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第52話
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それは彼の17歳の誕生日から毎年、ミルドレッドが贈り続けた刺繍入りのハンカチーフが、8枚。
彼はそれを使用せずに、丁寧に畳んで。
この美しい箱に仕舞っていた。
そして、時々取り出しては、年齢ごとに並べて。
ミルドレッドの刺繍の技術が上がっていくのを、楽しんでいたのだろうか。
13のわたしが刺した図案の簡単なこと。
14の年は前年よりは少しはましになっているけれど、それでも単純な。
15の年には、会いに来てくれた彼を意識するようになって、初めてアダムスの家紋に挑戦した。
16からは図案探しから始まって、下書き、作成と1年かけるようになった。
17は、18は、19では……年々図案と色彩は複雑になり、全体のバランスも考えた。
そして今年の刺繍は四隅だけではなく、全面に施した。
彼と過ごした20歳までの8年間の全てを、鮮やかに思い出す。
受け取って貰った時の情景や。
スチュワートの笑顔を。
全てがはっきりと思い出された。
「ありがとう、大切にする」
その短い言葉に、嘘はなかった。
彼は本当に、わたしの想いを大切にしてくれた……
「……実はメラニーちゃんに会うまで、悩んでいたの。
わたしが後見人なんて、荷が重すぎるのでは、って。
彼はわたしに任せてもいいと思って……くれるかしら」
「今になって……お伝えすることを、お許しいただきたいのですが。
当時はどうお伝えすればよいのか分からなくて。
わたくしが口を出す問題ではないと存じ上げておりました。
ですから、余計に奥様のお心を乱すのではないかと」
「何でもいいの。
旦那様のことを教えて」
「……奥様がお子様を身籠られて。
お身体が余りにもお辛そうで……旦那様も本当にご心配されておられました。
それでわたくし、つい……バークレーの女なので……
奥様がもし双子のお子様を身籠られているのならと。
お叱り覚悟で、旦那様にお聞きしてしまったのです」
「……」
「余計なことをと、お叱りされると思いましたが。
旦那様は仰せになりました。
『私は欲張りだから、与えられたものは、絶対に手放さない。
誰にも文句は言わせない』。
旦那様は奥様もお子様も、ご家族は誰ひとり絶対に手放さないと、ご決意なさっておいででした。
アダムスを変えようとなさっていた旦那様なのです。
手放すつもりの無い姪御様のメラニー様を、お任せ出来るのは奥様以外に居ないと、思われているに違いありません」
レイウッド領都の華やかな店舗が立ち並ぶ本通りに、2台の馬車が停車した。
女性用のドレス専門店だが、子供服も少しは置いてあると言う。
ジャーヴィスの好みには遠く及ばないが、取りあえずメラニーの着替えの為に立ち寄った。
ミルドレッド達が乗った馬車に、手を貸す為にイアンが軽くノックをすると、しばらくしてユリアナが扉を開いた。
彼女の鼻が少し赤くなっていて、奥のミルドレッドもまた同じ様子に。
ふたりがずいぶん泣いていたことがわかった。
イアンが、努めて明るい声を出す。
「さあ参りましょう。
お兄様は、既に入店されましたよ。
いささかおかしくなってるあの御方がこの通りで、メラニー嬢のドレスをありったけ買い占める前に、ミルドレッド様が止めないと」
◇◇◇
レナード・アダムス・レイウッド伯爵とマリー・マーチ伯爵令嬢の婚礼の日取りが、4月初旬のレイウッドの花祭りの日と決まった。
領内の祭りの日に合わせた方が、アダムスに取っても都合がいいのではないかと提案したのは、花嫁の義兄ジャーヴィス・マーチ・ウィンガム伯爵だ。
「2ヶ月前の新領主襲名パレードは、レナード卿おひとりで行い、婚礼当日にマリーを領民に見せるのは、バルコニーからの花嫁のお披露目のみ。
領主夫人を伴っての婚礼パレードは、祭りを優先して取り止めても、誰も不思議に思わない。
領民への慶事振る舞いも、花祭りに併せれば一度で済む。
その方が、ご都合がよろしいのでは?」
如何にも、大々的にマリーを見せたくないレナードの意向に沿った提案のようにジャーヴィスは話したが、彼の本音はそこにはない。
マリーに伝えた『結婚式まで守ってやる』は本当のことだが、期限は婚礼当日まで。
この夜に護衛のボイド、侍女のルーシーはウィンガムに連れ帰るのも、決定していた。
マリーには約束していた金貨18枚を、初夜の準備の為に花婿より先に披露宴会場から辞した時に、ルーシーから手渡すことになっていた。
それを受け取ったマリーが、後はどうしようと構わなかった。
『王命によるレイウッドとウィンガムの結婚』さえ、行えば。
式を執り行った司教印と立ち会った地方行政査察官のサインさえ、届け出書類にあれば。
マリーがそのままアダムスに留まろうと、逃げ出そうと、好きにすればいい。
それでも、人出の多い祭りの夜なら逃げやすいだろうと、それに日程を合わせてやっただけだ。
逃げ足の早いマリーは、自分の身ひとつなら簡単にレイウッド領外へ逃げ出せるだろうと踏んでいる。
ウィンガム以外なら、何処へ行っても構わないと告げていた。
どうせ、レナードは初夜の床には現れない。
その後も、マリーを抱くことはない。
今では、アダムス子爵となったカールトンの指導の下、心を入れ換えて勉強に勤しんでいると聞いているからだ。
マリーの出奔は朝まで発覚しないだろうし、アダムスはミルドレッドの時のように、ウィンガムに早馬を走らせることもない。
夏になる頃。
マリー・アダムスの病死が発表されて、レナードは領内の一族の娘と再婚すると聞いた。
さすがに婚礼直後に死んだことには出来なくて、夏まで公にすることを控えていたのだろう。
たった3ヶ月間の当主夫人の葬儀は、領民の参列も許されず、立ち会いは一族だけでひっそりと行われた。
ウィンガム領主のジャーヴィスは義妹が病死しても変わらずに、レイウッドとの協力体制を続けていくことに合意していた。
季節が秋になり、レナードの再婚の話を聞いて。
将来はその血が少しでも薄まれば良いなと、妹に話すジャーヴィスだが。
本当のところは、どうでもよくて、あまり興味はない。
彼はそれを使用せずに、丁寧に畳んで。
この美しい箱に仕舞っていた。
そして、時々取り出しては、年齢ごとに並べて。
ミルドレッドの刺繍の技術が上がっていくのを、楽しんでいたのだろうか。
13のわたしが刺した図案の簡単なこと。
14の年は前年よりは少しはましになっているけれど、それでも単純な。
15の年には、会いに来てくれた彼を意識するようになって、初めてアダムスの家紋に挑戦した。
16からは図案探しから始まって、下書き、作成と1年かけるようになった。
17は、18は、19では……年々図案と色彩は複雑になり、全体のバランスも考えた。
そして今年の刺繍は四隅だけではなく、全面に施した。
彼と過ごした20歳までの8年間の全てを、鮮やかに思い出す。
受け取って貰った時の情景や。
スチュワートの笑顔を。
全てがはっきりと思い出された。
「ありがとう、大切にする」
その短い言葉に、嘘はなかった。
彼は本当に、わたしの想いを大切にしてくれた……
「……実はメラニーちゃんに会うまで、悩んでいたの。
わたしが後見人なんて、荷が重すぎるのでは、って。
彼はわたしに任せてもいいと思って……くれるかしら」
「今になって……お伝えすることを、お許しいただきたいのですが。
当時はどうお伝えすればよいのか分からなくて。
わたくしが口を出す問題ではないと存じ上げておりました。
ですから、余計に奥様のお心を乱すのではないかと」
「何でもいいの。
旦那様のことを教えて」
「……奥様がお子様を身籠られて。
お身体が余りにもお辛そうで……旦那様も本当にご心配されておられました。
それでわたくし、つい……バークレーの女なので……
奥様がもし双子のお子様を身籠られているのならと。
お叱り覚悟で、旦那様にお聞きしてしまったのです」
「……」
「余計なことをと、お叱りされると思いましたが。
旦那様は仰せになりました。
『私は欲張りだから、与えられたものは、絶対に手放さない。
誰にも文句は言わせない』。
旦那様は奥様もお子様も、ご家族は誰ひとり絶対に手放さないと、ご決意なさっておいででした。
アダムスを変えようとなさっていた旦那様なのです。
手放すつもりの無い姪御様のメラニー様を、お任せ出来るのは奥様以外に居ないと、思われているに違いありません」
レイウッド領都の華やかな店舗が立ち並ぶ本通りに、2台の馬車が停車した。
女性用のドレス専門店だが、子供服も少しは置いてあると言う。
ジャーヴィスの好みには遠く及ばないが、取りあえずメラニーの着替えの為に立ち寄った。
ミルドレッド達が乗った馬車に、手を貸す為にイアンが軽くノックをすると、しばらくしてユリアナが扉を開いた。
彼女の鼻が少し赤くなっていて、奥のミルドレッドもまた同じ様子に。
ふたりがずいぶん泣いていたことがわかった。
イアンが、努めて明るい声を出す。
「さあ参りましょう。
お兄様は、既に入店されましたよ。
いささかおかしくなってるあの御方がこの通りで、メラニー嬢のドレスをありったけ買い占める前に、ミルドレッド様が止めないと」
◇◇◇
レナード・アダムス・レイウッド伯爵とマリー・マーチ伯爵令嬢の婚礼の日取りが、4月初旬のレイウッドの花祭りの日と決まった。
領内の祭りの日に合わせた方が、アダムスに取っても都合がいいのではないかと提案したのは、花嫁の義兄ジャーヴィス・マーチ・ウィンガム伯爵だ。
「2ヶ月前の新領主襲名パレードは、レナード卿おひとりで行い、婚礼当日にマリーを領民に見せるのは、バルコニーからの花嫁のお披露目のみ。
領主夫人を伴っての婚礼パレードは、祭りを優先して取り止めても、誰も不思議に思わない。
領民への慶事振る舞いも、花祭りに併せれば一度で済む。
その方が、ご都合がよろしいのでは?」
如何にも、大々的にマリーを見せたくないレナードの意向に沿った提案のようにジャーヴィスは話したが、彼の本音はそこにはない。
マリーに伝えた『結婚式まで守ってやる』は本当のことだが、期限は婚礼当日まで。
この夜に護衛のボイド、侍女のルーシーはウィンガムに連れ帰るのも、決定していた。
マリーには約束していた金貨18枚を、初夜の準備の為に花婿より先に披露宴会場から辞した時に、ルーシーから手渡すことになっていた。
それを受け取ったマリーが、後はどうしようと構わなかった。
『王命によるレイウッドとウィンガムの結婚』さえ、行えば。
式を執り行った司教印と立ち会った地方行政査察官のサインさえ、届け出書類にあれば。
マリーがそのままアダムスに留まろうと、逃げ出そうと、好きにすればいい。
それでも、人出の多い祭りの夜なら逃げやすいだろうと、それに日程を合わせてやっただけだ。
逃げ足の早いマリーは、自分の身ひとつなら簡単にレイウッド領外へ逃げ出せるだろうと踏んでいる。
ウィンガム以外なら、何処へ行っても構わないと告げていた。
どうせ、レナードは初夜の床には現れない。
その後も、マリーを抱くことはない。
今では、アダムス子爵となったカールトンの指導の下、心を入れ換えて勉強に勤しんでいると聞いているからだ。
マリーの出奔は朝まで発覚しないだろうし、アダムスはミルドレッドの時のように、ウィンガムに早馬を走らせることもない。
夏になる頃。
マリー・アダムスの病死が発表されて、レナードは領内の一族の娘と再婚すると聞いた。
さすがに婚礼直後に死んだことには出来なくて、夏まで公にすることを控えていたのだろう。
たった3ヶ月間の当主夫人の葬儀は、領民の参列も許されず、立ち会いは一族だけでひっそりと行われた。
ウィンガム領主のジャーヴィスは義妹が病死しても変わらずに、レイウッドとの協力体制を続けていくことに合意していた。
季節が秋になり、レナードの再婚の話を聞いて。
将来はその血が少しでも薄まれば良いなと、妹に話すジャーヴィスだが。
本当のところは、どうでもよくて、あまり興味はない。
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