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番外編
番外編☆夫は気にして欲しい
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「バルトロ様、アルミロのオムツを交換してくださいませ」
「よし、任せろ」
手際よく長男アルミロのオムツを交換してくれるのは前辺境伯のバルトロである。
寄る年波には勝てず、遠征に行こうと思っていたが膝を痛めてしまった。
晩婚となった新妻ベルタにレクチャーされ、今ではオムツ交換の達人である。
甥のヴァレリオは本来の業務である遠征を始めている。
西から東、東から西への移動中に屋敷に帰る?立ち寄るようなルーティンとなっているのだ。つかの間の家族団欒を過ごし、また出立をするのだがそうすると直ぐにステファニアが懐妊が判明する。
そうやって生まれたのが長女アウローラ、二女ヴィヴィアーナに続いて3人目は待望の男児だった。
「これで剣術を教えられる!」
と喜んだのもつかの間、どちらかと言えばヴァレリオのような猪突猛進型の来るなら来い!と言う性格は長女のアウローラが一番しっくりくる。
アウローラは5歳なのにバルトロも後ろに下がってしまうほど押されるのだ。
「はいはい~気持ちよくなろうなぁ」
女の子と男の子。オムツ交換で注意が必要なのは男の子の方である。
オムツをはずし、新しいオムツをセットしようとすると開放感からか噴射または放射が始まるのだ。
俊敏さが大事とサッと押さえるとじんわり温かくなる。
「ふふふ。今日もじぃじの勝ちだ」
「何をしてるんです。新しいオムツの縫い目!肌に当たったら痛いと何度言えば解るんです。全くもう!おむつのたたみ方も教えたでしょう?!こっちは裏!」
「すみませんです。以後気をつけますぅ」
敵は目の前の小さな巨人だけではなく、背後の猛獣もだった。
ベルタにはいまだに頭が上がらないだけではなく、口答えも出来ない。
「ベル婆。バルちゃん虐めないで」
「ベル婆。バルちゃん泣いちゃうよ?」
コトリとお尻を拭くためのタオルを濡らす湯が入った桶を置くベルタ。
「小さなお嬢様、ベル婆ではありません。ベル姉です。お間違いなきよう」
「でも、バルちゃん、ベル婆でイイって言ったよ?」
「ベル姉だと皺の数が多すぎるから範囲外ってバルちゃんが言ったよ」
「小さなお嬢様、範囲外ではありません。規格外です」
子供は素直が一番なのだが、この時ばかりは空気を読んでほしいとバルトロが心で叫んだのは言うまでもない。この後、規格外のお説教が始まるのに戦々恐々だ。
「ただいま、帰りました」
「お母様ぁ!!」×2
ステファニアの声に2人の娘がパタパタと走り寄って来る。
ステファニアが領地の主婦たちと立ち上げた商会はいくつもある。今日はそのうちのひとつ、塗り薬用の薬草のみを扱っている商会の販促会だった。
クスリは1つの商会でまとめようとしたのだが、同じ薬草でも煎じ方も使う部位も違う。部位を間違えば塗り薬用の薬草を飲み薬と間違う可能性もあった。薬草の中には塗れば良い方に効果のある薬草でも、飲んでしまうと劇薬になるものもある。安全性と領民の生活を考えてすみ分けをしたのだ。
薬草を専門に採取する領民と共に、ステファニアも籠を背中に背負って薬草の採取にも行く。最初は逃げまどっていたが今では毒を持った蛇も足の沢山ついた虫も『薬』になるなら捕獲できるようになった。
教えたのは勿論ヴァレリオである。
最初は弱らせたものを捕まえる練習から始めて、今では木に潜む気配も感じて捕獲してくるのだ。毒蛇1匹捕まえれば子供用のワンピースが買えると思えば母は強しである。
「ほらほら、手が泥だらけ。今日はお父様が戻る日よ。早く着替えていらっしゃい」
「えぇぇ~帰って来るのぉ…もっと遠征してていいのにぃ」
「お父様は帰って来るといつもお母様を独り占めするから嫌~い」
バルトロは小さなお嬢様の本音に「遠征行かなくて良かった!膝痛バンザイ!」と心で叫んだ。
ファッジン辺境領は広い。西の端から東の端までは警備をしながらなら移動は2年はかかってしまう。ヴァレリオは32歳になり、益々血気盛んな騎士となり多くの兵を率いて各砦を回っている。
辺境領のほぼ中央に位置する屋敷に戻るのは1年のうちで2カ月ほど。
隊員たちからは子作りするために帰っていると揶揄われている。
ステファニアが帰る度に母としての美しさも加わっていくのに毎回ドキドキしているのだが、反省もしている。遠征中に悪阻も乗り越え、アウローラ、ヴィヴィアーナも急ぎ戻ったが生まれた後だった。
長男のアルミロも生まれた後だった。
ヴァレリオは妊娠して、お腹が大きくなったステファニアを見た事がないのである。
長い遠征を終えて屋敷の灯りが見えると、馬の蹄の音にアウローラ、ヴィヴィアーナが崖を滑り降りてくるのがうっすらと見える。
「お父様ぁ!!お帰りなさぁい」
「こら、夕方以降は崖を滑り降りたらダメだろう」
「そんなの降りる前に言ってくれないとわかんない!降りた後に怒らないで」
「た、確かにそうだな…って、違う!暗くなったら言われなくてもダメだ」
「なんだ、気が付いたんだ。面白くなーい」
「一体、誰に似たんだろうな…こんな野生風味溢れるなんて」
「隊長ですよ!じゃ、俺はこっちなんで!失礼しまーす」
娘2人を前後に並べて3人で馬に乗り、部下と別れて家路につく。
玄関が開けられていて、そこにはベルタに抱かれたアルミロ、隣にバルトロ、そしてその隣にはステファニアがいる。
「ヴァリ。お帰りなさい。予定通りでしたわね」
「ただいま。スティ。愛してるよ」
「はいはい、そこまで!お嬢様に触れるのは手を洗ってからにしてください」
「え?ローラとアーナにはキスもしたんだが…」
「なぁんですってぇ?小さなお嬢様、汚いものには触ってはいけないと!」
「汚いんじゃないよ。臭いだけだもん」
「ほっぺだから平気だよ。足じゃないもん」
帰る度にお喋りになっていく娘の口撃力が強くなっているのは気のせいだろうか。ヴァレリオは次に出る言葉に肝がそろそろ氷点を迎えそうだ。
賑やかな夕食が終わり、子供たちを寝かせるとヴァレリオはステファニアと本日2度目の湯殿で湯を浴びる。短い期間しか一緒に居られないため、夫婦のスキンシップの1つである。
「あまり見ないで。3回もお腹が大きくなって萎んだから皺があるの」
「皺‥‥えぇっと…皺ってこんなに大きかったかな」
妊娠線は確かに残っている。お腹が大きくなった名残も少しは残っている。
だが、ヴァレリオの目の前にあるのは6つに割れた腹筋なのだ。
その少し上にある小高い双璧は大好物だが、腹筋?皺?と少しお預けをくらった。
アグレッシブなステファニアは27歳となった今でも崖は登るし木も登る。
馬にも乗れば鹿にも乗る。声が出なくて初心者用の崖に怯んだ頃が嘘のようである。
湯船に浸かり、ヴァレリオに背を預けて甘えるステファニアが可愛くて仕方がない。
色んな所を触れるのも夫の特権だ。
「領の収入がかなりあると言ってたな。無理はしてないか」
「無理はしてません。全部楽しいのよ?今度蚕も飼って絹の産出もしようと思うの」
「蚕…あのウニウニした芋虫?キャベツにも緑色のやつがいるよな」
「それ、蚕じゃないから。芋虫は全部蚕じゃないのよ?」
「そろそろ俺の巨大な芋虫も限か――」
「湯あたりしちゃう。先に出るわ」
「オォウ!!これも飼ってやってくれよぅ~」
ヴァレリオが俺様を指差すと、ステファニアが鼻で「フッ」と笑った。
その夜、ステファニアが「もう笑いません」と言っても許して貰えず、ヴァレリオの溢れんばかりの愛を朝になっても寝台から出られないほどに受けたのは言うまでもないが、母を独占する父が娘たちに更なる口撃を受けたのも言うまでもない。
次の遠征は52日後である。「俺がいないと寂しい?」と聞いたヴァレリオ。
「わたくしの事はお気になさらずとも結構です」と返された。
――俺は気にして欲しいです――
辺境は今日も賑やかだった。
Fin
「よし、任せろ」
手際よく長男アルミロのオムツを交換してくれるのは前辺境伯のバルトロである。
寄る年波には勝てず、遠征に行こうと思っていたが膝を痛めてしまった。
晩婚となった新妻ベルタにレクチャーされ、今ではオムツ交換の達人である。
甥のヴァレリオは本来の業務である遠征を始めている。
西から東、東から西への移動中に屋敷に帰る?立ち寄るようなルーティンとなっているのだ。つかの間の家族団欒を過ごし、また出立をするのだがそうすると直ぐにステファニアが懐妊が判明する。
そうやって生まれたのが長女アウローラ、二女ヴィヴィアーナに続いて3人目は待望の男児だった。
「これで剣術を教えられる!」
と喜んだのもつかの間、どちらかと言えばヴァレリオのような猪突猛進型の来るなら来い!と言う性格は長女のアウローラが一番しっくりくる。
アウローラは5歳なのにバルトロも後ろに下がってしまうほど押されるのだ。
「はいはい~気持ちよくなろうなぁ」
女の子と男の子。オムツ交換で注意が必要なのは男の子の方である。
オムツをはずし、新しいオムツをセットしようとすると開放感からか噴射または放射が始まるのだ。
俊敏さが大事とサッと押さえるとじんわり温かくなる。
「ふふふ。今日もじぃじの勝ちだ」
「何をしてるんです。新しいオムツの縫い目!肌に当たったら痛いと何度言えば解るんです。全くもう!おむつのたたみ方も教えたでしょう?!こっちは裏!」
「すみませんです。以後気をつけますぅ」
敵は目の前の小さな巨人だけではなく、背後の猛獣もだった。
ベルタにはいまだに頭が上がらないだけではなく、口答えも出来ない。
「ベル婆。バルちゃん虐めないで」
「ベル婆。バルちゃん泣いちゃうよ?」
コトリとお尻を拭くためのタオルを濡らす湯が入った桶を置くベルタ。
「小さなお嬢様、ベル婆ではありません。ベル姉です。お間違いなきよう」
「でも、バルちゃん、ベル婆でイイって言ったよ?」
「ベル姉だと皺の数が多すぎるから範囲外ってバルちゃんが言ったよ」
「小さなお嬢様、範囲外ではありません。規格外です」
子供は素直が一番なのだが、この時ばかりは空気を読んでほしいとバルトロが心で叫んだのは言うまでもない。この後、規格外のお説教が始まるのに戦々恐々だ。
「ただいま、帰りました」
「お母様ぁ!!」×2
ステファニアの声に2人の娘がパタパタと走り寄って来る。
ステファニアが領地の主婦たちと立ち上げた商会はいくつもある。今日はそのうちのひとつ、塗り薬用の薬草のみを扱っている商会の販促会だった。
クスリは1つの商会でまとめようとしたのだが、同じ薬草でも煎じ方も使う部位も違う。部位を間違えば塗り薬用の薬草を飲み薬と間違う可能性もあった。薬草の中には塗れば良い方に効果のある薬草でも、飲んでしまうと劇薬になるものもある。安全性と領民の生活を考えてすみ分けをしたのだ。
薬草を専門に採取する領民と共に、ステファニアも籠を背中に背負って薬草の採取にも行く。最初は逃げまどっていたが今では毒を持った蛇も足の沢山ついた虫も『薬』になるなら捕獲できるようになった。
教えたのは勿論ヴァレリオである。
最初は弱らせたものを捕まえる練習から始めて、今では木に潜む気配も感じて捕獲してくるのだ。毒蛇1匹捕まえれば子供用のワンピースが買えると思えば母は強しである。
「ほらほら、手が泥だらけ。今日はお父様が戻る日よ。早く着替えていらっしゃい」
「えぇぇ~帰って来るのぉ…もっと遠征してていいのにぃ」
「お父様は帰って来るといつもお母様を独り占めするから嫌~い」
バルトロは小さなお嬢様の本音に「遠征行かなくて良かった!膝痛バンザイ!」と心で叫んだ。
ファッジン辺境領は広い。西の端から東の端までは警備をしながらなら移動は2年はかかってしまう。ヴァレリオは32歳になり、益々血気盛んな騎士となり多くの兵を率いて各砦を回っている。
辺境領のほぼ中央に位置する屋敷に戻るのは1年のうちで2カ月ほど。
隊員たちからは子作りするために帰っていると揶揄われている。
ステファニアが帰る度に母としての美しさも加わっていくのに毎回ドキドキしているのだが、反省もしている。遠征中に悪阻も乗り越え、アウローラ、ヴィヴィアーナも急ぎ戻ったが生まれた後だった。
長男のアルミロも生まれた後だった。
ヴァレリオは妊娠して、お腹が大きくなったステファニアを見た事がないのである。
長い遠征を終えて屋敷の灯りが見えると、馬の蹄の音にアウローラ、ヴィヴィアーナが崖を滑り降りてくるのがうっすらと見える。
「お父様ぁ!!お帰りなさぁい」
「こら、夕方以降は崖を滑り降りたらダメだろう」
「そんなの降りる前に言ってくれないとわかんない!降りた後に怒らないで」
「た、確かにそうだな…って、違う!暗くなったら言われなくてもダメだ」
「なんだ、気が付いたんだ。面白くなーい」
「一体、誰に似たんだろうな…こんな野生風味溢れるなんて」
「隊長ですよ!じゃ、俺はこっちなんで!失礼しまーす」
娘2人を前後に並べて3人で馬に乗り、部下と別れて家路につく。
玄関が開けられていて、そこにはベルタに抱かれたアルミロ、隣にバルトロ、そしてその隣にはステファニアがいる。
「ヴァリ。お帰りなさい。予定通りでしたわね」
「ただいま。スティ。愛してるよ」
「はいはい、そこまで!お嬢様に触れるのは手を洗ってからにしてください」
「え?ローラとアーナにはキスもしたんだが…」
「なぁんですってぇ?小さなお嬢様、汚いものには触ってはいけないと!」
「汚いんじゃないよ。臭いだけだもん」
「ほっぺだから平気だよ。足じゃないもん」
帰る度にお喋りになっていく娘の口撃力が強くなっているのは気のせいだろうか。ヴァレリオは次に出る言葉に肝がそろそろ氷点を迎えそうだ。
賑やかな夕食が終わり、子供たちを寝かせるとヴァレリオはステファニアと本日2度目の湯殿で湯を浴びる。短い期間しか一緒に居られないため、夫婦のスキンシップの1つである。
「あまり見ないで。3回もお腹が大きくなって萎んだから皺があるの」
「皺‥‥えぇっと…皺ってこんなに大きかったかな」
妊娠線は確かに残っている。お腹が大きくなった名残も少しは残っている。
だが、ヴァレリオの目の前にあるのは6つに割れた腹筋なのだ。
その少し上にある小高い双璧は大好物だが、腹筋?皺?と少しお預けをくらった。
アグレッシブなステファニアは27歳となった今でも崖は登るし木も登る。
馬にも乗れば鹿にも乗る。声が出なくて初心者用の崖に怯んだ頃が嘘のようである。
湯船に浸かり、ヴァレリオに背を預けて甘えるステファニアが可愛くて仕方がない。
色んな所を触れるのも夫の特権だ。
「領の収入がかなりあると言ってたな。無理はしてないか」
「無理はしてません。全部楽しいのよ?今度蚕も飼って絹の産出もしようと思うの」
「蚕…あのウニウニした芋虫?キャベツにも緑色のやつがいるよな」
「それ、蚕じゃないから。芋虫は全部蚕じゃないのよ?」
「そろそろ俺の巨大な芋虫も限か――」
「湯あたりしちゃう。先に出るわ」
「オォウ!!これも飼ってやってくれよぅ~」
ヴァレリオが俺様を指差すと、ステファニアが鼻で「フッ」と笑った。
その夜、ステファニアが「もう笑いません」と言っても許して貰えず、ヴァレリオの溢れんばかりの愛を朝になっても寝台から出られないほどに受けたのは言うまでもないが、母を独占する父が娘たちに更なる口撃を受けたのも言うまでもない。
次の遠征は52日後である。「俺がいないと寂しい?」と聞いたヴァレリオ。
「わたくしの事はお気になさらずとも結構です」と返された。
――俺は気にして欲しいです――
辺境は今日も賑やかだった。
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