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第85話 アシュフォードside
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王城へは早めに着くようにしていた。
この時間なら、まだ王城への道はそれ程混んでいないからだ。
開始時間まで待たせるアグネスに申し訳なかったが、俺はどうしても迎えに行きたくて。
王族控え室とは別の控えの間に、彼女を案内した。
入場時間まで、この部屋でレイに彼女を接待して貰うことにしている。
ふたりでお茶を飲みながら、俺が帰国して以降のトルラキアの話を聞く。
アンナリーエ夫人とは、あれからも特に拘りなく付き合っていて、イェニィ伯爵夫人からもよく邸に誘われていると言う。
さりげなく、オルツォ侯爵令息との話も聞きたいが。
また、今度にしようか。
今夜はアグネスが笑っているし、他の男の話は止めておこう。
扉がノックされ、護衛が誰何して、レイが顔を覗かせる。
アグネスに一旦離れるからと断りを入れて、レイと入れ替わりに部屋を出た。
廊下にはカランが居て、ふたりで王族控えの間に行く。
「殿下もお疲れでしょうに。
私でよければ、スローン侯爵令嬢をお迎えに上がりましたよ」
冗談じゃない。
アグネスの迎えは誰にも譲らないぞ。
だが……
「そんなに疲れて見えるか?」
「ご本人が自覚されているよりも、もっと、です」
疲れているのは、俺に同行しているレイも同じだ。
今夜は辺境伯夫人に付いて欲しいと頼んだ。
俺の明日の予定は、夜からスローン侯爵家訪問だ。
侯爵から晩餐に誘っていただいた。
午前は打ち合わせで忙しいが、午後は少しゆっくりしようか。
プレストンの都合次第だが、帝国に戻る前に話も聞きたい。
レイには2日間休んで貰っても、支障はないな。
歩きながら、あれこれ考える。
王族控えの間では、皆が思い思いに寛いでいた。
夜会では飲み物以外口にしないので、一口大の軽食が用意されていた。
俺は新年の国民参賀にも参加していなかった。
国王陛下以外は、今年初めて会うので新年の挨拶をする。
デビュタントの行事が終われば退席する末の王弟エディは12と大きくなって、口数が減ったらしい。
もう遊び相手を探して彷徨く年齢じゃないな。
腹違いだが、俺達は一番よく似ている。
一瞬、俺がエディと同じ12で、9歳のアグネスと出会っていたのなら、あの悲劇は無かったかもしれない、そんな考えが頭をよぎった。
下の兄ギルバートとイライザ妃の間には、まだ子供は居ない。
相変わらず囲むように妃を溺愛しているが、最近は俺にもここの夫婦の舵取りはイライザ妃が行っているのがわかるようになってきていた。
知らぬはギルただひとりだ。
国王陛下と王妃陛下の間には、2年前に王女がひとり生まれていた。
大人数が一堂に会した夜会には、5歳以上でないと顔見せしない。
バロウズでは現状男子のみが王位に就く事になっているが、側妃など娶るつもりのない国王陛下は、このまま王子が生まれなければ、王太女擁立に向けて議会を動かすだろう。
王太后陛下が俺に尋ねる。
「侯爵令嬢には会わせてくれないの?」
6年前の始まりはこの場から、だった。
また、何かを渡すおつもりか?
「まだ、そういう間柄ではありませんので」
「アシュ、貴方は何年かけて……」
「母上、もう我々は余計な事はしないと」
国王陛下が言いかけた王太后の口を制する。
イライザ妃の笑顔が消え、ギルバートは何も話さなくなる。
王妃陛下は場を取り成すように、エディにもっと食べるように勧め。
気を遣って、幼さを装ったエディは口に残っているのに、その上から詰め込む。
何故だか自分でもわからないが『地獄』と、その言葉が頭に浮かぶ。
……もう俺は無理かもしれない。
急にこの場に居る事が嫌になる。
どこの国の王家も地獄だ。
リヨン王家で無理に笑う女王陛下。
彼女はこれから、名ばかりの夫に愛せる女を与える。
ラニャン王家は余計な事をした子爵令息の処理に既に動いただろう。
誰かの花嫁になる筈だったオーガスタはどうなったのか。
ここでもそれを突き付けられる。
王家の為なら、人の想いや命は軽く扱ってもいいのか。
俺もそちら側の人間で、無邪気に笑いかけるクライン殿下とは二度と会わないと決めたのに。
堪らず、外に出る。
責められる事はあっても、責める権利はない。
楽に呼吸がしたい。
もうすぐ招待した貴族達の入場が始まる。
アグネスとレイも、夜会会場に移動しただろうか。
向こうからレイが歩いてくる。
「アグネスは?」
「プレストンに預けたから心配はいらない。
アシュ、顔色悪いぞ、大丈夫なのか?」
昼から何も食べていないが、胃がムカムカしている。
リヨンからこっち、ずっとこんな感じだ。
「一度、ゆっくり休め。
カランにも言っておくから」
レイが廊下に置かれた長椅子に俺を誘導する。
今夜はこれからアグネスのデビュタントだ。
明日は侯爵家。
大丈夫、俺は元気になる。
◇◇◇
デビュタントのダンス披露が無事に終わると、アグネスが人酔いをしたと言い出した。
だんだん笑顔を見せなくなったのには気付いていた。
余計な言葉を君も聞いたのか。
『似ている』だの、『代わり』だの……。
人は愛したものと似ているものに無条件で惹かれると、思う奴は多いんだ。
顔だったり……瞳の色だったり。
俺も君を失えば、その面影を誰かに探してしまうのだろうか。
テラスへ顔色の悪い彼女を連れ出す。
そんな俺も、体力的にも精神的にも疲れ始めていたので、ここで少し休みたかった。
アグネスと話して、この先の時間は彼女が希望する通りにしようと、思っていた。
アルコールを含まないカクテル風の飲み物を両手に持ち、戻ろうとすると、カランに呼び止められた。
「侯爵令息から動き出した様だと……」
「レイが後ろ付いてくれてるよな?」
侯爵令息とはプレストンだ。
あの女はさっきまで、スローン侯爵に話をしに行き、丁重にだが、あしらわれて、次にプレストンに絡んで、アグネスを探していると言う。
テラスに出るガラス扉の向こうには、焚き火に当たるアグネスの姿が見えていた。
背後の護衛を手を上げて制したのが見えた。
……あの女だ、本人は酔っていて気が付いていないがレイが後ろから距離を詰めているのが見えた。
レイには無理はさせられない。
余程の事をしない限り、見守るだけでいい、と言った。
カクテルをカランに押し付けて、俺はアグネスの元へ戻った。
自分に話しかけているあの女に集中しているのか、テラスに入ってきた俺に、アグネスは気付いていない。
護衛が辺境伯夫人に手をかけていいか、確認する様に俺を見ているので、構うなと手を振った。
あの女には、俺が見えているのに。
挑発するようにアグネスの頬に触れて、何かを囁いている。
その手首を俺は掴んだ。
この時間なら、まだ王城への道はそれ程混んでいないからだ。
開始時間まで待たせるアグネスに申し訳なかったが、俺はどうしても迎えに行きたくて。
王族控え室とは別の控えの間に、彼女を案内した。
入場時間まで、この部屋でレイに彼女を接待して貰うことにしている。
ふたりでお茶を飲みながら、俺が帰国して以降のトルラキアの話を聞く。
アンナリーエ夫人とは、あれからも特に拘りなく付き合っていて、イェニィ伯爵夫人からもよく邸に誘われていると言う。
さりげなく、オルツォ侯爵令息との話も聞きたいが。
また、今度にしようか。
今夜はアグネスが笑っているし、他の男の話は止めておこう。
扉がノックされ、護衛が誰何して、レイが顔を覗かせる。
アグネスに一旦離れるからと断りを入れて、レイと入れ替わりに部屋を出た。
廊下にはカランが居て、ふたりで王族控えの間に行く。
「殿下もお疲れでしょうに。
私でよければ、スローン侯爵令嬢をお迎えに上がりましたよ」
冗談じゃない。
アグネスの迎えは誰にも譲らないぞ。
だが……
「そんなに疲れて見えるか?」
「ご本人が自覚されているよりも、もっと、です」
疲れているのは、俺に同行しているレイも同じだ。
今夜は辺境伯夫人に付いて欲しいと頼んだ。
俺の明日の予定は、夜からスローン侯爵家訪問だ。
侯爵から晩餐に誘っていただいた。
午前は打ち合わせで忙しいが、午後は少しゆっくりしようか。
プレストンの都合次第だが、帝国に戻る前に話も聞きたい。
レイには2日間休んで貰っても、支障はないな。
歩きながら、あれこれ考える。
王族控えの間では、皆が思い思いに寛いでいた。
夜会では飲み物以外口にしないので、一口大の軽食が用意されていた。
俺は新年の国民参賀にも参加していなかった。
国王陛下以外は、今年初めて会うので新年の挨拶をする。
デビュタントの行事が終われば退席する末の王弟エディは12と大きくなって、口数が減ったらしい。
もう遊び相手を探して彷徨く年齢じゃないな。
腹違いだが、俺達は一番よく似ている。
一瞬、俺がエディと同じ12で、9歳のアグネスと出会っていたのなら、あの悲劇は無かったかもしれない、そんな考えが頭をよぎった。
下の兄ギルバートとイライザ妃の間には、まだ子供は居ない。
相変わらず囲むように妃を溺愛しているが、最近は俺にもここの夫婦の舵取りはイライザ妃が行っているのがわかるようになってきていた。
知らぬはギルただひとりだ。
国王陛下と王妃陛下の間には、2年前に王女がひとり生まれていた。
大人数が一堂に会した夜会には、5歳以上でないと顔見せしない。
バロウズでは現状男子のみが王位に就く事になっているが、側妃など娶るつもりのない国王陛下は、このまま王子が生まれなければ、王太女擁立に向けて議会を動かすだろう。
王太后陛下が俺に尋ねる。
「侯爵令嬢には会わせてくれないの?」
6年前の始まりはこの場から、だった。
また、何かを渡すおつもりか?
「まだ、そういう間柄ではありませんので」
「アシュ、貴方は何年かけて……」
「母上、もう我々は余計な事はしないと」
国王陛下が言いかけた王太后の口を制する。
イライザ妃の笑顔が消え、ギルバートは何も話さなくなる。
王妃陛下は場を取り成すように、エディにもっと食べるように勧め。
気を遣って、幼さを装ったエディは口に残っているのに、その上から詰め込む。
何故だか自分でもわからないが『地獄』と、その言葉が頭に浮かぶ。
……もう俺は無理かもしれない。
急にこの場に居る事が嫌になる。
どこの国の王家も地獄だ。
リヨン王家で無理に笑う女王陛下。
彼女はこれから、名ばかりの夫に愛せる女を与える。
ラニャン王家は余計な事をした子爵令息の処理に既に動いただろう。
誰かの花嫁になる筈だったオーガスタはどうなったのか。
ここでもそれを突き付けられる。
王家の為なら、人の想いや命は軽く扱ってもいいのか。
俺もそちら側の人間で、無邪気に笑いかけるクライン殿下とは二度と会わないと決めたのに。
堪らず、外に出る。
責められる事はあっても、責める権利はない。
楽に呼吸がしたい。
もうすぐ招待した貴族達の入場が始まる。
アグネスとレイも、夜会会場に移動しただろうか。
向こうからレイが歩いてくる。
「アグネスは?」
「プレストンに預けたから心配はいらない。
アシュ、顔色悪いぞ、大丈夫なのか?」
昼から何も食べていないが、胃がムカムカしている。
リヨンからこっち、ずっとこんな感じだ。
「一度、ゆっくり休め。
カランにも言っておくから」
レイが廊下に置かれた長椅子に俺を誘導する。
今夜はこれからアグネスのデビュタントだ。
明日は侯爵家。
大丈夫、俺は元気になる。
◇◇◇
デビュタントのダンス披露が無事に終わると、アグネスが人酔いをしたと言い出した。
だんだん笑顔を見せなくなったのには気付いていた。
余計な言葉を君も聞いたのか。
『似ている』だの、『代わり』だの……。
人は愛したものと似ているものに無条件で惹かれると、思う奴は多いんだ。
顔だったり……瞳の色だったり。
俺も君を失えば、その面影を誰かに探してしまうのだろうか。
テラスへ顔色の悪い彼女を連れ出す。
そんな俺も、体力的にも精神的にも疲れ始めていたので、ここで少し休みたかった。
アグネスと話して、この先の時間は彼女が希望する通りにしようと、思っていた。
アルコールを含まないカクテル風の飲み物を両手に持ち、戻ろうとすると、カランに呼び止められた。
「侯爵令息から動き出した様だと……」
「レイが後ろ付いてくれてるよな?」
侯爵令息とはプレストンだ。
あの女はさっきまで、スローン侯爵に話をしに行き、丁重にだが、あしらわれて、次にプレストンに絡んで、アグネスを探していると言う。
テラスに出るガラス扉の向こうには、焚き火に当たるアグネスの姿が見えていた。
背後の護衛を手を上げて制したのが見えた。
……あの女だ、本人は酔っていて気が付いていないがレイが後ろから距離を詰めているのが見えた。
レイには無理はさせられない。
余程の事をしない限り、見守るだけでいい、と言った。
カクテルをカランに押し付けて、俺はアグネスの元へ戻った。
自分に話しかけているあの女に集中しているのか、テラスに入ってきた俺に、アグネスは気付いていない。
護衛が辺境伯夫人に手をかけていいか、確認する様に俺を見ているので、構うなと手を振った。
あの女には、俺が見えているのに。
挑発するようにアグネスの頬に触れて、何かを囁いている。
その手首を俺は掴んだ。
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