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30:ごめんちょっと寝てて!
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ノクス様の元へ急ぎたいというのに、よりによってこんなときに王宮の『瞬きの扉』が故障した。
不具合が起きて動力源であるオーブが機能停止したそうだが、もはや原因などどうでも良い。
私たちは連絡を受けてから二日間、ほとんど休むことなくグリフォンを乗り継いで空を駆け、夜の闇に沈む王宮に降り立った。
たとえ人目につきにくい夜中であったとしても、王宮の敷地内に魔物を入れるなど言語道断である。
しかし、罰を受ける覚悟はとうにできていた。
「ルカ王子!? 王宮にグリフォンを連れ込むなど何を考えて――」
衛兵たちの非難を無視してルカ様は私の手を掴み、『蒼玉の宮』に向かって一直線に走り出した。
激しい振動に耐えられなくなったのか、ルカ様の外套のフードからプリムが飛び出す。
そのまま彼女は羽根を動かし、ルカ様に寄り添うように空を飛び続けた。
ルカ様の足が速すぎて、私はついていくのに必死だったけれど、シエナとラークは平気な顔で追いかけてきている。
背後で二匹のグリフォンが飛び立つ羽音が聞こえた。
無理を言って王宮まで送り届けてくれた御者には迷惑料を含めたお金を既に払っているため、留まる理由はないのだ。
視界に『蒼玉の宮』を捉えると、シエナとラークは私たちの先に回り込み、息ぴったりな動きで左右同時に正面玄関の扉を蹴り開けた。
走る勢いそのままに扉を蹴り開けたせいで蝶番が哀れな音を立てたけれど、ルカ様は気にせず宮中へ飛び込んだ。
「なっ、何事です!?」
「敵襲!?」
「ルカ王子!? いつの間にお帰りに――」
玄関付近にいた侍従たちが驚愕しているが、やはり全てを無視してルカ様は廊下を疾走し、階段を上って主人の部屋へ突撃した。
一声もかけずに扉を開け放って控えの間を通り、寝室の半ばまで進んだところでようやく足を止める。
少し遅れてシエナとラークも部屋に入ってきた。
「――――」
そして、二人ともが、私と同様に言葉を失って立ち尽くす。
天蓋付きの寝台に横たわっているノクス様は、もう死んでいると言われても驚けない程に衰弱していた。
見慣れた指輪と魔導具――角灯《ランタン》に似た照明器具が寝台横のチェストに置かれている。
ガラス容器の中の魔法の光が照らすノクス様の顔には生気がなく、その色は青や白を通り越して土気色だった。
緩やかに胸が上下しているから、かろうじて生きているのはわかるけれど、この様子ではいつ呼吸が途切れてもおかしくはない。
寝台の前の椅子にはモニカさんが座っていた。
驚き顔で私たちを見ていた彼女は立ち上がり、じわじわとその目に涙を浮かべた。
「ルカ様。ステラ様。よくお帰りに……そちらのお二人は? それに、ルカ様の隣にいるのは、まさか、妖精ですか?」
モニカさんの問いかけにルカ様は答えない。
真っ白になるほど拳を強く握り締め、チェストの上の指輪を睨んでいる。
ルカ様がその右手に嵌めているものと対になる指輪。
もしもノクス様がその指に嵌めていたなら、ルカ様にもっと早く生命の危機を知らせていたであろう指輪だ。
「……肝心なときに外したことを怒ったくせに……」
怒り――あるいは悲しみに拳を震わせているルカ様に代わって、モニカさんの問いにはラークが答えた。
「あー、えーと。オレは西の神殿に所属してる騎士のラーク、こっちは同僚のシエナ、この妖精はプリムローズ。略してプリム」
「初めまして、ラークさん。モニカと申します。まさか妖精を連れて来られるとは――」
「いやプリムはオレじゃなくてルカのツレで――」
「ステラ。頼む」
