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年明け 二日に二日酔い
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昨夜の怪しげな集会も、朝日と共に浄化された。
ただ、倉稲様と木通は二日酔いの様子…。
朝食の時間までには、何とか起きて対応してくれたが、頭痛とムカつきが
あるようで、皆と一緒に朝食は食べられなさそうだ。
【倉稲、昨夜は楽しめたのか?】
『うぅ…篠辺ぇ、声が…頭の中で響いておって…ガンガンするのじゃ。』
〖その様子だと今朝方まで飲み明かしていたのですか?〗
『そんな…訳なかろう!…酒など日付が変わる前に…なくなっておったわ。じゃが、夜更かし…いや、寝ておらぬ故、酒が…残っておるような、眠気…の頭痛なのか
分からぬ。…胃の腑がムカムカ…するのは、食べ過ぎじゃ。』
【そりゃ二日酔いだ…その辺で休んでおれ。】
『なんと…心無い言葉じゃ。』
〖少し休まれれば、楽になりますよ。右京、こちらで休めるように用意してくれ。〗
神々でも二日酔いの対応は、ほぼ変わらないって事だな…と右京は思った。
「うかっちぃ、…私も…となりに寝ても良いかしら?」
木通の言葉に、倉稲様は軽く頷いた。
「あの…右京さん。私のも…お願い…出来ます?」
「ちょっと!木通。何考えてるの⁈…右京さんにお布団をひかせるつもり!」
朝霧が、いつもより高めの大きい声で話しながら近づいてきた
『ぅぉお…朝霧!…頭が…割れそうじゃ。頼むから…静かに…。』
「あっ…申し訳ありません。…木通のは私が用意するから。っていうか、倉稲様の
となりで…良いの?」
『よいよい。気心の知れた仲じゃ…。』
「え?一応、木通は男ですけど…大丈夫ですか?」
「もぅ!朝姉、うかっちぃと私は、女子会をした仲なのよ。何言ってんの⁈…」
木通はいつもの事だが、おかしいでしょ!
『そうじゃ。朝まで…一緒に居っても、何もないし。…何も起こらん。』
拝殿にいる皆が〝残念な公開発表〟に不名誉だとも思わず、清々しく言い放つ二人に、言葉を失った。
東雲も篠辺も、日常の掃除などを終えれば、ただの休み。
東雲側は、右京と銀木犀は、東雲庵でゲーム三昧。朝霧と要石は、戯れ合い。
篠辺側は、左京は食材の確認と、昼食の献立を考え、後は庵にて、文献を読み
あさっている。
夕霧と柚子は、本殿と宝物庫の掃除をし、庵に戻って洗濯をしていた。
他の式神達は、お茶室を掃除した後、そのままお茶室で過ごしていた。
今回もバタバタとしておって、何かと出入りも激しかったが、今日は各々がしたい事が出来ておるようじゃ。
倉稲の事で、面倒を掛けると心配したが、こやつらは特別扱いもせず、和気あいあいと受け入れてくれておる故、倉稲も、あのように羽目を外せたのじゃろう。
両神主も、巫女達も、この神社に来てから慣れない事ばかりで、苦労もあったじゃろうが、あたたかく、優しく、懐深い人になったもんじゃ。
この神社は、こやつらでないとダメそうじゃ。まだまだ先が楽しみじゃのぉ。
ただ、倉稲様と木通は二日酔いの様子…。
朝食の時間までには、何とか起きて対応してくれたが、頭痛とムカつきが
あるようで、皆と一緒に朝食は食べられなさそうだ。
【倉稲、昨夜は楽しめたのか?】
『うぅ…篠辺ぇ、声が…頭の中で響いておって…ガンガンするのじゃ。』
〖その様子だと今朝方まで飲み明かしていたのですか?〗
『そんな…訳なかろう!…酒など日付が変わる前に…なくなっておったわ。じゃが、夜更かし…いや、寝ておらぬ故、酒が…残っておるような、眠気…の頭痛なのか
分からぬ。…胃の腑がムカムカ…するのは、食べ過ぎじゃ。』
【そりゃ二日酔いだ…その辺で休んでおれ。】
『なんと…心無い言葉じゃ。』
〖少し休まれれば、楽になりますよ。右京、こちらで休めるように用意してくれ。〗
神々でも二日酔いの対応は、ほぼ変わらないって事だな…と右京は思った。
「うかっちぃ、…私も…となりに寝ても良いかしら?」
木通の言葉に、倉稲様は軽く頷いた。
「あの…右京さん。私のも…お願い…出来ます?」
「ちょっと!木通。何考えてるの⁈…右京さんにお布団をひかせるつもり!」
朝霧が、いつもより高めの大きい声で話しながら近づいてきた
『ぅぉお…朝霧!…頭が…割れそうじゃ。頼むから…静かに…。』
「あっ…申し訳ありません。…木通のは私が用意するから。っていうか、倉稲様の
となりで…良いの?」
『よいよい。気心の知れた仲じゃ…。』
「え?一応、木通は男ですけど…大丈夫ですか?」
「もぅ!朝姉、うかっちぃと私は、女子会をした仲なのよ。何言ってんの⁈…」
木通はいつもの事だが、おかしいでしょ!
『そうじゃ。朝まで…一緒に居っても、何もないし。…何も起こらん。』
拝殿にいる皆が〝残念な公開発表〟に不名誉だとも思わず、清々しく言い放つ二人に、言葉を失った。
東雲も篠辺も、日常の掃除などを終えれば、ただの休み。
東雲側は、右京と銀木犀は、東雲庵でゲーム三昧。朝霧と要石は、戯れ合い。
篠辺側は、左京は食材の確認と、昼食の献立を考え、後は庵にて、文献を読み
あさっている。
夕霧と柚子は、本殿と宝物庫の掃除をし、庵に戻って洗濯をしていた。
他の式神達は、お茶室を掃除した後、そのままお茶室で過ごしていた。
今回もバタバタとしておって、何かと出入りも激しかったが、今日は各々がしたい事が出来ておるようじゃ。
倉稲の事で、面倒を掛けると心配したが、こやつらは特別扱いもせず、和気あいあいと受け入れてくれておる故、倉稲も、あのように羽目を外せたのじゃろう。
両神主も、巫女達も、この神社に来てから慣れない事ばかりで、苦労もあったじゃろうが、あたたかく、優しく、懐深い人になったもんじゃ。
この神社は、こやつらでないとダメそうじゃ。まだまだ先が楽しみじゃのぉ。
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