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第二王子はぺちり!で脱落
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お馬は走る。パッカパカ走る。パトリックの乗った馬は夜道を抜けて屋敷に戻ります。
完全にバテきってしまった馬、お疲れ様。無能な飼い主を持つと苦労が多いよね。ゆっくり休むんだ。
「旦那様、エレイン様は?」
「いなかった。もう…別邸にはいなかった」
「そうですございますか、ですが何を慌てておられるのです?」
「城へ行く。支度をしてくれ」
「今からでございますか?無茶ですよ。寝ずに走ってこられたのでしょう?」
「無茶は判っている。だが日がない」
「日?と言いますと?離縁は成立しているのでは?」
「教会の判定が王宮に届くのが最後だ。それまでにひっくり返す」
「では、馬車の用意を致します」
「馬車では間に合わん。馬で行く」
辺境の地まで馬車で通常3日です。エレインが来たときは1泊2日でしたが、かなり飛ばしましたからね。
早馬でも1日ではたどり着けませんので、昼過ぎの今なら明日の夜半には到着するでしょう。
「では、途中シュラベの宿場町で馬をご調達ください」
収支が上向いているとは言え、苦しい財政である事は変わりない中執事は金貨の入った袋を渡します。
早馬の場合は、かなり数が限られるので足元を見られる事が多いのです。
屋敷に残っている馬で途中まで休まずに走れる馬は2頭だけ。そのうち1頭は先ほどエレインのいた別邸から夜中も走り続けて帰ってきていますのでもう走るのは無理でしょう。
「すまない」
「旦那様」
「どうした?」
「正直にお話をする事をお勧めします。誰の為でもなく…です」
「だが、彼女と会ったのはほんの半日ほどだ。何かを育むほどは…」
「では、何故望まれるのです?」
「判らない。でも…離してはいけなかった。それは判るんだ」
「それが私利私欲なら諦める事を勧めます」
執事は礼をすると部屋を出ていきます。急いで服を着替えるパトリック。
最終的には公爵家で着替えをするとはいえ、早馬で辺境まで駆け抜けた事は一度もないのでグローブの下には手綱で手を切らないように手袋をはめ、尻にもパッドを入れております。
「馬の用意が出来ました」
「ありがとう」
馬に跨り、農夫たちが作業する畑のあぜ道をパトリックは馬で駆け抜けていきました。
「頼む。1週間、いや4日でいいんだ。休みをくれないだろうか」
「来週はもう船が入ってくるんだぜ?帰ってこられるのか?」
「必ず帰る。だから!」
「でもどうしてそんな急に。この前は入港もないし船がドック入りしてから良かったものの。何かあったのか」
「彼女が!いや、彼女を今度こそ迎えに行きたいんだ!」
「彼女?あの弁当箱の女か?」
「そうだ。もう日がない。明日が誕生日だからあと3、4日くらいしかない!」
「なるほどね。ま、惚れた女なら仕方あるまいて。行ってこい」
「あっありがとうございます!!」
リスクーパー君はエレインから借りた馬の腹を優しく撫でます。
「無理をさせる。ごめんな。でも頑張って走ってくれよ」
「ブルル♪」
「そうか。判るか?エレインを迎えに行くんだ!」
「ブルッブルルっ♪」
「俺はダメな王子で平民だけど…今度こそ幸せにするんだ」
エレインが作ってくれた弁当箱を2つ背中に背負い、ヒョイっと馬に跨ると手綱を引いてグッと腹に力を入れます。
「行くぞ。俺のお姫様を迎えに!!」
「ヒヒンっ!」
リスクーパー君のいる隣国から王都までは頑張っても4日はかかります。一番分が悪いですね。
お金もないので頼れるのはエレインから借りたこの馬だけ。
ですが、4日間もぶっ続けで走らせるのはとても無理です。
エレインの引っ越しの掃除をして帰ったリスクーパー君はもう諦めようと何度も考えております。
どう足掻いてもエレインは侯爵令嬢に戻るのだと思うと準平民である身分が邪魔をします。
つつましいとはいえあの辺境での生活すらさせてあげられないのは目に見えています。
1度目のお弁当をもらった日から頑張って3,4か月働いても、王子であった頃に1日で使った額より遥かに少ない賃金しかもらえないのです。それでもコツコツと貯めてはいたのですが、あまりの少なさに愕然としました。
ですが、エレインの誕生日が近づきもう居ても立ってもいられない。気持ちを抑えることが出来なくなってついに馬を走らせます。
