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ドルト村の春編
第170話 砂糖を使った料理
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砂糖作りに参加するのは公爵夫妻とその側近たちだけのようだ。宰相と農業大臣は見学だけみたい。
もちろん、ヘラルドとレベッカ、ゲレオンも見学だ。村に帰ればやれるからね~。それでだろう。
それぞれ汚れても大丈夫なようにラフな格好をしていて、エプロンもしっかり身に着けている。貴族がエプロン……斬新だな。けれど、妙に似合っているのはなぜだ。
そんなことを考えつつ、全員で皮を剥いてから細かく刻み、布でくるんでからお湯の中に入れ、温度を気にしつつ一時間放置。時間が来たら布ごと引き上げて水気を絞り、アクをとりながら煮詰めていく。
「この、煮詰める作業が暑いんです」
「なるほど……。今は小さな鍋ですが、これが大きくなれば……」
「相当暑いだろうね。熱も感じるだろうし」
今はまだ春先で気温が低いからどうにでもなる。けれど、夏場はどうなるかわからない。
ルードルフによると、彼の領地は帝都よりも南にあり、それなりに気温も高い。そして彼の功績と業績もあって、農業もさかんだそうだ。
農地改革に関する知識があるからこそ、甜菜とビーツを栽培し、砂糖を生産するように皇帝に言われたらしい。
そんなことを言う皇帝も凄いが、あっさりと請け負うルードルフも凄い。
これだから王族は……。
そんな話をしているとあっという間に時間が過ぎていく。煮詰め作業が終われば、あとは乾燥させるだけだ。
「あとは天日か風魔法で乾かすのがいいと思いますよ。できれば天日のほうがいいでしょう」
「そうだね……領地ではそうしてみるよ。もちろん風魔法も併用してみるつもりではいるが」
「領地での人材と実験次第ですね」
「そうだね」
とりあえず精製作業は終了。そろそろ夕方になる時間だから、砂糖は魔法で乾かしてもらった。
そのうえで、見学組と生産組――つまり、私以外の人間が、できたばかりの砂糖を使った料理を食べたいといいやがった!
「……まあ、いいですよ。冒険者なので、食材は常に持ち歩いていますし」
「すまない、アリサ。できれば菓子もお願いしたい」
「そうですね、そちらが主な理由ですしね。機材も器具もありますし……なんとかなるでしょう。けれど、貴族が食べるようなものではなということを、ご理解ください」
「ああ。わかっている」
私の言葉に笑みを見せる面々。作るのは吝かじゃないが、何を作るかで迷う。
さて、どうするか……。ミショの実自体はかなり浸透しているようで、王城の料理にも醤油を使っているものがあった。
なら、こういうものもありますよとさり気なく見せつけつつ、砂糖を使ったものがいいだろう。とはいえ、そう簡単に思い浮かぶものは少ない。
とりあえず、先にデザートを仕込みつつ考えよう。
デザートは何がいいかなあ。公爵夫人はクッキーを気に入ったみたいだし、それは確定。あとは定番のプリンとショートケーキ、スコーンかマフィン、パンケーキあたりかな?
とりあえずクッキーを先に作るかと材料を出し、混ぜ合わせる。生活魔法で冷やしたあと、型抜きを出して抜いていく。
「面白そうですわね。わたくしにやらせていただけませんか?」
「僕もやってみたいね」
「どうぞ。お好きな型を使って、抜いてください」
公爵夫妻がやってみたいというので場所を替わろうとしたら、「真ん中で!」と言われてしまった。それに内心で溜息をつきつつ、スポンジケーキの材料を混ぜ始める。
その途端、奥で話していた見学組と側近の声が聞こえなくなり、防音の結界を張ったことがわかった。
なぜ結界を? 二人の行動に警戒する。
「すまない。どうしてもアリサとサシで話をしたかったんだ」
「それに、彼らには聞かれたくない話でもありますの」
「ふうん……」
聞かれたくない話? 甜菜やビーツ、砂糖に関してか?
