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《騎士寮管理人視点》
「「レオン!!」」
まるで我先にと競うようにして騎士寮に駆け込んできた人物はこの国の最高権力者だった。
「すまない、レオンハルトという名前の大きな狼がここにいると聞いてきたんだが」
「おっちゃん知らない!?」
騎士寮の管理を任されて以来、騎士寮に陛下がやって来る日が来ようとは思いもよらなかった。
本来皇族の方が出向くような場所ではないし、遠目にしか御目にかかることが出来ないのだ。
夕食の献立を考えつつ薪割りに励む自分のもとへまさか陛下がやって来るとはおもわないだろう。
息を弾ませてやって来たマーシャル皇国の新王陛下カイル・アーレイ・マーシャル陛下と少年に一瞬対応が遅れても仕方がないと思う。
「陛下、ゼイン殿!レオンハルト殿でしたら先程どこかへ行ってしまいましたが?」
確かについさっきまで騎士寮にいたことは確かだが、直ぐにどこかへと行ってしまったので行き先は解らない。
「くそっ!遅かったか」
「レーオーン!!」
少年が大声を張り上げると、遠くから獣の咆哮が聞こえてきた。
ドタドタと足元から小さな振動が近づいてくるのがわかる。
「アオーン!」
木々を掻き分けるようにして現れた巨体の銀狼に足がすくみ、その場にへたりこんだ。
「「レオン!!」」
「「ナタリア(ねぇちゃん)はどこにいった?」」
陛下、その少年と仲がよろしいんですね、息ピッタリです。
現れた狼は大きな欠伸をするとその場に座り込み、詰め寄る二人に背中を向けて寝る気満々ですが。
「「レオン!!」」
あー、お二人とも諦めた方が身のためですよ?あんまりしつこく詰め寄ると!
「うわっ!」
「レオン!!」
遅かったですね、銀のふさふさした尻尾をブンっと風切り音とともに振り払われて御二人は見事に転ばれてしまいました。
「あの~、取り込み中申し訳ありませんが狼神様が動かれるまでは待たれた方が宜しいかと・・・・・・」
皇帝陛下に怪我をされて責任のとばっちりを受けてはたまらない。
「そうですよ?陛下の体は陛下だけの物ではありませんから大人しくしてください」
諦めきれないのかまだ狼神様に詰め寄る二人に苦笑を浮かべながらやって来たのはこちらもこの城の有名人。
幼き頃からの側近で陛下の信も厚く、ゆくゆくはマーシャル皇国の宰相に着くであろう彼は容姿も甘く親しみやすさから、侍女や貴族の令嬢から絶大な人気を誇るロデリック・ラッサル殿。
そしてこちらも紳士淑女問わず憧れと羨望を一身に集め、陛下の即位から黒近衛を束ねる大隊長に就任が決まっているランティス・クルート殿。洗練された隙のない所作でゆっくりとやって来た。
「はぁ、頼む!レオンハルト!ナタリアの所に案内してくれ!!」
土下座でもしそうな勢いで狼神様の鼻先に膝を着き懇願を始めてしまわれました。
陰ながら陛下の幼少期からのお姿を拝見してきましたが、こんなに必死な陛下を見たのは始めてです。
城勤めの仕官の前では常に皇太子として気をはっておられたのでしょう。傍らに立たれたロデリック殿とランティス殿の反応を見れば、むしろこちらが陛下本来のお姿なのかも知れません。
それまでのずっと寝たふりをしておりました狼神様かゆっくりと顔を上げて上空に視線をあげると、突如遠吠えをあげられました。
「うわっ!?」
「くっ!」
大音量の遠吠えに陛下が体勢を崩して横転され、その隣にいた少年を巻き込んで仲良く地面へ座り込んで仕舞いました。
「あ~あ、大丈夫ですか?陛下」
陛下に手を貸して立ち上がらせるとロデリック殿は狼神様の遠吠えに首をかしげておられます。
遠吠え後のあまり間を置かず、城壁の鐘楼が警戒を促すように城内に鳴り響くと、途端に周囲の光が陰りました。
太陽光を突如遮った物、逆光に目を細めて見上げると、猛禽類と思われる咆哮を響かせて上空を数回旋回した後、真っ直ぐに目の前へと滑空してきました。
大きな翼を広げ音もなく舞い降りたのはこのロザルア大陸最大の鳥獣。
今はもう物語の中で語り継がれるだけの怪鳥カイザーウィルス。
「オルソード!」
「おっ、おい!」
ランティス殿が止めるのも聞かずにカイザーウィルスに駆け寄ると、少年はその首もとへと抱き着いた。
「レオン、もしかしてオルソード呼んできたのか?」
小さく鳴いたレオンハルトの耳の後ろを掻いてやると、ゆっくりと巨躯を起こして立ち上がった。
「オルソード、レオン!姉ちゃんの居場所わかるな?」
少年の問い掛けに答えるように狼神と怪鳥が小さく一鳴きすると、止める間もなく怪鳥の背中に飛び付いた。
「待て!ゼイン!俺も行く!」
「陛下!」
「お待ちください!」
追い縋る側近二名を振り払いレオンハルトに飛び付くと、仕方がないなぁとでも言うように背中へと騎乗させて後肢に力を貯めて一気に跳躍する。
「「陛下~!!!」」
自分も含めて置いてけぼりをくらったランティス殿がその場で遠ざかる四つの影を呆然と見送り、ロデリック殿が頭を抱えて座り込んでしまっています。
陛下、この場を一体どうしろと仰有るのでしょうか、戴冠式まであまり日がない中での国主所在不明。
各国の国賓や地方貴族がマーシャル皇国へ向かって移動しているなかでの失踪、国の行く先が左右されかねない現状に自分は全力で知らぬ存ぜぬを誓うのでした。
