34 / 35
第2章~新たなる旅立ち~
第3話Part.4~ミリアの不安~
しおりを挟む
「それじゃあまずは魔物除けの結界を張るか」
「は、張れるんですか?!」
「ああ」
「私、張ったことが無くて」
「そうか、魔術の力量に関しては問題はなさそうだし、一緒にやってみるか?」
「はい!」
魔物除けの結界を張ることにしたが、ミリアは一度も張ったことがないがその存在は知っているようだ。応用魔術を問題なく放てる彼女の魔術力からしても結界魔術を撃つだけの魔術力を有していると判断し、準備の際に石を嵌め込んだ杭のところへミリアを連れて行った。そして
「この輝製石に結界魔術の【ラ・ディーバー】をかけると、輝製石がこんな風に光るんだ。それを4つの杭に嵌め込んだ輝製石に施そう」
「はい!それじゃあ、ラ・ディーバー!……あれ?」
「少し発音が違っていたかな。魔術力には問題無いはずだが」
まず俺が輝製石に魔術を込めるのを実践でミリアに見せてみた。そして次にミリア本人にやらせてみたがうまくいかなかったようだ。
魔術は様々な精霊に力を貸してもらえるよう頼むものなので、その精霊に伝わらないと意味が無い。しかも少し発音が違うだけでも聞き入れては貰えず何も起こらない。そのため安定して詠唱するには繰り返しの練習が必要になるのでミリアには色々考えながら詠唱をしてもらうことにした。
「ラ・ディーバー!ラ・ディーバー!あっ!」
「お、今の感じだ。結界魔術は使いこなせるとかなり有用だから覚えていて損はない」
「ありがとうございます」
ミリアは輝製石に手を掲げながら何度も何度も結界魔術の詠唱を練習する。そして何度目かの詠唱でやっと発動したようで、光り始めた輝製石を見てから俺の方へとうれしそうな顔を向けてきた。
俺は「よかったな」と笑顔を返して、もう1つの輝製石に魔術を込め、最後の1つは再びミリアに。今度はしっかり一発で魔術を込める事ができた。
彼女は非常に飲み込みがよく、教え込めば様々な魔術を使いこなせるようになるだろうと思った。
「これで少し危険は避けられそうですね」
「ああ、術者以上の魔の者は防げないが、そこらに居る魔物程度なら近寄ることもできない」
「結界をこうやって維持し続けられるなんてすごいですね」
「この技術が無かった頃には結界魔術を張るためにひたすら魔術力を放出し続けて命を落とした者も居たと聞く。移動時には使用できない技術だが、拠点や野営地では非常に有用だ」
魔術の維持ができる道具の力をすごいと話すミリア。たしかに大昔にこの技術が無かった時、シルヴィ・ラシュリーという魔術師が魔物の大軍を防ぐために結界魔術の維持で力を使い果たして命を落としたということがあったようだ。
魔術力には限りがあり、その魔術力が切れると生命力を魔術力の代わりとして使用できるのだが、彼女はそれすら使い果たして命を落とした。
今では彼女の功績が讃えられ、その国では国を守る戦いぶりを見せた魔術師にはシルヴィ勲章が授けられるらしい。
「ところで少し浮かない顔をしているが何か不安事か?」
「え……?」
結界を張った後は切り株に腰かけながら見張りを開始する。ルーゲの中ではアンと茂みから現れた少女が眠っているので声量を抑え気味にしているため、ミリアとはすぐ近くに座っている。
そのため表情の微妙な変化もよく分かり、さっき結界魔術とその維持装置の説明を受けていた際には笑顔だった彼女の表情が少し沈み気味なことに気づいた。
今日の朝や旅路を進んでいる時には特に感じなかったが何か不安な事でもあるのだろうかと俺はミリアに尋ねてみた。
「自分でも分からなくて、でもたしかに不安……かもです」
「そうか」
「え……ブレイド、さん?」
「人から手を握ってもらうと少しは落ち着ける……そうでもないか?」
「いえっ!ブレイドさんの手、大きくて温かくて落ち着きます……」
