63 / 111
おれたちともだち
268:18:24
しおりを挟む
あれから何日過ごしたっけ…。
時音と朝起きて、一緒に歯磨きして、モーニングのオムレツとくるみパンを食べて…。
その後、またキスと好きをいっぱいくれる時音を味わって、手を繋いで駅に行ってバイバイして…。
バイトして、バイトして、私が上がる頃、バイト先に悠雪さんが私を迎えに来て…?
悠雪さんの美味しいワッフルは…、今日で3回目?
だから、悠雪さんの家に来て3日目かな?
朦朧とする意識の中でずっと私の体に触れ、性感帯を探して楽しむ悠雪さんを見ながら最近の記憶を遠い過去を思い出すように絞り出す。
悠雪「ここみ…ぃ。俺のことちゃんと見て…。」
と、悠雪さんは私のグミを舐めながら不機嫌そうに睨んできた。
私はこの3日でその目を何度も見てきたので条件反射で閉じかけるまぶたを開けて、悠雪さんをちゃんと見る。
そうすると悠雪さんはいつも通りの優しい笑顔をして私の腰を溶かすために指を入れて、ツボをひと突きしてまた私の意識ごと飛ばそうとしてきた。
私はカラついた喉で自分じゃない声を漏らしながら意識を手放そうとすると、悠雪さんは私の頬を軽く叩きそれを許さない。
悠雪「寝すぎだよ。また寝たら12時間超えちゃう。」
と、悠雪さんは力が入らない私の体を起こし、強制的に座らせた。
悠雪「俺、この後少し用事あるから外出ちゃうけど幸来未はここにいる?」
幸来未「…うん。帰る気力ない。」
悠雪「じゃあ夕飯一緒に食べようね。明日は年越しだから麺類以外がいいね。」
と、悠雪さんは携帯でいつも通り夜ご飯候補を探し始めた。
タダ飯が食べられるのはいいけど、こんなに快楽地獄を味合わないといけないなら普通に1人で食べたくなる。
幸来未「やっぱり、かえ…」
悠雪「グラタンとかどう?幸来未が家にいてくれると思ってお皿少し増やしたんだ。」
幸来未「…悠雪の年末スペシャルディナー楽しみにしてる。」
悠雪「うん…!じゃあ、早く帰ってこれるようにささっと行ってくるね。」
とびっきりの嬉しそうな笑顔をしながら悠雪さんは私にキスをして家を飛び出していった。
…付き合う前とはなんか違うな。
私は付き合う前というよりも、体を合わせる前の悠雪さんに少し心惹かれたのを自覚したけれど、今の悠雪さんには時音との発言の食い違いやあの日に消えたあもんさんの名刺のことがあって少し疑いを持ってしまう。
そのモヤモヤが頭にちらつくけど、今はとりあえず寝よ。
私は重い頭と体をベッドに預けて一瞬意識を手放すと、次に意識が戻った時には私のマカロンに少し冷たい手が這ってることに気がつく。
帰ってきてすぐにするのかと私は悠雪さんの性欲に感心して目を開けると、そこには紀莉哉さんがいた。
紀莉哉「おはよ。幸来未。」
その言葉に続けてキスしてこようとしてきた紀莉哉さんを私は跳ね除け、全裸の自分を布団で隠す。
紀莉哉「痛ーいっ。」
幸来未「い、痛いじゃないよ…。なんで触ってんの?」
紀莉哉「女の股が濡れてるなら男は触っちゃうよ。」
幸来未「私、悠雪の彼女だよ?そんなことしたら悠雪怒るよ?」
紀莉哉「んー?どうだろうね。」
と、紀莉哉さんは何か知ってる顔をしながら体を起こして私の後ろにある水を勝手に飲んだ。
幸来未「…怒んなくても私は嫌だから。」
紀莉哉「はいはい。こんな顔がいい男とやりたくないんだ。」
そう言いながら紀莉哉さんは私のマカロンを触っていた指1本を舐めて軽く噛んだ。
紀莉哉「俺は幸来未が誰と寝てようが知らないけど、悠雪は彼氏だから怒るよね。」
幸来未「そう言ってんじゃん。」
紀莉哉「俺はスキンシップしただけ。」
幸来未「そんなの…」
紀莉哉「俺なら“大親友”の仲で許してくれるけど、他の人は知らない。」
幸来未「他の人なんかいないし。」
紀莉哉「へー…、浮気は好きじゃないけど一途ではないんだろ?」
幸来未「なんの話?」
私はずっと喧嘩腰の紀莉哉さんにイラつき、この場から離れたいけど裸のまま寝てしまったので動けない。
紀莉哉「悠雪はちゃんと一途だよ。けど、心配事が多ければ多いほど愛を伝える行動が多くなる。」
と、紀莉哉さんはいつものおちゃらけた雰囲気をなくし、私の目を見て真剣な声で話す。
紀莉哉「幸来未は他の人より柔軟で器がでかい奴だと思ったから俺は応援した。けど、悠雪を傷つけるなら俺は容赦しないよ。」
幸来未「…本当に話が分からない。」
紀莉哉「悠雪に言えないことはしないこと。それだけ言いにきただけだから。」
そう言って紀莉哉さんは私が止める間もなく部屋を出て、静かに去っていった。
…時音のこと、バレてるってことある?
