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リクエストを聞いた日
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「なぁ、ジェームズ。僕のどこが嫌なんだろうか」
頬杖をついて専属執事のジェームズに問いかけるのは第二王子ハインリヒ。
トーティシェルを抜きにすれば非の打ちどころはほぼない王子様である。
ほぼないというのは、「非」ではないが、王妃ではなく側妃の子だという点だ。
それは本人の努力でどうなるものでもないし、トーティシェルはその辺りは気にしていない。
「私は殿下の事は幼き日より見てきましたが…そうですねぇ…」
「不敬になど問わぬから何でも言ってくれないか」
「ですが、私の好みになられてもトーティシェル様の好みとは違うかも知れませんよ」
「っと、言うとジェームズから見ても僕の悪い所があるという事だな?」
「そうですね。出来ればこっそりとトーティシェル様の私物を手に入れたりするのはお止めになって頂きとうございます。男から見てもそれはキモイ、いえ気持ち悪く感じます」
実際はそれだけではない。
執務机にも寝台のサイドボードにもトーティシェルの絵姿を飾っているし、壁に掛けられた絵は有名画家の絵画を外してトーティシェルが初めてのお絵描きをした時から数年分、まるで画廊のように落書きの様な絵を飾っている。
執務机の引き出しを開ければ、トーティシェルが学園時代に取っていたノートが入っているしパラパラ漫画を描いた教科書も何故かハインリヒが持っているのだ。
出所は父の侯爵だと判っていても本人がそれを知れば気味悪く思うこと間違いない。
21歳にもなって夜な夜な抱き枕を抱えて悶えている王子などハインリヒだけだろう。
他の4人の王子は婚約者が城にお泊りをする者もいるのだ。
一歩どころか数歩出遅れた感の否めないハインリヒ。今夜もまた枕を濡らすのだ。
至る所に飾られた絵姿立てを手にしてウットリと見つめるハインリヒ。
ワインを飲まなくても頬を染められる。ジェームズは今以上それ以上に夜を持て余さなければいいんだけどなぁと年若い主を優しく見守るのだ。
何気に引き出しからトーティシェルの使っていた教科書を取り出し、パラパラ漫画を何度も見返すと何かに気が付いたのかハインリヒは声をあげた。
「あー!あー!そうか!これだったのか!」
「どうされました?」
「これを見てくれ!」
執事のジェームズにパラパラ漫画を見せる。
「トーティシェルはこんな男性にセクシーを感じてるんだな」
「セ、セクシー…で御座いますか。いえこれはその過程だと思いますが」
「だが、こんなにくっきりと顎が割れるのを丁寧に描きあげているではないか」
「でっ殿下っ!これが髭だったらどうされるのです!割れた顎は戻りませんよ!」
「だが、ピーチのようにくっきりと谷間があるではないか!」
「か、影かも知れません。ほら!髭で山が出来ますから」
ジェームズは必死である。髭は剃るか伸ばせばいいだけだが、一旦割れ顎になれば元に戻るのは難しい。30代、40代になればそれも似合う男になるかも知れないが、今はダメだ。
何よりハインリヒの顎はシュっとなっているのでゆり根のようになってしまう。
「トーティシェル様にお聞きになっては如何でしょうか。それが確実かと思います」
「教えてくれないんだよなぁ…僕には」
「恥ずかしいのではないですか?トーティシェル様はおねだりをするようなご令嬢ではないですし、あまり高価なものを言われたりもしませんでしょう?ご存じでしたか?殿下だけ予算を使っていないのですよ」
「そうなのか?みんな色々買ってるんだな」
「そうですねぇ。夜会のドレスなど毎月プレゼントされておりますし」
「ふむ。ドレスか…綺麗でヒラヒラしてたらますますイイ女になっちゃうな」
「fua!fua!fua!でございますね」
なんとか割れ顎願望を逸らせたようである。
――割れ顎とビルケツは流行では御座いませんよ。殿下――
割れたアゴと同様にくっきりと割れた下唇。似合う男は限られる。
「う~ん・メンダァム」のチャールズ・ブ●ンソン氏でも両方持っていない。
一安心のジェームズは茶を淹れた。
婚約後にハインリヒの誕生日があったため、急遽トーティシェルが輸入雑貨店に行き買って来たマグカップである。遠い東の島国の言葉で「友情」と書いてあるが言語が異なるためハインリヒに意味は分からない。
「そういえば来週はトーティシェル様と教会の経営する孤児院の視察でございますよ」
「うん。そうなんだけど一番遠いんだよね。予定を立てておいてくれ」
「なんならどこかで一泊の予定でも組みましょうか」
「ブホッ!!ゲホッ!ゲホッ!…なんて素晴らしい事を言うんだ!」
盛大に茶を吹き出してしまったため、細かい水滴が虹を作るが残念っ!
