113 / 190
ドルト村の冬編
第129話 危険な森で宿泊講習
しおりを挟む
山の日暮れは早い。ましてや十月ともなると、すぐに周囲は真っ暗になる。
今から帰ってもいいけれど、ヤミンとヤナにも一度は山で一泊を経験させるのもいいかと二人に聞くと、泊まりたいというので、できるだけ平らな場所で魔物に襲われない場所を探す。
テントが三つに竈と焚火ができるくらいのスペースがあればいいので、採取しつつマップを見て、その場所を目指した。といってもさすが毎日森に行っているだけあり、ピオが案内してくれた。
広さは六畳くらいで円形。これなら大丈夫かな?
「ヤミン、ヤナ。まずは薪になる枝や倒木を探そうか」
「「はーい」」
キャンプ地から遠くには行かないように注意し、みんなで薪拾い。小枝や枯れ葉も拾っていると、あっという間にいっぱいになる。
それを持ってキャンプ地に行くと、ほぼ同時にみんなが帰って来た。
まずはテントを張るように言い、そのあとで結界を張ると、心得た! とばかりにピオとエバが雷を這わせる。本当にいい子たち!
「もし雷魔法が使えるなら、結界に這わせるようにするといいわよ」
「うわ……」
「えげつねえ……」
雷を這わせるとどうなるかわかったんだろう。ヤミンとヤナの顔が引きつっている。
「そうね。だけど、森の中は危険なの。帝国にはほとんどいないけど、国によっては盗賊や夜盗もいる。だからこそ、できるだけ安心・安全に過ごせるようにしないと」
「そうか、そうだね」
「それはダンジョンや休憩所でもか?」
「もちろん。いい人ばかりじゃないから」
「「ああ~……」」
妙に納得した顔をした二人に、何かしらの経験があるんだろうなあと察した。ダンジョンマスターに捕まってたもんな、二人は。
「で、結界を張り終えたら焚火の準備をして、竈作りかな。順番はどっちが先でもいい。今回は魔物の気配がなかったから先にテントを張ったけど、怪しいなと思ったら結界を先に張ってね」
「「はい」」
「じゃあ、焚火の準備と竈を作ろうか」
練習だからと二人に任せることに。焚火と竈に火を熾してもらい、食事の準備。
私は従魔がいるから滅多に使わないけれど、国によっては魔物除けを焚火にくべて匂いを放出することもする。それらを教えつつ、今回は従魔たちがいるからと使わなかった。
従魔の種類によっては使ったほうがいいけれど、うちには鼻のいいウルフ系のジルがいるからね。なので、ジルが従魔になってからは使わなくなったというのが正しいかな。
焚いた時の匂いはとても複雑だ。ミントのような白檀のような、リンゴのようなレモンのようなと、とにかくいろんな匂いが混ざっていて形容し難い。
それくらい複雑な匂いなんだが、人間にとっては嫌いじゃない匂いでも、魔物にとっては嫌う匂いらしく、これを焚くことで魔物が寄って来ないという優れもの。森や草原で一泊する場合、結界と一緒に使うのが、この世界の常識だ。
そんな話をしたあと、晩ご飯の用意。今日はヤミンとヤナが一生懸命解体したウルフの肉を使った料理。
二人にも料理を覚えてもらう意味でも、説明しながら一緒に作る。といっても、串焼きとスープ、ステーキとサラダという、至ってシンプルなもの。
それでも立派なご飯だ。
日本でのキャンプのように、カレーだのバーベキューだのはしない。特にカレーは匂いが凄まじいからね~。なので、外で作るのは向いていないともいう。
食べたかったら作ってもいいけれど、スパイスの配合が面倒。それも説明したうえでカレーは滅多に作らないと言うと、ヤミンもヤナも納得した。
「帰ったらカレーを食べたいね」
「アリサ、教えてくれよ」
「いいわよ」
作ってくれじゃなくて教えてくれっていうのがヤミンとヤナ。自分たちでなんでもできるようにと考えているみたいで、どんどん質問してくる。
もちろんそれは私だけじゃなくて村人に対するのも同じで、畑でも牧場でも、知らないことやわからないことはどんどん質問し、自分の知識や技術にしている。そういう部分が気に入られているんだろう。
出会った当時よりも逞しくなったなあ……と、感慨深いものがある。
成人したらどうするかは知らないが、二人ならきっとどこででも、冒険者としてもやっていけるだろうね。
それはまあ横に置いといて。
ステーキの焼き加減に気をつけつつ、串焼きもしっかりチェックしている二人。スープとサラダもしっかり作り上げた二人は、ドヤ顔をしていた。
骸骨と樹なのに、意外と表情がわかるもんだったりする。これで人化してたらもっとはっきりわかるんだろうなあ……と思いつつ、サムズアップしておいた。
「スープの味はどうかなあ、アリサ」
「肉も心配」
「……うん、どっちも大丈夫よ。従魔たちの分も作ってくれてありがとう」
「同じパーティーの仲間だし」
「当然だろ?」
<<<<<どっちも美味しいよ!>>>>>
「ふふ。どっちも美味しいって言ってるわ」
「「おお~! やった!」」
和気藹々と、そして賑やかに晩ご飯の時間は過ぎていく。野営の練習だからと三人で起きている順番を決め、それぞれ従魔たちが付き添うことに。
最初はヤミン、次がヤナ、最後が私。ヤミンにはピオとリコが、ヤナにはエバとノンが、私にはジルが付く。
警戒の仕方、何かあった場合はどうするのか、薪は絶やすことなくくべるなど、森だけじゃなくて休憩所やダンジョン内でも同じだと説明すると、二人はしっかりと頷く。リッキーたちと旅をしている時も休憩所で泊まることがあり、同じように順番を決めて起きていたそうだ。
なのでその辺りのことはきちんと心得ていて、その重要性や危険度もしっかりわかっていた。
「じゃあ、何かあったら起こしてね。決して一人で解決しようとしないこと」
「わかった。おやすみ、アリサ」
「おやすみ。ピオ、リコ。頼むね」
<<はーい>>
あとのことを従魔たちに任せ、テントに入って寝る。ジル以外は外で寝ているとのことなので頷いた。
明日の朝は何を作ろうかと考えているうちに眠くなり、そのまま寝落ちた。
ふと目が覚めると、外から声が。
「アリサ、交代の時間」
「ありがとう、ヤナ。ジル、行こうか」
<ああ>
軽く身支度を整え、外に出る。特に何もないとのことなのでヤナと交代し、焚火の前に座る。周囲を見渡すとヤミンがテントに寄り掛かるようにして寝ていた。
<ああ、そっか。ヤミンは樹人だものね>
<地面に根っこを刺して寝るのか。面白いな>
<そうね>
ジルと念話で話をしつつ、ヤミンの様子を見る。
ヤミンは足の部分を地面に刺し、毛布を被って寝ている。なんというか、とてもシュールな絵面だ。
宿や休憩所ではどうしていたんだろう? そんな疑問を持ったけれど、きっと人化して誤魔化してたんだろうなあと、なんとなくそう思った。
起きたら聞いてみよう。
<そろそろ寒くなってきたな>
<そうね。もうじき冬だもの。しっかりと冬ごもりの準備をしておかないと>
<たまには外で遊んでもいいか?>
<もちろん! でも山はダメよ>
<わかってるさ>
雪の中でも遊びたいというジルに許可を出すと、嬉しそうに尻尾が揺れる。こういうところは犬属性なんだなあと実感する。
夜明けが近くなるにつれて気温が下がり、冬の訪れが近いことを感じる。
ジルに寄り掛かり、キャンプの練習はあと一回が限度かな……と考えながら、夜明けが来るのを待った。
今から帰ってもいいけれど、ヤミンとヤナにも一度は山で一泊を経験させるのもいいかと二人に聞くと、泊まりたいというので、できるだけ平らな場所で魔物に襲われない場所を探す。
テントが三つに竈と焚火ができるくらいのスペースがあればいいので、採取しつつマップを見て、その場所を目指した。といってもさすが毎日森に行っているだけあり、ピオが案内してくれた。
広さは六畳くらいで円形。これなら大丈夫かな?
「ヤミン、ヤナ。まずは薪になる枝や倒木を探そうか」
「「はーい」」
キャンプ地から遠くには行かないように注意し、みんなで薪拾い。小枝や枯れ葉も拾っていると、あっという間にいっぱいになる。
それを持ってキャンプ地に行くと、ほぼ同時にみんなが帰って来た。
まずはテントを張るように言い、そのあとで結界を張ると、心得た! とばかりにピオとエバが雷を這わせる。本当にいい子たち!
「もし雷魔法が使えるなら、結界に這わせるようにするといいわよ」
「うわ……」
「えげつねえ……」
雷を這わせるとどうなるかわかったんだろう。ヤミンとヤナの顔が引きつっている。
「そうね。だけど、森の中は危険なの。帝国にはほとんどいないけど、国によっては盗賊や夜盗もいる。だからこそ、できるだけ安心・安全に過ごせるようにしないと」
「そうか、そうだね」
「それはダンジョンや休憩所でもか?」
「もちろん。いい人ばかりじゃないから」
「「ああ~……」」
妙に納得した顔をした二人に、何かしらの経験があるんだろうなあと察した。ダンジョンマスターに捕まってたもんな、二人は。
「で、結界を張り終えたら焚火の準備をして、竈作りかな。順番はどっちが先でもいい。今回は魔物の気配がなかったから先にテントを張ったけど、怪しいなと思ったら結界を先に張ってね」
「「はい」」
「じゃあ、焚火の準備と竈を作ろうか」
練習だからと二人に任せることに。焚火と竈に火を熾してもらい、食事の準備。
私は従魔がいるから滅多に使わないけれど、国によっては魔物除けを焚火にくべて匂いを放出することもする。それらを教えつつ、今回は従魔たちがいるからと使わなかった。
従魔の種類によっては使ったほうがいいけれど、うちには鼻のいいウルフ系のジルがいるからね。なので、ジルが従魔になってからは使わなくなったというのが正しいかな。
焚いた時の匂いはとても複雑だ。ミントのような白檀のような、リンゴのようなレモンのようなと、とにかくいろんな匂いが混ざっていて形容し難い。
それくらい複雑な匂いなんだが、人間にとっては嫌いじゃない匂いでも、魔物にとっては嫌う匂いらしく、これを焚くことで魔物が寄って来ないという優れもの。森や草原で一泊する場合、結界と一緒に使うのが、この世界の常識だ。
そんな話をしたあと、晩ご飯の用意。今日はヤミンとヤナが一生懸命解体したウルフの肉を使った料理。
二人にも料理を覚えてもらう意味でも、説明しながら一緒に作る。といっても、串焼きとスープ、ステーキとサラダという、至ってシンプルなもの。
それでも立派なご飯だ。
日本でのキャンプのように、カレーだのバーベキューだのはしない。特にカレーは匂いが凄まじいからね~。なので、外で作るのは向いていないともいう。
食べたかったら作ってもいいけれど、スパイスの配合が面倒。それも説明したうえでカレーは滅多に作らないと言うと、ヤミンもヤナも納得した。
「帰ったらカレーを食べたいね」
「アリサ、教えてくれよ」
「いいわよ」
作ってくれじゃなくて教えてくれっていうのがヤミンとヤナ。自分たちでなんでもできるようにと考えているみたいで、どんどん質問してくる。
もちろんそれは私だけじゃなくて村人に対するのも同じで、畑でも牧場でも、知らないことやわからないことはどんどん質問し、自分の知識や技術にしている。そういう部分が気に入られているんだろう。
出会った当時よりも逞しくなったなあ……と、感慨深いものがある。
成人したらどうするかは知らないが、二人ならきっとどこででも、冒険者としてもやっていけるだろうね。
それはまあ横に置いといて。
ステーキの焼き加減に気をつけつつ、串焼きもしっかりチェックしている二人。スープとサラダもしっかり作り上げた二人は、ドヤ顔をしていた。
骸骨と樹なのに、意外と表情がわかるもんだったりする。これで人化してたらもっとはっきりわかるんだろうなあ……と思いつつ、サムズアップしておいた。
「スープの味はどうかなあ、アリサ」
「肉も心配」
「……うん、どっちも大丈夫よ。従魔たちの分も作ってくれてありがとう」
「同じパーティーの仲間だし」
「当然だろ?」
<<<<<どっちも美味しいよ!>>>>>
「ふふ。どっちも美味しいって言ってるわ」
「「おお~! やった!」」
和気藹々と、そして賑やかに晩ご飯の時間は過ぎていく。野営の練習だからと三人で起きている順番を決め、それぞれ従魔たちが付き添うことに。
最初はヤミン、次がヤナ、最後が私。ヤミンにはピオとリコが、ヤナにはエバとノンが、私にはジルが付く。
警戒の仕方、何かあった場合はどうするのか、薪は絶やすことなくくべるなど、森だけじゃなくて休憩所やダンジョン内でも同じだと説明すると、二人はしっかりと頷く。リッキーたちと旅をしている時も休憩所で泊まることがあり、同じように順番を決めて起きていたそうだ。
なのでその辺りのことはきちんと心得ていて、その重要性や危険度もしっかりわかっていた。
「じゃあ、何かあったら起こしてね。決して一人で解決しようとしないこと」
「わかった。おやすみ、アリサ」
「おやすみ。ピオ、リコ。頼むね」
<<はーい>>
あとのことを従魔たちに任せ、テントに入って寝る。ジル以外は外で寝ているとのことなので頷いた。
明日の朝は何を作ろうかと考えているうちに眠くなり、そのまま寝落ちた。
ふと目が覚めると、外から声が。
「アリサ、交代の時間」
「ありがとう、ヤナ。ジル、行こうか」
<ああ>
軽く身支度を整え、外に出る。特に何もないとのことなのでヤナと交代し、焚火の前に座る。周囲を見渡すとヤミンがテントに寄り掛かるようにして寝ていた。
<ああ、そっか。ヤミンは樹人だものね>
<地面に根っこを刺して寝るのか。面白いな>
<そうね>
ジルと念話で話をしつつ、ヤミンの様子を見る。
ヤミンは足の部分を地面に刺し、毛布を被って寝ている。なんというか、とてもシュールな絵面だ。
宿や休憩所ではどうしていたんだろう? そんな疑問を持ったけれど、きっと人化して誤魔化してたんだろうなあと、なんとなくそう思った。
起きたら聞いてみよう。
<そろそろ寒くなってきたな>
<そうね。もうじき冬だもの。しっかりと冬ごもりの準備をしておかないと>
<たまには外で遊んでもいいか?>
<もちろん! でも山はダメよ>
<わかってるさ>
雪の中でも遊びたいというジルに許可を出すと、嬉しそうに尻尾が揺れる。こういうところは犬属性なんだなあと実感する。
夜明けが近くなるにつれて気温が下がり、冬の訪れが近いことを感じる。
ジルに寄り掛かり、キャンプの練習はあと一回が限度かな……と考えながら、夜明けが来るのを待った。
83
お気に入りに追加
8,833
あなたにおすすめの小説
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
転生したら幼女でした!? 神様~、聞いてないよ~!
饕餮
ファンタジー
書籍化決定!
2024/08/中旬ごろの出荷となります!
Web版と書籍版では一部の設定を追加しました!
今井 優希(いまい ゆき)、享年三十五歳。暴走車から母子をかばって轢かれ、あえなく死亡。
救った母親は数年後に人類にとってとても役立つ発明をし、その子がさらにそれを発展させる、人類にとって宝になる人物たちだった。彼らを助けた功績で生き返らせるか異世界に転生させてくれるという女神。
一旦このまま成仏したいと願うものの女神から誘いを受け、その女神が管理する異世界へ転生することに。
そして女神からその世界で生き残るための魔法をもらい、その世界に降り立つ。
だが。
「ようじらなんて、きいてにゃいでしゅよーーー!」
森の中に虚しく響く優希の声に、誰も答える者はいない。
ステラと名前を変え、女神から遣わされた魔物であるティーガー(虎)に気に入られて護られ、冒険者に気に入られ、辿り着いた村の人々に見守られながらもいろいろとやらかす話である。
★主人公は口が悪いです。
★不定期更新です。
★ツギクル、カクヨムでも投稿を始めました。
転移先は薬師が少ない世界でした
饕餮
ファンタジー
★この作品は書籍化及びコミカライズしています。
神様のせいでこの世界に落ちてきてしまった私は、いろいろと話し合ったりしてこの世界に馴染むような格好と知識を授かり、危ないからと神様が目的地の手前まで送ってくれた。
職業は【薬師】。私がハーブなどの知識が多少あったことと、その世界と地球の名前が一緒だったこと、もともと数が少ないことから、職業は【薬師】にしてくれたらしい。
神様にもらったものを握り締め、ドキドキしながらも国境を無事に越え、街でひと悶着あったから買い物だけしてその街を出た。
街道を歩いている途中で、魔神族が治める国の王都に帰るという魔神族の騎士と出会い、それが縁で、王都に住むようになる。
薬を作ったり、ダンジョンに潜ったり、トラブルに巻き込まれたり、冒険者と仲良くなったりしながら、秘密があってそれを話せないヒロインと、ヒロインに一目惚れした騎士の恋愛話がたまーに入る、転移(転生)したヒロインのお話。
転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
【短編】冤罪が判明した令嬢は
砂礫レキ
ファンタジー
王太子エルシドの婚約者として有名な公爵令嬢ジュスティーヌ。彼女はある日王太子の姉シルヴィアに冤罪で陥れられた。彼女と二人きりのお茶会、その密室空間の中でシルヴィアは突然フォークで自らを傷つけたのだ。そしてそれをジュスティーヌにやられたと大騒ぎした。ろくな調査もされず自白を強要されたジュスティーヌは実家に幽閉されることになった。彼女を公爵家の恥晒しと憎む父によって地下牢に監禁され暴行を受ける日々。しかしそれは二年後終わりを告げる、第一王女シルヴィアが嘘だと自白したのだ。けれど彼女はジュスティーヌがそれを知る頃には亡くなっていた。王家は醜聞を上書きする為再度ジュスティーヌを王太子の婚約者へ強引に戻す。
そして一年後、王太子とジュスティーヌの結婚式が盛大に行われた。
子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!
八神
ファンタジー
主人公『リデック・ゼルハイト』は子爵家の長男として産まれたが、検査によって『魔法適性が一切無い』と判明したため父親である当主の判断で孤児院に預けられた。
『魔法適性』とは読んで字のごとく魔法を扱う適性である。
魔力を持つ人間には差はあれど基本的にみんな生まれつき様々な属性の魔法適性が備わっている。
しかし例外というのはどの世界にも存在し、魔力を持つ人間の中にもごく稀に魔法適性が全くない状態で産まれてくる人も…
そんな主人公、リデックが5歳になったある日…ふと前世の記憶を思い出し、魔法適性に関係の無い変化魔法に目をつける。
しかしその魔法は『魔物に変身する』というもので人々からはあまり好意的に思われていない魔法だった。
…はたして主人公の運命やいかに…
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
三年目の離縁、「白い結婚」を申し立てます! 幼な妻のたった一度の反撃
紫月 由良
恋愛
【書籍化】5月30日発行されました。イラストは天城望先生です。
【本編】十三歳で政略のために婚姻を結んだエミリアは、夫に顧みられない日々を過ごす。夫の好みは肉感的で色香漂う大人の女性。子供のエミリアはお呼びではなかった。ある日、参加した夜会で、夫が愛人に対して、妻を襲わせた上でそれを浮気とし家から追い出すと、楽しそうに言ってるのを聞いてしまう。エミリアは孤児院への慰問や教会への寄付で培った人脈を味方に、婚姻無効を申し立て、夫の非を詳らかにする。従順(見かけだけ)妻の、夫への最初で最後の反撃に出る。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。