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女人禁制の☆あみだん☆開始!
94 ひとり
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体育祭の話なんか俺にとってはどうでもよかった。
ここ数日、時々同好会に顔を見せるのは相沢君と朔田君だけであとの人たちは誰も来なかった。
だから今日は放課後からずっと一人で編み物をしている。
それでもいいと思って作った女人禁制、男子のみの編み物同好会「あ・み・だ・ん」だけど、誰かと一緒にたわいのない話をしながらっていうのを知ってしまった俺には手元無沙汰という気持ちになっていた。
手にはちゃんと編んでいるものと編み針が乗っかっているというのに……。
いつからそんな贅沢を覚えてしまったのだろう?
人といることがこんなにも楽しいってことを思い出してしまったのだろう?
俺は……必ずひとり孤独になる道を選択すると決めているのに。
だから昼のお弁当タイムだってそんな話には乗り気にはなれなかった。
相沢君はヤル気満々だったけど。
朔田君はたぶんそういうのは苦手なのだろう。隠れられるのなら隠れたい?でも、そんなことは神崎川がさせないだろう。ある意味。二人はいいコンビだ。凸凹だけどね!
そういえば、坂口君はどうしたのだろう?
彼女とのペアのマフラーを作るって気合い入っていたのにね。
最近全然顔を見ないんだよね。
名塚君だって、セーター編みたいって言っていたのにね。
やっぱり一緒に買い物に行った時のショックから抜け出せないのだろうか?
それだったら、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだよ。
生徒会の二人は(会長副会長がここの同好会っていうのがまだピンと来ないけど)体育祭の件できっと多忙なんだと思う。
……来月だったかな?ほとんど聞いてなかったから覚えてないや。
神崎川と顔を合わせるのはお昼のお弁当タイムだけになったから、放課後の「あ・み・だ・ん」の時間は俺にとって貴重な時間になった。
相変わらずマネ役は欠かさずしてるし、神崎川も普段と変わることなく受け取ってはくれている。温度感は……もう違うかもしれないけどね。
「こんなにひとりって……さみしいものなの?」
ぽつんと呟いたしまった本音は静かな無機質な理科室に沈んでいった。
窓の外ではいろんな部活の声が聞こえる。
その声がどうしても羨ましく思ってしまう俺がいる。
俺はいつものように神崎川を探して……持っている毛糸をぎゅっと握りしめた。
ここ数日、時々同好会に顔を見せるのは相沢君と朔田君だけであとの人たちは誰も来なかった。
だから今日は放課後からずっと一人で編み物をしている。
それでもいいと思って作った女人禁制、男子のみの編み物同好会「あ・み・だ・ん」だけど、誰かと一緒にたわいのない話をしながらっていうのを知ってしまった俺には手元無沙汰という気持ちになっていた。
手にはちゃんと編んでいるものと編み針が乗っかっているというのに……。
いつからそんな贅沢を覚えてしまったのだろう?
人といることがこんなにも楽しいってことを思い出してしまったのだろう?
俺は……必ずひとり孤独になる道を選択すると決めているのに。
だから昼のお弁当タイムだってそんな話には乗り気にはなれなかった。
相沢君はヤル気満々だったけど。
朔田君はたぶんそういうのは苦手なのだろう。隠れられるのなら隠れたい?でも、そんなことは神崎川がさせないだろう。ある意味。二人はいいコンビだ。凸凹だけどね!
そういえば、坂口君はどうしたのだろう?
彼女とのペアのマフラーを作るって気合い入っていたのにね。
最近全然顔を見ないんだよね。
名塚君だって、セーター編みたいって言っていたのにね。
やっぱり一緒に買い物に行った時のショックから抜け出せないのだろうか?
それだったら、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだよ。
生徒会の二人は(会長副会長がここの同好会っていうのがまだピンと来ないけど)体育祭の件できっと多忙なんだと思う。
……来月だったかな?ほとんど聞いてなかったから覚えてないや。
神崎川と顔を合わせるのはお昼のお弁当タイムだけになったから、放課後の「あ・み・だ・ん」の時間は俺にとって貴重な時間になった。
相変わらずマネ役は欠かさずしてるし、神崎川も普段と変わることなく受け取ってはくれている。温度感は……もう違うかもしれないけどね。
「こんなにひとりって……さみしいものなの?」
ぽつんと呟いたしまった本音は静かな無機質な理科室に沈んでいった。
窓の外ではいろんな部活の声が聞こえる。
その声がどうしても羨ましく思ってしまう俺がいる。
俺はいつものように神崎川を探して……持っている毛糸をぎゅっと握りしめた。
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