お姫様になれない私は

 小学生の『私』は学校の階段でラメサンダルの白昼夢を見る。
 ガラスの靴のようで可愛いけれど、試しに履いてみたら履き心地に慣れなくて、買ってもらうのを諦めた。
 幻のラメサンダルは形を変えながら階段を落ちてくる。デザインや大小をさまざまに変化させるさまはとても楽しそうだ。
 私に抱き止められたサンダルが光の粒となって消えたところで白昼夢が終わる。我にかえった私はまっすぐに、光あふれる階段を昇っていった。
24h.ポイント 0pt
0
小説 193,666 位 / 193,666件 ライト文芸 7,660 位 / 7,660件

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

【ショートショート】雨のおはなし

樹(いつき)@作品使用時は作者名明記必須
青春
◆こちらは声劇、朗読用台本になりますが普通に読んで頂ける作品になっています。 声劇用だと1分半ほど、黙読だと1分ほどで読みきれる作品です。 ⚠動画・音声投稿サイトにご使用になる場合⚠ ・使用許可は不要ですが、自作発言や転載はもちろん禁止です。著作権は放棄しておりません。必ず作者名の樹(いつき)を記載して下さい。(何度注意しても作者名の記載が無い場合には台本使用を禁止します) ・語尾変更や方言などの多少のアレンジはokですが、大幅なアレンジや台本の世界観をぶち壊すようなアレンジやエフェクトなどはご遠慮願います。 その他の詳細は【作品を使用する際の注意点】をご覧下さい。

疾風の冒険隊

道端の椿
ライト文芸
俺はカラス。 長老から「風」という素晴らしい名をさずかり、冒険隊の一員になった。 俺たちは縄張りだけじゃなく、時には人間社会も守るんだ。 カラスのことを「悪魔の使い」なんて呼ぶ人間もいるが、そんなことは気にしちゃいない。 悪魔にもなれるし、天使にもなれる。それは自分次第なのさ。 さて、今日からは俺も一人前の隊員だ。カッコいいところを見せてやるぜ! ―――――――――― 風はある信念を胸に、先輩の背中を追って羽ばたいた。 そんな彼らの冒険物語を見届けてみよう。

化物と雪

ゆめかわ
ライト文芸
むかしむかし。 醜い姿のせいで村人から化物と呼ばれ忌み嫌われている男がいた。 そんな寂しく生きる男の元に、謎多き1人の娘が訪ねてくる。 その娘はとても優しく、美しかった。たとえ人でなくてもいいと思うほどに──

僕の名は。~my name~

バーニー
ライト文芸
「名前にはその人の過去が保存されている」 名前占いで言う、運が良い名前、運が悪い名前があるように、人の名前にはその人がこれまでどんな人生を送ってきたのかが保存される。そして本人は、脳ではなく、その名前に記録された「過去」を読み込むことで自己を認識している。姓名変更師が行うのは、その名前に保存された過去を改変し、その人を幸せにすることだった。 僕も、先日、その姓名変更師の世話になった。確か、「首吊り自殺をしようとした過去」を消去してほしかったんだ。けれど、過去の改変は失敗する。僕は過去の大半を失い、それと同時に、自分の名前を失った。 僕の名前の復元を行うべくやってきたのは、凄腕ながらも、高飛車な態度のため、会社から厄介者扱いをされている皆月舞子という女だった。僕は皆月舞子と共に、自分の名前を取り戻すべく、過去を探る旅を始める。 だけど、復元されるのは、悲惨な過去ばかりで…。

片思いのあの子がパンツ売りをしていた?

加藤労全(ろーぜん)
ライト文芸
【※一人称のラブコメディ小説です。官能小説ではありません】 高校2年生でガリ勉な俺(矢上)は、クラスメイトの吉沢(よしざわ)萌衣(めい)に片思いをしている。 天然な矢上は、告白しないまま、時は過ぎていた。 そんなある日、吉沢萌衣と放課後の教室で二人きりになれた。 矢上が帰宅してインターネットで、いやらしいサイトを検索する。 欲望を抑えず動画を再生した。そこには、顔を少し隠して可愛らしい下着を紹介する吉沢萌衣の姿が! 学校では、「黙ってて欲しい」と吉沢に頼まれる。 矢上は好きな吉沢萌衣を、闇の道から救おうと行動し始める! ●イラストはフリー素材「いらすとや」様の画像を、「バナー工房」様で加工したものです。

死神、はじめました!

Tale
ライト文芸
ここは人間と死神、そして罪人<ギルト>が存在する世界。 ある日、人間である主人公、藪坂透<やぶさか とおる>は罪人に行き遭い、襲われる。 半身を切断され万事休すかと思われたが、そこで現れたのは。 「大丈夫?寒くない?」 赤くて紅い瞳をした死神、秋弩川紅葉<ときのがわ くれは>であった。 そして紅葉に失った半身を再生して貰うが、その代償として透は人間でありながら死神として罪人を裁く、死神見習いという存在になる。 透は、果たして無事に死神見習いとして罪人を裁くことが出来るのか。 これは、本物の死神になるまでの物語。

本の虫

蟻村 和希
ライト文芸
俗に読書が大好きな人のことを揶揄して、本の虫と言うことがある。 もちろん実際にそんな名前の虫が存在するわけではない。 と、佐藤アカリもそう思っていた。 その日までは・・・。

処理中です...