けど、時音も悠雪さんも紀莉哉さんも私が繋がってることは知らないはず。
なのに紀莉哉さんは知ってる風な言い草をしてた。
時音とは前よりも会う頻度を増やそうって話したけど、しばらくは今まで通りかも。
私は今のところ別れる要因を作ってくれない悠雪さんにどう別れ話を持ち出すか考えながら滞っていた日課のスタンプを時音に送った。
環流 虹向/23:48
時音と朝起きて、一緒に歯磨きして、モーニングのオムレツとくるみパンを食べて…。
その後、またキスと好きをいっぱいくれる時音を味わって、手を繋いで駅に行ってバイバイして…。
バイトして、バイトして、私が上がる頃、バイト先に悠雪さんが私を迎えに来て…?
悠雪さんの美味しいワッフルは…、今日で3回目?
だから、悠雪さんの家に来て3日目かな?
朦朧とする意識の中でずっと私の体に触れ、性感帯を探して楽しむ悠雪さんを見ながら最近の記憶を遠い過去を思い出すように絞り出す。
悠雪「ここみ…ぃ。俺のことちゃんと見て…。」
と、悠雪さんは私のグミを舐めながら不機嫌そうに睨んできた。
私はこの3日でその目を何度も見てきたので条件反射で閉じかけるまぶたを開けて、悠雪さんをちゃんと見る。
そうすると悠雪さんはいつも通りの優しい笑顔をして私の腰を溶かすために指を入れて、ツボをひと突きしてまた私の意識ごと飛ばそうとしてきた。
私はカラついた喉で自分じゃない声を漏らしながら意識を手放そうとすると、悠雪さんは私の頬を軽く叩きそれを許さない。
悠雪「寝すぎだよ。また寝たら12時間超えちゃう。」
と、悠雪さんは力が入らない私の体を起こし、強制的に座らせた。
悠雪「俺、この後少し用事あるから外出ちゃうけど幸来未はここにいる?」
幸来未「…うん。帰る気力ない。」
悠雪「じゃあ夕飯一緒に食べようね。明日は年越しだから麺類以外がいいね。」
と、悠雪さんは携帯でいつも通り夜ご飯候補を探し始めた。
タダ飯が食べられるのはいいけど、こんなに快楽地獄を味合わないといけないなら普通に1人で食べたくなる。
幸来未「やっぱり、かえ…」
悠雪「グラタンとかどう?幸来未が家にいてくれると思ってお皿少し増やしたんだ。」
幸来未「…悠雪の年末スペシャルディナー楽しみにしてる。」
悠雪「うん…!じゃあ、早く帰ってこれるようにささっと行ってくるね。」
とびっきりの嬉しそうな笑顔をしながら悠雪さんは私にキスをして家を飛び出していった。
…付き合う前とはなんか違うな。
私は付き合う前というよりも、体を合わせる前の悠雪さんに少し心惹かれたのを自覚したけれど、今の悠雪さんには時音との発言の食い違いやあの日に消えたあもんさんの名刺のことがあって少し疑いを持ってしまう。
そのモヤモヤが頭にちらつくけど、今はとりあえず寝よ。
私は重い頭と体をベッドに預けて一瞬意識を手放すと、次に意識が戻った時には私のマカロンに少し冷たい手が這ってることに気がつく。
帰ってきてすぐにするのかと私は悠雪さんの性欲に感心して目を開けると、そこには紀莉哉さんがいた。
紀莉哉「おはよ。幸来未。」
その言葉に続けてキスしてこようとしてきた紀莉哉さんを私は跳ね除け、全裸の自分を布団で隠す。
紀莉哉「痛ーいっ。」
幸来未「い、痛いじゃないよ…。なんで触ってんの?」
紀莉哉「女の股が濡れてるなら男は触っちゃうよ。」
幸来未「私、悠雪の彼女だよ?そんなことしたら悠雪怒るよ?」
紀莉哉「んー?どうだろうね。」
と、紀莉哉さんは何か知ってる顔をしながら体を起こして私の後ろにある水を勝手に飲んだ。
幸来未「…怒んなくても私は嫌だから。」
紀莉哉「はいはい。こんな顔がいい男とやりたくないんだ。」
そう言いながら紀莉哉さんは私のマカロンを触っていた指1本を舐めて軽く噛んだ。
紀莉哉「俺は幸来未が誰と寝てようが知らないけど、悠雪は彼氏だから怒るよね。」
幸来未「そう言ってんじゃん。」
紀莉哉「俺はスキンシップしただけ。」
幸来未「そんなの…」
紀莉哉「俺なら“大親友”の仲で許してくれるけど、他の人は知らない。」
幸来未「他の人なんかいないし。」
紀莉哉「へー…、浮気は好きじゃないけど一途ではないんだろ?」
幸来未「なんの話?」
私はずっと喧嘩腰の紀莉哉さんにイラつき、この場から離れたいけど裸のまま寝てしまったので動けない。
紀莉哉「悠雪はちゃんと一途だよ。けど、心配事が多ければ多いほど愛を伝える行動が多くなる。」
と、紀莉哉さんはいつものおちゃらけた雰囲気をなくし、私の目を見て真剣な声で話す。
紀莉哉「幸来未は他の人より柔軟で器がでかい奴だと思ったから俺は応援した。けど、悠雪を傷つけるなら俺は容赦しないよ。」
幸来未「…本当に話が分からない。」
紀莉哉「悠雪に言えないことはしないこと。それだけ言いにきただけだから。」
そう言って紀莉哉さんは私が止める間もなく部屋を出て、静かに去っていった。
…時音のこと、バレてるってことある?
けど、時音も悠雪さんも紀莉哉さんも私が繋がってることは知らないはず。
なのに紀莉哉さんは知ってる風な言い草をしてた。
時音とは前よりも会う頻度を増やそうって話したけど、しばらくは今まで通りかも。
私は今のところ別れる要因を作ってくれない悠雪さんにどう別れ話を持ち出すか考えながら滞っていた日課のスタンプを時音に送った。
環流 虹向/23:48
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
ひと夏の恋
環流 虹向
恋愛
一夏の恋日記。
主人公の彼方 夏/かなた なつは、女性専門風俗店で働きお金を稼いでいく。
そのお金で美術専門学校に通い、新しい友達も出来たけれど、高校生の時に付き合っていた彼女の莉李が忘れられずにふとした思い出で寂しくなる。
けれどその寂しさを埋めるために誰かを代わりに置こうとは思わず1人で過ごしていると、ある子に手を引かれ自分の隠していた気持ちを見せるお手本を見せてもらい、自分の気持ちを伝えたい子に伝え始める。
ひとなつの恋にひかれるよ。
もう一度、この手で描くために。
将来のため、君のため、自分のために。
自らの身体だけでなんとかしてきた主人公。
けれど何も芽生えないあの身体に触れることで自分の本心は溶け出し、空気に触れ死んでいく。
批判されると分かっていても、自分がやりたい事のため、生きていくためにはそれをしないといけない。
そして、今日もまた
何でもない人たちと脆く儚い愛を語り、
大切な人たちには砕けても煌めき残り続ける愛を届けられずに日々を過ごしていく。
1話ずつ、オススメの曲を紹介しています。
Spotifyにプレイリスト作りました。
https://open.spotify.com/playlist/08yh0OwB5etrXXEC5LuMJY?si=N-f-0URyRPimdYKj-A2myw&dl_branch=1
サイドストーリーの«一なつの恋»もあります!
・カクヨム
・小説家になろう
・魔法のiらんど
・ノベルアップ+ にも掲載しています。
一なつの恋
環流 虹向
恋愛
一夏の恋日記。
主人公の日向 一/ひゅうが ひとは、親の金で美術専門学校に行き一人暮らしで自由自適に過ごし遊び三昧。
そんな中、あるBARで出会った“姐さん”に恋に落ちて、あり合わせの言葉でいつも遊び相手の女のように落とそうとするけれど、なかなか落ちてくれないし、振り向いてもくれない。
しかし、テスト明けの自分が開いたクラス会で、“姐さん”はクラスメイトの彼方 夏といい雰囲気になっていて、主人公の日向 一は思い切ってある行動に出る。
ひとなつの恋におちていくよ。
もう一度、あの景色を見るために。
あの日に、あの時に、あの自分がああしていれば
今の自分が好きになれたはずの主人公。
自分が好きな人たちも、好きをくれる人たちも、そばに居てもらうために今日もまた嘘をつき、愛も視線も自分に向くよう必死にもがく。
批判されると分かっていても、愛と視線が無いと自分が無くなってしまいそうになるから空っぽな好意をいつも渡してしまう。
そして、今日もまた
どうでもいい人と恋人ごっこをして愛を偽り、
自分への唯一無二な一途な愛を探し求めて
本当の自分を隠し、偽り、見繕って日々を過ごしていく。
1話ずつ、オススメの曲を紹介しています。
Spotifyにプレイリスト作りました。
https://open.spotify.com/playlist/6lpWCCAVpSkdOTDpTRBbwF?si=idDCM1uASneeoj6tr4tkIg&dl_branch=1
サイドストーリーの«ひと夏の恋»もあります!
・カクヨム
・小説家になろう
・魔法のiらんど
・ノベルアップ+ にも掲載しています。
女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。
矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。
女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。
取って付けたようなバレンタインネタあり。
カクヨムでも同内容で公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる