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15:ストロベリーケーキにて
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電車から降りて、暑さに耐えながら十分ほど歩くとそのお店がある。
主に若い女性に大人気のお洒落なお店、ストロベリーケーキ。
幸いにも行列はできていなくて、待ち時間なくすんなりお店に入ることができた。
「いらっしゃいませ」
女性の店員さんはにこやかに挨拶してくれた。
クーラーの利いた店内は楽園のように涼しい。
音楽が流れているお店の内装は白がベース。
入り口やカウンターには観葉植物が飾られている。
天井には花のようなデザインの照明が吊り下げられ、壁には絵画。
店内には家族連れやカップルもいるけど、ほとんどは女性客だった。
私たちが案内されたのは、壁際の二人用の席。
壁際の席はソファで、向かいの席は木製の椅子が用意されている。
「ソファとどっちがいい?」
「どっちでも……」
言いかけて、はたと止まる。
この答えが一番困るよね!
「ソファで!」
「そう」
すぐに訂正すると、漣里くんは椅子を引いて座った。
私も鞄を隣に置いて、向かいのソファに座る。
「何にしようか」
テーブルに置かれているメニュー表を二人で見て、悩む。
パンケーキもいいけど、ワッフルもいいな。
それともケーキにしようかな……。
「あれが標準なのか」
漣里くんの呟く声が聞こえた。
なんのことかと顔を上げ、漣里くんの視線を追う。
漣里くんが見ているのは隣の席だった。
私たちの隣は大学生らしきカップルが座っている。
二人が仲良く分けて食べているのはパンケーキ。
標準、というのは、ケーキに載っているホイップクリームの量のことなのだろう。
ネットにも書いてあったけど、ここのパンケーキはちょっとびっくりするくらい、クリームが多い。
「うん。多分、あの赤い服の女性が食べてるのがダブルクリーム」
私は斜め前の席に座っている女性を視線で示した。
彼女の前には山のようにクリームが載ったケーキがある。
「でも、ダブルは止めたほうがいいと思う。ネットに書いてあったの。最初はホイップクリームが白い天使に思えたけど、だんだん悪魔に変わっていったって」
「なら標準にしよう。俺はミックスフルーツパンケーキにする。先輩は?」
「私はシナモンロールにする。これもおいしいって書いてあったから」
私はボタンを押して、店員を呼んだ。
やってきた店員に注文して、水を飲む。
パンケーキが届くまでの間、 私はスマホの待ち受け画面について尋ねた。
すると、漣里くんはスマホの中のもちまるの写真や動画を見せてくれた。
主に若い女性に大人気のお洒落なお店、ストロベリーケーキ。
幸いにも行列はできていなくて、待ち時間なくすんなりお店に入ることができた。
「いらっしゃいませ」
女性の店員さんはにこやかに挨拶してくれた。
クーラーの利いた店内は楽園のように涼しい。
音楽が流れているお店の内装は白がベース。
入り口やカウンターには観葉植物が飾られている。
天井には花のようなデザインの照明が吊り下げられ、壁には絵画。
店内には家族連れやカップルもいるけど、ほとんどは女性客だった。
私たちが案内されたのは、壁際の二人用の席。
壁際の席はソファで、向かいの席は木製の椅子が用意されている。
「ソファとどっちがいい?」
「どっちでも……」
言いかけて、はたと止まる。
この答えが一番困るよね!
「ソファで!」
「そう」
すぐに訂正すると、漣里くんは椅子を引いて座った。
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「何にしようか」
テーブルに置かれているメニュー表を二人で見て、悩む。
パンケーキもいいけど、ワッフルもいいな。
それともケーキにしようかな……。
「あれが標準なのか」
漣里くんの呟く声が聞こえた。
なんのことかと顔を上げ、漣里くんの視線を追う。
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私たちの隣は大学生らしきカップルが座っている。
二人が仲良く分けて食べているのはパンケーキ。
標準、というのは、ケーキに載っているホイップクリームの量のことなのだろう。
ネットにも書いてあったけど、ここのパンケーキはちょっとびっくりするくらい、クリームが多い。
「うん。多分、あの赤い服の女性が食べてるのがダブルクリーム」
私は斜め前の席に座っている女性を視線で示した。
彼女の前には山のようにクリームが載ったケーキがある。
「でも、ダブルは止めたほうがいいと思う。ネットに書いてあったの。最初はホイップクリームが白い天使に思えたけど、だんだん悪魔に変わっていったって」
「なら標準にしよう。俺はミックスフルーツパンケーキにする。先輩は?」
「私はシナモンロールにする。これもおいしいって書いてあったから」
私はボタンを押して、店員を呼んだ。
やってきた店員に注文して、水を飲む。
パンケーキが届くまでの間、 私はスマホの待ち受け画面について尋ねた。
すると、漣里くんはスマホの中のもちまるの写真や動画を見せてくれた。
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