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式神 7
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今日の様子から面倒な事にはならないと思うたが、他にする事がある訳じゃないし、左京の弱点を聞いておくのも悪くないと、その後も何度か共に話しを聞いた。
篠辺に来てからの話などは、まさに手探りで失敗だらけだった事、常に冷静で努力家で、柔軟な考えをする巫女と仕事をしている事、いつもその巫女に助けられてばかりいる事、とにかく飾らず醜態をさらした。
「今日まで、オレの話しを聞いてくれて、ありがとな。正直言って神主なんて、オレには荷が重過ぎる。何にも出来ないんだからな…。こんなオレと一緒に戦ってくれている巫女にも、大きな負担をかけている。だから少しでも早く神主の仕事が出来るようになりたいんだ。ど素人のオレを知った上で、オレのサポートをしてくれないか?オレの式神になって欲しい。オレの家族になって欲しい。今日までの話しに嘘はない、醜態だらけで良い所ないけど、十分知って貰えたと思う。やっぱりオレじゃダメかな…。お狐様には、オレが我がまま言って時間貰ったんだけど、オレの中で今日までって決めてたんだ。今日良い返事を貰えなかったら諦めようと思ってる。最初に話したように無理強いはしない。オレの式神になってくれないか?」
小猿は暫く左京を見続けていたが、ゆっくりと頷いた。
「マジか!えっ?なってくれるの?オレでいいのか?」
驚き過ぎて小猿に問うておるのか、自問しておるのか分からん程じゃ。
【この者の式神になる決心は付いたか?】
そう狐が尋ねると、
「待ってくれ!残念な程、出来の悪いオレに同情したとかなら、もう一度、考え直してくれ。こんなオレと一緒に暮らして、オレの失敗の尻拭いをしてもらう事になるんだ。一時の同情で決めたら、後悔するぞ。これから先ずっとオレのサポートをしてもらう事になるけど、それでもオレの式神になってくれるのか?」
小猿は左京に頷き、狐に尋ねた。
「人は、こんなに自分の行いを振り返り反省し、落ち着いて見ていて、失敗は多くても繰り返さないように、一つずつ確実に身につけるものなのですか?こういう人と出会ったのは初めてです。何より〝仲間〟とか〝家族〟を持った事はありませんが、あの人のいう〝仲間や家族〟になってみたいんです。本来の式神の枠から外れるのでしょうか?そんな〝夢〟を見ても良いのでしょうか?」
左京から様々な話しを聞き、願いや期待を知り、人のように〝夢〟までも持った、この小猿の成長に驚かされる。これは小猿の理解力だけではない。
左京本人は、無自覚じゃが周囲を引き付ける魅力がある。そして影響を与え、知らないうちに相手の力を引き出しよる。
どちらにしても、この小猿は何も知らぬ頃の〝猿豆〟には戻れまい。
篠辺に来てからの話などは、まさに手探りで失敗だらけだった事、常に冷静で努力家で、柔軟な考えをする巫女と仕事をしている事、いつもその巫女に助けられてばかりいる事、とにかく飾らず醜態をさらした。
「今日まで、オレの話しを聞いてくれて、ありがとな。正直言って神主なんて、オレには荷が重過ぎる。何にも出来ないんだからな…。こんなオレと一緒に戦ってくれている巫女にも、大きな負担をかけている。だから少しでも早く神主の仕事が出来るようになりたいんだ。ど素人のオレを知った上で、オレのサポートをしてくれないか?オレの式神になって欲しい。オレの家族になって欲しい。今日までの話しに嘘はない、醜態だらけで良い所ないけど、十分知って貰えたと思う。やっぱりオレじゃダメかな…。お狐様には、オレが我がまま言って時間貰ったんだけど、オレの中で今日までって決めてたんだ。今日良い返事を貰えなかったら諦めようと思ってる。最初に話したように無理強いはしない。オレの式神になってくれないか?」
小猿は暫く左京を見続けていたが、ゆっくりと頷いた。
「マジか!えっ?なってくれるの?オレでいいのか?」
驚き過ぎて小猿に問うておるのか、自問しておるのか分からん程じゃ。
【この者の式神になる決心は付いたか?】
そう狐が尋ねると、
「待ってくれ!残念な程、出来の悪いオレに同情したとかなら、もう一度、考え直してくれ。こんなオレと一緒に暮らして、オレの失敗の尻拭いをしてもらう事になるんだ。一時の同情で決めたら、後悔するぞ。これから先ずっとオレのサポートをしてもらう事になるけど、それでもオレの式神になってくれるのか?」
小猿は左京に頷き、狐に尋ねた。
「人は、こんなに自分の行いを振り返り反省し、落ち着いて見ていて、失敗は多くても繰り返さないように、一つずつ確実に身につけるものなのですか?こういう人と出会ったのは初めてです。何より〝仲間〟とか〝家族〟を持った事はありませんが、あの人のいう〝仲間や家族〟になってみたいんです。本来の式神の枠から外れるのでしょうか?そんな〝夢〟を見ても良いのでしょうか?」
左京から様々な話しを聞き、願いや期待を知り、人のように〝夢〟までも持った、この小猿の成長に驚かされる。これは小猿の理解力だけではない。
左京本人は、無自覚じゃが周囲を引き付ける魅力がある。そして影響を与え、知らないうちに相手の力を引き出しよる。
どちらにしても、この小猿は何も知らぬ頃の〝猿豆〟には戻れまい。
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