彼女の答えは漠然とした不安があるという答えだった。自分でも何が気になっているのか分からないがモヤモヤとした気持ちを抱えているというのだ。
本人が分からないというものを聞くことも答えることもできようがない。だが俺は昔、両親に手を握って貰えただけで不安が少し和らいだことを思い出し、ミリアの手を握った。
彼女は驚いて俺の顔を見る。俺がその意図を説明すると心なしか彼女の表情が和らいでいき、心が落ち着いて来てくれたようだ。
「それはよかった。勇者として魔物を倒すだけじゃなく、人の心も和らげられればと思っているから」
「それじゃあさっきの口づけ、も?」
「口づけ?あぁ……あの行動が何なのかは未だ分からないが、少なくともあの娘にとって大事なことなのだとは分かったからな」
「そっ……か、そうですよね。あの、ブレイドさん。抱きしめられたらもっと落ち着けるって言ったら、抱きしめてくれますか?」
勇者としての気持ちを口にする俺にミリアはさっき少女と行った口の周囲を舐め合った行為のことを尋ねてきた。1番にそのことが出る辺りどうやら1番気になっていたことはこれのことだったようだ。
俺はその時の率直な気持ちを答えるとミリアはこの答えに納得したらしい。曇り顔だった彼女が晴れやかになった気がする。そして彼女は頬を少し染め遠慮がちに上目遣いをしながら抱きしめてほしいと言った。
「ああ、もちろんだ」
「ひゃっ!ほ、ホントに抱きしめてほしいって言った訳じゃ……」
「そ、そうだったか。すまない」
俺はミリアを抱きしめる。女性をこのように抱きしめたことは無く、もっと強く抱きしめた方がいいのか、逆に強すぎるのかは分からないが、少しでも落ち着いてくれるのならそれが1番だ。
だが俺は早とちりしていたようで、ミリアからすればこれは例え話。本当に抱きしめてほしいわけではなかったらしく顔を真っ赤に染めながら言う。
俺はそのことを謝って彼女から離れようとするが、逆にミリア自身が俺の背中に腕を回して抱き着いて来る。今ここで離れられるのもそれはそれで違うらしい。
俺とミリアはしばらく抱き合う。2人とも鎧などは身につけておらず動きやすい軽装で居るため、お互いの体温がほとんど直で伝わるような感じがする。
彼女は柔らかく大きな胸が特に目立っているのだが全身が柔らかな心地で俺の前面全てにその柔らかなものが押しつけられているようにすら感じた。
「お疲れ様です!おや?どうしてお二人は抱き合っているのでありますか?」
「い、いや、こ、これはだな!」
「えーえーえーっと。ちょっと肌寒く感じて私がお願いしたの!」
「は、はぁ……そうでありますか。では自分の手袋使われますか?」
「あ、ありがとう……。そ、それじゃあブレイドさん、アンちゃん。おやすみなさい」
そろそろ離れなくてはと思っていたところにどうやら3ワー経ったようでアンが交代にやってきた。2人で抱き合っている様子を見て率直に尋ねてくるアンにミリアが肌寒く感じたから少し抱きしめて貰っていたという何とも苦しい言い訳をする。
その言い訳には特に疑問を持たなかった。むしろ俺たちが大慌てで居るところに彼女は不審さを感じている様子だった。そのためアンは肌寒く感じているというミリアに対して予備の手袋を貸す。
ミリアはアンに感謝した後そそくさとルーゲの方へ去っていく。その動きは非常に素早く、俺もアンの挨拶すら聞くことなくルーゲに入って行ってしまった。
ここからは俺とアンが見張ることになるが、俺だけが少し気まずい気持ちになってしまった。
「は、張れるんですか?!」
「ああ」
「私、張ったことが無くて」
「そうか、魔術の力量に関しては問題はなさそうだし、一緒にやってみるか?」
「はい!」
魔物除けの結界を張ることにしたが、ミリアは一度も張ったことがないがその存在は知っているようだ。応用魔術を問題なく放てる彼女の魔術力からしても結界魔術を撃つだけの魔術力を有していると判断し、準備の際に石を嵌め込んだ杭のところへミリアを連れて行った。そして
「この輝製石に結界魔術の【ラ・ディーバー】をかけると、輝製石がこんな風に光るんだ。それを4つの杭に嵌め込んだ輝製石に施そう」
「はい!それじゃあ、ラ・ディーバー!……あれ?」
「少し発音が違っていたかな。魔術力には問題無いはずだが」
まず俺が輝製石に魔術を込めるのを実践でミリアに見せてみた。そして次にミリア本人にやらせてみたがうまくいかなかったようだ。
魔術は様々な精霊に力を貸してもらえるよう頼むものなので、その精霊に伝わらないと意味が無い。しかも少し発音が違うだけでも聞き入れては貰えず何も起こらない。そのため安定して詠唱するには繰り返しの練習が必要になるのでミリアには色々考えながら詠唱をしてもらうことにした。
「ラ・ディーバー!ラ・ディーバー!あっ!」
「お、今の感じだ。結界魔術は使いこなせるとかなり有用だから覚えていて損はない」
「ありがとうございます」
ミリアは輝製石に手を掲げながら何度も何度も結界魔術の詠唱を練習する。そして何度目かの詠唱でやっと発動したようで、光り始めた輝製石を見てから俺の方へとうれしそうな顔を向けてきた。
俺は「よかったな」と笑顔を返して、もう1つの輝製石に魔術を込め、最後の1つは再びミリアに。今度はしっかり一発で魔術を込める事ができた。
彼女は非常に飲み込みがよく、教え込めば様々な魔術を使いこなせるようになるだろうと思った。
「これで少し危険は避けられそうですね」
「ああ、術者以上の魔の者は防げないが、そこらに居る魔物程度なら近寄ることもできない」
「結界をこうやって維持し続けられるなんてすごいですね」
「この技術が無かった頃には結界魔術を張るためにひたすら魔術力を放出し続けて命を落とした者も居たと聞く。移動時には使用できない技術だが、拠点や野営地では非常に有用だ」
魔術の維持ができる道具の力をすごいと話すミリア。たしかに大昔にこの技術が無かった時、シルヴィ・ラシュリーという魔術師が魔物の大軍を防ぐために結界魔術の維持で力を使い果たして命を落としたということがあったようだ。
魔術力には限りがあり、その魔術力が切れると生命力を魔術力の代わりとして使用できるのだが、彼女はそれすら使い果たして命を落とした。
今では彼女の功績が讃えられ、その国では国を守る戦いぶりを見せた魔術師にはシルヴィ勲章が授けられるらしい。
「ところで少し浮かない顔をしているが何か不安事か?」
「え……?」
結界を張った後は切り株に腰かけながら見張りを開始する。ルーゲの中ではアンと茂みから現れた少女が眠っているので声量を抑え気味にしているため、ミリアとはすぐ近くに座っている。
そのため表情の微妙な変化もよく分かり、さっき結界魔術とその維持装置の説明を受けていた際には笑顔だった彼女の表情が少し沈み気味なことに気づいた。
今日の朝や旅路を進んでいる時には特に感じなかったが何か不安な事でもあるのだろうかと俺はミリアに尋ねてみた。
「自分でも分からなくて、でもたしかに不安……かもです」
「そうか」
「え……ブレイド、さん?」
「人から手を握ってもらうと少しは落ち着ける……そうでもないか?」
「いえっ!ブレイドさんの手、大きくて温かくて落ち着きます……」
彼女の答えは漠然とした不安があるという答えだった。自分でも何が気になっているのか分からないがモヤモヤとした気持ちを抱えているというのだ。
本人が分からないというものを聞くことも答えることもできようがない。だが俺は昔、両親に手を握って貰えただけで不安が少し和らいだことを思い出し、ミリアの手を握った。
彼女は驚いて俺の顔を見る。俺がその意図を説明すると心なしか彼女の表情が和らいでいき、心が落ち着いて来てくれたようだ。
「それはよかった。勇者として魔物を倒すだけじゃなく、人の心も和らげられればと思っているから」
「それじゃあさっきの口づけ、も?」