ここは霧のロンドンではない。執務室である。
ドバーと茶を溢してしまえばまだ諦めも付くが、霧状になった水滴がついてしまうと変に諦めがつきにくい書類の山になってしまい、目が細くなる。
「どうしてこんなに書類が多いんだろうなぁ」
「次に回すのに貯め置きする分も御座いますからねぇ」
そこに執務室の扉をノックする音が聞こえる。
誰だ?と執事のジェームズと顔を見合わせるが来客の予定はないはずだ。
扉の外にいる衛兵が驚きの名前を告げた。
「トーティシェル様がお見えですが如何なさいます?」
「えぇぇっ!どうしよう。髪の寝ぐせは直ってるかな?!」
慌てふためくハインリヒをよそに扉が開かれる。
ガチャっ!
「行くように言われたから来ただけですわ!直ぐ帰りますわよ」
見れば小さな籠を腕にかけていて、何やら可愛い包みに入ったものが見える。
もしかして作ってきてくれたのか!と身を乗り出してしまうハインリヒ。
「トーティシェル!こんな汗臭くてむさ苦しい所によく来てくれたね。さぁ座って座って」
「殿下、それではご令嬢が帰ってしまいますよ!さぁ、どうぞ御掛けになってくださいませ」
「失礼を致しますわ」
満面の笑みになり、トーティシェルの向かいでにやけ顔が止まらないハインリヒ。
ぼそっと執事のジェームズが耳打ちをしております。
『もうすぐトーティシェル様のお誕生日ですよっ!欲しいものをさりげなく‥』
『わかった。ありがとう』
聞えてはいないはずだが、トーティシェルは持ってきた籠から菓子を取り出しテーブルに置いてある籠に入れていく。どうやらあまりハインリヒと会いたがらないので菓子の補充を無理やり頼まれたようである。
「嬉しいなぁ。トーティシェルの手作りだったりする?」
「まさか。殿下のお口に入るものは王宮の調理担当、菓子担当が作ります」
「あ、そ、そうだよね…そっか…手作りじゃないんだ‥」
「一応聞いてはみましたが、却下されましたわ。致し方ありません」
ぱぁぁ!っとハインリヒの顔が明るくなる。作れなくても作ってくれようとしていた事が嬉しくて堪らないのだ。だがジェームズがツンツンと早く聞け!の合図を送る。
ハッと気が付いたハインリヒはさりげなさを装いながら何が欲しいのかを聞き出そうとした。
「トーティシェルは何か欲しいものとかないのか?」
「欲しいものでございますか…うーん…」
「ほっほら!ペアで揃えたスニーカーとか何でもいいんだけど」
「そうですねぇ…春夏秋と駆け抜ける気はないので…強いて言えば…」
「しいて言えば??」
【ビブラスラップでしょうか】
瞬間、ハインリヒの頭の中に【ハンバーグ師匠】がビブラスラップを【カァァァ~!】と鳴らしながら走っていく。どうしてそんなものが欲しいのかが判らなかった。
「えっと…パーカッションとか始めたとか??」
「いいえ?」
「じゃ、どうして」
「婚約を解消してくれない聞き分けのない殿下の頬を一つ、二つ張り倒そうと思いまして」
トーティシェルは美味しそうに出されたカサブランカ豆を挽いた珈琲を飲んだ。
ルパンではなくジュリーな所がまた可愛いなと思ってしまうハインリヒなのだった。
頬杖をついて専属執事のジェームズに問いかけるのは第二王子ハインリヒ。
トーティシェルを抜きにすれば非の打ちどころはほぼない王子様である。
ほぼないというのは、「非」ではないが、王妃ではなく側妃の子だという点だ。
それは本人の努力でどうなるものでもないし、トーティシェルはその辺りは気にしていない。
「私は殿下の事は幼き日より見てきましたが…そうですねぇ…」
「不敬になど問わぬから何でも言ってくれないか」
「ですが、私の好みになられてもトーティシェル様の好みとは違うかも知れませんよ」
「っと、言うとジェームズから見ても僕の悪い所があるという事だな?」
「そうですね。出来ればこっそりとトーティシェル様の私物を手に入れたりするのはお止めになって頂きとうございます。男から見てもそれはキモイ、いえ気持ち悪く感じます」
実際はそれだけではない。
執務机にも寝台のサイドボードにもトーティシェルの絵姿を飾っているし、壁に掛けられた絵は有名画家の絵画を外してトーティシェルが初めてのお絵描きをした時から数年分、まるで画廊のように落書きの様な絵を飾っている。
執務机の引き出しを開ければ、トーティシェルが学園時代に取っていたノートが入っているしパラパラ漫画を描いた教科書も何故かハインリヒが持っているのだ。
出所は父の侯爵だと判っていても本人がそれを知れば気味悪く思うこと間違いない。
21歳にもなって夜な夜な抱き枕を抱えて悶えている王子などハインリヒだけだろう。
他の4人の王子は婚約者が城にお泊りをする者もいるのだ。
一歩どころか数歩出遅れた感の否めないハインリヒ。今夜もまた枕を濡らすのだ。
至る所に飾られた絵姿立てを手にしてウットリと見つめるハインリヒ。
ワインを飲まなくても頬を染められる。ジェームズは今以上それ以上に夜を持て余さなければいいんだけどなぁと年若い主を優しく見守るのだ。
何気に引き出しからトーティシェルの使っていた教科書を取り出し、パラパラ漫画を何度も見返すと何かに気が付いたのかハインリヒは声をあげた。
「あー!あー!そうか!これだったのか!」
「どうされました?」
「これを見てくれ!」
執事のジェームズにパラパラ漫画を見せる。
「トーティシェルはこんな男性にセクシーを感じてるんだな」
「セ、セクシー…で御座いますか。いえこれはその過程だと思いますが」
「だが、こんなにくっきりと顎が割れるのを丁寧に描きあげているではないか」
「でっ殿下っ!これが髭だったらどうされるのです!割れた顎は戻りませんよ!」
「だが、ピーチのようにくっきりと谷間があるではないか!」
「か、影かも知れません。ほら!髭で山が出来ますから」
ジェームズは必死である。髭は剃るか伸ばせばいいだけだが、一旦割れ顎になれば元に戻るのは難しい。30代、40代になればそれも似合う男になるかも知れないが、今はダメだ。
何よりハインリヒの顎はシュっとなっているのでゆり根のようになってしまう。
「トーティシェル様にお聞きになっては如何でしょうか。それが確実かと思います」
「教えてくれないんだよなぁ…僕には」
「恥ずかしいのではないですか?トーティシェル様はおねだりをするようなご令嬢ではないですし、あまり高価なものを言われたりもしませんでしょう?ご存じでしたか?殿下だけ予算を使っていないのですよ」
「そうなのか?みんな色々買ってるんだな」
「そうですねぇ。夜会のドレスなど毎月プレゼントされておりますし」
「ふむ。ドレスか…綺麗でヒラヒラしてたらますますイイ女になっちゃうな」
「fua!fua!fua!でございますね」
なんとか割れ顎願望を逸らせたようである。
――割れ顎とビルケツは流行では御座いませんよ。殿下――
割れたアゴと同様にくっきりと割れた下唇。似合う男は限られる。
「う~ん・メンダァム」のチャールズ・ブ●ンソン氏でも両方持っていない。
一安心のジェームズは茶を淹れた。
婚約後にハインリヒの誕生日があったため、急遽トーティシェルが輸入雑貨店に行き買って来たマグカップである。遠い東の島国の言葉で「友情」と書いてあるが言語が異なるためハインリヒに意味は分からない。
「そういえば来週はトーティシェル様と教会の経営する孤児院の視察でございますよ」
「うん。そうなんだけど一番遠いんだよね。予定を立てておいてくれ」
「なんならどこかで一泊の予定でも組みましょうか」
「ブホッ!!ゲホッ!ゲホッ!…なんて素晴らしい事を言うんだ!」
盛大に茶を吹き出してしまったため、細かい水滴が虹を作るが残念っ!
