怖い話 が好きなヤマダさん

ヤマダさんの話

犬

　彼は自分の家にいる犬が嫌いだった。

その犬は他人には懐くのに、何故か彼を見ると逃げ出したり、吠えて威嚇してくるからである。

彼はついにそのことに耐えかね、犬を殺してしまった。
その夜、彼が家で顔を洗っている時に、鏡に知らない男が写っていることに気づいた。

知らない男は鏡に写る彼に向かって笑いながら言った。









「私はあなたがあの犬を殺してくれたことに感謝します。あの犬が吠えるおかげで、私はあなたの家に入ることができませんでしたよ、今まで。」

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「えっ？どういうこと？」
その知らない男の正体は？謎である。
「自分で考えてみい。自考することこそが、面白いねん。」

僕は、しばらく黙って、しかし、しっかり自分の意見を述べた。

「知らない男っていうのは、主人公に似た人か、もしくは主人公の第二人格…とか…。」

　「厨二病やん。キッモ。」

…彼女からは…それだけ、だった。