そんなことを考えていたら、二人の口からとんでもない言葉が飛び出した。
「アリサ――いや、桐淵くん、だね? 僕が知っている姿よりも若いけれど」
「ええ。わたくしもそう思いましたわ、社長」
「……は? 社長?」
この世界でそんな言葉を聞くとは思わなかったぞ! そして出会った転生者たちには苗字を伝えていない。
……誰だ?
「僕の前世は、右近 恒久だよ」
「わたくしの前世は、右近 紗也華ですの」
「ゲッ! 私が秘書をしてた社長夫妻じゃん!」
「当たり!」
ま さ か の 元 上 司 だ っ た !
だからひょんな場所で出会ったような顔をしていたのかと、すっごく納得した!
「驚いたよ、知っている顔をそのまま若くしたような顔だったのだから」
「あ~、自分の体をそのまま若くしたってリュミエールに言われたしね」
「なるほど。って、主神が関わっているのかい?」
「ええ。詳しく話すと長くなるから、それはそのうちにね。ずっと結界を張ったままだと、彼らに訝しがられるわよ?」
「それもそうだね」
「なら、今度教えてくださいませね」
結界を解きますわ、と言ったロジーネがさっさと結界を解くと、そのままクッキーの型抜きの続きをする。それはルードルフも同じで、次々に型を変えて抜いていた。
この世界って型抜きはないし、王族と貴族のお嬢様じゃこんな作業をさせてもらえないもんな。恐らく前世ぶりだろうから、楽しくて仕方がないんだろう。
そんな二人の様子を、見学組と側近たちが微笑ましそうに見ている。
クッキーは彼らに任せ、私は途中だったスポンジを混ぜ合わせると、型に入れる。それからナッツ入りとバナナ入りのスコーン生地を作ったあとで、クッキーとスポンジ生地、三角形に切ったスコーンをオーブンに入れたあと、時間をセットして放置。
オーブン自体も三台あったから、それぞれ分けて入れてある。
そこから卵とミルク、砂糖だけのプリンを作り、蒸篭で蒸す。これにはさすがに転生者二人も驚いて目を丸くしていた。
そして料理に関しては、甘めの酢味噌を使った二種類のぬたと肉じゃが、ご飯を炊いて味噌汁でも作るか。砂糖を使うとなると、結局メインはお菓子になってしまうしね。
ぬたはまぐろ入りとネギだけのもの。生魚が食べられない人用だ。
味は同じなので、食べられるほうを食べてもらおう。
メインは魚がいいかな? 西京焼きのように味噌漬けしたものとムニエル、南蛮漬けがいいかな。南蛮漬けも砂糖を使うしね。
てなわけで、時間がないから味噌漬けは錬金術に頼り、先に肉じゃがを作って味を染み込ませておく。その間に南蛮液を作ったり野菜を切ったり、小鯵の内臓や頭、ぜいごなどを切り落としてから片栗粉でまぶしてから揚げる。
もちろん野菜も素揚げした。
あとは南蛮液に漬けこんで放置。その間にクッキーとスコーンが焼きあがったのでオーブンから出して冷ましておく。つまみ食いできないように結界を張ったら、ブーブー文句を言われた。
これからご飯なのに、何を言っているんだか。
先に味噌汁の用意。時間もないからわかめと豆腐でいいか。それから味噌漬けをグリルで焼いている間にムニエルの用意をして、これもフライパンでどんどん焼いていく。
「アリサは手際がいいんですのね。料理人みたいですわ」
「ありがとうございます。祖母に鍛え上げられましたので、ある程度のものは作れますよ」
「そうですの……。アリサ、刺身は食べられるかしら」
「材料があるからできるわよ。けど、ここでは出さない」
「わかりましたわ」
ロジーネが小声で刺身のことを聞いてくる。もちろん出せるとも!
けれど、メンバーがメンバーだからね~。ここでは出さないよ。
ロジーネもそれはわかっているんだろう。楽しみにしていると言って、微笑みを浮かべた。
ちょうどスポンジも焼き上がったのでオーブンから取り出す。串で刺しても生地はついてこなかったので、型から抜いたあと、そのまま冷ましておく。
そして出来上がったものから器に盛り、それぞれの前に並べていく。おっと、ついでに自家製の糠漬けも出しておこう。
ヘラルドたちドルト村の住人たちはともかく、貴族からしたらどれも珍しい料理だろう。特別豪華というわけではないし。
だから使った食材と調味料だけは説明した。
さて、実食。彼らの評価は如何に?
もちろん、ヘラルドとレベッカ、ゲレオンも見学だ。村に帰ればやれるからね~。それでだろう。
それぞれ汚れても大丈夫なようにラフな格好をしていて、エプロンもしっかり身に着けている。貴族がエプロン……斬新だな。けれど、妙に似合っているのはなぜだ。
そんなことを考えつつ、全員で皮を剥いてから細かく刻み、布でくるんでからお湯の中に入れ、温度を気にしつつ一時間放置。時間が来たら布ごと引き上げて水気を絞り、アクをとりながら煮詰めていく。
「この、煮詰める作業が暑いんです」
「なるほど……。今は小さな鍋ですが、これが大きくなれば……」
「相当暑いだろうね。熱も感じるだろうし」
今はまだ春先で気温が低いからどうにでもなる。けれど、夏場はどうなるかわからない。
ルードルフによると、彼の領地は帝都よりも南にあり、それなりに気温も高い。そして彼の功績と業績もあって、農業もさかんだそうだ。
農地改革に関する知識があるからこそ、甜菜とビーツを栽培し、砂糖を生産するように皇帝に言われたらしい。
そんなことを言う皇帝も凄いが、あっさりと請け負うルードルフも凄い。
これだから王族は……。
そんな話をしているとあっという間に時間が過ぎていく。煮詰め作業が終われば、あとは乾燥させるだけだ。
「あとは天日か風魔法で乾かすのがいいと思いますよ。できれば天日のほうがいいでしょう」
「そうだね……領地ではそうしてみるよ。もちろん風魔法も併用してみるつもりではいるが」
「領地での人材と実験次第ですね」
「そうだね」
とりあえず精製作業は終了。そろそろ夕方になる時間だから、砂糖は魔法で乾かしてもらった。
そのうえで、見学組と生産組――つまり、私以外の人間が、できたばかりの砂糖を使った料理を食べたいといいやがった!
「……まあ、いいですよ。冒険者なので、食材は常に持ち歩いていますし」
「すまない、アリサ。できれば菓子もお願いしたい」
「そうですね、そちらが主な理由ですしね。機材も器具もありますし……なんとかなるでしょう。けれど、貴族が食べるようなものではなということを、ご理解ください」
「ああ。わかっている」
私の言葉に笑みを見せる面々。作るのは吝かじゃないが、何を作るかで迷う。
さて、どうするか……。ミショの実自体はかなり浸透しているようで、王城の料理にも醤油を使っているものがあった。
なら、こういうものもありますよとさり気なく見せつけつつ、砂糖を使ったものがいいだろう。とはいえ、そう簡単に思い浮かぶものは少ない。
とりあえず、先にデザートを仕込みつつ考えよう。
デザートは何がいいかなあ。公爵夫人はクッキーを気に入ったみたいだし、それは確定。あとは定番のプリンとショートケーキ、スコーンかマフィン、パンケーキあたりかな?
とりあえずクッキーを先に作るかと材料を出し、混ぜ合わせる。生活魔法で冷やしたあと、型抜きを出して抜いていく。
「面白そうですわね。わたくしにやらせていただけませんか?」
「僕もやってみたいね」
「どうぞ。お好きな型を使って、抜いてください」
公爵夫妻がやってみたいというので場所を替わろうとしたら、「真ん中で!」と言われてしまった。それに内心で溜息をつきつつ、スポンジケーキの材料を混ぜ始める。
その途端、奥で話していた見学組と側近の声が聞こえなくなり、防音の結界を張ったことがわかった。
なぜ結界を? 二人の行動に警戒する。
「すまない。どうしてもアリサとサシで話をしたかったんだ」
「それに、彼らには聞かれたくない話でもありますの」
「ふうん……」
聞かれたくない話? 甜菜やビーツ、砂糖に関してか?
そんなことを考えていたら、二人の口からとんでもない言葉が飛び出した。
「アリサ――いや、桐淵くん、だね? 僕が知っている姿よりも若いけれど」
「ええ。わたくしもそう思いましたわ、社長」
「……は? 社長?」
この世界でそんな言葉を聞くとは思わなかったぞ! そして出会った転生者たちには苗字を伝えていない。
……誰だ?
「僕の前世は、右近 恒久だよ」
「わたくしの前世は、右近 紗也華ですの」
「ゲッ! 私が秘書をしてた社長夫妻じゃん!」
「当たり!」
ま さ か の 元 上 司 だ っ た !
だからひょんな場所で出会ったような顔をしていたのかと、すっごく納得した!
「驚いたよ、知っている顔をそのまま若くしたような顔だったのだから」
「あ~、自分の体をそのまま若くしたってリュミエールに言われたしね」
「なるほど。って、主神が関わっているのかい?」
「ええ。詳しく話すと長くなるから、それはそのうちにね。ずっと結界を張ったままだと、彼らに訝しがられるわよ?」
「それもそうだね」
「なら、今度教えてくださいませね」
結界を解きますわ、と言ったロジーネがさっさと結界を解くと、そのままクッキーの型抜きの続きをする。それはルードルフも同じで、次々に型を変えて抜いていた。
この世界って型抜きはないし、王族と貴族のお嬢様じゃこんな作業をさせてもらえないもんな。恐らく前世ぶりだろうから、楽しくて仕方がないんだろう。
そんな二人の様子を、見学組と側近たちが微笑ましそうに見ている。
クッキーは彼らに任せ、私は途中だったスポンジを混ぜ合わせると、型に入れる。それからナッツ入りとバナナ入りのスコーン生地を作ったあとで、クッキーとスポンジ生地、三角形に切ったスコーンをオーブンに入れたあと、時間をセットして放置。
オーブン自体も三台あったから、それぞれ分けて入れてある。
そこから卵とミルク、砂糖だけのプリンを作り、蒸篭で蒸す。これにはさすがに転生者二人も驚いて目を丸くしていた。
そして料理に関しては、甘めの酢味噌を使った二種類のぬたと肉じゃが、ご飯を炊いて味噌汁でも作るか。砂糖を使うとなると、結局メインはお菓子になってしまうしね。
ぬたはまぐろ入りとネギだけのもの。生魚が食べられない人用だ。
味は同じなので、食べられるほうを食べてもらおう。
メインは魚がいいかな? 西京焼きのように味噌漬けしたものとムニエル、南蛮漬けがいいかな。南蛮漬けも砂糖を使うしね。
てなわけで、時間がないから味噌漬けは錬金術に頼り、先に肉じゃがを作って味を染み込ませておく。その間に南蛮液を作ったり野菜を切ったり、小鯵の内臓や頭、ぜいごなどを切り落としてから片栗粉でまぶしてから揚げる。
もちろん野菜も素揚げした。
あとは南蛮液に漬けこんで放置。その間にクッキーとスコーンが焼きあがったのでオーブンから出して冷ましておく。つまみ食いできないように結界を張ったら、ブーブー文句を言われた。
これからご飯なのに、何を言っているんだか。
先に味噌汁の用意。時間もないからわかめと豆腐でいいか。それから味噌漬けをグリルで焼いている間にムニエルの用意をして、これもフライパンでどんどん焼いていく。
「アリサは手際がいいんですのね。料理人みたいですわ」
「ありがとうございます。祖母に鍛え上げられましたので、ある程度のものは作れますよ」
「そうですの……。アリサ、刺身は食べられるかしら」
「材料があるからできるわよ。けど、ここでは出さない」
「わかりましたわ」
ロジーネが小声で刺身のことを聞いてくる。もちろん出せるとも!
けれど、メンバーがメンバーだからね~。ここでは出さないよ。
ロジーネもそれはわかっているんだろう。楽しみにしていると言って、微笑みを浮かべた。
ちょうどスポンジも焼き上がったのでオーブンから取り出す。串で刺しても生地はついてこなかったので、型から抜いたあと、そのまま冷ましておく。
そして出来上がったものから器に盛り、それぞれの前に並べていく。おっと、ついでに自家製の糠漬けも出しておこう。
ヘラルドたちドルト村の住人たちはともかく、貴族からしたらどれも珍しい料理だろう。特別豪華というわけではないし。
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