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仕事の引き継ぎには数日かかったが、その間私に良いアイディアが降りてくるわけでもなかった。そして、アンズはずっと機嫌が悪かった。夜は魔力が溜まりやすくなる謎の檻に入れられて、更に不憫な感じがする。
だから、機嫌が悪いのかとも思ったが、どうやらそのせいにも思えなかった。
「さて、ようやく仕事は終わりましたので王都に戻りましょう。カリンは誰の騎獣に乗りますか?」
「誰って?」
「アンズの魔力を節約するなら、我ら3人の誰かの……」
「ヤダ!ヤダヤダヤダ!カリンは僕が運ぶ!」
影からアンズが出てきた。久しぶりのもふもふ。
「……仕方ないですね。飛ぶ程度ならそれほどが魔力も使わない。ずっと影の中に居たので、少し気分転換した方が良いかもしれません。ただし、カリンに無理はさせない事。今カリンに負荷をかけれて、何かしらの耐性が上がるのは避けたいので」
アンズはクビが取れんばかりに首を振った。リオネット様に対する従属度高いな。って事はリオネット様のせいで機嫌が悪い訳じゃ無さそう。
ふわふわに乗って、アンズにしては緩やかなスピードで王都へ向かった。乗り心地は最高だけど、なんだか、アンズが、緊張してる?
「アンズさん、何か私に怒ってる?」
「カリンには怒ってないよ」
何かには怒ってるらしい。
「誰に怒ってるのか教えてくれる?」
「……わかんない」
え?
「なんだか分かんないけど、怒ってるに似てる感じがする」
「似てる感じ?何が嫌だったの?」
「カリンから、リオネットの魔力の匂いがしてた。それも、なんだか嫌な気持ちが乗ってるやつ」
「嫌な気持ちが乗る……。悪意?」
「んーん。どっちか言うと逆。だいじーとか、かわいーとか、そんなんのもっと強いの。でも、僕には嫌な感じ」
「リオネット様からこの間魔力をもらったの。それがアンズには合わなかったのかな?怒ってる感じがするのは、あげたリオネット様に?それも私に?」
「んーん!」とアンズは顔をフリフリした。
「リオネットもカリンも好きだよー。怒ってないの。んー、僕がいれば良かったのにーって感じ。あと、なんかずっとむくむくしてる」
「むくむく?」
「うん、アッサムのお姉ちゃんとこで、カリンが赤ちゃん抱っこしてるの見て、なんかこう、分かんないよー!」
うーん、よく分からない。
「赤ちゃんに、ヤキモチ?」
「ちーがーうー、赤ちゃん可愛い。僕も赤ちゃん好き!」
アンズも赤ちゃん抱っこしたかったって事?でも今の体格的に無理がある。
きいっと、飛びながら手足をバタバタさせてるアンズはもしかして……。
「思春期みたいなもの、かなぁ」
「ししゅんき??」
「そう、心や身体が大人になる途中で、よく分からないイライラが生まれたり、悩んだりする時期を思春期っていうの。大人になりかけなんだよ、多分」
「……僕、大人になるの?」
「多分だけどね。……アンズは特別な生き物だから、分からない事多いのは仕方ないんだけど。怒って困ってしんどかったら、私やリオネット様に相談するのでも良し、しばらく一人で考えるも良し、かな。丁度忙しい時期で大変だけど」
「……僕、大人……」
「アンズさん?」
「えへー」
大人という響きにご満悦なアンズは、人の話を聞いちゃいねぇ。
「はっ!僕が大人になっても抱っこして寝てくれる?」
「良いよ」
大きいモフモフの上やお腹で寝るのが夢です。
「人の格好になっても?」
「子供や女の人の形ならね。男の人の大人はアウト」
「どーして?!」
「いや、大人の男女は結婚しないと一緒に寝ないからだよ」
「じゃあ、結婚したら解決だね!」
「結婚するまで別って事なんだから、成人男性は避けようか」
「ちぇーっ」
戦闘に関しては成人男性が一番安心だけど。
ふわふわの体毛、綺麗なオッドアイ。可愛い容姿。兄様はアンズには性別が無いと言っていた。それなら、可愛い幼女ってのが良いなぁ。
「……アンズ。人になれたら、可愛い格好してデートしよっか」
「うん!約束!ゆびきりげんまん」
流石に背中に乗って指切りは出来なかったが、アンズさんのご機嫌は治った様だった。
王都の屋敷に着くと、そこからほんの数日で私の自室のすぐ隣にナルさんの部屋が整いました。音が筒抜けタイプだった付き人控えのお部屋は完全防音で、単なる横にある部屋へと様変わり。
しかも入口扉同士は、遠い場所に位置してるからほぼ隣の部屋とは感じない。
ナルさんは隣だからとホクホク。実際は近すぎないから私もホクホク。
アンズのレベルアップの間、アンズもリオネット様も籠る事になるので、念のための念のため、という事でアッシャーとナルさんの部屋に直通のベルだけ付けられました。
これもアンズのが終われば取り外す予定。
「カリンはー、みんなに夜音が筒抜けなの嫌なのー?僕に対しては平気なのにぃ?」
「それはアンズが特別だからだもん」
影がモゴモゴしまくった。
「僕とカリンは仲良しー!あーあ、早く出たいなー。さびしー。カリンにスリスリしたいよー。そんで人になったら思いっきりギュッてするんだー」
しばらく小狐スタイルの方もフサフサしながら寝れないのかと思うと確かに私も少し寂しい。
ゆらゆらしている影をそっと撫でてみる。
「訓練頑張ってね」
「にゃー」
私の影は世界一可愛い。
だから、機嫌が悪いのかとも思ったが、どうやらそのせいにも思えなかった。
「さて、ようやく仕事は終わりましたので王都に戻りましょう。カリンは誰の騎獣に乗りますか?」
「誰って?」
「アンズの魔力を節約するなら、我ら3人の誰かの……」
「ヤダ!ヤダヤダヤダ!カリンは僕が運ぶ!」
影からアンズが出てきた。久しぶりのもふもふ。
「……仕方ないですね。飛ぶ程度ならそれほどが魔力も使わない。ずっと影の中に居たので、少し気分転換した方が良いかもしれません。ただし、カリンに無理はさせない事。今カリンに負荷をかけれて、何かしらの耐性が上がるのは避けたいので」
アンズはクビが取れんばかりに首を振った。リオネット様に対する従属度高いな。って事はリオネット様のせいで機嫌が悪い訳じゃ無さそう。
ふわふわに乗って、アンズにしては緩やかなスピードで王都へ向かった。乗り心地は最高だけど、なんだか、アンズが、緊張してる?
「アンズさん、何か私に怒ってる?」
「カリンには怒ってないよ」
何かには怒ってるらしい。
「誰に怒ってるのか教えてくれる?」
「……わかんない」
え?
「なんだか分かんないけど、怒ってるに似てる感じがする」
「似てる感じ?何が嫌だったの?」
「カリンから、リオネットの魔力の匂いがしてた。それも、なんだか嫌な気持ちが乗ってるやつ」
「嫌な気持ちが乗る……。悪意?」
「んーん。どっちか言うと逆。だいじーとか、かわいーとか、そんなんのもっと強いの。でも、僕には嫌な感じ」
「リオネット様からこの間魔力をもらったの。それがアンズには合わなかったのかな?怒ってる感じがするのは、あげたリオネット様に?それも私に?」
「んーん!」とアンズは顔をフリフリした。
「リオネットもカリンも好きだよー。怒ってないの。んー、僕がいれば良かったのにーって感じ。あと、なんかずっとむくむくしてる」
「むくむく?」
「うん、アッサムのお姉ちゃんとこで、カリンが赤ちゃん抱っこしてるの見て、なんかこう、分かんないよー!」
うーん、よく分からない。
「赤ちゃんに、ヤキモチ?」
「ちーがーうー、赤ちゃん可愛い。僕も赤ちゃん好き!」
アンズも赤ちゃん抱っこしたかったって事?でも今の体格的に無理がある。
きいっと、飛びながら手足をバタバタさせてるアンズはもしかして……。
「思春期みたいなもの、かなぁ」
「ししゅんき??」
「そう、心や身体が大人になる途中で、よく分からないイライラが生まれたり、悩んだりする時期を思春期っていうの。大人になりかけなんだよ、多分」
「……僕、大人になるの?」
「多分だけどね。……アンズは特別な生き物だから、分からない事多いのは仕方ないんだけど。怒って困ってしんどかったら、私やリオネット様に相談するのでも良し、しばらく一人で考えるも良し、かな。丁度忙しい時期で大変だけど」
「……僕、大人……」
「アンズさん?」
「えへー」
大人という響きにご満悦なアンズは、人の話を聞いちゃいねぇ。
「はっ!僕が大人になっても抱っこして寝てくれる?」
「良いよ」
大きいモフモフの上やお腹で寝るのが夢です。
「人の格好になっても?」
「子供や女の人の形ならね。男の人の大人はアウト」
「どーして?!」
「いや、大人の男女は結婚しないと一緒に寝ないからだよ」
「じゃあ、結婚したら解決だね!」
「結婚するまで別って事なんだから、成人男性は避けようか」
「ちぇーっ」
戦闘に関しては成人男性が一番安心だけど。
ふわふわの体毛、綺麗なオッドアイ。可愛い容姿。兄様はアンズには性別が無いと言っていた。それなら、可愛い幼女ってのが良いなぁ。
「……アンズ。人になれたら、可愛い格好してデートしよっか」
「うん!約束!ゆびきりげんまん」
流石に背中に乗って指切りは出来なかったが、アンズさんのご機嫌は治った様だった。
王都の屋敷に着くと、そこからほんの数日で私の自室のすぐ隣にナルさんの部屋が整いました。音が筒抜けタイプだった付き人控えのお部屋は完全防音で、単なる横にある部屋へと様変わり。
しかも入口扉同士は、遠い場所に位置してるからほぼ隣の部屋とは感じない。
ナルさんは隣だからとホクホク。実際は近すぎないから私もホクホク。
アンズのレベルアップの間、アンズもリオネット様も籠る事になるので、念のための念のため、という事でアッシャーとナルさんの部屋に直通のベルだけ付けられました。
これもアンズのが終われば取り外す予定。
「カリンはー、みんなに夜音が筒抜けなの嫌なのー?僕に対しては平気なのにぃ?」
「それはアンズが特別だからだもん」
影がモゴモゴしまくった。
「僕とカリンは仲良しー!あーあ、早く出たいなー。さびしー。カリンにスリスリしたいよー。そんで人になったら思いっきりギュッてするんだー」
しばらく小狐スタイルの方もフサフサしながら寝れないのかと思うと確かに私も少し寂しい。
ゆらゆらしている影をそっと撫でてみる。
「訓練頑張ってね」
「にゃー」
私の影は世界一可愛い。
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