心配した社長から休暇を取らせられることになり、特に休日に何もすることがなく、暇になった淳は半年先にあるS級ダンジョン『破滅の扉』の配信プロジェクトの下見をすることで時間を潰すことにする.
モンスターの攻撃を利用していたウォータースライダーを息抜きで満喫していると、日本発のS級ダンジョン配信という箔に目が眩んだ事務所のNO.1配信者最上ヒカリとそのマネージャーの大口大火と鉢合わせする.
その配信で姿を晒すことになった淳は、さまざまな実力者から一目を置かれる様になり、世界に名を轟かす配信者となる.
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
転生したらチートすぎて逆に怖い
至宝里清
ファンタジー
前世は苦労性のお姉ちゃん
愛されることを望んでいた…
神様のミスで刺されて転生!
運命の番と出会って…?
貰った能力は努力次第でスーパーチート!
番と幸せになるために無双します!
溺愛する家族もだいすき!
恋愛です!
無事1章完結しました!
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる