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クリスマスデート
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なんだかんだと十二月も残り一週間。この会社に入社する前はともかく、入社してからはあっという間に年末になった。そして今日はクリスマスで、今年最後の日曜日です。
「デートがてら、お昼も夜も外食しようか」
起き抜けにそんなことを言った良裕さんにちょっとだけ呆れつつ、イベント事は外食でもいいって言っていた良裕さんの言葉を思い出して頷いたのがついさっきの話。
「雀、準備できたか?」
「うん」
「じゃあ、行こうか」
いつもより早い朝ごはんを食べてから外出用の服に着替え、二人して戸締りやキッチン周りを確認をしてから良裕さんの言葉に頷いてあとをついていく。先に車のエンジンをかけに行った良裕さんを見送って玄関に鍵をかけると、車に乗り込んでシートベルトをかけた。
「どこに行くの?」
「以前行こうとして行けなかった動物園は? そのあとはおいおい決めるか」
「うーん……そこの動物園に行くなら、モノレール一本で行ける動物園のほうがいいな」
「我儘言うなよ、雀。あそこは広いから、暖かくなったらにしよう」
「ごめん、そうだよね。いいよ、そこの動物園で」
そんな会話をしながら車のエンジンが温まるのを待っていた良裕さんは、出発できると判断したのか車を発車させた。車で出かけるのは久しぶりだから、良裕さんも嬉しそうだ。
あの日の朝。きちんと話をしたおかげなのか、あれから良裕さんに朝から抱かれることはなくなった。その代わりと言っちゃなんだけど、毎朝キスで起こされるようになった。キスをすること自体は許してるから何の問題もないけど、時々どさくさに紛れて乳房を揉んだり乳首を擦るんだよね。それ以上されてしまうと元の木阿弥になってしまうから、当然のことながら手や顔をつねってやるけども。
ただ、そのぶん週末や私がお休みの前日にするセックスが、以前よりも激しかったり一回のセックスが長くなったような気がするのは気のせいだろうか……。うん、あの日と同じ感じで抱くんだから、気のせいってことにしておこう。
雑談をしながら車で約二十分、動物園についた。駐車場か狭いからなのか車を停めるのに少し並んだけど、比較的道路が空いていて早く到着したのでそれほど待つことなく車を停められた。車から降りて、チケット売場に続く列の最後尾に並ぶ。周囲は家族連れに混じって私たちのようなカップルもいる。
「クリスマスだからかな? カップルもいるね」
「そうだな」
公共機関を使ってやって来た人や近所の人もいるらしく、そこそこ長い列ができている。並んで十五分、やっとチケット売場の窓口に着いたのでお金を払ってチケットと交換し、動物園の入口に向かった。入口で係員にチケットを渡し、千切った半券を渡されて中に入った。ちなみに、お金を払ったのは良裕さんで、チケットは二人合わせても千円以下と安い。
ゲートを潜ったところで手を伸ばしてきた良裕さんと手を繋ぎ、先ずは案内板を見てから端から歩くことにした。
「思ったよりも小さい動物園なんだな」
「そうだね。猛獣と呼べるものも居ないみたいだし」
「それはそれで面白そうだし、知らない猫科の動物も居るみたいだ」
「あ、ホントだ。どんな見た目なのか、今から楽しみ!」
「だな。とりあえず、案内板の通りに回るか」
そんな会話をしながら案内板を背にして左のほうへ行くと、まずは放し飼いになってるらしいクジャクがお出迎え。尾を畳んで優雅に歩いているのもいれば、存在を主張するかのように広げているのもいる。「思ったよりもデカイな」と呟いた良裕さんに頷きつつしばらく眺め、案内板に戻る形で次に行く。その檻にいたのはレッサーパンダ。
「おー、レッサーパンダ! 可愛い!」
「ちっこいのもいるな。親子か?」
檻の手前にある説明板には【レッサーパンダ】と書いてある下に学名と、写真の下にそれぞれの名前が書かれていた。おお、これは分かりやすい。写真を見ながらどの子がどの名前を確認すると、その場をあとにする。もっと見ていたいけど、休日でクリスマスのせいか人が多いので、邪魔にならないようにさっさと移動する。
次に見たのは鳥類がいるところ。オウムやインコに混じって、フクロウやエミュー、ダチョウやタンチョウやフラミンゴがいた。人の流れに逆らわないよう、できるだけゆっくり歩きながら檻の中を見ていく。
ちょっと歩いて次に見たのは爬虫類。大きな陸ガメとヘビしかいなかった。陸ガメはマイペースにご飯を食べていて、ヘビはトグロを巻いて寝ていた。おおぅ……なんて地味な絵面……。そして反対側を見れば、小動物を触れる場所なのか、親子連れが群がっていた。
「何が触れるのかな?」
「そこの売店によると、ミニブタやヤギ、ウサギやモルモットみたいだ。餌もやれるらしいぞ。ジュースもあるが、どうやら餌を買うための売店らしい。雀、餌やりするか?」
「うーん……餌やりしたいけどやめとく」
さすがに幼児に混じって餌やりは恥ずかしいと言えば、良裕さんは「あっはははっ!」と笑った。そ、そこまで笑わなくてもいいじゃないか……。
ふれあいコーナーを横目に見つつ、そことは別の檻にいたミニブタやヒツジを眺めて歩いていくと、一際大きな猫科の動物の檻に来た。
「シベリアオオヤマネコ、かぁ」
「猫にしちゃデカイな、おい」
「だよね。あ、オオヤマネコとしては世界最大だって説明板に書いてあるよ。体長130センチって……私よりちょっと小さいだけじゃん……。しかも、向こうの方がスリムとか……」
「俺は雀のほうが可愛くて仕方ないけどな」
「う……っ!」
「くく……っ、真っ赤になっちゃって。可愛い」
不意打ち魔王に不意打ちをされて頬が熱いなあ、と思っていたら、やっぱり指摘された。くそう、ドSめっ!
しなやかに動くカッコいいシベリアオオヤマネコの檻から移動し、次に来たのはシベリアオオヤマネコよりも一回り小さい、耳の大きな猫科の動物の檻だった。
「お、こいつだな。へぇ……サーバルっていうんだな」
「耳がとにかく大きいね。あと、模様がヒョウみたい」
「確かに」
茶色の躯にヒョウのような模様がついている、顔と同じくらいの大きさの耳がついている猫科の動物――サーバル。躯もシベリアオオヤマネコよりも細くて、こっちは耳をピコピコと動かしたり、欠伸をしながらのんびりと寝ていた。もうちょっと見ていたかったけど、人が集まってきたので移動する。
サルやリスザル、ハイエナと立て続けに見て、キリンがいる場所に来た。人だかりができていたので近くで見ることができず、仕方なく遠目でキリンを見てその場をあとにした。
「これで大体見終わったか?」
「多分……。あ、あそこに案内板があるよ」
分かれ道のところに案内板があったのでそこに行く。案内板によるとあとは公園になっているらしく、その方向を見れば親子連れがレジャーシートを広げて休んでいたりお弁当をひろげて食べているのが、遠目に見えた。
「あとはカモがいる池がある場所だけだし、混んで来たから、ちょっと早いがお昼を食べに行くか?」
「そうしよっか」
一通り見たと判断した良裕さんが、時間的には早いけどランチの提案をしてきたのでそれに頷く。日曜だからね……どこも混むと思ったんだろう。途中にあるカモがいる池を横目に見つつ、出口に向かって歩きながら親子連れを眺める。
「……雀、子供ができたら、またここに来ようか。もしくは、モノレールで行けるほう」
「……! うん!」
私の考えなんてお見通しだとばかりに言われた言葉がすごく嬉しくて、繋がれた手をギュッと握ると、良裕さんもわかってるとばかりに握り返してくれたことが嬉しかった。
出口のゲートを潜って駐車場に向かう。自宅方向に戻りつつ、お昼は途中で見つけたファミレスで軽く食べて、また車で移動。
「良裕さん、今度はどこに行くの?」
「うーん……特に『ここ!』っていうのはないんだよな……」
「そういえば、途中にボーリング場があったよね? そこは?」
「そうだな、たまにはボーリングでもするか!」
急にテンションがあがり、今度会社で提案してみるかと呟いた良裕さんに苦笑しつつ、会社の人たちとボーリングするのも面白そうだと頷いて、ボーリング場に向かった。
「デートがてら、お昼も夜も外食しようか」
起き抜けにそんなことを言った良裕さんにちょっとだけ呆れつつ、イベント事は外食でもいいって言っていた良裕さんの言葉を思い出して頷いたのがついさっきの話。
「雀、準備できたか?」
「うん」
「じゃあ、行こうか」
いつもより早い朝ごはんを食べてから外出用の服に着替え、二人して戸締りやキッチン周りを確認をしてから良裕さんの言葉に頷いてあとをついていく。先に車のエンジンをかけに行った良裕さんを見送って玄関に鍵をかけると、車に乗り込んでシートベルトをかけた。
「どこに行くの?」
「以前行こうとして行けなかった動物園は? そのあとはおいおい決めるか」
「うーん……そこの動物園に行くなら、モノレール一本で行ける動物園のほうがいいな」
「我儘言うなよ、雀。あそこは広いから、暖かくなったらにしよう」
「ごめん、そうだよね。いいよ、そこの動物園で」
そんな会話をしながら車のエンジンが温まるのを待っていた良裕さんは、出発できると判断したのか車を発車させた。車で出かけるのは久しぶりだから、良裕さんも嬉しそうだ。
あの日の朝。きちんと話をしたおかげなのか、あれから良裕さんに朝から抱かれることはなくなった。その代わりと言っちゃなんだけど、毎朝キスで起こされるようになった。キスをすること自体は許してるから何の問題もないけど、時々どさくさに紛れて乳房を揉んだり乳首を擦るんだよね。それ以上されてしまうと元の木阿弥になってしまうから、当然のことながら手や顔をつねってやるけども。
ただ、そのぶん週末や私がお休みの前日にするセックスが、以前よりも激しかったり一回のセックスが長くなったような気がするのは気のせいだろうか……。うん、あの日と同じ感じで抱くんだから、気のせいってことにしておこう。
雑談をしながら車で約二十分、動物園についた。駐車場か狭いからなのか車を停めるのに少し並んだけど、比較的道路が空いていて早く到着したのでそれほど待つことなく車を停められた。車から降りて、チケット売場に続く列の最後尾に並ぶ。周囲は家族連れに混じって私たちのようなカップルもいる。
「クリスマスだからかな? カップルもいるね」
「そうだな」
公共機関を使ってやって来た人や近所の人もいるらしく、そこそこ長い列ができている。並んで十五分、やっとチケット売場の窓口に着いたのでお金を払ってチケットと交換し、動物園の入口に向かった。入口で係員にチケットを渡し、千切った半券を渡されて中に入った。ちなみに、お金を払ったのは良裕さんで、チケットは二人合わせても千円以下と安い。
ゲートを潜ったところで手を伸ばしてきた良裕さんと手を繋ぎ、先ずは案内板を見てから端から歩くことにした。
「思ったよりも小さい動物園なんだな」
「そうだね。猛獣と呼べるものも居ないみたいだし」
「それはそれで面白そうだし、知らない猫科の動物も居るみたいだ」
「あ、ホントだ。どんな見た目なのか、今から楽しみ!」
「だな。とりあえず、案内板の通りに回るか」
そんな会話をしながら案内板を背にして左のほうへ行くと、まずは放し飼いになってるらしいクジャクがお出迎え。尾を畳んで優雅に歩いているのもいれば、存在を主張するかのように広げているのもいる。「思ったよりもデカイな」と呟いた良裕さんに頷きつつしばらく眺め、案内板に戻る形で次に行く。その檻にいたのはレッサーパンダ。
「おー、レッサーパンダ! 可愛い!」
「ちっこいのもいるな。親子か?」
檻の手前にある説明板には【レッサーパンダ】と書いてある下に学名と、写真の下にそれぞれの名前が書かれていた。おお、これは分かりやすい。写真を見ながらどの子がどの名前を確認すると、その場をあとにする。もっと見ていたいけど、休日でクリスマスのせいか人が多いので、邪魔にならないようにさっさと移動する。
次に見たのは鳥類がいるところ。オウムやインコに混じって、フクロウやエミュー、ダチョウやタンチョウやフラミンゴがいた。人の流れに逆らわないよう、できるだけゆっくり歩きながら檻の中を見ていく。
ちょっと歩いて次に見たのは爬虫類。大きな陸ガメとヘビしかいなかった。陸ガメはマイペースにご飯を食べていて、ヘビはトグロを巻いて寝ていた。おおぅ……なんて地味な絵面……。そして反対側を見れば、小動物を触れる場所なのか、親子連れが群がっていた。
「何が触れるのかな?」
「そこの売店によると、ミニブタやヤギ、ウサギやモルモットみたいだ。餌もやれるらしいぞ。ジュースもあるが、どうやら餌を買うための売店らしい。雀、餌やりするか?」
「うーん……餌やりしたいけどやめとく」
さすがに幼児に混じって餌やりは恥ずかしいと言えば、良裕さんは「あっはははっ!」と笑った。そ、そこまで笑わなくてもいいじゃないか……。
ふれあいコーナーを横目に見つつ、そことは別の檻にいたミニブタやヒツジを眺めて歩いていくと、一際大きな猫科の動物の檻に来た。
「シベリアオオヤマネコ、かぁ」
「猫にしちゃデカイな、おい」
「だよね。あ、オオヤマネコとしては世界最大だって説明板に書いてあるよ。体長130センチって……私よりちょっと小さいだけじゃん……。しかも、向こうの方がスリムとか……」
「俺は雀のほうが可愛くて仕方ないけどな」
「う……っ!」
「くく……っ、真っ赤になっちゃって。可愛い」
不意打ち魔王に不意打ちをされて頬が熱いなあ、と思っていたら、やっぱり指摘された。くそう、ドSめっ!
しなやかに動くカッコいいシベリアオオヤマネコの檻から移動し、次に来たのはシベリアオオヤマネコよりも一回り小さい、耳の大きな猫科の動物の檻だった。
「お、こいつだな。へぇ……サーバルっていうんだな」
「耳がとにかく大きいね。あと、模様がヒョウみたい」
「確かに」
茶色の躯にヒョウのような模様がついている、顔と同じくらいの大きさの耳がついている猫科の動物――サーバル。躯もシベリアオオヤマネコよりも細くて、こっちは耳をピコピコと動かしたり、欠伸をしながらのんびりと寝ていた。もうちょっと見ていたかったけど、人が集まってきたので移動する。
サルやリスザル、ハイエナと立て続けに見て、キリンがいる場所に来た。人だかりができていたので近くで見ることができず、仕方なく遠目でキリンを見てその場をあとにした。
「これで大体見終わったか?」
「多分……。あ、あそこに案内板があるよ」
分かれ道のところに案内板があったのでそこに行く。案内板によるとあとは公園になっているらしく、その方向を見れば親子連れがレジャーシートを広げて休んでいたりお弁当をひろげて食べているのが、遠目に見えた。
「あとはカモがいる池がある場所だけだし、混んで来たから、ちょっと早いがお昼を食べに行くか?」
「そうしよっか」
一通り見たと判断した良裕さんが、時間的には早いけどランチの提案をしてきたのでそれに頷く。日曜だからね……どこも混むと思ったんだろう。途中にあるカモがいる池を横目に見つつ、出口に向かって歩きながら親子連れを眺める。
「……雀、子供ができたら、またここに来ようか。もしくは、モノレールで行けるほう」
「……! うん!」
私の考えなんてお見通しだとばかりに言われた言葉がすごく嬉しくて、繋がれた手をギュッと握ると、良裕さんもわかってるとばかりに握り返してくれたことが嬉しかった。
出口のゲートを潜って駐車場に向かう。自宅方向に戻りつつ、お昼は途中で見つけたファミレスで軽く食べて、また車で移動。
「良裕さん、今度はどこに行くの?」
「うーん……特に『ここ!』っていうのはないんだよな……」
「そういえば、途中にボーリング場があったよね? そこは?」
「そうだな、たまにはボーリングでもするか!」
急にテンションがあがり、今度会社で提案してみるかと呟いた良裕さんに苦笑しつつ、会社の人たちとボーリングするのも面白そうだと頷いて、ボーリング場に向かった。
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