「間に合ってくれ‥‥頼む…」
エレインの馬は爽快に駆け抜けていきました。
その頃、王宮。
王太子殿下に抜刀してちゃんと確認をしたエレイン。言った言わないにならないように陛下と契約書を交わしております。ズボンを着替えた王太子も同席しております。
「これでよろしいかしら?ご確認くださいまし」
「えっと…王太子妃はハンナ嬢とし、側妃、妾妃の召し上げは禁止する、エレインへの婚姻の申し込みは冗談であっても行わない‥いいんじゃないか?」
「よろしいわよね?殿下」
「う、うん‥‥」
「歯切れが悪いですわね。お尻も2つにして差し上げましょうか?」
「ヒッ‥‥いや、それは遠慮しておくよ」
「大丈夫でございます。元々2つに割れていますから」
「えっ??(ふにっ)…あ、本当だ」
「今更でございますか?ではサインを」
王太子殿下がサインをし終わるとエレインはニッコリ。続いてエレインがサインをします
そこに第二王子が入ってきます。
サインをしているので低い姿勢のエレインが見えてみないようです。
「父上ッ!未だに王籍に入ったままです!どういうことなのです!」
「マードレイン。その話はまた今度だ」
「何故です!構わないではありませんか!兄上がいるでしょう!」
「いや、その、慣例で子がそれなりに育つまでは…」
「そこまで待ってはいられません!今すぐです!公爵か侯爵にしてください」
「だ、そうだが‥‥どうしたらいい??」
陛下はまたもや目の前のエレインに丸投げするつもりです。
しかし、自分には関係ないと無視を決め込むエレインですが‥‥。
「早くしないとエレインが僕の物にならないでしょう!」
カタン… エレインがペンを敢えて音をするようにテーブルに置きます。
「モノ?モノとはなんの事でございますの?」
「えっ??えぇぇ??エレイン??なんでここに?」
「何でここに?質問に質問で返すとはいい心がけをされたものですわねぇ」
「いや、その、違うんだ」
「何が違うと言うのです?王籍を抜けるだのというのはお好きにどうぞ。ですが…はて?先程の王太子殿下の寝言あたりからどうやら耳の調子がおかしいんですの。わたくしをモノ…でございますか?」
「えっと‥あぁっ!判った!言うよ!エレインと結婚したいんですっ!」
「それとわたくしがモノ扱いとどう関係があるのです?」
「それは言葉のアヤってやつで‥‥モノ扱いなんかしない。した事ない」
「嘘おっしゃい!先程言いましたでしょう!そこにお座りくださいまし!」
激昂したエレイン。先程のように抜刀するのでは?と王太子殿下も陛下も気が気ではありません。
ソファに腰掛けようとするマードレインですが…
「何処に座っているのです。ここです!ココ!ヒア!!」
ツンツンと床を指さすエレイン。素直に従うマードレイン。
「だいたいです!マードレイン殿下。あなたは王族なのです。今まであんな事こんな事あったでしょうと暗部の仕事を引き受けていたその心意気は買います!ですが!王籍を抜ける?あなたは王子という立場を軽んじているのですか!誰の税金でオマンマが食べられると思っているのです!貴方が王子だからみんなの税金で食べられるのですよ!それをいとも簡単にやめると言うのであれば、貴族にこだわらずに全てをお捨てなさい!」
「で、でもそれだと…」
「それだとなんだと言うのです。男が決めるのなら0か100どっちかです。保険を掛けるような事はおやめなさい!」
「でも!それだとエレインが困るじゃないか!」
「何故そこでわたくしなのです?関係ありませんでしょう?」
「だって、エレインには贅沢してほしいし、困って欲しくないんだ」
「は?何を言ってるんです?それはご自分が!でございましょう?いつわたくしが贅沢がしたい、困るような生活はしたくないと申しましたの?」
「それは…言ってないけど‥でもエレインじゃないと嫌なんだ」
「マードレイン殿下。我儘はいけません。あなたは王族なのです。例え公爵、侯爵となっても離縁をした女を娶ったとなればそれはこの国が他国からも、この国の貴族からも嘲笑されるのです。何かを堪えなければならぬ時もあるのです。それがわたくしならば諦めくださいませ。わたくしは王族である者には嫁げない。それは貴族に生まれた女の矜持でございます」
「嫌だ!いやだ!エレインが好きなんだ!!」
ぱちん!! マードレインの頬にぺちりとビンタするエレイン!!