「「レオン!!」」
まるで我先にと競うようにして騎士寮に駆け込んできた人物はこの国の最高権力者だった。
「すまない、レオンハルトという名前の大きな狼がここにいると聞いてきたんだが」
「おっちゃん知らない!?」
騎士寮の管理を任されて以来、騎士寮に陛下がやって来る日が来ようとは思いもよらなかった。
本来皇族の方が出向くような場所ではないし、遠目にしか御目にかかることが出来ないのだ。
夕食の献立を考えつつ薪割りに励む自分のもとへまさか陛下がやって来るとはおもわないだろう。
息を弾ませてやって来たマーシャル皇国の新王陛下カイル・アーレイ・マーシャル陛下と少年に一瞬対応が遅れても仕方がないと思う。
「陛下、ゼイン殿!レオンハルト殿でしたら先程どこかへ行ってしまいましたが?」
確かについさっきまで騎士寮にいたことは確かだが、直ぐにどこかへと行ってしまったので行き先は解らない。
「くそっ!遅かったか」
「レーオーン!!」
少年が大声を張り上げると、遠くから獣の咆哮が聞こえてきた。
ドタドタと足元から小さな振動が近づいてくるのがわかる。
「アオーン!」
木々を掻き分けるようにして現れた巨体の銀狼に足がすくみ、その場にへたりこんだ。
「「レオン!!」」
「「ナタリア(ねぇちゃん)はどこにいった?」」
陛下、その少年と仲がよろしいんですね、息ピッタリです。
現れた狼は大きな欠伸をするとその場に座り込み、詰め寄る二人に背中を向けて寝る気満々ですが。
「「レオン!!」」
あー、お二人とも諦めた方が身のためですよ?あんまりしつこく詰め寄ると!
「うわっ!」
「レオン!!」
遅かったですね、銀のふさふさした尻尾をブンっと風切り音とともに振り払われて御二人は見事に転ばれてしまいました。
「あの~、取り込み中申し訳ありませんが狼神様が動かれるまでは待たれた方が宜しいかと・・・・・・」
皇帝陛下に怪我をされて責任のとばっちりを受けてはたまらない。
「そうですよ?陛下の体は陛下だけの物ではありませんから大人しくしてください」
諦めきれないのかまだ狼神様に詰め寄る二人に苦笑を浮かべながらやって来たのはこちらもこの城の有名人。
幼き頃からの側近で陛下の信も厚く、ゆくゆくはマーシャル皇国の宰相に着くであろう彼は容姿も甘く親しみやすさから、侍女や貴族の令嬢から絶大な人気を誇るロデリック・ラッサル殿。
そしてこちらも紳士淑女問わず憧れと羨望を一身に集め、陛下の即位から黒近衛を束ねる大隊長に就任が決まっているランティス・クルート殿。洗練された隙のない所作でゆっくりとやって来た。
「はぁ、頼む!レオンハルト!ナタリアの所に案内してくれ!!」
土下座でもしそうな勢いで狼神様の鼻先に膝を着き懇願を始めてしまわれました。
陰ながら陛下の幼少期からのお姿を拝見してきましたが、こんなに必死な陛下を見たのは始めてです。
城勤めの仕官の前では常に皇太子として気をはっておられたのでしょう。傍らに立たれたロデリック殿とランティス殿の反応を見れば、むしろこちらが陛下本来のお姿なのかも知れません。
それまでのずっと寝たふりをしておりました狼神様かゆっくりと顔を上げて上空に視線をあげると、突如遠吠えをあげられました。
「うわっ!?」
「くっ!」
大音量の遠吠えに陛下が体勢を崩して横転され、その隣にいた少年を巻き込んで仲良く地面へ座り込んで仕舞いました。
「あ~あ、大丈夫ですか?陛下」
陛下に手を貸して立ち上がらせるとロデリック殿は狼神様の遠吠えに首をかしげておられます。
遠吠え後のあまり間を置かず、城壁の鐘楼が警戒を促すように城内に鳴り響くと、途端に周囲の光が陰りました。
太陽光を突如遮った物、逆光に目を細めて見上げると、猛禽類と思われる咆哮を響かせて上空を数回旋回した後、真っ直ぐに目の前へと滑空してきました。
大きな翼を広げ音もなく舞い降りたのはこのロザルア大陸最大の鳥獣。
今はもう物語の中で語り継がれるだけの怪鳥カイザーウィルス。
「オルソード!」
「おっ、おい!」
ランティス殿が止めるのも聞かずにカイザーウィルスに駆け寄ると、少年はその首もとへと抱き着いた。
「レオン、もしかしてオルソード呼んできたのか?」
小さく鳴いたレオンハルトの耳の後ろを掻いてやると、ゆっくりと巨躯を起こして立ち上がった。
「オルソード、レオン!姉ちゃんの居場所わかるな?」
少年の問い掛けに答えるように狼神と怪鳥が小さく一鳴きすると、止める間もなく怪鳥の背中に飛び付いた。
「待て!ゼイン!俺も行く!」
「陛下!」
「お待ちください!」
追い縋る側近二名を振り払いレオンハルトに飛び付くと、仕方がないなぁとでも言うように背中へと騎乗させて後肢に力を貯めて一気に跳躍する。
「「陛下~!!!」」
自分も含めて置いてけぼりをくらったランティス殿がその場で遠ざかる四つの影を呆然と見送り、ロデリック殿が頭を抱えて座り込んでしまっています。
陛下、この場を一体どうしろと仰有るのでしょうか、戴冠式まであまり日がない中での国主所在不明。
各国の国賓や地方貴族がマーシャル皇国へ向かって移動しているなかでの失踪、国の行く先が左右されかねない現状に自分は全力で知らぬ存ぜぬを誓うのでした。
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