232 / 339
『編み物男子部』?ができるまで。
204 別れの約束?それとも…… 1
しおりを挟む
「あの……神崎川……」
俺は歩きながら話し始めた。
ちょっと居たたまれない気持ちになるのは神崎川の思いを遮ってしまうからなのだろう。
「ん?」
何事もないように俺に聞いてくれる事が嬉しい。
いつまでこんな風に神崎川といられるのだろうか?
とりあえず、詫びることにした。
同好会が成立したらサッカー部には入らない。
最初から入るつもりはなかったけど、あれだけ懇願されれば心が揺らいだっておかしくないよね?
……でも、ごめん。
じょうちゃんとは青春ごっこは出来ない……
絶対に……
「専属マネージャーしかできなくてごめんな」
「なーにいってんだよ。自力で五人集めたじゃねーか。同好会でも部活は部活だろ?胸を張れよ」
カラッとした言葉と笑顔で俺の方を向きながらそう答えてくれる。
何処まで格好いいのだろう!
……そういう君だから、追いかけたのだろうか?
違う。
どんな君であっても追いかけただろう。
手の届くギリギリまで、諦めらきれない寸前まで。
「だって……神崎川は本当は俺となんかでも『青春したい』って言ってくれただろ?あの言葉は……本当に嬉しかったんだ。その思いには……応えられなかったけど」
「鳴海は……応えるつもりなんか、これっぽっちもなかっただろ?」
速攻でそう告げられると心が苦しくなる。
わかっていても君は……じょうちゃんは俺と部活したがったのだから。
どういう意図をもって俺と部活をしたかったのかはわからないけど。
俺は俺でじょうちゃん。
じょうちゃんに隠している想いを込めて編んでいたいんだよ。
窓辺でサッカーをしているじょうちゃんを見ながら……
じょうちゃんに渡すマフラーを……。
「うん……どうしても『編み物』したかったから……」
「鳴海がそんなに編み物が好きだなんて全然知らなかったわ……」
そう呟いてじょうちゃんが不意に天を見上げる。
俺もならって同じような景色を見たくてそれを見上げた。
春風が心地いい、そこにはやさしい青い空が広がっている。
じょうちゃんはその空を見て何を思っているのだろう?
俺のことなんか、じょうちゃんになんかわからない。
わからなくて……いい。
俺は歩きながら話し始めた。
ちょっと居たたまれない気持ちになるのは神崎川の思いを遮ってしまうからなのだろう。
「ん?」
何事もないように俺に聞いてくれる事が嬉しい。
いつまでこんな風に神崎川といられるのだろうか?
とりあえず、詫びることにした。
同好会が成立したらサッカー部には入らない。
最初から入るつもりはなかったけど、あれだけ懇願されれば心が揺らいだっておかしくないよね?
……でも、ごめん。
じょうちゃんとは青春ごっこは出来ない……
絶対に……
「専属マネージャーしかできなくてごめんな」
「なーにいってんだよ。自力で五人集めたじゃねーか。同好会でも部活は部活だろ?胸を張れよ」
カラッとした言葉と笑顔で俺の方を向きながらそう答えてくれる。
何処まで格好いいのだろう!
……そういう君だから、追いかけたのだろうか?
違う。
どんな君であっても追いかけただろう。
手の届くギリギリまで、諦めらきれない寸前まで。
「だって……神崎川は本当は俺となんかでも『青春したい』って言ってくれただろ?あの言葉は……本当に嬉しかったんだ。その思いには……応えられなかったけど」
「鳴海は……応えるつもりなんか、これっぽっちもなかっただろ?」
速攻でそう告げられると心が苦しくなる。
わかっていても君は……じょうちゃんは俺と部活したがったのだから。
どういう意図をもって俺と部活をしたかったのかはわからないけど。
俺は俺でじょうちゃん。
じょうちゃんに隠している想いを込めて編んでいたいんだよ。
窓辺でサッカーをしているじょうちゃんを見ながら……
じょうちゃんに渡すマフラーを……。
「うん……どうしても『編み物』したかったから……」
「鳴海がそんなに編み物が好きだなんて全然知らなかったわ……」
そう呟いてじょうちゃんが不意に天を見上げる。
俺もならって同じような景色を見たくてそれを見上げた。
春風が心地いい、そこにはやさしい青い空が広がっている。
じょうちゃんはその空を見て何を思っているのだろう?
俺のことなんか、じょうちゃんになんかわからない。
わからなくて……いい。
0
お気に入りに追加
36
あなたにおすすめの小説
皇帝陛下の精子検査
雲丹はち
BL
弱冠25歳にして帝国全土の統一を果たした若き皇帝マクシミリアン。
しかし彼は政務に追われ、いまだ妃すら迎えられていなかった。
このままでは世継ぎが産まれるかどうかも分からない。
焦れた官僚たちに迫られ、マクシミリアンは世にも屈辱的な『検査』を受けさせられることに――!?
僕が玩具になった理由
Me-ya
BL
🈲R指定🈯
「俺のペットにしてやるよ」
眞司は僕を見下ろしながらそう言った。
🈲R指定🔞
※この作品はフィクションです。
実在の人物、団体等とは一切関係ありません。
※この小説は他の場所で書いていましたが、携帯が壊れてスマホに替えた時、小説を書いていた場所が分からなくなってしまいました😨
ので、ここで新しく書き直します…。
(他の場所でも、1カ所書いていますが…)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる