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127 黒犬さん
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祠に向かう途中、廃村の最寄りでハルを放った。Dの側で家事をしていた一体を消したから、私の中にもいる状態だ。
祠の近くまで来ると、魔の力をはらんだ黒犬さんの禍々しい怨みの力を感じる。ナツが上手く引き付けたのか、祠を中心に旋回しながら徐々に廃村へ導いてくれている様だ。一瞬私達の目の前も駆けたがこちらには目もくれなかった。
ならばと祠の前に急ぐ、闇の国の兵士が3人、それからティラもどきの身内と思しき男達が4人倒れている。
「傷が深いですね。必死ではありませんが…」
フユが苦い顔をする。手に負えないか、かなり難しいようだ。ならば、対黒犬さんのために力は温存しておいて欲しい。
「大丈夫、私がやるよ。」
管理者からもらった二つの魔法のうちの一つを発動させる。聖女月子ちゃんを聖女たらしめる技の一つ。
範囲内の仲間を治癒する魔法。
それは充分な聖と魔の力があり、強い意志が芽生えた時に使えると言う特別な魔法だ。偽りの対症療法的な治癒魔法とは根本的に異なる力。聖と魔の大きな器を持つ、聖女と魔女にのみ許されるもの。
「救いを。」
発動した瞬間、ずん、と激しい気持ち悪さが襲う。聖魔の揺らぎだ。倒れそうになるのを何とか踏み止まった。なかなかの辛さだけど、耐えられる。自動切替りの時のような不意打感が無いのが救いだ。
「まさか、こんな、信じられない。いや、流石は我が君。常に私共の想像を超えていらっしゃる。」
フユは怪我人の状態をあらためた。すぐに戦闘に復帰はできないが、命に別状もなく後遺症が心配されることも無いと言った。
ゲームでは月子ちゃんにこんな症状は出ないし、回復も全回復のはずだ。これがモブと主人公の格の違いだろう。だけど、充分。
一仕事を終え、黒犬さんを追おうとする私達に声がかけられた。
「モ、モンスターに、やられた仲間がまだあちらに…」
助けた兵士が祠の中を指している。フユに命じて、中を検めてもらった。中には二人の兵士が傷つき倒れていた。
今度は二人きりだったが、揺らぎは先程と変わらない。手加減無しだ。
「貴女は、魔女様の…?」
「テルラ様を東の廃村に呼んでください。モンスターを引き付けておきます。」
見張りの兵士なら通信手段は当然あるはず。
吐き気を堪えてそれだけ伝えると、フユに体を預けた。私の体を心配するフユが逆らえないように、廃村に向かうように命令を下す。
思ったより体への負担が大きい。
バースと違って糧になるつもりのない黒犬さんを、ハルナツアキフユで仕留められるだろうか。
程なくしてたどり着いた廃村だった場所は、ただの瓦礫の集まりとなっていた。
『助かったわ。もうちょいでヤバかった。』
「遅くなってごめん。」
ケルピーをすでに放した状態でナツは黒犬さんの攻撃を避け続けていた。消耗と負傷は軽度ではない。ハルもサポートしているが、やはり黒犬さんは魔人であるナツしか見ていなかった。少し離れたところから、すぐに治癒魔法を施す。対象が一人でも反作用は強かった。思わず膝をつく。
『アキ?大丈夫か?』
『平気。それより、黒犬さんを縛る方法ある?テルラさんが来るまではもたせないと。』
黒犬さんは相変わらずナツしか追いかけていない。このまま治癒魔法かけ続けるのはジリ貧になって、いつまで持つかわからない。
『ナツと私で捕縛を展開すれば、一時的に拘束は可能かと。ただ、ナツの手が数分は空かなくてはなりません。』
『30秒や。30秒あれば構築したる。』
黒犬さんの動きを観察する。攻撃は主に前脚の打撃と噛みつき。そして、黒犬さんの体の構成成分は魔の力だ。
「分かった。黒犬さんは私が何とかする!ハルはナツの護衛を!」
そう言って黒犬さんの前に駆け出す。聖の力をムチ状に練り、鼻先と前脚を叩く。怯む程度のダメージしか与えられないし、しかもその度にムチは消えて無くなる。何度も叩くと流石に鬱陶しく感じたのか、私に爪が伸びた。
それが私の体を裂こうとするけれど、魔の力は私に触れる瞬間に無効化される。酷い揺らぎが私の中をかき乱し、視界がぼやけた。
それでも、黒犬さんの方にムチを伸ばす。まだ、ダメだ。ハルが黒犬さんの攻撃を防ぐ、バチィッという音が鳴り響いた。
直後、黒犬さんの動きが止まる。
「グルルルっ。」
黒犬さんの首や胴体から太い綱が絡まっている。二本の綱の両端はフユとナツの両手に握られていた。
「何とか間におうたな。」
「これで多少は持つでしょう。」
後は大地君達が一刻も早くここに来てくれることを願うしかない。だけど……。
自分の手を見る。聖の力をムチ状に練成した手を。聖の力を当てても黒犬さんにダメージはさほど無かった。大地君はレベルアップしたとはいえ、魔力の削り合いでは、この魔力の塊との戦いは不利じゃないのか?
「えいこサンっ?!」
「これは?!」
間も無く到着したのは、大地君とジェード君、それにウランさんと数人。即座に感知されたけれどそれは無視した。
「ごめん、予定外にモンスターが暴れちゃった。止めるのを手伝って欲しいの。お願い。」
「事情は後で聞かせてもらうからなっ!」
大地君とウランさん間で一言二言の会話があった。おそらく罠を危惧したモノだろうけれど、大地君は私のお願いは聞き入れてくれた。そのまま、彼はジェード君と駆け出す。
「ナツ!フユ!テルラさんの指揮下に入って!ハルはサポートに。」 「承知致しました。」「了解!」「はい!」
戦闘が始まる。未だ揺らぎで動けない私をウランさんが抱えて、避難させようとする。
「待って!」
「待てません。貴女を安全な場所に、とテルラ殿のご命令ですので。」
「私にあの子の攻撃は効かないから!」
ぶちん、と言う音がして黒犬さんを拘束していた縄が切れた。と、同時にナツとジェード君が飛ばされた。受け身はとっている。けれどダメージはあるはず。
「救いを!」
「!?」
頭痛までしてきた。でも、この距離からでも発動できた。
「離…れると、治癒魔法、かけられ、ないから。」
気持ち悪い。気持ちが悪い。天地がひっくり返ったようだ。でも、考えなくちゃ。幸いウランさんは私をこの場から離すことは辞めてくれた。ケルピーに乗せられて、「最悪の時は逃げてください。」と言い置いて彼も戦いの場に向かう。
少し離れたここから見ても状況は芳しくない。「どうすれば…」と独りごちた問いに返答があった。
『あの仔犬、苦しそうだな。あの苦しみが怨みを引き寄せているみたいだな。』
驚いて声の主を見やる。ケルピーはこちらを頭を軽く揺すった。
『良く見るんだな。減った尻から怨みの魔力が引き寄せられてるんだな。』
ケルピーに言われて感知を研ぎ澄ます。大地君の一撃で散った黒犬さんの魔力は空中に霧散した後、ゆるゆるとまた黒犬さんに戻っている。
「あの子の苦しみが魔力を吸い寄せてる?どうすれば苦しみが和らぐの?」
『そうだな。本人に聞くしかないだろな。』
「あなた、あそこに行ける?」
『あの仔犬のとこだな。行けるんだな。』
「連れて行って。」
ビュンとケルピーは加速した。今まで騎乗していたどの時よりも速い。
「ーー?!」
皆がこちらに何か言ったようだが、聞き取れずそのまま黒犬さんに突っ込んだ。
ふわふわの毛にぶつかった時、その中から声が聞こえた。自分の体を魔力で包むようにすると、その体内に取り込まれた。
中は明るい部屋になっていて、小さな白い仔犬が震えている。
『怖いよ。寂しい。お母さん。』
明るい部屋自体が魔法でできているようだ。これは仔犬の魔法では無い。
「あなた、こんなに白くて小さかったのね。」
そっと手を出して匂いを嗅がせる。それから、声をかけて下から抱く。一瞬だけ身を固くしたけれど、仔犬はすぐに力を抜いた。ヨシヨシと撫でてあげる。柔らかな被毛。震えが止まった。
「この魔法、お母さんがかけてくれたんだね。お母さんが、ずっとあなたを守ってたんだよ。だから、怖くない。」
『怖くない?』
「もう大丈夫。きっとお母さんも待ってる。行こう?」
周りが晴れると、元の廃村にいた。少し離れた所に黒いゴーレムのような黒犬さんの残りカスがいて、それを大地君達が討ち亡ぼした。
私は迎えが来た仔犬を天に掲げて聖の力で輪廻の輪へ戻す。その迎えに来た犬もまた、見事な白い犬だった。
祠の近くまで来ると、魔の力をはらんだ黒犬さんの禍々しい怨みの力を感じる。ナツが上手く引き付けたのか、祠を中心に旋回しながら徐々に廃村へ導いてくれている様だ。一瞬私達の目の前も駆けたがこちらには目もくれなかった。
ならばと祠の前に急ぐ、闇の国の兵士が3人、それからティラもどきの身内と思しき男達が4人倒れている。
「傷が深いですね。必死ではありませんが…」
フユが苦い顔をする。手に負えないか、かなり難しいようだ。ならば、対黒犬さんのために力は温存しておいて欲しい。
「大丈夫、私がやるよ。」
管理者からもらった二つの魔法のうちの一つを発動させる。聖女月子ちゃんを聖女たらしめる技の一つ。
範囲内の仲間を治癒する魔法。
それは充分な聖と魔の力があり、強い意志が芽生えた時に使えると言う特別な魔法だ。偽りの対症療法的な治癒魔法とは根本的に異なる力。聖と魔の大きな器を持つ、聖女と魔女にのみ許されるもの。
「救いを。」
発動した瞬間、ずん、と激しい気持ち悪さが襲う。聖魔の揺らぎだ。倒れそうになるのを何とか踏み止まった。なかなかの辛さだけど、耐えられる。自動切替りの時のような不意打感が無いのが救いだ。
「まさか、こんな、信じられない。いや、流石は我が君。常に私共の想像を超えていらっしゃる。」
フユは怪我人の状態をあらためた。すぐに戦闘に復帰はできないが、命に別状もなく後遺症が心配されることも無いと言った。
ゲームでは月子ちゃんにこんな症状は出ないし、回復も全回復のはずだ。これがモブと主人公の格の違いだろう。だけど、充分。
一仕事を終え、黒犬さんを追おうとする私達に声がかけられた。
「モ、モンスターに、やられた仲間がまだあちらに…」
助けた兵士が祠の中を指している。フユに命じて、中を検めてもらった。中には二人の兵士が傷つき倒れていた。
今度は二人きりだったが、揺らぎは先程と変わらない。手加減無しだ。
「貴女は、魔女様の…?」
「テルラ様を東の廃村に呼んでください。モンスターを引き付けておきます。」
見張りの兵士なら通信手段は当然あるはず。
吐き気を堪えてそれだけ伝えると、フユに体を預けた。私の体を心配するフユが逆らえないように、廃村に向かうように命令を下す。
思ったより体への負担が大きい。
バースと違って糧になるつもりのない黒犬さんを、ハルナツアキフユで仕留められるだろうか。
程なくしてたどり着いた廃村だった場所は、ただの瓦礫の集まりとなっていた。
『助かったわ。もうちょいでヤバかった。』
「遅くなってごめん。」
ケルピーをすでに放した状態でナツは黒犬さんの攻撃を避け続けていた。消耗と負傷は軽度ではない。ハルもサポートしているが、やはり黒犬さんは魔人であるナツしか見ていなかった。少し離れたところから、すぐに治癒魔法を施す。対象が一人でも反作用は強かった。思わず膝をつく。
『アキ?大丈夫か?』
『平気。それより、黒犬さんを縛る方法ある?テルラさんが来るまではもたせないと。』
黒犬さんは相変わらずナツしか追いかけていない。このまま治癒魔法かけ続けるのはジリ貧になって、いつまで持つかわからない。
『ナツと私で捕縛を展開すれば、一時的に拘束は可能かと。ただ、ナツの手が数分は空かなくてはなりません。』
『30秒や。30秒あれば構築したる。』
黒犬さんの動きを観察する。攻撃は主に前脚の打撃と噛みつき。そして、黒犬さんの体の構成成分は魔の力だ。
「分かった。黒犬さんは私が何とかする!ハルはナツの護衛を!」
そう言って黒犬さんの前に駆け出す。聖の力をムチ状に練り、鼻先と前脚を叩く。怯む程度のダメージしか与えられないし、しかもその度にムチは消えて無くなる。何度も叩くと流石に鬱陶しく感じたのか、私に爪が伸びた。
それが私の体を裂こうとするけれど、魔の力は私に触れる瞬間に無効化される。酷い揺らぎが私の中をかき乱し、視界がぼやけた。
それでも、黒犬さんの方にムチを伸ばす。まだ、ダメだ。ハルが黒犬さんの攻撃を防ぐ、バチィッという音が鳴り響いた。
直後、黒犬さんの動きが止まる。
「グルルルっ。」
黒犬さんの首や胴体から太い綱が絡まっている。二本の綱の両端はフユとナツの両手に握られていた。
「何とか間におうたな。」
「これで多少は持つでしょう。」
後は大地君達が一刻も早くここに来てくれることを願うしかない。だけど……。
自分の手を見る。聖の力をムチ状に練成した手を。聖の力を当てても黒犬さんにダメージはさほど無かった。大地君はレベルアップしたとはいえ、魔力の削り合いでは、この魔力の塊との戦いは不利じゃないのか?
「えいこサンっ?!」
「これは?!」
間も無く到着したのは、大地君とジェード君、それにウランさんと数人。即座に感知されたけれどそれは無視した。
「ごめん、予定外にモンスターが暴れちゃった。止めるのを手伝って欲しいの。お願い。」
「事情は後で聞かせてもらうからなっ!」
大地君とウランさん間で一言二言の会話があった。おそらく罠を危惧したモノだろうけれど、大地君は私のお願いは聞き入れてくれた。そのまま、彼はジェード君と駆け出す。
「ナツ!フユ!テルラさんの指揮下に入って!ハルはサポートに。」 「承知致しました。」「了解!」「はい!」
戦闘が始まる。未だ揺らぎで動けない私をウランさんが抱えて、避難させようとする。
「待って!」
「待てません。貴女を安全な場所に、とテルラ殿のご命令ですので。」
「私にあの子の攻撃は効かないから!」
ぶちん、と言う音がして黒犬さんを拘束していた縄が切れた。と、同時にナツとジェード君が飛ばされた。受け身はとっている。けれどダメージはあるはず。
「救いを!」
「!?」
頭痛までしてきた。でも、この距離からでも発動できた。
「離…れると、治癒魔法、かけられ、ないから。」
気持ち悪い。気持ちが悪い。天地がひっくり返ったようだ。でも、考えなくちゃ。幸いウランさんは私をこの場から離すことは辞めてくれた。ケルピーに乗せられて、「最悪の時は逃げてください。」と言い置いて彼も戦いの場に向かう。
少し離れたここから見ても状況は芳しくない。「どうすれば…」と独りごちた問いに返答があった。
『あの仔犬、苦しそうだな。あの苦しみが怨みを引き寄せているみたいだな。』
驚いて声の主を見やる。ケルピーはこちらを頭を軽く揺すった。
『良く見るんだな。減った尻から怨みの魔力が引き寄せられてるんだな。』
ケルピーに言われて感知を研ぎ澄ます。大地君の一撃で散った黒犬さんの魔力は空中に霧散した後、ゆるゆるとまた黒犬さんに戻っている。
「あの子の苦しみが魔力を吸い寄せてる?どうすれば苦しみが和らぐの?」
『そうだな。本人に聞くしかないだろな。』
「あなた、あそこに行ける?」
『あの仔犬のとこだな。行けるんだな。』
「連れて行って。」
ビュンとケルピーは加速した。今まで騎乗していたどの時よりも速い。
「ーー?!」
皆がこちらに何か言ったようだが、聞き取れずそのまま黒犬さんに突っ込んだ。
ふわふわの毛にぶつかった時、その中から声が聞こえた。自分の体を魔力で包むようにすると、その体内に取り込まれた。
中は明るい部屋になっていて、小さな白い仔犬が震えている。
『怖いよ。寂しい。お母さん。』
明るい部屋自体が魔法でできているようだ。これは仔犬の魔法では無い。
「あなた、こんなに白くて小さかったのね。」
そっと手を出して匂いを嗅がせる。それから、声をかけて下から抱く。一瞬だけ身を固くしたけれど、仔犬はすぐに力を抜いた。ヨシヨシと撫でてあげる。柔らかな被毛。震えが止まった。
「この魔法、お母さんがかけてくれたんだね。お母さんが、ずっとあなたを守ってたんだよ。だから、怖くない。」
『怖くない?』
「もう大丈夫。きっとお母さんも待ってる。行こう?」
周りが晴れると、元の廃村にいた。少し離れた所に黒いゴーレムのような黒犬さんの残りカスがいて、それを大地君達が討ち亡ぼした。
私は迎えが来た仔犬を天に掲げて聖の力で輪廻の輪へ戻す。その迎えに来た犬もまた、見事な白い犬だった。
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