「しっかりなさいませ!マードレイン殿下!わたくしを見て!」
「エレイン‥‥エレイィィン」
「なんでございます?」
「けっこ…」
「なんでございます?」
「けっ‥」
「なんでございます?」
「判った‥‥でもっ」
「男に、でも、もし、たら、れば!は御座いません」
「フグっ…判った…」
「良かったですわ。わたくしの好きなマードレイン殿下はもう大丈夫でしょう?」
「好き?俺の事?」
「えぇ。大好きですわよ?ですからちゃんと王子の務めを果たし、皆から賞賛される王弟様とおなり下さい。臣下としてお支え致しますわ」
ホっと胸をなで下ろす陛下。丸投げはいけませんよ。
おっと‥‥城の入り口が騒がしくなりましたよ?
「陛下!早馬が2頭到着!!早馬2頭が到着しております!!」
従者の声が陛下の執務室に響きました。
☆~☆~☆
<(_ _)>1日過ぎてしまいました。 次回最終回。
まさかの最初と最後が残ってしまいました‥‥
完全にバテきってしまった馬、お疲れ様。無能な飼い主を持つと苦労が多いよね。ゆっくり休むんだ。
「旦那様、エレイン様は?」
「いなかった。もう…別邸にはいなかった」
「そうですございますか、ですが何を慌てておられるのです?」
「城へ行く。支度をしてくれ」
「今からでございますか?無茶ですよ。寝ずに走ってこられたのでしょう?」
「無茶は判っている。だが日がない」
「日?と言いますと?離縁は成立しているのでは?」
「教会の判定が王宮に届くのが最後だ。それまでにひっくり返す」
「では、馬車の用意を致します」
「馬車では間に合わん。馬で行く」
辺境の地まで馬車で通常3日です。エレインが来たときは1泊2日でしたが、かなり飛ばしましたからね。
早馬でも1日ではたどり着けませんので、昼過ぎの今なら明日の夜半には到着するでしょう。
「では、途中シュラベの宿場町で馬をご調達ください」
収支が上向いているとは言え、苦しい財政である事は変わりない中執事は金貨の入った袋を渡します。
早馬の場合は、かなり数が限られるので足元を見られる事が多いのです。
屋敷に残っている馬で途中まで休まずに走れる馬は2頭だけ。そのうち1頭は先ほどエレインのいた別邸から夜中も走り続けて帰ってきていますのでもう走るのは無理でしょう。
「すまない」
「旦那様」
「どうした?」
「正直にお話をする事をお勧めします。誰の為でもなく…です」
「だが、彼女と会ったのはほんの半日ほどだ。何かを育むほどは…」
「では、何故望まれるのです?」
「判らない。でも…離してはいけなかった。それは判るんだ」
「それが私利私欲なら諦める事を勧めます」
執事は礼をすると部屋を出ていきます。急いで服を着替えるパトリック。
最終的には公爵家で着替えをするとはいえ、早馬で辺境まで駆け抜けた事は一度もないのでグローブの下には手綱で手を切らないように手袋をはめ、尻にもパッドを入れております。
「馬の用意が出来ました」
「ありがとう」
馬に跨り、農夫たちが作業する畑のあぜ道をパトリックは馬で駆け抜けていきました。
「頼む。1週間、いや4日でいいんだ。休みをくれないだろうか」
「来週はもう船が入ってくるんだぜ?帰ってこられるのか?」
「必ず帰る。だから!」
「でもどうしてそんな急に。この前は入港もないし船がドック入りしてから良かったものの。何かあったのか」
「彼女が!いや、彼女を今度こそ迎えに行きたいんだ!」
「彼女?あの弁当箱の女か?」
「そうだ。もう日がない。明日が誕生日だからあと3、4日くらいしかない!」