「口づけ?あぁ……あの行動が何なのかは未だ分からないが、少なくともあの娘にとって大事なことなのだとは分かったからな」
「そっ……か、そうですよね。あの、ブレイドさん。抱きしめられたらもっと落ち着けるって言ったら、抱きしめてくれますか?」
勇者としての気持ちを口にする俺にミリアはさっき少女と行った口の周囲を舐め合った行為のことを尋ねてきた。1番にそのことが出る辺りどうやら1番気になっていたことはこれのことだったようだ。
俺はその時の率直な気持ちを答えるとミリアはこの答えに納得したらしい。曇り顔だった彼女が晴れやかになった気がする。そして彼女は頬を少し染め遠慮がちに上目遣いをしながら抱きしめてほしいと言った。
「ああ、もちろんだ」
「ひゃっ!ほ、ホントに抱きしめてほしいって言った訳じゃ……」
「そ、そうだったか。すまない」
俺はミリアを抱きしめる。女性をこのように抱きしめたことは無く、もっと強く抱きしめた方がいいのか、逆に強すぎるのかは分からないが、少しでも落ち着いてくれるのならそれが1番だ。
だが俺は早とちりしていたようで、ミリアからすればこれは例え話。本当に抱きしめてほしいわけではなかったらしく顔を真っ赤に染めながら言う。
俺はそのことを謝って彼女から離れようとするが、逆にミリア自身が俺の背中に腕を回して抱き着いて来る。今ここで離れられるのもそれはそれで違うらしい。
俺とミリアはしばらく抱き合う。2人とも鎧などは身につけておらず動きやすい軽装で居るため、お互いの体温がほとんど直で伝わるような感じがする。
彼女は柔らかく大きな胸が特に目立っているのだが全身が柔らかな心地で俺の前面全てにその柔らかなものが押しつけられているようにすら感じた。
「お疲れ様です!おや?どうしてお二人は抱き合っているのでありますか?」
「い、いや、こ、これはだな!」
「えーえーえーっと。ちょっと肌寒く感じて私がお願いしたの!」
「は、はぁ……そうでありますか。では自分の手袋使われますか?」
「あ、ありがとう……。そ、それじゃあブレイドさん、アンちゃん。おやすみなさい」
そろそろ離れなくてはと思っていたところにどうやら3ワー経ったようでアンが交代にやってきた。2人で抱き合っている様子を見て率直に尋ねてくるアンにミリアが肌寒く感じたから少し抱きしめて貰っていたという何とも苦しい言い訳をする。
その言い訳には特に疑問を持たなかった。むしろ俺たちが大慌てで居るところに彼女は不審さを感じている様子だった。そのためアンは肌寒く感じているというミリアに対して予備の手袋を貸す。
ミリアはアンに感謝した後そそくさとルーゲの方へ去っていく。その動きは非常に素早く、俺もアンの挨拶すら聞くことなくルーゲに入って行ってしまった。
ここからは俺とアンが見張ることになるが、俺だけが少し気まずい気持ちになってしまった。
0
お気に入りに追加
26
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
ヒューマンテイム ~人間を奴隷化するスキルを使って、俺は王妃の体を手に入れる~
三浦裕
ファンタジー
【ヒューマンテイム】
人間を洗脳し、意のままに操るスキル。
非常に希少なスキルで、使い手は史上3人程度しか存在しない。
「ヒューマンテイムの力を使えば、俺はどんな人間だって意のままに操れる。あの美しい王妃に、ベッドで腰を振らせる事だって」
禁断のスキル【ヒューマンテイム】の力に目覚めた少年リュートは、その力を立身出世のために悪用する。
商人を操って富を得たり、
領主を操って権力を手にしたり、
貴族の女を操って、次々子を産ませたり。
リュートの最終目標は『王妃の胎に子種を仕込み、自らの子孫を王にする事』
王家に近づくためには、出世を重ねて国の英雄にまで上り詰める必要がある。
邪悪なスキルで王家乗っ取りを目指すリュートの、ダーク成り上がり譚!
転移した場所が【ふしぎな果実】で溢れていた件
月風レイ
ファンタジー
普通の高校2年生の竹中春人は突如、異世界転移を果たした。
そして、異世界転移をした先は、入ることが禁断とされている場所、神の園というところだった。
そんな慣習も知りもしない、春人は神の園を生活圏として、必死に生きていく。
そこでしか成らない『ふしぎな果実』を空腹のあまり口にしてしまう。
そして、それは世界では幻と言われている祝福の果実であった。
食料がない春人はそんなことは知らず、ふしぎな果実を米のように常食として喰らう。
不思議な果実の恩恵によって、規格外に強くなっていくハルトの、異世界冒険大ファンタジー。
大修正中!今週中に修正終え更新していきます!
冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい
一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。
しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。
家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。
そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。
そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。
……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──
平凡すぎる、と追放された俺。実は大量スキル獲得可のチート能力『無限変化』の使い手でした。俺が抜けてパーティが瓦解したから今更戻れ?お断りです
たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
ファンタジー
★ファンタジーカップ参加作品です。
応援していただけたら執筆の励みになります。
《俺、貸します!》
これはパーティーを追放された男が、その実力で上り詰め、唯一無二の『レンタル冒険者』として無双を極める話である。(新形式のざまぁもあるよ)
ここから、直接ざまぁに入ります。スカッとしたい方は是非!
「君みたいな平均的な冒険者は不要だ」
この一言で、パーティーリーダーに追放を言い渡されたヨシュア。
しかしその実、彼は平均を装っていただけだった。
レベル35と見せかけているが、本当は350。
水属性魔法しか使えないと見せかけ、全属性魔法使い。
あまりに圧倒的な実力があったため、パーティーの中での力量バランスを考え、あえて影からのサポートに徹していたのだ。
それどころか攻撃力・防御力、メンバー関係の調整まで全て、彼が一手に担っていた。
リーダーのあまりに不足している実力を、ヨシュアのサポートにより埋めてきたのである。
その事実を伝えるも、リーダーには取り合ってもらえず。
あえなく、追放されてしまう。
しかし、それにより制限の消えたヨシュア。
一人で無双をしていたところ、その実力を美少女魔導士に見抜かれ、『レンタル冒険者』としてスカウトされる。
その内容は、パーティーや個人などに借りられていき、場面に応じた役割を果たすというものだった。
まさに、ヨシュアにとっての天職であった。
自分を正当に認めてくれ、力を発揮できる環境だ。
生まれつき与えられていたギフト【無限変化】による全武器、全スキルへの適性を活かして、様々な場所や状況に完璧な適応を見せるヨシュア。
目立ちたくないという思いとは裏腹に、引っ張りだこ。
元パーティーメンバーも彼のもとに帰ってきたいと言うなど、美少女たちに溺愛される。
そうしつつ、かつて前例のない、『レンタル』無双を開始するのであった。
一方、ヨシュアを追放したパーティーリーダーはと言えば、クエストの失敗、メンバーの離脱など、どんどん破滅へと追い込まれていく。
ヨシュアのスーパーサポートに頼りきっていたこと、その真の強さに気づき、戻ってこいと声をかけるが……。
そのときには、もう遅いのであった。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる