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女人禁制の☆あみだん☆開始!
6 『消毒』……って? 2
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二人が言っていることは、智さんの事だよね?
神崎川がした行為の方ではないんだね?
どうして智さんの事は気になって、神崎川がした方は気にならないんだろう?どっちも俺のおでこにキスしたんだけどなぁ……。
あ……。
そうだった。
ここまで話をする筈じゃなかったのに……!
失敗したかな?
「鳴海君……。鳴海君は『みんなの鳴海君』じゃなきゃ……やだよ……」
珍しく坂口君が気持ちを高ぶらせている。
顔は苦しげでからだもぷるぷる震えていて……これ以上は我慢しなきゃ、ってのが手に取りようにわかる。
そんな重くなりそうな雰囲気をごろっと変えたのが相沢君の言葉だった。
「だよなー!鳴海は『みんなの鳴海』だよなー!……じゃあ。いいよな?」
相沢君が俺の方にからだを伸ばして……
ちゅ……
ええええーーー!
俺の頬に片手を添え、片方の手は前髪を上にして、しっかりと見えた俺のおでこにキスをしたのだ。
「な!俺も『消毒』してやったぜ!」
そんなことをされたのに……動揺しちゃったけど相沢君の機転がなぜか嬉しくって……
「ぼ……僕も!」
それを見て座っていた椅子から立ち上がり朔田君が俺の方へトコトコやって来て……同じようにおでこにほんのちょこっとキスをした。
今にも泣きそうだった坂口君が二人の行動を見て思わず涙を溢してしまいつつ笑顔を見せてくれた。両手で涙を拭いながら。
そんな笑顔もいいな……なんて思ったのは内緒だけど。
「ふふふ、だよね。僕も『消毒』させてね!」
坂口君ははにかみながら恭しく俺のおでこにちょっと長めのキスをした。
「てめー、いちばん長いんじゃねーかよ!もう一度させろ!」
相沢君が疾風のようにすかさず俺のおでこに上書きのキスをし返す。
それを見た坂口君が相沢君を咎めている。二人は本当にいいコンビだと思う。
いつもの言い合いが始まり、それを見ながら朔田君がおろおろしている。
三人三様……キスの仕方の違いを実感しながら俺は三人をそれぞれ見つめた。
『消毒』……って、思いやりなんだね。
俺のなかではこの解釈がしっくりしたんだ。
みんなにおでこに口付けられたのは……恥ずかしくって甘酸っぱくって、ドキドキしちゃうけど心があったかくなったりして……。
三人の優しさがキスをされたおでこから伝わってくるかのようで……俺は今にも泣きそうな想いに囚われそうなんだ。
「……ありがとう」
俺って……幸せ者だよね……。
その声はか細く三人には聞こえていないかもしれない。
でも、その言葉しかでなかった。
神崎川がした行為の方ではないんだね?
どうして智さんの事は気になって、神崎川がした方は気にならないんだろう?どっちも俺のおでこにキスしたんだけどなぁ……。
あ……。
そうだった。
ここまで話をする筈じゃなかったのに……!
失敗したかな?
「鳴海君……。鳴海君は『みんなの鳴海君』じゃなきゃ……やだよ……」
珍しく坂口君が気持ちを高ぶらせている。
顔は苦しげでからだもぷるぷる震えていて……これ以上は我慢しなきゃ、ってのが手に取りようにわかる。
そんな重くなりそうな雰囲気をごろっと変えたのが相沢君の言葉だった。
「だよなー!鳴海は『みんなの鳴海』だよなー!……じゃあ。いいよな?」
相沢君が俺の方にからだを伸ばして……
ちゅ……
ええええーーー!
俺の頬に片手を添え、片方の手は前髪を上にして、しっかりと見えた俺のおでこにキスをしたのだ。
「な!俺も『消毒』してやったぜ!」
そんなことをされたのに……動揺しちゃったけど相沢君の機転がなぜか嬉しくって……
「ぼ……僕も!」
それを見て座っていた椅子から立ち上がり朔田君が俺の方へトコトコやって来て……同じようにおでこにほんのちょこっとキスをした。
今にも泣きそうだった坂口君が二人の行動を見て思わず涙を溢してしまいつつ笑顔を見せてくれた。両手で涙を拭いながら。
そんな笑顔もいいな……なんて思ったのは内緒だけど。
「ふふふ、だよね。僕も『消毒』させてね!」
坂口君ははにかみながら恭しく俺のおでこにちょっと長めのキスをした。
「てめー、いちばん長いんじゃねーかよ!もう一度させろ!」
相沢君が疾風のようにすかさず俺のおでこに上書きのキスをし返す。
それを見た坂口君が相沢君を咎めている。二人は本当にいいコンビだと思う。
いつもの言い合いが始まり、それを見ながら朔田君がおろおろしている。
三人三様……キスの仕方の違いを実感しながら俺は三人をそれぞれ見つめた。
『消毒』……って、思いやりなんだね。
俺のなかではこの解釈がしっくりしたんだ。
みんなにおでこに口付けられたのは……恥ずかしくって甘酸っぱくって、ドキドキしちゃうけど心があったかくなったりして……。
三人の優しさがキスをされたおでこから伝わってくるかのようで……俺は今にも泣きそうな想いに囚われそうなんだ。
「……ありがとう」
俺って……幸せ者だよね……。
その声はか細く三人には聞こえていないかもしれない。
でも、その言葉しかでなかった。
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