12 / 21
12
しおりを挟む
クリス・ブラッケ?しまった。彼が下った事は知っていたが、まさか、ここに来ているとは思わなかった。
リサだと気付かれたら、まずい。逆恨みで何をされるかは分からない。
「良い度胸ですね。喧嘩の売買にいらしたのかな?」
くっとヒューホは笑ったけれど、相手は名乗りでない。まぁいい、と言った彼は私を引き寄せた。
「私側のツレです。分かって喧嘩を売るならそのつもりで」
「まぁ、顔って言っても魔力は多少は変えられるものですからねぇ。そんな事ぐらい分かるでしょー?」
赤毛の子、アリーも牽制に加わわってくれる。緑の目はそのまま力の色のようで、彼の言葉で場の空気が緩む。
フォンスはさり気なく私から距離を置いていて、何故かヒューホが連れてきた、という雰囲気が出来上がっていた。
会合は会議というより、最近の街の様子を皆がそれぞれに話ている様子だった。アリーとヒューホに手助けされながら、セレネの様子を話したり外の街の話を聞いたりする。しばらくすると、ヒューホが現状と新たな動きをまとめて皆の前で話している。
場の緊張感は賭事のそれに似ていた。親はヒューホだけど、駆け引きを見る限りフォンスやヒューホ、アリーのグループともう一つ大きなグループがあり、それから、ちらほらとどちらにもつかない人達がいるようだ。
敵対はしていないが、同和もしていない。情報の共有に利があるから緩く繋がっている。そんな空気がする。
ヒューホは力を持っているようだ。学院内の権力や財力とは違い、ヒューホ自身に商いの才や人望があるのだろう。フォンスもそれないに発言力はありそうだが、貴族というのはこの場ではマイナスらしい。あくまで、ヒューホの重要な客分といったところだ。だからこそ、リサはフォンスのツレでなく、ヒューホのツレとされたのだろう。
クリスがいるならその方が良い。フォンスの顔自体は学院内でもそこまで知れ渡っている訳ではない。王族の顔をジロジロ見るわけにはいかないし、雰囲気も違う今の姿を見てもすぐには第二王子と繋がらないだろうけれど、用心に越したことはない。
さて、そのクリスはどれだろう?リサは目に魔力を集めた。それはリサにとってすでに自由に扱える能力となっていた。
大きく姿が変化した人は二人きりだった。クリスの容姿は大きく衰えていた。クリスは元々整った顔にライムグリーン髪が美しい背の高い容姿だった。それが今は大きな鷲鼻に垂れた目、歯並びも悪く、酷い猫背の男になっていた。容姿を変化させ続けるには強い魔力が必要で、クリスにそれがあったとは思えない。もし仮にあっても、なんらかのトラブルがあった際に防御魔法も使えない状態でここに来るのは致命的だ。
『館』で金と容姿を交換したんだ。
王都の城壁の外にある『館』。命や魔力、大切なものを差し出せば何でも願いを叶えてくれるというその『館』。リサは一度だけ訪れた事があった。
破産するほどの借金をチャラにする代償は安くなかったという事だろう。
もう一人の人物に目を移して、リサは息を飲んだ。限りなく気配を消してリサのすぐそばに座っていたのは体の大きな男性。リサは彼を知っている。
リサの初恋の相手。
何故ここにいるの?
