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第2章~2回目の小学生~

第13話Part.3~俺より肝が据わっている……!~

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「私もまだ決まってないよ。」
「え?」
「私もだねぇ。」

 俺がペイツのパートナーの話を切り出すと、アメリアがまだ決まっていないと答える。そしてアリアも続いて答える。更にはマリアもペティもまだ相手が決まってないと言ったのだ。もうとっくに決まっているものだと思っていたのだが正直意外だった。そして後ろのヨーゼフからは何か期待と不安が織り交ざった視線が送られているような気がする。

「もし私でよろしければ。」
「私でもいいですよ?」

 ペティとマリアが自分でよければと申し出てきた。とりあえずパートナーは見つかりそうだが問題は誰にするかだ。4人が4人とも申し出てきたのだ。
 こうなると分かっていたなら最初から誰か1人を誘っておけばよかったと後悔した。これでは4人の内3人は断らなければならない。こんなシチュエーションは今までになくかなり心苦しい。しかも心苦しい上に

「すげえことになってんなあ。」
「ファンデン!誰と行くんだ?」

 少しずつ騒がしくなってきていたところでこの状況を目ざとく発見したセリオスが騒ぎ始めて、フリオはニヤニヤとしながら茶化す。ヨーゼフは顔を真っ青にして、ルークはニコニコしながら見守り、ダニーは何かを食べながら見守る。一体どこから持ってきたのか。
 ここからはクラス中が注目してしまった。廊下の方を見れば他のクラスから見に来る生徒すら居て、ちょっとしたイベントのようになってしまっている今の状態をぐるりと見回してから

「ゴメン。こんなことになるとは考えてなかった……。」
「いいよぉ。」

 俺は彼女らに謝ると、アリアがいつもの調子で答える。おおらかというかなんというか。他の3人も大丈夫な様子で、これは彼女らの方が俺より肝が据わっていると思う。俺はもう慣れない行いとシチュエーションと状況に動揺続き。正直逃げ出したい。
 逃げ出したいのは山々だが自分で言いだした事なので急用ができたなどと言って逃げ出すこともできない。まさに八方ふさがり。
 授業の時間まで粘れないかと考えたが、俺は紹介してもらうつもりだったので、話して紹介してもらって挨拶してという時間を取るために長めの休憩時間の時に頼んでしまったので、とてもではないが粘り切れない。
 結果的に俺の考えが全部全部裏目に出てしまい、自分で自分を追いつめているような形となってしまった。

「さあ!誰を選ぶんだ?」
「誰と行くんだ?」
「さあ!さあ!さあ!」

 俺が思考をグルグルさせている所で周囲ははやし立てて、終いには俺が誘う形となってしまっている女子4人にもずいと詰め寄られて、どうしてもこの場で答えを出さなければならなくなってしまった。
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