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第3章 夢の未来

22話 効果覿面

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ユメノミライの運営が公式で俺への誹謗中傷を法的処置をしたと発表した次の日の配信。

「いやー、同接数めちゃくちゃ減ったね」

コメント
:びっくりしたw
:最近は最低でも3桁はいってるのに今日経ったの60人ちょいじゃんw
:ホムラの配信を見てた半分がアンチだったという真実
:けどコメント欄が荒れなくてよかったような、よく無いような……

「まぁ、でもそれでも60人は居るから。皆んな分かってるか?60人って大体学校の2クラス分だぞ?その人数が俺の配信を見てると考えたら、普通に凄く無いか?」

コメント
:そう聞くとすげぇ
:でも他のメンバーは普通に4桁集めてるけど、それって学校何個分なんだろうね?
:そういえばホムラガールズの子達もアレから伸びて来てるよな
:姫ちゃんはマジで凄い

そんな風にいつもの様にリスナー達と話し合っていると、その今まで見た事もない圧倒的に発火しそうなワードがコメントで見つかった。

「ちょ、ちょっと待てホムラガールズって何だ?」

コメント
:何ってこの前コラボしてたじゃん
:燃えたくないからって知らんぷりするのは失礼だぞ
:忘れたのか?新しく出来たお前のハーレムメンバーだろw
:この前コラボしてた3人だよ

「いやいやいやいや!本当にちょっと待ってくれ、何なんだその名前は?俺を燃やそうとしてつけられた名前なのか?と言うかまずあの3人は、こんな変な名前で呼ばれてる事は知ってるのか?と言うかお前らあの3人に迷惑かけてないだろうな?」

別に俺をいじるためにここだけでそんな変な名前をつけて遊ぶのはいいのだが、そのせいであの3人に迷惑がかかるのは違うだろうと思い、リスナーに聞いてみた所俺の思っても見ない答えが返って来た。

コメント
:あれ?これマジで知らないのか?
:ホムラガールズって、言い出したのあの3人だぞ
:迷惑も何も初出はあの3人と言うか姫ちゃんやで
:てっきり知ってるもんかと……
:あの3人配信で裏でホムラに配信について教えてもらったって言ってたけど、それって本当?それともホムラを憐れんで良くしてもらったって嘘ついてるだけ?

「マジか、あの3人が……と言うより姫花さんが言い始めたのか、まぁそれなら別にいいかアンチは法的処置に怯えて何もしてこないだろうし。それより3人が配信で俺のこと褒めてるって本当か?」

コメント
:マジやで
:特に梅ちゃんがべらぼうに誉めてたぞ
:知ってるか3人の配信だとホムラって聖人君子みたいな扱いされてるぞw
:何か機材関連とか、許可関連の話してた

実はあのコラボの後も、あの3人とは普通と言うより結構交流が続いており、梅さんはvtuber歴も短くあまり詳しいことがわからないらしく、その事をたまに相談しに来たり、オンプさんならたまに録音した曲を俺たち4人のいるグループに投下しては感想を求めたり、姫花さんは配信で俺にボコボコにされたのがあまりにも悔しかったのか、今で確か3回ほど再戦を申し込んできた。

もちろんその時は配信じゃないので、配信映えなどや時間などのことを考えて手を抜いたりはせず、俺の得意なキャラを使って一切何も出来ないままハメ技まで使って、一方的に完膚なきまでにボコボコにしている。

「へーそうだったんだ、にしても聖人君子って何だよw俺はどちらかと言うと結構クズ寄りだと思うんだけど?」

と今回の配信は結局その後もホムラガールズのことなどを話していると、時間は過ぎいつもの様に挨拶をして配信を切り、何となく話題があがったと言うことで、3人のチャンネルを開いてみた。

するとそこには、

神木梅 チャンネル登録者1250人
オンプ チャンネル登録者6820人
桃崎姫花 チャンネル登録者2.5万人

と書かれていた……………………

「はぁ?2.5万人!?」

元々姫花さんのチャンネルは千人を超えており、個人勢としてはそこそこ成功していた部類で、尚且つ最近よく姫花さんのチャンネルはすごいと聞いてはいたのだが、言うて1万人行ったかどうかだと思っていたのだが……

2.5万人だと?

俺のチャンネルよりも1万人も多いじゃねぇか……

一体どこからその1万人を錬成したんだよ……マジで

と言うか、他2人も大概だぞ?
オンプさんは500から5000の10倍だし、梅さんなんて12から1250って100倍だぞ?

どうなってるんだこの3人は?

その余の凄さに俺は、すげぇすげぇと呟き続けるロボットの様になってしまった。



ここは都内某所にある防音室付きのスタジオ。

その中では5人の少女達が汗水垂らしながらも、迫り来る緊張の中歌を歌いながら、踊りや振り付けの練習をしていた。

その姿は舞台で踊るアイドル達そのものの様で、一眼見てしまうとずっとこれを見続けたいと思ってしまうほどの出来で、ここまでの完成度にする為にはどれだけの努力が必要なのかと考えると、その量は考える事でさえ嫌になるほどだ……

そんな中1人の少女が、疲労のせいかはたまた長時間の練習のせいで、飛び散った汗に足を取られたのか、その場で転んで尻餅をついてしまった。

「痛たたた。すみません転んじゃったっス」

そう自分の小さなお尻をさすりながら、ノマドは立ち上がり他の少女達に軽く謝罪をした。

「別に謝らなくても大丈夫ですよ。それより怪我はありませんかノマドちゃん?」

そう声をかけながらノマドに手を差し伸べたのは、ユメノミライのエースにして一期生の星野キラメだった。

「大丈夫っス!ありがとうございますっスキラメ先輩!」

そう言いながらノマドは、キラメの手を取りその場で立ち上がった。

そうしてまた5人はダンスの通しでの練習を再開した。
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