あみdan

わらいしなみだし

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女人禁制の☆あみだん☆開始!

68 練習試合を観に…… 1

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 朝の八時頃だと思う。
 登校時と同じようにタオルとスポーツドリンクを入れた水筒とはちみつ漬けレモンを入れたタッパーを入れて家を出た。
 違うことがあるといえば向かう先は学校じゃないし神崎川に渡す手提げバックは今朝編み上げた色違いのものだ。

 空を見上げれば雲ひとつない快晴だしここ最近五月でも初夏のように暑くて半袖で十分。俺の服装は白のTシャツに水色のシャツ紺のジーンズといつもながらのシンプルさ。
 違うといえば帽子をかぶっているくらいかもしれない。陽射しが気になるのと……ちょっとした変装?

 目的地は二つ隣の市にある場所でじょうちゃんたちサッカー部が練習試合をする高校。
 聞くところによるとサッカーの強豪らしい。

 お互いシードなので対戦するのは勝ち上がった場合といっても毎年対戦しているとかいないとか。俺はそこまで詳しくはない。

 昨夜地図で調べた通り電車に乗って最寄り駅で降り、バスにも乗った。
 乗り継ぎにあたふたしたせいか、想像以上に時間を浪費してしまった。

 こういう時って携帯とかを持っていないのは損なのかもしれない。
 乗り継ぎだって間違えないだろうし目的地までの時間や徒歩の時間まで全部わかるらしいから。
 携帯とか所持したことのない俺にはわからない世界だけど。

 意外と遠いなぁ、なんて思いながらバスの中で立ったまま誰にもぶつからないように両手でひとつの手すりを握っている。GWなのにバスの乗車率が多い。主要なバス停は目的地の○○高校前しかない。
 JKといわれるお洒落した女子高校生が異様に多いのは気のせいじゃないだろう。香水の匂いなのか、化粧の匂いなのか、臭くて鼻が折れそうだ。
 走行するバスに揺られながら早く目的地について欲しいと願うばかりの俺だった。

 目的地の高校のバス停でほとんどの乗客が降りた。
 駆け出す女子も多い。皆、学校の門へ吸い込まれていくみたいに見える。
 バスを最後に降りた俺はその後を着いていくように他校の門を通った。

 サッカーの練習試合がある場所を探そうとキョロキョロ見渡すと、不意に大きな歓声が聞こえてきた。
 その方角へ歩を進めると沢山の人集りが見えた。

 試合はもう始まっていたみたいでグランドには智先輩を中心にじょうちゃんやチームメイトが項垂れている相手ゴールキーパーの近くで抱き合っているところだった。
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