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新世界の神になると言うこと-失踪-

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奏は、バタバタと情報屋に駆け込んだ。ある人物を引き入れる為だ。「白雲さん、!!!!」息を上げ、扉を開ける奏に、白雲は「なんやぁ急やな」と驚きながら顔を合わせる。「蘭くんが、蘭くんが、危ない、!」慌てる奏を、白雲は「まあ座ってや!」と椅子に対面で座らせる。「まだ、説明出来ひんのやけど、詳しくは、蘭くんが…ちょっと壊れてきてしもてんねん」奏が涙目で「辛い……何もしてあげられへん、そばにいてやることしか」と訴えては、白雲は「俺もその、全把握は出来てへんけど、蘭くんの”大事”が近々あるっちゅうことは君から聞いとったから、説得でもなんでも行ったるわ」と応えた。奏は、「蘭くんの事は全肯定するつもりや、でも………辛そうで見てられへん、」と涙ぐみながら伝えた。白雲は、「大丈夫や大丈夫や、蘭くんとこ行こうか。」と奏に優しく声をかけ、蘭の探偵事務所まで向かう事となった。美海野探偵事務所。蘭はその場にいなかった。奏は、蘭の部屋で寝ていないか蘭を探す。「蘭くん、…?」突如消えた蘭を見て、部屋をウロウロする奏。ある置き手紙を見つけては、奏は「………………アホ、!!!!!!!」と手紙を丸めた。丸められた手紙には、「俺が当選するまで探すな。」と書き込まれていた。探偵事務所の階段から降りた奏と白雲は、ジナに鉢合わせする。ジナは「蘭くんとよくいる方達じゃないですか、こんな夜中にどうされました?」と銃を回しながら、二人に話しかける。「いまアンタに付き合っとる時間は…」と奏がいいかけるも、隣にいた白雲は右肩を狙撃されてしまう。「ぅ゙ぅ゙……」白雲は肩を抑えながら、座り込んだ。奏は、「何すんねん、蘭くんはどこにおんねん、俺の蘭はァ、!」と叫びながら、ジナを睨みつけた。ジナは、「俺は知らない、どこにいようが関係はない、目の前に見えた敵を減らしただけだ。こうしたら来ると思うが?」と呟き、拳銃を奏の額に向けた。探偵事務所の前に、途端に閃光弾が飛ぶ。眩しさの余り、目を逸らす一同。閃光の中、蘭が奏と白雲を自分の車の中まで連れていけば、奏は「……何してたんよ」と蘭に抱きついた。蘭は「悪い、ちょっと急な殺しの帰りだ、」と微笑みながら、奏の背中を擦った。事務所に戻っては、白雲は「……対抗馬殺したんか」と奏に包帯を巻かれながら問いかける。「裏金、闇営業、賄賂…立証が取れたやつらだけはな。警察も隠蔽してるし、外傷はなく殺したから不審死扱いになるだろう」蘭が応えては、白雲は、「蘭くん、やっぱやり過ぎやで、国取るって…考え直した方がいいんちゃうか」と心配そうに蘭を見上げた。奏が包帯を巻き終わり、「よし、」と白雲の包帯を整える。蘭は「俺の正義を否定するのか」と今までとは違う口調で、白雲に言った。白雲は「だって……ほんまに……」と荒朱京の顔と、蘭の顔を重ねる。 蘭はフッ、と意味深に口角を上げるだけの笑みを浮かべる。「…」白雲はついには言葉を閉ざしてしまった。奏は下を向きながら「すまん…白雲さん」と呟いた。
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