震えそうになる体を両手で抑えて、ヒューホの話に聞き入っている風を装う。目に集めた魔力を霧散させると、普通の、ごく普通で特徴の無い青年がいた。容貌変化をしたその姿は、カルスのハウスでは見かけていない顔だ。けれど、ヒューホ側に属している……
「リー、風邪ですか?顔色が良く無い。フォンス君、君が帰るついでにリーも送ってもらえますか?」
いつの間にかヒューホの話は終わっていて、フォンスは帰り支度をしていた。
「これからは飲み会だ。ガキ一人じゃ帰れねぇだろ」
「……お願いします」
奥で危ないハーブを出し始めたのを目の端で確認して、リサはフォンスについて店を出た。
来た時とは違う馬車が店の前に止まっていて、それで街中まで出る、それから来た時に乗った馬車に乗り換える。
「フォンス様は説明が足りなさ過ぎます」
「不便は無かったろう?」
「大有りでした」
ヒューホの集まりは、最近は野心溢れる者達が急激に集まりには参加してきていたらしい。
「悩ましいだろう?一枚岩では無いことは承知していたが、ヒューホの冷静さを理解できない者が増え過ぎている。短期の利益は長期的には己の滅するというのに……」
「それを見せていただいたのは有難いですが不用心すぎませんか?」
「安心しろ。凄腕の護衛を紛れさせていた。この後の様子も後から報告を受ける予定だ」
凄腕の護衛……。リサは心当たりがあった。
馬車の中でクリス・ブラッケの声がした事、それから知りうる彼の事をフォンスに伝えた。クリスの事自体はフォンスも知っている。そして、地位にこだわる者がそれを失った故の危うさをフォンスも理解していた。
家に送ってもらい、お風呂に入る。ゆっくりと湯船に浸かりながら、今日の事、それから彼の事を考えた。
もし自分の予想が正しければ、そういう運命だったのかもしれない。
そう覚悟して、リサは自分が彼を見た時の感覚を受け入れた。
自分は彼に今も恋慕の情を抱いている。
例え叶わなくても、彼を想っている。
それから、自分は彼の邪魔は、しない。
決めてしまって、リサはふっと軽くなった。自分の願いと彼の願い、それを両方とも叶えるには確かにブロの提案を受け入れるのもアリかもしれない。
決断はまだ先で良くて、自分の気持ちを整理する時間はある。
就寝のためだけでなく、綺麗に身を整えて自分の予感を信じた。やはり、ヨンゴが知らせてくれる。
そして、部屋の窓を開ける。やはり窓の外の、木の上にはレフィが座っていた。
「プティサレ?久しぶりだね」
「レフィ……」
部屋の中に促すと、レフィはやはり軽く中まで飛んできた。
「小鳥か蝶みたい」
「そんなに可愛くは無いよ。……僕が来るの、分かってた?」
「うん。あそこにもいたんでしょ?フォンス様の護衛として」
「フォンス様に聞いたの?まさか、見られた訳無いと思うんだけど」
「レフィの姿は見てない。ただ、フォンス様が凄腕の護衛がいるって……」
レフィは窓の側を離れなかった。少し、リサとの間に距離があく。
「君は、僕の願いをいつも聞いてくれないね。フォンス様の集まりには行かないよう魔法までかけたつもりだったんだけど」
「レフィの魔法にはかからなかったの。黙っててごめん。それから……集まりに行ってごめんなさい」
悲しそうに微笑むレフィの赤い目をリサはじっと見つめた。
「マイプティ、何故泣きそうなの?」
リサの目からは堪らず一粒だけ涙が落ちた。
「彼を、前に話していた初恋の人を見たの。さっき。シオンさんを見つけたの」
「まさか、そんなはず無い。見間違えたんじゃ?」
「そうかもしれない。そうじゃ無いかもしれない。レフィ、私……今でもやっぱり彼が好き……」
レフィの目が開き、口から声が漏れた。
「そんな……」
「うん、馬鹿みたいね。何年も前に、ほんの少し出会っただけの人、こんなに好きになるなんて」
「……馬鹿じゃない。そんなプティも、僕は好きだよ」
困った顔でレフィはリサの頭をぽんぽんと二回叩いた。離れていた距離が縮まって、リサは少しホッとした。
「……彼に会いたい?」
「うん。会えたら、嬉しい。ちゃんと告白して、区切りをつけて前に進みたい」
「わかった」
叶えるつもりが無い恋を終わらせなければ進めない程度には、リサは若かった、レフィはまたリサの頭をぽんぽんとしてから、窓から音もなく去って行った。そして、レフィが完全にいなくなった事を確認してからリサはベッドで一人で泣いた。
――――――――――――――――――――――――――
