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第一章 死んだらそこは異世界でした
34話 神社への道
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セイラさんが私達の前を歩いてるけど、何て言うか際どい。
見えそうで見えない、いや……見ようとしてるわけじゃないよ?ただちょっと歩きながらどんどん身体が勝手に動いちゃうだけで……
「……シャルネおまえ」
「え、いや、これは体が勝手に!」
「それで歩いてる私のスカートを摘ままれても困るんだけど……」
「あ、え、ほ……ほら、な、中が見えちゃ……いそうだから?隠してあげようかなぁって」
「気持ちは嬉しいけど……やってる事が以上なのよ」
……嘘です、無意識に捲ってみようとしてました。
だってさ!どうぞ見てくださいと言わんばかりに太ももまで出てるんだよ?さらに歩いてると見えそうになる。
これは見ない何て失礼だと思うし、進んでみるべきだと思うんだよね。
「見えると言ったら、セイラ……何でお前そんな服装してんだ?痴女って言われてもしょうがねぇぞ?」
「これは……プリムラスグロリア様から着るように言われてどうしようもなく」
「あぁ、どうりでそんな恥ずかしいかっこしてんだな……って事はもしかしておまえあいつと一緒に娼館に行ったりしてんの?」
「……付き添いで近くまでは行くけど入った事は無いわよ」
「ん?ゼンさん、しょうかんって何?」
何かを売ってる場所なのかな、でもセイラさんみたいに可愛くて綺麗な子がこんなエッチな衣装を着て行くってどんな所なんだろう。
「あぁ、それは男が金を払って──」
「言うな馬鹿ッ!」
「ってぇなぁ!何も殴る必要ねぇだろ!」
折角教えようとしてくれたのに、セイラさんが怖い顔をしてゼンさんの頭を勢いよく殴る。
「娼館が何かも分からない純粋な子に教える必要ないでしょ!?」
「必要なくてもそのうち知るかもしれねぇだろ?」
「それは……その時に考えればいいの!ほんっとデリカシー無いんだからこの馬鹿は、えっとシャルネさん……あのバカがごめんね?」
「え、あぁ……うん、わた……しは大丈夫だよ?」
「シャルネもそう言ってんだから別にいいだろ?」
セイラさんがもう一度、ゼンさんを殴ろうとするけど途中で疲れたような顔をして止まる。
それにしても……二人の距離感はこれが普通なのかもしれないけど、まるで仲の良い兄と妹がじゃれ合ってるように見えて、本当に相性が悪いようには見えない。
「……そういえばゼン、どうしてあなたは首都に帰って来てるのに、一向にプリムラスグロリア様を尋ねに来ないのよ」
「ん?あぁそりゃあ、特に日時を指定されていねぇからな……慣れない旅で疲れを溜めてるシャルネを休ませてやりたかったんだよ」
「……それならしょうがないのかもしれないけど、次からは連れの人にもちゃんと伝え時なさいよ」
「つれだぁ?んなもん……いね、あぁーもしかしてカーティスの事か?」
「忘れてる何て最低ねあなた、そうそのカーティスっていう人なんだけどさ……大分前に尋ねに来てずっと私の家で待機してるんだけど?」
カー君が先に行って待ってたのかぁ……。
それならセイラさんが怒りながら探しに来たのも分かるかも、カー君が来たって事は私達も直ぐに来ると思ったろうし、それなのに一向に向かわずに家でゆっくりして、挑んで来た人から巻き上げたお金で外にご飯を食べたりしてた私達が……どう見ても悪い。
これはちゃんと謝らないと……
「あ、え、セ、セセ」
「ん?どうしたのシャルネさん」
「ご、ごめ……さい」
「……え?」
「誤ってるみたいだぞ?、ほら待たせてるのを気にしてるみたいだぞ?」
ゼンさんも早く謝って!セイラさんの顔がどんどん怖くなってるからっ!本当に怒らせちゃう前に早くっ!ねぇっ!
