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『編み物男子部』?ができるまで。
116 土曜日デス!続き 8
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俺は朔田君に申し訳ないと思いながらひとつお願いをした。
「朔田君、悪いけど相沢君が帰ってないかB組に行って見てきてくれる?まだ教室にいたら引き留めておいて欲しいんだ」
「わかった。鳴海君はどうするの?」
朔田君はちょっと不服そうだった。答えがわかっているみたいで。
「この人を教室まで送っていくよ。心配だからね」
朔田君は智さんを一睨みしてから頷いてくれた。
俺は智さんの腰に手を添えて、智さんは俺の肩を抱いて智さんの教室へ向かった。
戸口の両端にいた二人は完全に隠れていたので俺からは見えなかったのでそこにいたことに気づかないでいた。
階段を上って四階まで辿り着く。
三年A組の教室に智さんと入る。
待っていた友達二人が智さんと俺を迎えてくれた。
「ごめんな。智が何をしたのか知らないけど、迷惑かけちまって……」
二人が俺の元へやってきた。
「いえ、迷惑だなんて……。智さんからしたらかなり屈辱的だった気がします。それなのに、ちゃんと謝ってくれて……」
俺はどう言っていいのかわからなかった。
「智、彼氏に送ってもらったんだから、さっさと元気になって部活へ行け!」
一人がそう言ってさっさと智さんを蹴りつけ、もう一人が智さんに鞄を放り投げて教室から追い出してしまった。
「翔琉、ありがとう」
智さんは戸口から振り向きざま、俺に言った。
弱々しい声に心が痛んだ。
俺が智さんを追い詰めたんだ……。
弱っていた智さんは友達らしい二人に簡単に追い出され、そのままとぼとぼとサッカー部の部室へ向かったみたいだった。
「なぁ、彼氏さん。俺たちも『翔琉』って呼んでいいか?」
「いいですけど……俺、彼氏じゃないですよ」
「じゃあ彼女か?」
「もっと違います!」
なんなんだ?なんなんだ?
この人たちは!
「朔田君、悪いけど相沢君が帰ってないかB組に行って見てきてくれる?まだ教室にいたら引き留めておいて欲しいんだ」
「わかった。鳴海君はどうするの?」
朔田君はちょっと不服そうだった。答えがわかっているみたいで。
「この人を教室まで送っていくよ。心配だからね」
朔田君は智さんを一睨みしてから頷いてくれた。
俺は智さんの腰に手を添えて、智さんは俺の肩を抱いて智さんの教室へ向かった。
戸口の両端にいた二人は完全に隠れていたので俺からは見えなかったのでそこにいたことに気づかないでいた。
階段を上って四階まで辿り着く。
三年A組の教室に智さんと入る。
待っていた友達二人が智さんと俺を迎えてくれた。
「ごめんな。智が何をしたのか知らないけど、迷惑かけちまって……」
二人が俺の元へやってきた。
「いえ、迷惑だなんて……。智さんからしたらかなり屈辱的だった気がします。それなのに、ちゃんと謝ってくれて……」
俺はどう言っていいのかわからなかった。
「智、彼氏に送ってもらったんだから、さっさと元気になって部活へ行け!」
一人がそう言ってさっさと智さんを蹴りつけ、もう一人が智さんに鞄を放り投げて教室から追い出してしまった。
「翔琉、ありがとう」
智さんは戸口から振り向きざま、俺に言った。
弱々しい声に心が痛んだ。
俺が智さんを追い詰めたんだ……。
弱っていた智さんは友達らしい二人に簡単に追い出され、そのままとぼとぼとサッカー部の部室へ向かったみたいだった。
「なぁ、彼氏さん。俺たちも『翔琉』って呼んでいいか?」
「いいですけど……俺、彼氏じゃないですよ」
「じゃあ彼女か?」
「もっと違います!」
なんなんだ?なんなんだ?
この人たちは!
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