モニカさんとラークが話している間に、多少は落ち着きを取り戻したらしいルカ様が私の背中を押した。
「はい」
予想以上のノクス様の衰弱ぶりに怯んでしまったけれど、しっかりしなければ。
守護聖女として、私はルカ様の期待に応える義務がある。
全力疾走のせいでまだ乱れている息をどうにか整えながら、私はノクス様に歩み寄ろうとした――けれど。
「待って、ステラ」
プリムの声が私の歩みを止めさせた。
「いくら神力を使ったって無駄よ。あんたがどれほど強い神力を持っていようが関係ない。残酷なようだけど、事実だから言うわ。何をしたって無駄。これはもう人間の手には負えない」
「――え?」
呆けてプリムの顔を見る。
にわかに部屋が静まり返った。
ルカ様も、モニカさんたちも、この場にいる全員が小さな妖精に視線を注いでいる。
プリムは七色に輝く目を見開き、尖った耳をぴんと立てて、ノクス様を凝視しながら言った。
「ノクスにかかってるのは呪術よ。確実に人を呪い殺す類の――」
「待て、それ以上言うな! たとえそれが事実だとしてもルカの前で――」
「――呪術だと?」
滑り込むように発せられたルカ様のその声は、一人と一匹を黙らせるには十分すぎるほどの圧を放っていた。
部屋のほぼ中央に立つルカ様は口元に淡く微笑みすら浮かべている。
身体中に戦慄が走った。
背筋は冷たく痺れ、喉は干上がり、足が勝手に震え出す。
ルカ様は怒っている。
いいや、怒り狂っている。
――当たり前だ。
仮にノクス様がご病気で命を落とすならば、どんなに辛くても悲しくても、これも天命だと受け入れることもできただろう。
でも、呪術となると話は違う。
呪術ならば使い手がいる。
敬愛する兄を呪い殺すことを企み、実行した犯人が――憎悪すべき明確な敵がいるのだ。
殺意で飽和寸前のルカ様を見て、プリムはびくっと震えた。
本能的に恐怖したのだろう。
顔を引きつらせ、半透明の羽根をゆっくり上下に動かしながら、ルカ様からじりじりと距離を取ろうとする。
不意に、ルカ様の周りに黒い小さな球が出現した。
目の錯覚かと思えるほど小さな球は、ぷつぷつ、ぷつぷつと宙に浮かんでその数を増やしていく。
球は隣同士で結合し、さらにまた別の球と結合して徐々に大きくなっていく。
ぞくりと肌が粟立ち、全身から冷や汗が噴き出した。
まるで心臓を素手で鷲掴みにされたような気分だ。
あの球は駄目だ、危険だと、もう一人の自分が金切り声で叫んでいる。
早く止めないと大変なことになってしまう――
「……ルカ様。落ち着いてくださ」
からからに乾き切った喉に唾を送り込み、ルカ様に手を伸ばしたときだった。
「ごめんちょっと寝てて!!」
目にもとまらぬ速さでルカ様の背後に回ったラークが首筋を一撃した。
声も上げられずにルカ様が卒倒し、それに伴って宙に浮かんでいた謎の黒い球の大群も消失する。
「ふう。危ないところだった」
ぐったりしているルカ様を片腕で抱えながら、ラークは一仕事を終えたかのように額の汗を拭うポーズをした。
なんとも言えない沈黙が落ち、止まった時間が動き出す。
「…………。ぶはあ」
極度の緊張に息を止めていたらしい。
プリムは胸に手を当てて身体を折り曲げ、大きく息を吐き出した。
「あー……勘弁してよ。死ぬと思ったわよ。マジで」
「私も思いました」
同意したモニカさんの顔面は蒼白だ。
もっとも、それはこの部屋にいるほぼ全員に言えることだった。
騎士として荒事には慣れているはずのシエナはまだショックから抜けきれず、佇んだまま石像化している。
危うく暴走しかけたルカ様の魔法を見ても平然としているのはラークだけだ。
「モニカ、ルカを寝かせたいから部屋貸して。まさか死にかけてるノクスの隣に放り込めとは言わねーよな?」
てきぱきとした動きでルカ様を背負いながらラークが言う。
「そ、それは止めてください。ご案内します。こちらへどうぞ」
ショックよりも己の職務に対する責任感が勝ったらしく、モニカさんは表情を引き締めてお仕着せの裾を翻した。
不具合が起きて動力源であるオーブが機能停止したそうだが、もはや原因などどうでも良い。
私たちは連絡を受けてから二日間、ほとんど休むことなくグリフォンを乗り継いで空を駆け、夜の闇に沈む王宮に降り立った。
たとえ人目につきにくい夜中であったとしても、王宮の敷地内に魔物を入れるなど言語道断である。
しかし、罰を受ける覚悟はとうにできていた。
「ルカ王子!? 王宮にグリフォンを連れ込むなど何を考えて――」
衛兵たちの非難を無視してルカ様は私の手を掴み、『蒼玉の宮』に向かって一直線に走り出した。
激しい振動に耐えられなくなったのか、ルカ様の外套のフードからプリムが飛び出す。
そのまま彼女は羽根を動かし、ルカ様に寄り添うように空を飛び続けた。
ルカ様の足が速すぎて、私はついていくのに必死だったけれど、シエナとラークは平気な顔で追いかけてきている。
背後で二匹のグリフォンが飛び立つ羽音が聞こえた。
無理を言って王宮まで送り届けてくれた御者には迷惑料を含めたお金を既に払っているため、留まる理由はないのだ。
視界に『蒼玉の宮』を捉えると、シエナとラークは私たちの先に回り込み、息ぴったりな動きで左右同時に正面玄関の扉を蹴り開けた。
走る勢いそのままに扉を蹴り開けたせいで蝶番が哀れな音を立てたけれど、ルカ様は気にせず宮中へ飛び込んだ。
「なっ、何事です!?」
「敵襲!?」
「ルカ王子!? いつの間にお帰りに――」
玄関付近にいた侍従たちが驚愕しているが、やはり全てを無視してルカ様は廊下を疾走し、階段を上って主人の部屋へ突撃した。
一声もかけずに扉を開け放って控えの間を通り、寝室の半ばまで進んだところでようやく足を止める。
少し遅れてシエナとラークも部屋に入ってきた。
「――――」
そして、二人ともが、私と同様に言葉を失って立ち尽くす。
天蓋付きの寝台に横たわっているノクス様は、もう死んでいると言われても驚けない程に衰弱していた。
見慣れた指輪と魔導具――角灯《ランタン》に似た照明器具が寝台横のチェストに置かれている。
ガラス容器の中の魔法の光が照らすノクス様の顔には生気がなく、その色は青や白を通り越して土気色だった。
緩やかに胸が上下しているから、かろうじて生きているのはわかるけれど、この様子ではいつ呼吸が途切れてもおかしくはない。
寝台の前の椅子にはモニカさんが座っていた。
驚き顔で私たちを見ていた彼女は立ち上がり、じわじわとその目に涙を浮かべた。
「ルカ様。ステラ様。よくお帰りに……そちらのお二人は? それに、ルカ様の隣にいるのは、まさか、妖精ですか?」
モニカさんの問いかけにルカ様は答えない。
真っ白になるほど拳を強く握り締め、チェストの上の指輪を睨んでいる。
ルカ様がその右手に嵌めているものと対になる指輪。
もしもノクス様がその指に嵌めていたなら、ルカ様にもっと早く生命の危機を知らせていたであろう指輪だ。
「……肝心なときに外したことを怒ったくせに……」
怒り――あるいは悲しみに拳を震わせているルカ様に代わって、モニカさんの問いにはラークが答えた。
「あー、えーと。オレは西の神殿に所属してる騎士のラーク、こっちは同僚のシエナ、この妖精はプリムローズ。略してプリム」
「初めまして、ラークさん。モニカと申します。まさか妖精を連れて来られるとは――」
「いやプリムはオレじゃなくてルカのツレで――」
「ステラ。頼む」
モニカさんとラークが話している間に、多少は落ち着きを取り戻したらしいルカ様が私の背中を押した。
「はい」
予想以上のノクス様の衰弱ぶりに怯んでしまったけれど、しっかりしなければ。
守護聖女として、私はルカ様の期待に応える義務がある。
全力疾走のせいでまだ乱れている息をどうにか整えながら、私はノクス様に歩み寄ろうとした――けれど。
「待って、ステラ」
プリムの声が私の歩みを止めさせた。
「いくら神力を使ったって無駄よ。あんたがどれほど強い神力を持っていようが関係ない。残酷なようだけど、事実だから言うわ。何をしたって無駄。これはもう人間の手には負えない」
「――え?」
呆けてプリムの顔を見る。
にわかに部屋が静まり返った。
ルカ様も、モニカさんたちも、この場にいる全員が小さな妖精に視線を注いでいる。
プリムは七色に輝く目を見開き、尖った耳をぴんと立てて、ノクス様を凝視しながら言った。
「ノクスにかかってるのは呪術よ。確実に人を呪い殺す類の――」
「待て、それ以上言うな! たとえそれが事実だとしてもルカの前で――」
「――呪術だと?」
滑り込むように発せられたルカ様のその声は、一人と一匹を黙らせるには十分すぎるほどの圧を放っていた。
部屋のほぼ中央に立つルカ様は口元に淡く微笑みすら浮かべている。
身体中に戦慄が走った。
背筋は冷たく痺れ、喉は干上がり、足が勝手に震え出す。
ルカ様は怒っている。
いいや、怒り狂っている。
――当たり前だ。
仮にノクス様がご病気で命を落とすならば、どんなに辛くても悲しくても、これも天命だと受け入れることもできただろう。
でも、呪術となると話は違う。
呪術ならば使い手がいる。
敬愛する兄を呪い殺すことを企み、実行した犯人が――憎悪すべき明確な敵がいるのだ。
殺意で飽和寸前のルカ様を見て、プリムはびくっと震えた。
本能的に恐怖したのだろう。
顔を引きつらせ、半透明の羽根をゆっくり上下に動かしながら、ルカ様からじりじりと距離を取ろうとする。
不意に、ルカ様の周りに黒い小さな球が出現した。
目の錯覚かと思えるほど小さな球は、ぷつぷつ、ぷつぷつと宙に浮かんでその数を増やしていく。
球は隣同士で結合し、さらにまた別の球と結合して徐々に大きくなっていく。
ぞくりと肌が粟立ち、全身から冷や汗が噴き出した。
まるで心臓を素手で鷲掴みにされたような気分だ。
あの球は駄目だ、危険だと、もう一人の自分が金切り声で叫んでいる。
早く止めないと大変なことになってしまう――
「……ルカ様。落ち着いてくださ」
からからに乾き切った喉に唾を送り込み、ルカ様に手を伸ばしたときだった。
「ごめんちょっと寝てて!!」
目にもとまらぬ速さでルカ様の背後に回ったラークが首筋を一撃した。
声も上げられずにルカ様が卒倒し、それに伴って宙に浮かんでいた謎の黒い球の大群も消失する。
「ふう。危ないところだった」
ぐったりしているルカ様を片腕で抱えながら、ラークは一仕事を終えたかのように額の汗を拭うポーズをした。
なんとも言えない沈黙が落ち、止まった時間が動き出す。
「…………。ぶはあ」
極度の緊張に息を止めていたらしい。
プリムは胸に手を当てて身体を折り曲げ、大きく息を吐き出した。
「あー……勘弁してよ。死ぬと思ったわよ。マジで」
「私も思いました」
同意したモニカさんの顔面は蒼白だ。
もっとも、それはこの部屋にいるほぼ全員に言えることだった。
騎士として荒事には慣れているはずのシエナはまだショックから抜けきれず、佇んだまま石像化している。
危うく暴走しかけたルカ様の魔法を見ても平然としているのはラークだけだ。
「モニカ、ルカを寝かせたいから部屋貸して。まさか死にかけてるノクスの隣に放り込めとは言わねーよな?」
てきぱきとした動きでルカ様を背負いながらラークが言う。
「そ、それは止めてください。ご案内します。こちらへどうぞ」
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