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第79話
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「さすがは王弟殿下だね、リヨンのメゾンで注文するおつもりだったんだ」
出任せとは言え、アシュフォード殿下に対して
『私がデビュタントの用意をします』と仰ったオルツォ様には、今回ドレスの注文をした事をお伝えしました。
「ネネの為にバロウズまで来てくださると仰ってくださいましたし、ネネはご報告させていただきました」
「それ、もう言わないで……」
オルツォ様が両耳を塞いで俯かれました。
『勝手な話もするけれど、とりあえず黙って俺の横で聞いてて』
事前にそう告げられていたから、覚悟はしていましたが。
あれだけ殿下と祖母の前で、『ネネ』を連発されて、私こそが耳を塞ぎたかったのです。
あの日帰られる時、また明日と毎日会っているかの様に別れ際に言われましたが、私達がこうして食堂で会うのは殿下が帰国してからなので、約半月ぶりでした。
あの日もたまたま食堂で声をかけられて、今日殿下がいらっしゃると口を滑らせてしまったばかりに、あの様な事になったのでした。
オルツォ様とは特に約束等した事はございません。
いつも食堂で顔を合わせたら、二言三言言葉を交わす位です。
この日もそうでした。
私がイルナ様や他の友人と食事を終えて教室に戻ろうとしたら、ヴィーゼル・エリザベート様と食事を取られていたオルツォ様に声をかけられたのでした。
「ご無沙汰しています、エリザベート様」
「本当にお久しぶりです、アグネス様」
今ではヴィーゼル様とお互いに名前で呼ぶ様になっておりました。
エリザベート様とオルツォ様は幼馴染みで、小さな頃からお芝居ごっこをなさっていた、とお聞きしました。
だからこそ、ヴァンパイアへの抜擢があったのです。
エリザベート様は貴族学院をご卒業後、オルツォ様のお兄様とご結婚なさいます。
「では、またね、マルーク様」
先に席を立ち、食堂を出ていかれるエリザベート様の後ろ姿を優しい眼差しでご覧になっていたオルツォ様でした。
面と向かっては絶対に見せない表情で、エリザベート様が気付かないところでしか見せないお顔でした。
今ではイシュトヴァーンと改名された彼を、マルークと呼んでいるのはエリザベート様だけでした。
オルツォ様は彼女だけに、その名を呼び続けることをお願いになっていたのです。
殿下と姉の仲に苦しんでいた私に、殿下のお心を試すような振る舞いをして見せたのも、同病相憐れむ、といわれるものだったのでしょう。
オルツォ様がこの国を出たいと仰った、その気持ちが痛い程私にはわかりました。
私と殿下とを心配してくださっての行動でしたので、あの日の事はこれ以上言うのは止めました。
「ドレスを買って貰ったという事は、無事に仲直りしたんだね?」
「ドレスは父が払うと決めていたので。
それに仲直りだなんて……喧嘩をしていた訳ではありませんわ」
にやにやと面白そうに笑っているオルツォ様に、催眠術を受けて、隠していた事を話して、殿下からは今までの説明と謝罪をされた事を聞いていただきました。
「催眠術を? 叔父上が? 意外だな、信じたみたいだった?」
「検証した結果は聞いていませんから、お信じになられたかどうかは……」
オルツォ様からは殿下がクラリスを生誕夜会のパートナーにした事と、ご自分が私を選んだ事が重なっていたのだと、言われました。
そう言われてみると、姉妹で『そういう間柄にはならないから』と、申し込まれた理由が同じだったと気付きました。
「一つ一つにちゃんと理由があったんだ、良かったね。
もうこれで、何の心配もなく婚約だね?」
「まだ婚約な……」
その時、急に左目が痛くなって。
私は目を押さえました。
「どうしたの? 目をどうにかしたの?」
「……わ、わかりません……痛くて……睫毛だと」
我慢できない様な痛みではありませんが、不快なチクチクする痛みで涙が出てきました。
「ごめん、君の顔を覗き込めないから、鏡を貸して。
映せる様に持っておくから、自分で目を見て取れる?」
「鏡を持っていない……ので」
オルツォ様がこの場で私の顔を至近距離で覗き込んで、睫毛を取る、それを躊躇するのは当たり前の事です。
ですが、私は鏡を持っていなかったし、それに……
「保健室に行こう!」
「しばらくしたら、取れるかと」
そう答えたのに、立って立ってと追いたてられるように保健室に向かわれました。
「君ぐらいの年齢の女の子はみんな鏡を常時持っていると思っていたよ」
左目を押さえた私の上腕を掴まれての移動なので、手を繋いでいたと噂にはならないでしょう。
「鏡を見るのは好きじゃないので」
好きじゃない、ではなく。
私の場合は見られない、なのです。
「俺が君の顔をしていたら、1日の大半は鏡を見て自分に見惚れているだろうな。
本当に君は変わってる」
「……呪いの最後に、手鏡に姉にそっくりな自分の顔が映ったと言いましたよね。
あの夜から、鏡で自分の顔を見られなくなったのです」
私の答えにオルツォ様は立ち止まられました。
「3年もちゃんと鏡で自分の顔を見ていない、って事?
いつもどうしてるの!」
「立ち姿くらいは大丈夫なんです。
朝の用意でドレッサーの鏡の前でメイドが髪を整えてくれる時は目を瞑っています」
「……俺が君を気に入っているのは、君と居ると自分だけが変だって思わなくて済むからなんだ。
自分でわかってる? 君は結構、俺と同じくらい変わってるよ」
同じくらいではないです。
私はオルツォ様よりもっと……おかしいのだとわかっていましたから。
◇◇◇
それから新年を迎え、祖母の邸にドレスが届けられ、配達してきたサロンの店員さんに尋ねられました。
「この後、このドレスはいかがなさいますか?」
ドレスをどうするのかと、尋ねられた様でした。
それはどういう意味なのかと反対に尋ねました。
「申し訳ございません、お嬢様。
この国ではデビュタントのドレスを色染めして、その後も着用される御方が多いのです」
「そうだったのね、お気になさらないでね。
それはとても良い慣習だと思います。
一度だけしか着ないなんて、母国での事ですけれど勿体無い事だと思っていましたから」
「誠に畏れ入りましてございます。
手前どもでは色染め、もしくはパートナーだったお相手とのご結婚の際のウェディングドレスに作り替える御方も多くいらっしゃいますので、そちらも承らせていただいております」
デビュタントに着用したドレスをウェディングドレスに作り替える……
そう言えば、オルツォ様がトルラキアではデビュタントのパートナーとご婚約される方が多いと仰っていたような。
思い出のドレスで、初めてのパートナーの元へ嫁ぐ。
なんて素敵な事だろうと思いました。
……でも、私は。
色染めをお願いしました。
その2日後、私は祖母と共に、母国のデビュタントに参加する為、トルラキアを出国致しました。
出任せとは言え、アシュフォード殿下に対して
『私がデビュタントの用意をします』と仰ったオルツォ様には、今回ドレスの注文をした事をお伝えしました。
「ネネの為にバロウズまで来てくださると仰ってくださいましたし、ネネはご報告させていただきました」
「それ、もう言わないで……」
オルツォ様が両耳を塞いで俯かれました。
『勝手な話もするけれど、とりあえず黙って俺の横で聞いてて』
事前にそう告げられていたから、覚悟はしていましたが。
あれだけ殿下と祖母の前で、『ネネ』を連発されて、私こそが耳を塞ぎたかったのです。
あの日帰られる時、また明日と毎日会っているかの様に別れ際に言われましたが、私達がこうして食堂で会うのは殿下が帰国してからなので、約半月ぶりでした。
あの日もたまたま食堂で声をかけられて、今日殿下がいらっしゃると口を滑らせてしまったばかりに、あの様な事になったのでした。
オルツォ様とは特に約束等した事はございません。
いつも食堂で顔を合わせたら、二言三言言葉を交わす位です。
この日もそうでした。
私がイルナ様や他の友人と食事を終えて教室に戻ろうとしたら、ヴィーゼル・エリザベート様と食事を取られていたオルツォ様に声をかけられたのでした。
「ご無沙汰しています、エリザベート様」
「本当にお久しぶりです、アグネス様」
今ではヴィーゼル様とお互いに名前で呼ぶ様になっておりました。
エリザベート様とオルツォ様は幼馴染みで、小さな頃からお芝居ごっこをなさっていた、とお聞きしました。
だからこそ、ヴァンパイアへの抜擢があったのです。
エリザベート様は貴族学院をご卒業後、オルツォ様のお兄様とご結婚なさいます。
「では、またね、マルーク様」
先に席を立ち、食堂を出ていかれるエリザベート様の後ろ姿を優しい眼差しでご覧になっていたオルツォ様でした。
面と向かっては絶対に見せない表情で、エリザベート様が気付かないところでしか見せないお顔でした。
今ではイシュトヴァーンと改名された彼を、マルークと呼んでいるのはエリザベート様だけでした。
オルツォ様は彼女だけに、その名を呼び続けることをお願いになっていたのです。
殿下と姉の仲に苦しんでいた私に、殿下のお心を試すような振る舞いをして見せたのも、同病相憐れむ、といわれるものだったのでしょう。
オルツォ様がこの国を出たいと仰った、その気持ちが痛い程私にはわかりました。
私と殿下とを心配してくださっての行動でしたので、あの日の事はこれ以上言うのは止めました。
「ドレスを買って貰ったという事は、無事に仲直りしたんだね?」
「ドレスは父が払うと決めていたので。
それに仲直りだなんて……喧嘩をしていた訳ではありませんわ」
にやにやと面白そうに笑っているオルツォ様に、催眠術を受けて、隠していた事を話して、殿下からは今までの説明と謝罪をされた事を聞いていただきました。
「催眠術を? 叔父上が? 意外だな、信じたみたいだった?」
「検証した結果は聞いていませんから、お信じになられたかどうかは……」
オルツォ様からは殿下がクラリスを生誕夜会のパートナーにした事と、ご自分が私を選んだ事が重なっていたのだと、言われました。
そう言われてみると、姉妹で『そういう間柄にはならないから』と、申し込まれた理由が同じだったと気付きました。
「一つ一つにちゃんと理由があったんだ、良かったね。
もうこれで、何の心配もなく婚約だね?」
「まだ婚約な……」
その時、急に左目が痛くなって。
私は目を押さえました。
「どうしたの? 目をどうにかしたの?」
「……わ、わかりません……痛くて……睫毛だと」
我慢できない様な痛みではありませんが、不快なチクチクする痛みで涙が出てきました。
「ごめん、君の顔を覗き込めないから、鏡を貸して。
映せる様に持っておくから、自分で目を見て取れる?」
「鏡を持っていない……ので」
オルツォ様がこの場で私の顔を至近距離で覗き込んで、睫毛を取る、それを躊躇するのは当たり前の事です。
ですが、私は鏡を持っていなかったし、それに……
「保健室に行こう!」
「しばらくしたら、取れるかと」
そう答えたのに、立って立ってと追いたてられるように保健室に向かわれました。
「君ぐらいの年齢の女の子はみんな鏡を常時持っていると思っていたよ」
左目を押さえた私の上腕を掴まれての移動なので、手を繋いでいたと噂にはならないでしょう。
「鏡を見るのは好きじゃないので」
好きじゃない、ではなく。
私の場合は見られない、なのです。
「俺が君の顔をしていたら、1日の大半は鏡を見て自分に見惚れているだろうな。
本当に君は変わってる」
「……呪いの最後に、手鏡に姉にそっくりな自分の顔が映ったと言いましたよね。
あの夜から、鏡で自分の顔を見られなくなったのです」
私の答えにオルツォ様は立ち止まられました。
「3年もちゃんと鏡で自分の顔を見ていない、って事?
いつもどうしてるの!」
「立ち姿くらいは大丈夫なんです。
朝の用意でドレッサーの鏡の前でメイドが髪を整えてくれる時は目を瞑っています」
「……俺が君を気に入っているのは、君と居ると自分だけが変だって思わなくて済むからなんだ。
自分でわかってる? 君は結構、俺と同じくらい変わってるよ」
同じくらいではないです。
私はオルツォ様よりもっと……おかしいのだとわかっていましたから。
◇◇◇
それから新年を迎え、祖母の邸にドレスが届けられ、配達してきたサロンの店員さんに尋ねられました。
「この後、このドレスはいかがなさいますか?」
ドレスをどうするのかと、尋ねられた様でした。
それはどういう意味なのかと反対に尋ねました。
「申し訳ございません、お嬢様。
この国ではデビュタントのドレスを色染めして、その後も着用される御方が多いのです」
「そうだったのね、お気になさらないでね。
それはとても良い慣習だと思います。
一度だけしか着ないなんて、母国での事ですけれど勿体無い事だと思っていましたから」
「誠に畏れ入りましてございます。
手前どもでは色染め、もしくはパートナーだったお相手とのご結婚の際のウェディングドレスに作り替える御方も多くいらっしゃいますので、そちらも承らせていただいております」
デビュタントに着用したドレスをウェディングドレスに作り替える……
そう言えば、オルツォ様がトルラキアではデビュタントのパートナーとご婚約される方が多いと仰っていたような。
思い出のドレスで、初めてのパートナーの元へ嫁ぐ。
なんて素敵な事だろうと思いました。
……でも、私は。
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