ガーデンに行くと、花達が喜ぶ。余った魔力が巡って色が鮮やかになる。
「ようやく、きてくださいましたか」
「久しぶり。寂しかった?」
「もちろん」
ブロが王太子でも、相変わらずお茶は入れてもらう。ブロもそのつもりのようだった。
「幾分か成長されたように見えます。私との事以外に何が?」
「遠回しだねぇ」
「では、レフィと何が?」
「今度は直球すぎ」
あははと笑うとブロはお茶とお菓子を用意してくれた。
「私は妃に相応しい方を迎えたいと思います。けれど、その一人だけを私は大切にしたい。貴女が他に好いている人がいるのを無理矢理諦めさせる事は、できません」
いつもと少し香りの違う焼き菓子を口に運ぶ。軽いハーブの香りと優しい塩味。旨味が広がって、お茶に合う。
「ところでレフィは甘い菓子が苦手で、この様な菓子が好きだそうですよ。プティサレ?」
「ブロは何でも知っていて、ちょっと困る」
あんたは私とくっつきたかったんじゃ無いのか、と突っ込みたい。
好きな人と結ばれたい。好きな人に幸せになってもらいたい。
けれどそれぞれに役割があって、それは決して投げ出すことはできない。
何をすべきで何をすべきでないかは明白で、だからこそ親しい相手にだけ叶わない気持ちを打ち明ける事ができる。
「ねぇ、ブロ。好きな人と同士が結婚できる世の中が作りたい」
「では、作りましょうか。一緒に」
「うん」
ブロはリサの手を取り薬指にキスをした。
リサだと気付かれたら、まずい。逆恨みで何をされるかは分からない。
「良い度胸ですね。喧嘩の売買にいらしたのかな?」
くっとヒューホは笑ったけれど、相手は名乗りでない。まぁいい、と言った彼は私を引き寄せた。
「私側のツレです。分かって喧嘩を売るならそのつもりで」
「まぁ、顔って言っても魔力は多少は変えられるものですからねぇ。そんな事ぐらい分かるでしょー?」
赤毛の子、アリーも牽制に加わわってくれる。緑の目はそのまま力の色のようで、彼の言葉で場の空気が緩む。
フォンスはさり気なく私から距離を置いていて、何故かヒューホが連れてきた、という雰囲気が出来上がっていた。
会合は会議というより、最近の街の様子を皆がそれぞれに話ている様子だった。アリーとヒューホに手助けされながら、セレネの様子を話したり外の街の話を聞いたりする。しばらくすると、ヒューホが現状と新たな動きをまとめて皆の前で話している。
場の緊張感は賭事のそれに似ていた。親はヒューホだけど、駆け引きを見る限りフォンスやヒューホ、アリーのグループともう一つ大きなグループがあり、それから、ちらほらとどちらにもつかない人達がいるようだ。
敵対はしていないが、同和もしていない。情報の共有に利があるから緩く繋がっている。そんな空気がする。
ヒューホは力を持っているようだ。学院内の権力や財力とは違い、ヒューホ自身に商いの才や人望があるのだろう。フォンスもそれないに発言力はありそうだが、貴族というのはこの場ではマイナスらしい。あくまで、ヒューホの重要な客分といったところだ。だからこそ、リサはフォンスのツレでなく、ヒューホのツレとされたのだろう。
クリスがいるならその方が良い。フォンスの顔自体は学院内でもそこまで知れ渡っている訳ではない。王族の顔をジロジロ見るわけにはいかないし、雰囲気も違う今の姿を見てもすぐには第二王子と繋がらないだろうけれど、用心に越したことはない。
さて、そのクリスはどれだろう?リサは目に魔力を集めた。それはリサにとってすでに自由に扱える能力となっていた。
大きく姿が変化した人は二人きりだった。クリスの容姿は大きく衰えていた。クリスは元々整った顔にライムグリーン髪が美しい背の高い容姿だった。それが今は大きな鷲鼻に垂れた目、歯並びも悪く、酷い猫背の男になっていた。容姿を変化させ続けるには強い魔力が必要で、クリスにそれがあったとは思えない。もし仮にあっても、なんらかのトラブルがあった際に防御魔法も使えない状態でここに来るのは致命的だ。
『館』で金と容姿を交換したんだ。
王都の城壁の外にある『館』。命や魔力、大切なものを差し出せば何でも願いを叶えてくれるというその『館』。リサは一度だけ訪れた事があった。
破産するほどの借金をチャラにする代償は安くなかったという事だろう。
もう一人の人物に目を移して、リサは息を飲んだ。限りなく気配を消してリサのすぐそばに座っていたのは体の大きな男性。リサは彼を知っている。
リサの初恋の相手。
何故ここにいるの?
震えそうになる体を両手で抑えて、ヒューホの話に聞き入っている風を装う。目に集めた魔力を霧散させると、普通の、ごく普通で特徴の無い青年がいた。容貌変化をしたその姿は、カルスのハウスでは見かけていない顔だ。けれど、ヒューホ側に属している……
「リー、風邪ですか?顔色が良く無い。フォンス君、君が帰るついでにリーも送ってもらえますか?」
いつの間にかヒューホの話は終わっていて、フォンスは帰り支度をしていた。
「これからは飲み会だ。ガキ一人じゃ帰れねぇだろ」
「……お願いします」
奥で危ないハーブを出し始めたのを目の端で確認して、リサはフォンスについて店を出た。
来た時とは違う馬車が店の前に止まっていて、それで街中まで出る、それから来た時に乗った馬車に乗り換える。
「フォンス様は説明が足りなさ過ぎます」
「不便は無かったろう?」
「大有りでした」
ヒューホの集まりは、最近は野心溢れる者達が急激に集まりには参加してきていたらしい。
「悩ましいだろう?一枚岩では無いことは承知していたが、ヒューホの冷静さを理解できない者が増え過ぎている。短期の利益は長期的には己の滅するというのに……」
「それを見せていただいたのは有難いですが不用心すぎませんか?」
「安心しろ。凄腕の護衛を紛れさせていた。この後の様子も後から報告を受ける予定だ」
凄腕の護衛……。リサは心当たりがあった。
馬車の中でクリス・ブラッケの声がした事、それから知りうる彼の事をフォンスに伝えた。クリスの事自体はフォンスも知っている。そして、地位にこだわる者がそれを失った故の危うさをフォンスも理解していた。
家に送ってもらい、お風呂に入る。ゆっくりと湯船に浸かりながら、今日の事、それから彼の事を考えた。
もし自分の予想が正しければ、そういう運命だったのかもしれない。
そう覚悟して、リサは自分が彼を見た時の感覚を受け入れた。
自分は彼に今も恋慕の情を抱いている。
例え叶わなくても、彼を想っている。
それから、自分は彼の邪魔は、しない。
決めてしまって、リサはふっと軽くなった。自分の願いと彼の願い、それを両方とも叶えるには確かにブロの提案を受け入れるのもアリかもしれない。
決断はまだ先で良くて、自分の気持ちを整理する時間はある。
就寝のためだけでなく、綺麗に身を整えて自分の予感を信じた。やはり、ヨンゴが知らせてくれる。
そして、部屋の窓を開ける。やはり窓の外の、木の上にはレフィが座っていた。
「プティサレ?久しぶりだね」
「レフィ……」
部屋の中に促すと、レフィはやはり軽く中まで飛んできた。
「小鳥か蝶みたい」
「そんなに可愛くは無いよ。……僕が来るの、分かってた?」
「うん。あそこにもいたんでしょ?フォンス様の護衛として」
「フォンス様に聞いたの?まさか、見られた訳無いと思うんだけど」
「レフィの姿は見てない。ただ、フォンス様が凄腕の護衛がいるって……」
レフィは窓の側を離れなかった。少し、リサとの間に距離があく。
「君は、僕の願いをいつも聞いてくれないね。フォンス様の集まりには行かないよう魔法までかけたつもりだったんだけど」
「レフィの魔法にはかからなかったの。黙っててごめん。それから……集まりに行ってごめんなさい」
悲しそうに微笑むレフィの赤い目をリサはじっと見つめた。
「マイプティ、何故泣きそうなの?」
リサの目からは堪らず一粒だけ涙が落ちた。
「彼を、前に話していた初恋の人を見たの。さっき。シオンさんを見つけたの」
「まさか、そんなはず無い。見間違えたんじゃ?」
「そうかもしれない。そうじゃ無いかもしれない。レフィ、私……今でもやっぱり彼が好き……」
レフィの目が開き、口から声が漏れた。
「そんな……」
「うん、馬鹿みたいね。何年も前に、ほんの少し出会っただけの人、こんなに好きになるなんて」
「……馬鹿じゃない。そんなプティも、僕は好きだよ」
困った顔でレフィはリサの頭をぽんぽんと二回叩いた。離れていた距離が縮まって、リサは少しホッとした。
「……彼に会いたい?」
「うん。会えたら、嬉しい。ちゃんと告白して、区切りをつけて前に進みたい」
「わかった」
叶えるつもりが無い恋を終わらせなければ進めない程度には、リサは若かった、レフィはまたリサの頭をぽんぽんとしてから、窓から音もなく去って行った。そして、レフィが完全にいなくなった事を確認してからリサはベッドで一人で泣いた。
