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第19話 6年経っても
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ソシャリーがピプペポ領に出立した後、キュレット伯爵家にボラツク侯爵家から慰謝料の支払いがあった。
婚約中にソシャリーに対しての不誠実な行動はケインだけでなくボラツク侯爵家の立場も悪くした。
貴族たちの婚姻は家同士の契約で結ばれるのが普通でケインが個人的にソシャリーを望んでの申し入れであることは関係がない。婚約は契約。内容がどうであっても周囲にはそう受け取られていた。
次期当主でもあったケインの言動なので、ボラツク侯爵家は多くの取引先を失い、慰謝料を支払うとしたのも慰謝料を作るための金は領地を売って工面した。
そうでもしなければ取引先を失って経営はもう赤字に突入していて使用人に支払う賃金も借り入れを行わねばならなくなっていた。
領地をどこかの貴族に買い取ってもらう。そうすれば領民は新しい領主の元で生活をして行ける。
「貴方があんな娘の面倒を見ると言わなければ!そもそもで放逐した妹の葬儀まで!!そんな事をするから疫病神を引っ張り込んだのよ!」
「今更そんな事を言うな!あの時はお前だって面倒を見ようと言ったじゃないか」
「世の中には建前ってものがあるでしょう?牧師の前で連れて帰れなんて言える?言えないでしょうに!」
ケインには弟妹がいるが先に結婚をしてしまっている。
後継ぎはケインときめていたのでケインの弟は子爵家に婿入りをしてボラツク侯爵家から籍を抜いてしまっているし、妹ももう嫁ぎ先で出産間近。
トラブルに巻き込まれるのはごめんだと貴族院が婚約解消を認めたと知ると、その当日の夜にやって来て「もう家族でもないから話しかけてこないで」と縁切りをしてしまった。
離縁をしたくても子供もいるので白い結婚は成立せず、建前と言っても夫人もあの時はロザリアに見つめられると「守ってあげなきゃ」と思ってしまったのも事実。
貧乏が嫌なので離縁しますと言っても認めて貰えないし、ボラツク侯爵は不貞行為もしていないので離縁する理由がなくボラツク侯爵夫人はそこかしこに怒りをぶつけるしか術がなかった。
怒鳴りあう夫婦喧嘩の声はケインとロザリアのいる部屋には「何か言い合いをしてるな」としか聞こえていなかった。
「ケイン君、なんで伯父様と伯母様は喧嘩をしているのかしらね?」
「さぁ?領地を売ったからかな」
「領地、売っちゃったの?大丈夫なの?」
「大丈夫じゃないかな。領地はいくつもあるし収穫があまり見込めないから売っただけだと思うよ」
「ケイン君は領地の管理とかしなくていいんだぁ?」
「まぁ騎士の仕事があるし、結婚した後は領地管理はソシャリーに任せるつもりだから。それよりもアルファベット覚えないと!ほら、ペンを持って」
6年経ってもロザリアはまだアルファベットが書けない。
街に出れば看板は一応読める。パン屋の看板や青果店の看板だ。
文字を文字としてではなく、「ヨハンのパン屋」はこの看板とピクトサインのような認識をしている程度。
数字も意味が判らないが、おおよその値段も判るしボラツク侯爵家に来てからは支払いはケインがするか、請求書が屋敷に届くかなので金を持ち歩く必要もなく覚える意味がないとすら考えていた。
なので、ボラツク侯爵が講師を雇ってロザリアはその講師と勉強する意味が見いだせなかったので覚える気が全くない。
遂には講師も匙を投げ来なくなった。
講師が来なくなったのは講師に支払う金がないのが原因だが、ロザリアがそんな事を知るはずもない。
ケインはそのうちソシャリーと結婚をする。
――ソシャリーとはいまいち、合わないのよね――
ロザリアはソシャリーが好きではなかった。
「私は侯爵夫人になるの」と見下されているような気がして、話しかけられてもウザいとしか思わなかったし、婚約者同士の茶会でケインがロザリアの世話をするのが気に食わないのか、張り付いたような笑いしか浮かべず気持ち悪いし、ロザリアが市井で暮らしていたころの笑い話をすると張り付いた笑顔も消える。
『それでねぇ、爺さんが転んだらチャンスなのぉ。荷物とか拾うふりして掴んだら猛ダッシュしちゃうの』
『ロリー、それはだめだよ』
『どぉして?大事なものなら転んだって握って離さないしぃ。それにアタシ、走るの早いんだからねっ(ぷんすか)』
捕まれば不味いことは解っているが、ロザリアは悪い事とは思っていない。
