40 / 61
40
しおりを挟む
私の様子が変わったのを、雨情さんは感じたのか、深刻な顔になった。
「カリン?顔、青いで?マンチェスターの兄貴が召喚されてから召喚はされてへんし、その兄貴の前に召喚があったんは兄貴があっちに飛ばされる前や。せやから、その友達が別の場所にいるんは間違い無い」
「……」
「……ちゃうな。カリン、今心配してる事はなんや?」
「私が、帰ってくるまでに何年……経ったんでしょうか?」
「それは分からん。一定ともちゃうらしい。分かっとるんはズレは数年から十数年って事位や」
「……雨情さん、ここ20年で森に大きな変化とかありましたか?」
「残念やけど、俺生まれてまだ19年やねん。せやけど、そんなんあったなんて聞いた事は無いで」
アンズは3年にしては少し大きくなりすぎてたかも知れない。だけど、大人になりたての様だった。兄様が言っていた成獣までの期間は5年位だったはず。それなら、その辺りの年数だろう。
「カリン!俺の目ぇ見てみぃ!」
ハッと気がつくと、雨情さんは私の両方を掴んでいた。濃いブラウンの瞳は私をしっかりと見据えている。
「深呼吸!吸って~、吐いて~」
じっと見つめあったまま深呼吸10回。
「おし、もぅええな。考えるんも悪ないけど、ちゃんと俺見て喋り」
「ごめん、なさい」
「いや、かまへん。自分見失いそうになったら、また俺が捕まえたるから、一人で抱え込むんはやめとき」
にかっと雨情さんは歯を見せて笑った。八重歯がチラッと覗いてる。
「……兄を……探します。雨情さん、手伝ってください」
雨情さんは「まかしとき」と言って、私の頭を優しく撫でた。
王都の様子はそれから幾日かしてから届いた。私が女だという事はまだ公表されては居ないが、行方不明というのは公表されていた。アライブのみで懸賞金もかかっており、結構な額が出されているという。
街だけでなく、村にも張り紙が貼られ、私の元々のサブカル系エンタメも流行させられているらしい。という事はリオネット様はもう動いているのだろうか?
好都合な事に私の絵は全てベリーショートの男の子という事になっている。
この世界では貴族の女性は奥まっている事が多いが、平民はほとんどが共働きでガンガン稼いでいた。なので、数は男性に比べると少ないが、魔石ハンターもいる。
雨情さんの言った通り私の髪は1週間で肩まで伸びたので、私は魔石ハンターの登録に街に出た。
登録所は街の比較的中心部にある。大体は魔石の取引所が併設されているからだ。小さな村にも魔石の取引所はあるが、規模が小さく個人が組合に引き取ってもらう取引になっている。街の取引所では、個人間の取引の仲介も行われていた。
「こんなとこにも張り紙がある……」
「髪は下ろしといて正解やな。下手に上げるとイメージが短髪の時と被るし、付け毛やと思われるかもしれへんかった」
緊張する。大きな建物の前で私がたじろいでいると、雨情さんは私の背中をドンと手で押した。
「いけるて、その髪型やとどっから見ても女やし、作戦も最終手段もある」
「それってどんな?」
「ナイショ」
作戦なのにナイショとは、これいかに?
「まいど!」
取引所の隅のカウンターには、黒髪の日本人に近い容姿のおじさんがいた。
「おう!雨情やんけ。今日はどないした?」
「連れの魔石ハンターの登録や」
くいっと顎で示されたので、私は頭を下げた。
「ほぉ、女の子なぁ。嫁候補か?」
「せやねん、ええやろ」
「なっ!」
ってこれ、否定した方がいいの?認めた方がいいの?
「くくっ、お嬢ちゃんおいで。この申し込みに名前書いてくれるか?」
「ユウキ、漢字の方な」
「う、うん」
この反応は、さっきのはボケってやつ?分からないけど、大人しく指示に従う。
大きな商家や貴族でなければ、普通苗字は無いから、私は申し込み用紙に有希とだけ書いた。年齢や連絡先は雨情に事前に仕込まれている。年齢は17歳だ。そこに母印を押す。アナログ。
「名前漢字やん。雨情の一族か?」
「ああ、せやけど他所でしばらく飼われとったらしい。西の空気に慣れてへんから、俺の弟子にしてん」
「貴族のお抱えか。異世界人が先祖ってだけで勘違いする貴族、そろそろ消えたらええわ」
「ほんまに」
雨情さんは自分の登録カードを添えて提出してくれた。
ここでは戸籍なんて無い。あるのはすでにハンターとなっている者との紐付けだけ。私の後見に雨情さんは立ってくれたのだ。
「ええけど、もう駆け込んで来んなや」
「あかんて、やめて。それ言われて三連敗したんやから」
私の登録カードを受け取って、無事ミッション終了。真新しいカードには魔石ハンター見習い、と記載されていた。
「……バレなかったですね」
「カリン君が女やって広報されへんかったら大丈夫や。あれでまだ男や思われたら、もう結婚するしか無い思てた」
「けっこん……?誰と誰が?」
「俺とユウキ」
「へー、……え?」
「ハンターなるんは、後見が必要やろ。そこんとこ弟子やなくて夫婦って関係で登録したら疑いよう無いやん。俺が女っていうのは無理あるし」
「いや、そうじゃなくて、結婚てそんな、気軽な……?」
「せやな。マイナス点はある。ユウキの黒歴史になる」
「は?」
雨情さんは遠い目をした。
「俺な、バツ3やねん」
「それは、再々婚で別れたと?」
「せや。元嫁は単にハンター身分が欲しかった奴と、お金欲しかった奴と、ダブル不倫かましてきた奴」
うわぁ。ダメ女ウォーカー。
「ほんで、後見解消のために登録所駆け込んだんが3回」
「それって、ハンターあるあるとかですか」
「いや、全く。……登録所にな、記録残ってんねんて。お陰で有名人や。せやから、ユウキと俺が結婚したら、3回も騙された雨情の嫁かぁってバレる」
どよーんと雲を背負った雨情さんだけど、きっと困ってる人に温情雨あられで助けた結果だろうなとも思える。
「雨情さんの弟子って他にもいらっしゃるんですか?」
「おったけど、みんな嫁になって元嫁になった」
うわぉ。
「つうわけで、今後見しとんのユウキだけやし。サクッと実績積んで見習いっての消すで!」
雨情さんはヤケクソ気味にに叫んだ。
「カリン?顔、青いで?マンチェスターの兄貴が召喚されてから召喚はされてへんし、その兄貴の前に召喚があったんは兄貴があっちに飛ばされる前や。せやから、その友達が別の場所にいるんは間違い無い」
「……」
「……ちゃうな。カリン、今心配してる事はなんや?」
「私が、帰ってくるまでに何年……経ったんでしょうか?」
「それは分からん。一定ともちゃうらしい。分かっとるんはズレは数年から十数年って事位や」
「……雨情さん、ここ20年で森に大きな変化とかありましたか?」
「残念やけど、俺生まれてまだ19年やねん。せやけど、そんなんあったなんて聞いた事は無いで」
アンズは3年にしては少し大きくなりすぎてたかも知れない。だけど、大人になりたての様だった。兄様が言っていた成獣までの期間は5年位だったはず。それなら、その辺りの年数だろう。
「カリン!俺の目ぇ見てみぃ!」
ハッと気がつくと、雨情さんは私の両方を掴んでいた。濃いブラウンの瞳は私をしっかりと見据えている。
「深呼吸!吸って~、吐いて~」
じっと見つめあったまま深呼吸10回。
「おし、もぅええな。考えるんも悪ないけど、ちゃんと俺見て喋り」
「ごめん、なさい」
「いや、かまへん。自分見失いそうになったら、また俺が捕まえたるから、一人で抱え込むんはやめとき」
にかっと雨情さんは歯を見せて笑った。八重歯がチラッと覗いてる。
「……兄を……探します。雨情さん、手伝ってください」
雨情さんは「まかしとき」と言って、私の頭を優しく撫でた。
王都の様子はそれから幾日かしてから届いた。私が女だという事はまだ公表されては居ないが、行方不明というのは公表されていた。アライブのみで懸賞金もかかっており、結構な額が出されているという。
街だけでなく、村にも張り紙が貼られ、私の元々のサブカル系エンタメも流行させられているらしい。という事はリオネット様はもう動いているのだろうか?
