AIと十字館の恐怖

水場

ターン１０：少女

主人公は少女の腕を掴んでここから出るよう説得したが、顔を泡だらけの浴槽から持ち上げようともしない。

「怪奇現象が起き続けるし、死体もあるし、生贄をよこせって言われるし･･･そんなところでいつまでも風呂に入ってられないよ」

彼女の身を守りつつ、二人でここから出る方法を探す昼用がある。
主人公は目を瞑り彼女の体を浴槽から引き上げようと力を込めた。

その時だった。ミチミチという、まるで腐った紐が千切れたかのような感覚が腕に伝わる。
その奇妙な感覚の後、少女の体を引き上げたにしては、あまりにもあっさりと腕は動いた。
軽すぎるのだ。

それだけではない。
まるで固形のチョコレートが湯煎されて溶けていくように少女の腕が形を失い、とろとろと主人公の腕にまとわりつく。

恐る恐る目を開ける。

「う、うわぁああぁぁぁあぁぁぁあああ！！！」

彼女の腕は二の腕のあたりで引きちぎれており、その端にはミンチのように筋張った無数の桃色の肉が蠢いている。
そして液体のように溶けたそれは、触れている主人公の腕にジンジンと沁み込んでいくのだ。
気が狂いそうになりながらも、慌てて手を離しもう片方の手で桃色の肉塊となりつつあるそれを払い落とす。

しかし腕はどんどん桃色の液体に溶け、風呂からあふれた泡の混じったお湯に紛れて流れていく。

腕の千切れた彼女は何事もなかったかのように、すました顔で風呂に浸かり続ける。
→SAN-2

あの桃色の肉の筋は、白衣の男の顔面と同じだ！
まさか･･･彼女があの男を襲ったのか？！
今まで、完全に人間だと思っていたが、まさか泡だらけの風呂から出ないのは異形の姿を見られないためなのか？


▼主人公は以下の行動を選択することができます

１．少女から逃げる
２．少女に自らの正体を話すように言う

▼選択
選択肢1：少女から逃げる

主人公は少女の不気味な状態に耐え切れず、その場から逃げ出します。
恐怖と混乱が彼を取り囲んでおり、状況が不可解で危険であると感じています。