不味いことと悪いことはロザリアの中で別次元の話なのだ。
なのでケインが店で金を払うのもロザリアは不思議に思っていた。
欲しいものは店主の見ていない間に手に取って走ればいい。そんな感覚だったのでソシャリーが何故話にノってこないのかが理解できなかった。
「伯父様も伯母様も喧嘩する前にロリーの婚約話を纏めてくれればいいのに」
「ロリーの?それは…無理じゃないかな」
「どぉして?喧嘩してるから?」
ロザリアはこの頃買う品も「これはだめ」と言われることが多くなり、居心地の悪さを感じている。さっさとお金持ちの子息との縁談を纏めてくれて嫁いだ方が自分のためになるのに…そんな事を考えていた。
★~★
ケインも両親がロザリアにそこまで手間をかける気がない事は知っていた。
読み書きが出来るようになり、市井で何か仕事に就くことができれば出て行ってもらえばいい。
そんな考えだったし、ケインもそこは同意していた。
夜会や茶会に連れて行っていたのは不貞ではない。
そこでロザリアの事を見初めてくれた子息がいれば、結婚させてそちらに面倒を見て貰えばいいと思っていた。
世間はケインに「世話を焼きすぎ」「婚約者の事を考えろ」と言ってきたがケインこそそんな周囲に言いたかった。
【ロザリアが居るとソシャリーとの生活を楽しめないからだ】と。
両親にも腹が立っていた。
面倒を見ると引き取ったのなら自分で見ればいい。領地に連れて行く覚悟もないのに中途半端な事をするから自分が面倒な役周りをしているのだと。
ケインも経営が厳しくなっているのは理解をしていたがその理由が自分だとは考えた事もなかった。不作が続いたのだろうとか、河川が氾濫して復旧に金がかかる、そう思っていた。
――経営が厳しいのなら結婚式を早めたらどうかな――
祖母が亡くなりもう喪も明けている。
引き継いだ時に相当に苦しい経営状況なら弟妹に助けてもらえばいいし、ソシャリーの兄は経営がうまく父のキュレット伯爵よりも大きな仕事をいくつも取ってきてそつなく熟している。
ソシャリーの嫁ぎ先が困るのだから、金や仕事も融通してくれるだろうと考えていた。
――そのためには早くロザリアに出て行ってもらわないと困るんだよ――
「ほら、次はロザリアのR書いてみようか」
「えぇー。R?もっと簡単なのがいいんだけどぉ」
ケインも軽くロザリアに殺意を覚えたのは言うまでもない。
ソシャリーがピプペポ領に出立した後、キュレット伯爵家にボラツク侯爵家から慰謝料の支払いがあった。
婚約中にソシャリーに対しての不誠実な行動はケインだけでなくボラツク侯爵家の立場も悪くした。
貴族たちの婚姻は家同士の契約で結ばれるのが普通でケインが個人的にソシャリーを望んでの申し入れであることは関係がない。婚約は契約。内容がどうであっても周囲にはそう受け取られていた。
次期当主でもあったケインの言動なので、ボラツク侯爵家は多くの取引先を失い、慰謝料を支払うとしたのも慰謝料を作るための金は領地を売って工面した。
そうでもしなければ取引先を失って経営はもう赤字に突入していて使用人に支払う賃金も借り入れを行わねばならなくなっていた。
領地をどこかの貴族に買い取ってもらう。そうすれば領民は新しい領主の元で生活をして行ける。
「貴方があんな娘の面倒を見ると言わなければ!そもそもで放逐した妹の葬儀まで!!そんな事をするから疫病神を引っ張り込んだのよ!」
「今更そんな事を言うな!あの時はお前だって面倒を見ようと言ったじゃないか」
「世の中には建前ってものがあるでしょう?牧師の前で連れて帰れなんて言える?言えないでしょうに!」
ケインには弟妹がいるが先に結婚をしてしまっている。
後継ぎはケインときめていたのでケインの弟は子爵家に婿入りをしてボラツク侯爵家から籍を抜いてしまっているし、妹ももう嫁ぎ先で出産間近。
トラブルに巻き込まれるのはごめんだと貴族院が婚約解消を認めたと知ると、その当日の夜にやって来て「もう家族でもないから話しかけてこないで」と縁切りをしてしまった。
離縁をしたくても子供もいるので白い結婚は成立せず、建前と言っても夫人もあの時はロザリアに見つめられると「守ってあげなきゃ」と思ってしまったのも事実。
貧乏が嫌なので離縁しますと言っても認めて貰えないし、ボラツク侯爵は不貞行為もしていないので離縁する理由がなくボラツク侯爵夫人はそこかしこに怒りをぶつけるしか術がなかった。
怒鳴りあう夫婦喧嘩の声はケインとロザリアのいる部屋には「何か言い合いをしてるな」としか聞こえていなかった。
「ケイン君、なんで伯父様と伯母様は喧嘩をしているのかしらね?」