ここは霧のロンドンではない。執務室である。
ドバーと茶を溢してしまえばまだ諦めも付くが、霧状になった水滴がついてしまうと変に諦めがつきにくい書類の山になってしまい、目が細くなる。
「どうしてこんなに書類が多いんだろうなぁ」
「次に回すのに貯め置きする分も御座いますからねぇ」
そこに執務室の扉をノックする音が聞こえる。
誰だ?と執事のジェームズと顔を見合わせるが来客の予定はないはずだ。
扉の外にいる衛兵が驚きの名前を告げた。
「トーティシェル様がお見えですが如何なさいます?」
「えぇぇっ!どうしよう。髪の寝ぐせは直ってるかな?!」
慌てふためくハインリヒをよそに扉が開かれる。
ガチャっ!
「行くように言われたから来ただけですわ!直ぐ帰りますわよ」
見れば小さな籠を腕にかけていて、何やら可愛い包みに入ったものが見える。
もしかして作ってきてくれたのか!と身を乗り出してしまうハインリヒ。
「トーティシェル!こんな汗臭くてむさ苦しい所によく来てくれたね。さぁ座って座って」
「殿下、それではご令嬢が帰ってしまいますよ!さぁ、どうぞ御掛けになってくださいませ」
「失礼を致しますわ」
満面の笑みになり、トーティシェルの向かいでにやけ顔が止まらないハインリヒ。
ぼそっと執事のジェームズが耳打ちをしております。
『もうすぐトーティシェル様のお誕生日ですよっ!欲しいものをさりげなく‥』
『わかった。ありがとう』
聞えてはいないはずだが、トーティシェルは持ってきた籠から菓子を取り出しテーブルに置いてある籠に入れていく。どうやらあまりハインリヒと会いたがらないので菓子の補充を無理やり頼まれたようである。
「嬉しいなぁ。トーティシェルの手作りだったりする?」
「まさか。殿下のお口に入るものは王宮の調理担当、菓子担当が作ります」
「あ、そ、そうだよね…そっか…手作りじゃないんだ‥」
「一応聞いてはみましたが、却下されましたわ。致し方ありません」
ぱぁぁ!っとハインリヒの顔が明るくなる。作れなくても作ってくれようとしていた事が嬉しくて堪らないのだ。だがジェームズがツンツンと早く聞け!の合図を送る。
ハッと気が付いたハインリヒはさりげなさを装いながら何が欲しいのかを聞き出そうとした。
「トーティシェルは何か欲しいものとかないのか?」
「欲しいものでございますか…うーん…」
「ほっほら!ペアで揃えたスニーカーとか何でもいいんだけど」
「そうですねぇ…春夏秋と駆け抜ける気はないので…強いて言えば…」
「しいて言えば??」
【ビブラスラップでしょうか】
瞬間、ハインリヒの頭の中に【ハンバーグ師匠】がビブラスラップを【カァァァ~!】と鳴らしながら走っていく。どうしてそんなものが欲しいのかが判らなかった。
「えっと…パーカッションとか始めたとか??」
「いいえ?」
「じゃ、どうして」
「婚約を解消してくれない聞き分けのない殿下の頬を一つ、二つ張り倒そうと思いまして」
トーティシェルは美味しそうに出されたカサブランカ豆を挽いた珈琲を飲んだ。
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