――――――――――――――――――――――――――
ガーデンに行くと、花達が喜ぶ。余った魔力が巡って色が鮮やかになる。
「ようやく、きてくださいましたか」
「久しぶり。寂しかった?」
「もちろん」
ブロが王太子でも、相変わらずお茶は入れてもらう。ブロもそのつもりのようだった。
「幾分か成長されたように見えます。私との事以外に何が?」
「遠回しだねぇ」
「では、レフィと何が?」
「今度は直球すぎ」
あははと笑うとブロはお茶とお菓子を用意してくれた。
「私は妃に相応しい方を迎えたいと思います。けれど、その一人だけを私は大切にしたい。貴女が他に好いている人がいるのを無理矢理諦めさせる事は、できません」
いつもと少し香りの違う焼き菓子を口に運ぶ。軽いハーブの香りと優しい塩味。旨味が広がって、お茶に合う。
「ところでレフィは甘い菓子が苦手で、この様な菓子が好きだそうですよ。プティサレ?」
「ブロは何でも知っていて、ちょっと困る」
あんたは私とくっつきたかったんじゃ無いのか、と突っ込みたい。
好きな人と結ばれたい。好きな人に幸せになってもらいたい。
けれどそれぞれに役割があって、それは決して投げ出すことはできない。
何をすべきで何をすべきでないかは明白で、だからこそ親しい相手にだけ叶わない気持ちを打ち明ける事ができる。
「ねぇ、ブロ。好きな人と同士が結婚できる世の中が作りたい」
「では、作りましょうか。一緒に」
「うん」
ブロはリサの手を取り薬指にキスをした。
0
お気に入りに追加
137
あなたにおすすめの小説
帰らなければ良かった
jun
恋愛
ファルコン騎士団のシシリー・フォードが帰宅すると、婚約者で同じファルコン騎士団の副隊長のブライアン・ハワードが、ベッドで寝ていた…女と裸で。
傷付いたシシリーと傷付けたブライアン…
何故ブライアンは溺愛していたシシリーを裏切ったのか。
*性被害、レイプなどの言葉が出てきます。
気になる方はお避け下さい。
・8/1 長編に変更しました。
・8/16 本編完結しました。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
王子妃だった記憶はもう消えました。
cyaru
恋愛
記憶を失った第二王子妃シルヴェーヌ。シルヴェーヌに寄り添う騎士クロヴィス。
元々は王太子であるセレスタンの婚約者だったにも関わらず、嫁いだのは第二王子ディオンの元だった。
実家の公爵家にも疎まれ、夫となった第二王子ディオンには愛する人がいる。
記憶が戻っても自分に居場所はあるのだろうかと悩むシルヴェーヌだった。
記憶を取り戻そうと動き始めたシルヴェーヌを支えるものと、邪魔するものが居る。
記憶が戻った時、それは、それまでの日常が崩れる時だった。
★1話目の文末に時間的流れの追記をしました(7月26日)
●ゆっくりめの更新です(ちょっと本業とダブルヘッダーなので)
●ルビ多め。鬱陶しく感じる方もいるかも知れませんがご了承ください。
敢えて常用漢字などの読み方を変えている部分もあります。
●作中の通貨単位はケラ。1ケラ=1円くらいの感じです。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界の創作話です。時代設定、史実に基づいた話ではありません。リアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義です。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。登場人物、場所全て架空です。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
懐妊を告げずに家を出ます。最愛のあなた、どうかお幸せに。
梅雨の人
恋愛
最愛の夫、ブラッド。
あなたと共に、人生が終わるその時まで互いに慈しみ、愛情に溢れる時を過ごしていけると信じていた。
その時までは。
どうか、幸せになってね。
愛しい人。
さようなら。
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる