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男の子?の雨月はイチャイチャしたがる

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 たじろいでもおかしくないよね?
 だって、子猫の雨月をそう呼んでいたから。

 ここだけの社内だけという限定で。

「あ、『雨月ちゃん』っていうよりこの年齢だと『うーちゃん』という愛称の方が言いやすくて何よりも可愛らしいでしょ?うふふ!ね!『うーちゃん』!」

 その言葉に固まったのは私だけではなく、夏川上司もだったことは……
 あとになって知ることになるんだけどね。

「『うーちゃん』……」

 おさない雨月はそう呟くと、ぶすっと拗ねた表情を見せた。
 この呼び方がどうも嫌いみたいなのよね……。

「陽愛、そんな無駄口ばかり言っていないで、洋服を見繕ってあげなさい。手が動いてないだろ?」

「もう……あなたったら!お仕事ではいつもこんな調子なの?葉月ちゃん」

 私に振られても……困るのですが。
 当たり障りのないように言葉を選べるか、ちょっと不安なんだけど。

「夏川上司は、優しく仕事を教えてくれますし、テキパキと仕事を遂行なさってますよ。社員を纏め上げて適材適所に仕事を割り振ってくれてますし、無駄が一切なくって、とても頼りになる上司なんですよ」

「ふぅーん。もうちょっと穏やかに接してもいいんじゃないの?」

「おままごとをしに仕事をしているのではない。いいからつべこべ言わずにさっさとしなさい。陽愛、雨月君をTシャツのままで居させるのかい?」

「あっ!そうだった!息子のお古で申し訳ないけど、葉月ちゃん。うーちゃんのお洋服、見てくれるかな?」

「はい!」

「にいちゃ?」

「大丈夫!雨月のお洋服を見てみるから。雨月のピッタリの服にお着替えしようね!」

「や!や!これがいいの!これじゃなきゃ……やなのぉー!」

 おさない雨月は私の胸に顔を埋め、その状態で顔を左右に動かしていやいやをする。

 ……私、おさない雨月をわがままに育てちゃってるのかなぁ?
 この先とっても不安なんだけど。
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