「さぁ?領地を売ったからかな」
「領地、売っちゃったの?大丈夫なの?」
「大丈夫じゃないかな。領地はいくつもあるし収穫があまり見込めないから売っただけだと思うよ」
「ケイン君は領地の管理とかしなくていいんだぁ?」
「まぁ騎士の仕事があるし、結婚した後は領地管理はソシャリーに任せるつもりだから。それよりもアルファベット覚えないと!ほら、ペンを持って」
6年経ってもロザリアはまだアルファベットが書けない。
街に出れば看板は一応読める。パン屋の看板や青果店の看板だ。
文字を文字としてではなく、「ヨハンのパン屋」はこの看板とピクトサインのような認識をしている程度。
数字も意味が判らないが、おおよその値段も判るしボラツク侯爵家に来てからは支払いはケインがするか、請求書が屋敷に届くかなので金を持ち歩く必要もなく覚える意味がないとすら考えていた。
なので、ボラツク侯爵が講師を雇ってロザリアはその講師と勉強する意味が見いだせなかったので覚える気が全くない。
遂には講師も匙を投げ来なくなった。
講師が来なくなったのは講師に支払う金がないのが原因だが、ロザリアがそんな事を知るはずもない。
ケインはそのうちソシャリーと結婚をする。
――ソシャリーとはいまいち、合わないのよね――
ロザリアはソシャリーが好きではなかった。
「私は侯爵夫人になるの」と見下されているような気がして、話しかけられてもウザいとしか思わなかったし、婚約者同士の茶会でケインがロザリアの世話をするのが気に食わないのか、張り付いたような笑いしか浮かべず気持ち悪いし、ロザリアが市井で暮らしていたころの笑い話をすると張り付いた笑顔も消える。
『それでねぇ、爺さんが転んだらチャンスなのぉ。荷物とか拾うふりして掴んだら猛ダッシュしちゃうの』
『ロリー、それはだめだよ』
『どぉして?大事なものなら転んだって握って離さないしぃ。それにアタシ、走るの早いんだからねっ(ぷんすか)』
捕まれば不味いことは解っているが、ロザリアは悪い事とは思っていない。
不味いことと悪いことはロザリアの中で別次元の話なのだ。
なのでケインが店で金を払うのもロザリアは不思議に思っていた。
欲しいものは店主の見ていない間に手に取って走ればいい。そんな感覚だったのでソシャリーが何故話にノってこないのかが理解できなかった。
「伯父様も伯母様も喧嘩する前にロリーの婚約話を纏めてくれればいいのに」
「ロリーの?それは…無理じゃないかな」
「どぉして?喧嘩してるから?」
ロザリアはこの頃買う品も「これはだめ」と言われることが多くなり、居心地の悪さを感じている。さっさとお金持ちの子息との縁談を纏めてくれて嫁いだ方が自分のためになるのに…そんな事を考えていた。
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ケインも両親がロザリアにそこまで手間をかける気がない事は知っていた。
読み書きが出来るようになり、市井で何か仕事に就くことができれば出て行ってもらえばいい。
そんな考えだったし、ケインもそこは同意していた。
夜会や茶会に連れて行っていたのは不貞ではない。
そこでロザリアの事を見初めてくれた子息がいれば、結婚させてそちらに面倒を見て貰えばいいと思っていた。
世間はケインに「世話を焼きすぎ」「婚約者の事を考えろ」と言ってきたがケインこそそんな周囲に言いたかった。
【ロザリアが居るとソシャリーとの生活を楽しめないからだ】と。
両親にも腹が立っていた。
面倒を見ると引き取ったのなら自分で見ればいい。領地に連れて行く覚悟もないのに中途半端な事をするから自分が面倒な役周りをしているのだと。
ケインも経営が厳しくなっているのは理解をしていたがその理由が自分だとは考えた事もなかった。不作が続いたのだろうとか、河川が氾濫して復旧に金がかかる、そう思っていた。
――経営が厳しいのなら結婚式を早めたらどうかな――
祖母が亡くなりもう喪も明けている。
引き継いだ時に相当に苦しい経営状況なら弟妹に助けてもらえばいいし、ソシャリーの兄は経営がうまく父のキュレット伯爵よりも大きな仕事をいくつも取ってきてそつなく熟している。
ソシャリーの嫁ぎ先が困るのだから、金や仕事も融通してくれるだろうと考えていた。
――そのためには早くロザリアに出て行ってもらわないと困るんだよ――
「ほら、次はロザリアのR書いてみようか」
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