「なるほどね。ま、惚れた女なら仕方あるまいて。行ってこい」
「あっありがとうございます!!」
リスクーパー君はエレインから借りた馬の腹を優しく撫でます。
「無理をさせる。ごめんな。でも頑張って走ってくれよ」
「ブルル♪」
「そうか。判るか?エレインを迎えに行くんだ!」
「ブルッブルルっ♪」
「俺はダメな王子で平民だけど…今度こそ幸せにするんだ」
エレインが作ってくれた弁当箱を2つ背中に背負い、ヒョイっと馬に跨ると手綱を引いてグッと腹に力を入れます。
「行くぞ。俺のお姫様を迎えに!!」
「ヒヒンっ!」
リスクーパー君のいる隣国から王都までは頑張っても4日はかかります。一番分が悪いですね。
お金もないので頼れるのはエレインから借りたこの馬だけ。
ですが、4日間もぶっ続けで走らせるのはとても無理です。
エレインの引っ越しの掃除をして帰ったリスクーパー君はもう諦めようと何度も考えております。
どう足掻いてもエレインは侯爵令嬢に戻るのだと思うと準平民である身分が邪魔をします。
つつましいとはいえあの辺境での生活すらさせてあげられないのは目に見えています。
1度目のお弁当をもらった日から頑張って3,4か月働いても、王子であった頃に1日で使った額より遥かに少ない賃金しかもらえないのです。それでもコツコツと貯めてはいたのですが、あまりの少なさに愕然としました。
ですが、エレインの誕生日が近づきもう居ても立ってもいられない。気持ちを抑えることが出来なくなってついに馬を走らせます。
「間に合ってくれ‥‥頼む…」
エレインの馬は爽快に駆け抜けていきました。
その頃、王宮。
王太子殿下に抜刀してちゃんと確認をしたエレイン。言った言わないにならないように陛下と契約書を交わしております。ズボンを着替えた王太子も同席しております。
「これでよろしいかしら?ご確認くださいまし」
「えっと…王太子妃はハンナ嬢とし、側妃、妾妃の召し上げは禁止する、エレインへの婚姻の申し込みは冗談であっても行わない‥いいんじゃないか?」
「よろしいわよね?殿下」
「う、うん‥‥」
「歯切れが悪いですわね。お尻も2つにして差し上げましょうか?」
「ヒッ‥‥いや、それは遠慮しておくよ」
「大丈夫でございます。元々2つに割れていますから」
「えっ??(ふにっ)…あ、本当だ」
「今更でございますか?ではサインを」
王太子殿下がサインをし終わるとエレインはニッコリ。続いてエレインがサインをします
そこに第二王子が入ってきます。
サインをしているので低い姿勢のエレインが見えてみないようです。
「父上ッ!未だに王籍に入ったままです!どういうことなのです!」
「マードレイン。その話はまた今度だ」
「何故です!構わないではありませんか!兄上がいるでしょう!」
「いや、その、慣例で子がそれなりに育つまでは…」
「そこまで待ってはいられません!今すぐです!公爵か侯爵にしてください」
「だ、そうだが‥‥どうしたらいい??」
陛下はまたもや目の前のエレインに丸投げするつもりです。
しかし、自分には関係ないと無視を決め込むエレインですが‥‥。
「早くしないとエレインが僕の物にならないでしょう!」
カタン… エレインがペンを敢えて音をするようにテーブルに置きます。
「モノ?モノとはなんの事でございますの?」
「えっ??えぇぇ??エレイン??なんでここに?」
「何でここに?質問に質問で返すとはいい心がけをされたものですわねぇ」
「いや、その、違うんだ」
「何が違うと言うのです?王籍を抜けるだのというのはお好きにどうぞ。ですが…はて?先程の王太子殿下の寝言あたりからどうやら耳の調子がおかしいんですの。わたくしをモノ…でございますか?」
「えっと‥あぁっ!判った!言うよ!エレインと結婚したいんですっ!」
「それとわたくしがモノ扱いとどう関係があるのです?」
「それは言葉のアヤってやつで‥‥モノ扱いなんかしない。した事ない」
「嘘おっしゃい!先程言いましたでしょう!そこにお座りくださいまし!」
激昂したエレイン。先程のように抜刀するのでは?と王太子殿下も陛下も気が気ではありません。
ソファに腰掛けようとするマードレインですが…
「何処に座っているのです。ここです!ココ!ヒア!!」
ツンツンと床を指さすエレイン。素直に従うマードレイン。
「だいたいです!マードレイン殿下。あなたは王族なのです。今まであんな事こんな事あったでしょうと暗部の仕事を引き受けていたその心意気は買います!ですが!王籍を抜ける?あなたは王子という立場を軽んじているのですか!誰の税金でオマンマが食べられると思っているのです!貴方が王子だからみんなの税金で食べられるのですよ!それをいとも簡単にやめると言うのであれば、貴族にこだわらずに全てをお捨てなさい!」
「で、でもそれだと…」
「それだとなんだと言うのです。男が決めるのなら0か100どっちかです。保険を掛けるような事はおやめなさい!」
「でも!それだとエレインが困るじゃないか!」
「何故そこでわたくしなのです?関係ありませんでしょう?」
「だって、エレインには贅沢してほしいし、困って欲しくないんだ」
「は?何を言ってるんです?それはご自分が!でございましょう?いつわたくしが贅沢がしたい、困るような生活はしたくないと申しましたの?」
「それは…言ってないけど‥でもエレインじゃないと嫌なんだ」
「マードレイン殿下。我儘はいけません。あなたは王族なのです。例え公爵、侯爵となっても離縁をした女を娶ったとなればそれはこの国が他国からも、この国の貴族からも嘲笑されるのです。何かを堪えなければならぬ時もあるのです。それがわたくしならば諦めくださいませ。わたくしは王族である者には嫁げない。それは貴族に生まれた女の矜持でございます」
「嫌だ!いやだ!エレインが好きなんだ!!」
ぱちん!! マードレインの頬にぺちりとビンタするエレイン!!
「しっかりなさいませ!マードレイン殿下!わたくしを見て!」
「エレイン‥‥エレイィィン」
「なんでございます?」
「けっこ…」
「なんでございます?」
「けっ‥」
「なんでございます?」
「判った‥‥でもっ」
「男に、でも、もし、たら、れば!は御座いません」
「フグっ…判った…」
「良かったですわ。わたくしの好きなマードレイン殿下はもう大丈夫でしょう?」
「好き?俺の事?」
「えぇ。大好きですわよ?ですからちゃんと王子の務めを果たし、皆から賞賛される王弟様とおなり下さい。臣下としてお支え致しますわ」
ホっと胸をなで下ろす陛下。丸投げはいけませんよ。
おっと‥‥城の入り口が騒がしくなりましたよ?
「陛下!早馬が2頭到着!!早馬2頭が到着しております!!」
従者の声が陛下の執務室に響きました。
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まさかの最初と最後が残ってしまいました‥‥
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