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#10 入学式(2)
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「先程は危ないところを助けていただき、ありがとうございましたっ」
少女がぺこりと頭を下げた。
階段でのハプニングの後、ちょうど来た電車に、学たちは乗り込んだ。あいにく席は空いてなかった。
つまりは、3人は立ったまま。
少女が折り目正しく両手を前に重ねてお辞儀する所作は美しいが、学としては電車の揺れが気が気でなかった。
「もうお礼は十分だから。ほら、手すりにつかまって」
「あ、はい……ふふふ」
「何かおかしかったか?」
「いえ。男性の方にしては珍しいくらいに優しい方だなと思いましたので。見ず知らずの女である私を気遣ってくれますし」
「――そうです!ご主人様はお優しいのです!」
メイドがいきなりカットインした。
「ああ、お二人の会話に出しゃばた愚かなメイドをお許しください。ですが!ですが、私は嬉しいのでございます!あなた様のような方にご主人様を褒められたことが!」
「あなたは……上級メイドさんですね?」
「はい、メイド教団所属のメイド、新藤彩花にございます」
「新藤彩花さん……お名前はお聞きしたことが。敬虔なメイドだとうかがっています。あなたはこちらの方を「ご主人様」と呼ばれるのですね?室伏冬馬さんの名前を「ご主人様」に推す声は度々聞きますが」
「室伏冬馬……っ、あんなのは下っ端メイドが誑かされているだけの異端です!私のご主人様――田代学様こそ、正統!……ですが、まこと残念なことに、ご主人様の派閥はまだ私一人だけにございますが……くっ、私が不甲斐ないばかりにっ」
「学さんというのですね?私もこれからは学さんのことを推しますよ」
「あ、ありがとうございます!!」
「……なんか盛り上がってるぅ」
あと知らないところで派閥とか何とかマジやめてほしい――学はメイド教団がヤバイカルト集団という認識を新たにした。
――それにしても。
この少女は何者だろうか。
上級メイドを見抜く観察眼、ただ者ではない……多分。
彩花は知っているようだが。
学の視線に気づいた少女がにこりと微笑む。
「自己紹介がまだでしたね。私は近衛京子と言います。同じ学校の同じ1年生同士。よろしくお願いしますね、学さん」
近衛家。
それは日本ダンジョン特区に君臨する四大名家の一つだった……。
「不愉快です」
京子がそう一言、言い放っただけで、教室内はしんと静まり返った。
学と京子は電車を降りた後も別れる理由が見当たらず、一緒に高校まで行った。
入学式の観覧席に行く彩花を――いつの間にか、本格一眼レフを装備した彼女を見送って。
二人はクラス分けの掲示板を見に行った。
偶然にも学と京子は同じクラスだった。
そして、学が教室に入った時。
教室内の女子たちが落胆のため息をついたのだ。
学も気持ちはよく分かる。このパラレルワールドは男女比が1:20。さっきクラス分けの一覧表を見た限りでは、クラスに男は二人だけ。そのうちの一人がデブ男なのだ。ワクワクドキドキを返せと言いたいはず。
だが、それをよしとしない者がいた。
学のまるい背中に隠れていた京子が教室に入って言ったのがさっきの一言であった。
「学さん、黒板に座席表があります。確認しましょう」
京子の一挙手一投足に周りの女子たちがびくつく。
畏れられている――。
学の想像以上に近衛家というバリューネームはすごいらしい。
「お隣ですねっ」
「ああ、奇遇だな」
「奇遇ですね、ふふふ」
口元に手を当てて笑いかけてくる姿はおしとやかな年頃の少女にしか見えなかったが。
そんな二人とは対照的にお通夜状態の教室。
だが、一人の男子生徒の登場でにわかにざわつき、活気づく。
学もそれにつられて前を見る。
その男子生徒は、近頃、メディアでよく見かける室伏冬馬には及ばないが、なかなかのイケメンフェイスだった。冬馬とは方向性が逆。野性味を帯びた濃い顔つきだ。
彼と学の目が合う。
椅子に鎮座する鏡餅風のその姿を見て嘲笑をこぼす。
そして、彼の視線は隣の京子へと移る。
その目は――熱く、情欲の炎が灯っていた。
彼は近寄って来ようとしたが、ちょうど担任が登場。舌打ちしながら席につく。
入学式については特に語るものはない。
気になったことと言えば、新入生の入場と退場の時に学の番になると、どこからかカメラの連写音が聞こえたくらい。
入学式の後のホームルーム。
それも終わり帰宅となる。
学は彩花が待っているだろうから早々に教室を出ようとする。当然のごとく京子があとからついてくる。
そこへ男子生徒の声――。
「おい、京子、待てよ」
「……学さん、どうしましたか?行かないのですか?」
「いや、君のこと、呼んでるから……」
「京子、待てって言ってるだろうがよ」
学の重たい背中をぐいぐい押していた京子は、ため息をつきながら振り返る。
くだんの彼はそれだけで顔を気色に染める。
顔がいいとモテるのはどの世界も共通で、すでに周囲には女子を侍らせていた。
「こいつらがさ、俺の歓迎会をするって言うから行ってやるんだけどよ、京子も来るよな?」
「あなたはどなたでしょう?まずは名乗ってもらえませんか?」
「はあ?この間のパーティーで挨拶しただろうがよ。俺は井口晃だ」
「それは失礼。それで、井口さん。お返事ですが、あなたの歓迎会には行きませんし、あと私のことを名前で呼ぶのをやめてもらえませんか?不愉快です」
「あ……?」
男子生徒――井口晃は間抜けに口を開ける。
徐々に京子の言葉を理解していき、最後には顔を赤くした。
「おいっ、そんなこと言っていいのかっ!俺は「男子魔法学会」に所属してんだぞっ!」
「男子魔法学会への対応はお母様とお姉様に一任しています。お二人からは学校で井口さんと交友をしろという指示は受けていません。そういうことですので、あしからず」
京子は学の腕を引いた。
「学さん、行きましょう」
学は今度は京子の力に逆らわなかった。
去り際、教室内から学に対して嫌な視線を感じた。
学は厄介なことにならなければいいが、と胸中でこぼす。
黙ったまま廊下を歩く京子だったが、昇降口まで来て立ち止まる。
「……私といると、ご迷惑でしたよね」
足下を見つめる彼女に学は明るく言う。
「俺たち友達だろ、近衛さん」
京子はぱぁあと笑顔を見せ――すぐに唇を尖らせる。
「むぅ、名前で呼んでください」
「あー……一緒に帰ろう、京子」
「はいっ」
こうして学は高校入学初日、学校での初めての友人ができた。
少女がぺこりと頭を下げた。
階段でのハプニングの後、ちょうど来た電車に、学たちは乗り込んだ。あいにく席は空いてなかった。
つまりは、3人は立ったまま。
少女が折り目正しく両手を前に重ねてお辞儀する所作は美しいが、学としては電車の揺れが気が気でなかった。
「もうお礼は十分だから。ほら、手すりにつかまって」
「あ、はい……ふふふ」
「何かおかしかったか?」
「いえ。男性の方にしては珍しいくらいに優しい方だなと思いましたので。見ず知らずの女である私を気遣ってくれますし」
「――そうです!ご主人様はお優しいのです!」
メイドがいきなりカットインした。
「ああ、お二人の会話に出しゃばた愚かなメイドをお許しください。ですが!ですが、私は嬉しいのでございます!あなた様のような方にご主人様を褒められたことが!」
「あなたは……上級メイドさんですね?」
「はい、メイド教団所属のメイド、新藤彩花にございます」
「新藤彩花さん……お名前はお聞きしたことが。敬虔なメイドだとうかがっています。あなたはこちらの方を「ご主人様」と呼ばれるのですね?室伏冬馬さんの名前を「ご主人様」に推す声は度々聞きますが」
「室伏冬馬……っ、あんなのは下っ端メイドが誑かされているだけの異端です!私のご主人様――田代学様こそ、正統!……ですが、まこと残念なことに、ご主人様の派閥はまだ私一人だけにございますが……くっ、私が不甲斐ないばかりにっ」
「学さんというのですね?私もこれからは学さんのことを推しますよ」
「あ、ありがとうございます!!」
「……なんか盛り上がってるぅ」
あと知らないところで派閥とか何とかマジやめてほしい――学はメイド教団がヤバイカルト集団という認識を新たにした。
――それにしても。
この少女は何者だろうか。
上級メイドを見抜く観察眼、ただ者ではない……多分。
彩花は知っているようだが。
学の視線に気づいた少女がにこりと微笑む。
「自己紹介がまだでしたね。私は近衛京子と言います。同じ学校の同じ1年生同士。よろしくお願いしますね、学さん」
近衛家。
それは日本ダンジョン特区に君臨する四大名家の一つだった……。
「不愉快です」
京子がそう一言、言い放っただけで、教室内はしんと静まり返った。
学と京子は電車を降りた後も別れる理由が見当たらず、一緒に高校まで行った。
入学式の観覧席に行く彩花を――いつの間にか、本格一眼レフを装備した彼女を見送って。
二人はクラス分けの掲示板を見に行った。
偶然にも学と京子は同じクラスだった。
そして、学が教室に入った時。
教室内の女子たちが落胆のため息をついたのだ。
学も気持ちはよく分かる。このパラレルワールドは男女比が1:20。さっきクラス分けの一覧表を見た限りでは、クラスに男は二人だけ。そのうちの一人がデブ男なのだ。ワクワクドキドキを返せと言いたいはず。
だが、それをよしとしない者がいた。
学のまるい背中に隠れていた京子が教室に入って言ったのがさっきの一言であった。
「学さん、黒板に座席表があります。確認しましょう」
京子の一挙手一投足に周りの女子たちがびくつく。
畏れられている――。
学の想像以上に近衛家というバリューネームはすごいらしい。
「お隣ですねっ」
「ああ、奇遇だな」
「奇遇ですね、ふふふ」
口元に手を当てて笑いかけてくる姿はおしとやかな年頃の少女にしか見えなかったが。
そんな二人とは対照的にお通夜状態の教室。
だが、一人の男子生徒の登場でにわかにざわつき、活気づく。
学もそれにつられて前を見る。
その男子生徒は、近頃、メディアでよく見かける室伏冬馬には及ばないが、なかなかのイケメンフェイスだった。冬馬とは方向性が逆。野性味を帯びた濃い顔つきだ。
彼と学の目が合う。
椅子に鎮座する鏡餅風のその姿を見て嘲笑をこぼす。
そして、彼の視線は隣の京子へと移る。
その目は――熱く、情欲の炎が灯っていた。
彼は近寄って来ようとしたが、ちょうど担任が登場。舌打ちしながら席につく。
入学式については特に語るものはない。
気になったことと言えば、新入生の入場と退場の時に学の番になると、どこからかカメラの連写音が聞こえたくらい。
入学式の後のホームルーム。
それも終わり帰宅となる。
学は彩花が待っているだろうから早々に教室を出ようとする。当然のごとく京子があとからついてくる。
そこへ男子生徒の声――。
「おい、京子、待てよ」
「……学さん、どうしましたか?行かないのですか?」
「いや、君のこと、呼んでるから……」
「京子、待てって言ってるだろうがよ」
学の重たい背中をぐいぐい押していた京子は、ため息をつきながら振り返る。
くだんの彼はそれだけで顔を気色に染める。
顔がいいとモテるのはどの世界も共通で、すでに周囲には女子を侍らせていた。
「こいつらがさ、俺の歓迎会をするって言うから行ってやるんだけどよ、京子も来るよな?」
「あなたはどなたでしょう?まずは名乗ってもらえませんか?」
「はあ?この間のパーティーで挨拶しただろうがよ。俺は井口晃だ」
「それは失礼。それで、井口さん。お返事ですが、あなたの歓迎会には行きませんし、あと私のことを名前で呼ぶのをやめてもらえませんか?不愉快です」
「あ……?」
男子生徒――井口晃は間抜けに口を開ける。
徐々に京子の言葉を理解していき、最後には顔を赤くした。
「おいっ、そんなこと言っていいのかっ!俺は「男子魔法学会」に所属してんだぞっ!」
「男子魔法学会への対応はお母様とお姉様に一任しています。お二人からは学校で井口さんと交友をしろという指示は受けていません。そういうことですので、あしからず」
京子は学の腕を引いた。
「学さん、行きましょう」
学は今度は京子の力に逆らわなかった。
去り際、教室内から学に対して嫌な視線を感じた。
学は厄介なことにならなければいいが、と胸中でこぼす。
黙ったまま廊下を歩く京子だったが、昇降口まで来て立ち止まる。
「……私といると、ご迷惑でしたよね」
足下を見つめる彼女に学は明るく言う。
「俺たち友達だろ、近衛さん」
京子はぱぁあと笑顔を見せ――すぐに唇を尖らせる。
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