「ゼン?あなたは謝らないわけ?」
「ん?あ、あぁ……悪かったよ」
「何が悪かったら分かって言ってる?」
「んー、良くわかんね」
「分からないなら謝るなこの馬鹿っ!」
歩いているセイラさんがその場で飛び上がると、空中で器用に身体を捻ってゼンさんの頭に蹴りを入れて……見えてはいけない物が見えてしまった。
「……いてぇなぁ、何なんだよ」
「昔も言ったけど自覚が無いなら適当に謝んじゃないよ!」
「……分かったよめんどくせぇな、で?おまえさスカートの中見えたけどあんな飛び蹴りして良かったのかよ」
「別にいいわよこんな布一枚、見られて減るもんじゃないしもう慣れたわよ」
「な……慣れちゃダメだと思うけど」
見られるのに慣れるとか考えたくないなぁ。
だって何だか大事な物を無くしそうな気がして色んな意味で良くない気がする。
「ごめんね?シャルネちゃん、びっくりさせたよね?」
「い、いや、だいじょ……ぶ、それよ、り自分をだい、じにね?」
「……最初は変な子だと思ったけど思ったより良い子みたいね」
「ありが……とう?」
……三人で話しながら歩いていると神社のような建物が見えて来る。
もしかして、ここがプリムラスグロリアっていう神様がいる場所なのかなと思っていると『さて、着いたわよ?マチザワは今はいないけど……プリムラスグロリア様は本殿であなた達を待ってるから、後はゼンに案内して貰って向かってちょうだい、私はカーティスさんを連れて来るから』と言ってどこかに歩いて行ってしまうのだった。
見えそうで見えない、いや……見ようとしてるわけじゃないよ?ただちょっと歩きながらどんどん身体が勝手に動いちゃうだけで……
「……シャルネおまえ」
「え、いや、これは体が勝手に!」
「それで歩いてる私のスカートを摘ままれても困るんだけど……」
「あ、え、ほ……ほら、な、中が見えちゃ……いそうだから?隠してあげようかなぁって」
「気持ちは嬉しいけど……やってる事が以上なのよ」
……嘘です、無意識に捲ってみようとしてました。
だってさ!どうぞ見てくださいと言わんばかりに太ももまで出てるんだよ?さらに歩いてると見えそうになる。
これは見ない何て失礼だと思うし、進んでみるべきだと思うんだよね。
「見えると言ったら、セイラ……何でお前そんな服装してんだ?痴女って言われてもしょうがねぇぞ?」
「これは……プリムラスグロリア様から着るように言われてどうしようもなく」
「あぁ、どうりでそんな恥ずかしいかっこしてんだな……って事はもしかしておまえあいつと一緒に娼館に行ったりしてんの?」
「……付き添いで近くまでは行くけど入った事は無いわよ」
「ん?ゼンさん、しょうかんって何?」
何かを売ってる場所なのかな、でもセイラさんみたいに可愛くて綺麗な子がこんなエッチな衣装を着て行くってどんな所なんだろう。
「あぁ、それは男が金を払って──」
「言うな馬鹿ッ!」
「ってぇなぁ!何も殴る必要ねぇだろ!」
折角教えようとしてくれたのに、セイラさんが怖い顔をしてゼンさんの頭を勢いよく殴る。
「娼館が何かも分からない純粋な子に教える必要ないでしょ!?」
「必要なくてもそのうち知るかもしれねぇだろ?」
「それは……その時に考えればいいの!ほんっとデリカシー無いんだからこの馬鹿は、えっとシャルネさん……あのバカがごめんね?」
「え、あぁ……うん、わた……しは大丈夫だよ?」
「シャルネもそう言ってんだから別にいいだろ?」
セイラさんがもう一度、ゼンさんを殴ろうとするけど途中で疲れたような顔をして止まる。
それにしても……二人の距離感はこれが普通なのかもしれないけど、まるで仲の良い兄と妹がじゃれ合ってるように見えて、本当に相性が悪いようには見えない。
「……そういえばゼン、どうしてあなたは首都に帰って来てるのに、一向にプリムラスグロリア様を尋ねに来ないのよ」
「ん?あぁそりゃあ、特に日時を指定されていねぇからな……慣れない旅で疲れを溜めてるシャルネを休ませてやりたかったんだよ」
「……それならしょうがないのかもしれないけど、次からは連れの人にもちゃんと伝え時なさいよ」
「つれだぁ?んなもん……いね、あぁーもしかしてカーティスの事か?」
「忘れてる何て最低ねあなた、そうそのカーティスっていう人なんだけどさ……大分前に尋ねに来てずっと私の家で待機してるんだけど?」
カー君が先に行って待ってたのかぁ……。
それならセイラさんが怒りながら探しに来たのも分かるかも、カー君が来たって事は私達も直ぐに来ると思ったろうし、それなのに一向に向かわずに家でゆっくりして、挑んで来た人から巻き上げたお金で外にご飯を食べたりしてた私達が……どう見ても悪い。
これはちゃんと謝らないと……
「あ、え、セ、セセ」
「ん?どうしたのシャルネさん」
「ご、ごめ……さい」
「……え?」
「誤ってるみたいだぞ?、ほら待たせてるのを気にしてるみたいだぞ?」
ゼンさんも早く謝って!セイラさんの顔がどんどん怖くなってるからっ!本当に怒らせちゃう前に早くっ!ねぇっ!
「ゼン?あなたは謝らないわけ?」
「ん?あ、あぁ……悪かったよ」
「何が悪かったら分かって言ってる?」
「んー、良くわかんね」
「分からないなら謝るなこの馬鹿っ!」
歩いているセイラさんがその場で飛び上がると、空中で器用に身体を捻ってゼンさんの頭に蹴りを入れて……見えてはいけない物が見えてしまった。
「……いてぇなぁ、何なんだよ」
「昔も言ったけど自覚が無いなら適当に謝んじゃないよ!」
「……分かったよめんどくせぇな、で?おまえさスカートの中見えたけどあんな飛び蹴りして良かったのかよ」
「別にいいわよこんな布一枚、見られて減るもんじゃないしもう慣れたわよ」
「な……慣れちゃダメだと思うけど」
見られるのに慣れるとか考えたくないなぁ。
だって何だか大事な物を無くしそうな気がして色んな意味で良くない気がする。
「ごめんね?シャルネちゃん、びっくりさせたよね?」
「い、いや、だいじょ……ぶ、それよ、り自分をだい、じにね?」
「……最初は変な子だと思ったけど思ったより良い子みたいね」
「ありが……とう?」
……三人で話しながら歩いていると神社のような建物が見えて来る。
もしかして、ここがプリムラスグロリアっていう神様がいる場所なのかなと思っていると『さて、着いたわよ?マチザワは今はいないけど……プリムラスグロリア様は本殿であなた達を待ってるから、後はゼンに案内して貰って向かってちょうだい、私はカーティスさんを連れて来るから』と言ってどこかに歩いて行ってしまうのだった。
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