好都合な事に私の絵は全てベリーショートの男の子という事になっている。
この世界では貴族の女性は奥まっている事が多いが、平民はほとんどが共働きでガンガン稼いでいた。なので、数は男性に比べると少ないが、魔石ハンターもいる。
雨情さんの言った通り私の髪は1週間で肩まで伸びたので、私は魔石ハンターの登録に街に出た。
登録所は街の比較的中心部にある。大体は魔石の取引所が併設されているからだ。小さな村にも魔石の取引所はあるが、規模が小さく個人が組合に引き取ってもらう取引になっている。街の取引所では、個人間の取引の仲介も行われていた。
「こんなとこにも張り紙がある……」
「髪は下ろしといて正解やな。下手に上げるとイメージが短髪の時と被るし、付け毛やと思われるかもしれへんかった」
緊張する。大きな建物の前で私がたじろいでいると、雨情さんは私の背中をドンと手で押した。
「いけるて、その髪型やとどっから見ても女やし、作戦も最終手段もある」
「それってどんな?」
「ナイショ」
作戦なのにナイショとは、これいかに?
「まいど!」
取引所の隅のカウンターには、黒髪の日本人に近い容姿のおじさんがいた。
「おう!雨情やんけ。今日はどないした?」
「連れの魔石ハンターの登録や」
くいっと顎で示されたので、私は頭を下げた。
「ほぉ、女の子なぁ。嫁候補か?」
「せやねん、ええやろ」
「なっ!」
ってこれ、否定した方がいいの?認めた方がいいの?
「くくっ、お嬢ちゃんおいで。この申し込みに名前書いてくれるか?」
「ユウキ、漢字の方な」
「う、うん」
この反応は、さっきのはボケってやつ?分からないけど、大人しく指示に従う。
大きな商家や貴族でなければ、普通苗字は無いから、私は申し込み用紙に有希とだけ書いた。年齢や連絡先は雨情に事前に仕込まれている。年齢は17歳だ。そこに母印を押す。アナログ。
「名前漢字やん。雨情の一族か?」
「ああ、せやけど他所でしばらく飼われとったらしい。西の空気に慣れてへんから、俺の弟子にしてん」
「貴族のお抱えか。異世界人が先祖ってだけで勘違いする貴族、そろそろ消えたらええわ」
「ほんまに」
雨情さんは自分の登録カードを添えて提出してくれた。
ここでは戸籍なんて無い。あるのはすでにハンターとなっている者との紐付けだけ。私の後見に雨情さんは立ってくれたのだ。
「ええけど、もう駆け込んで来んなや」
「あかんて、やめて。それ言われて三連敗したんやから」
私の登録カードを受け取って、無事ミッション終了。真新しいカードには魔石ハンター見習い、と記載されていた。
「……バレなかったですね」
「カリン君が女やって広報されへんかったら大丈夫や。あれでまだ男や思われたら、もう結婚するしか無い思てた」
「けっこん……?誰と誰が?」
「俺とユウキ」
「へー、……え?」
「ハンターなるんは、後見が必要やろ。そこんとこ弟子やなくて夫婦って関係で登録したら疑いよう無いやん。俺が女っていうのは無理あるし」
「いや、そうじゃなくて、結婚てそんな、気軽な……?」
「せやな。マイナス点はある。ユウキの黒歴史になる」
「は?」
雨情さんは遠い目をした。
「俺な、バツ3やねん」
「それは、再々婚で別れたと?」
「せや。元嫁は単にハンター身分が欲しかった奴と、お金欲しかった奴と、ダブル不倫かましてきた奴」
うわぁ。ダメ女ウォーカー。
「ほんで、後見解消のために登録所駆け込んだんが3回」
「それって、ハンターあるあるとかですか」
「いや、全く。……登録所にな、記録残ってんねんて。お陰で有名人や。せやから、ユウキと俺が結婚したら、3回も騙された雨情の嫁かぁってバレる」
どよーんと雲を背負った雨情さんだけど、きっと困ってる人に温情雨あられで助けた結果だろうなとも思える。
「雨情さんの弟子って他にもいらっしゃるんですか?」
「おったけど、みんな嫁になって元嫁になった」
うわぉ。
「つうわけで、今後見しとんのユウキだけやし。サクッと実績積んで見習いっての消すで!」
雨情さんはヤケクソ気味にに叫んだ。
0
お気に入りに追加
41
あなたにおすすめの小説
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
今日は私の結婚式
豆狸
恋愛
ベッドの上には、幼いころからの婚約者だったレーナと同じ色の髪をした女性の腐り爛れた死体があった。
彼女が着ているドレスも、二日前僕とレーナの父が結婚を拒むレーナを屋根裏部屋へ放り込んだときに着ていたものと同じである。
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる