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19:ザ・褒め殺し
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「どうしたんだ?」
ルカ様に言われて、私は夢から覚めたような心地で目を瞬いた。
左側に顔を向ければ、ルカ様が不思議そうに私を見ている。
「アン、何してるのー? 置いていくわよー!」
「やだー、待ってぇ、お母さん!」
もう一度右手を見ると、黒髪の女の子は母親の腰に抱きついていた。
母親を見上げて笑うその顔は年相応に無垢なもので、さきほどの異様な気配は消え去っている。
追いかけて問い詰めても無駄だ。
あの子は何も覚えていない、そんな気がする。
「……いえ、私にもよくわからないんですが」
人ごみに紛れて消えた親子からルカ様に目を戻し、広場の方向を指さす。
「たったいま、神か、精霊か、幽霊か……正体不明の何かに言われました。向こうにいる妖精を助けなさい、と」
「妖精?」
ルカ様が困惑するのも無理はない。
妖精なんて、お伽話の中の存在である。
たとえ実在したとしても、深い森の奥でひっそり暮らしている妖精がこんな街中にいるはずがないのだ。
「はい。妖精です。意味がわかりませんよね。私にもさっぱりです。でも、とにかく妖精を助けないといけないみたいなので、探しに行ってもいいですか」
「……わかった。行こう」
胸中では疑問が渦巻いているだろうに、ルカ様は何も言わず、ただ私の言葉を信じて了承してくれた。
「ありがとうございます」
二人で移動し、広場に足を踏み入れた直後、前方から大声が聞こえた。
「――さあさあ皆さま、どうぞご覧ください!! 本日の目玉商品!! 遥か北の森からやって来ました、愛玩妖精です!!」
どよめきが起こり、悲鳴のような凄まじい歓声が上がった。
「……いま妖精って……」
「本当にいたのか……」
私とルカ様は顔を見合わせ、人だかりのほうへ走った。
「すみません、通してください」
人の輪を強引に抜けて前に出る。
輪の中心にいたのは、はち切れんばかりの身体を上等な服に押し込めた商人らしき男だ。
木箱の上に乗った男が両手に持ち、高く掲げているのは手のひらほどの大きさの金属製の檻。
檻の中には息を呑むほど美しい妖精がいた。
十歳くらいの可憐な少女の耳を尖らせ、そのまま小さくしたような容姿をしている。
光を浴びて煌めく水色の髪は左右の側頭部で高く結われ、髪の根元はリボンで飾られていた。
華奢な身体に纏うのは大胆に背中が開いたデザインの青いドレス。
妖精の背中からは七色の煌きを持つ半透明の四枚の羽根が生えていた。
何よりその瞳が印象的だった。
光の加減によって異なる色に見える、決して人間には持ちえない七色の瞳なのだ。
大勢の人間の目に晒された妖精は檻の真ん中で蹲り、真っ青な顔で震えている。
それなのに、群衆は「こいつは凄い、本物のお宝だ、いくらだ、いくらでも出す」と興奮状態だ。
商人は騒ぐ群衆を宥め、落ち着かせてから競りを始めた。
百、二百、三百、千。
あっという間にその額は跳ね上がっていく。
目の色を変えた群衆は希少な妖精を競り落とすことに夢中だ。
檻の中で小さな身体を丸め、膝をきつく抱えて泣くのを必死で我慢している妖精の気持ちなど誰も気にしない。
一万、一万五千、二万。四万! 五万出す! なら俺は七万だ! 私は十万!
「……ルカ様。お金はありますか」
もはや狂気の域に達しつつある金額を聞きながら、私は絶望的な気分で尋ねた。
「さすがにあんな大金は持っていない。もはや家が買えるぞ」
「ですよね……」
王子という立場を利用して王宮に払わせるのも不可能だ。
そんなことをしたらルカ様が厳しい罰を受けることになる。
「……でも、なんとか助けられないでしょうか。あの子が可哀想です。見ていられません」
俯いた私の頭に、ぽん、と手が置かれた。
「助けられるかどうかはわからない。だが、お前が助けたいなら最大限の努力はする」
何かを決意したような表情で私の頭を撫でてから、ルカ様は木箱の上にいる商人につかつかと歩み寄った。
なんだお前、邪魔だ、引っ込めという文句が群衆から上がったけれど、ルカ様は全て無視して商人に話しかけた。
「一つ聞きたいんだが」
「何です?」
つり上がっていく値を聞いて恍惚の表情を浮かべていた商人は闖入者にムッとしたような顔をし、妖精の入った檻を背後に隠した。
「遥か北の森の妖精だと言ったな。具体的にどこの森だ? キナフの森か? レスト? ダールカ? サンゼリク? まさかオーラム共和国で密猟してきたとは言わないよな」
「まさか、違いますよ。仰る通りサンゼリクです」
商人は平然と答えた。
「サンゼリクで妖精が発見されたなどという報告は聞いたことがないが、いつ、どの辺りで捕獲した? 記録を見せ――」
「ええいうるさい!! さっきから何なんだお前は、競りの邪魔をするな!! 役人にしょっ引かれたいか!!」
商人は威嚇するように腕を振り上げたが、ルカ様は冷静に彼の太い腕を掴んで止めた。
「私はこの国の第三王子ルカ・レナ・アンベリスだ」
商人は目をまん丸にして硬直した。
ルカ様を罵倒していた群衆もぴたっと口を閉じる。
騒がしい広場の中で、ここだけが水を打ったように静かになった。
「う、嘘でしょう……?」
狼狽する商人に、ルカ様は懐から鞘に入ったままの短剣を取り出して突きつけた。
短剣の柄に刻まれた王家の紋章を見て、へなへなと商人が座り込む。
「信じる信じないも自由だが、嘘を貫き通すなら相応の覚悟をしろ。もう一度確認するぞ。この妖精は国外から流れてきた密猟品ではなく、サンゼリクで捕獲したんだな?」
「そ、それは……」
大量の汗で商人の顔が濡れている。
「どこの商会に属する者だ。名前と住所を明かせ。商売に不正がなかったか王宮の監査部に調査させる。徹底的にな」
「お待ちください!! どうかお許しを!!」
商人は涙目になり、妖精の入った檻を木箱の上に置いて立ち上がった。
そして、群衆に向かって両腕を大きく左右に振る。
「中止です、皆さん、競りは中止にします!! いくら値を張られてもこの妖精をお渡しすることはできません!! 大変申し訳ございませんがお帰りください!! 解散!! 解散ー!!」
木箱の上で回転しながら商人が叫ぶ。
群衆は露骨に白けた顔をし、文句を言いながら四方八方に散っていった。
「お、王子様。どうかご慈悲を……もう二度と悪さは致しません。お約束します。神に誓います。靴でも何でも舐めます」
商人は分厚い胸の前で両手を組み、鳶色の瞳を潤ませた。
「その妖精を私に譲るなら今回だけは見逃してやるが、どうする?」
「どうぞお持ちください!!」
商人は木箱の上で両足を折り畳み、両手を高く上げて妖精の入った檻をルカ様に差し出し、深々と頭を下げた。
――やった!!
固唾を呑んで成り行きを見守っていた私は、ぎゅっと拳を握った。
ややあって、商人から檻と檻を開けるための鍵を受け取ったルカ様が戻ってくる。
私の前に立つと、ルカ様は王子様の仮面を外して得意げに笑った。
「素晴らしいです!! お見事です、なんと鮮やかな手腕でしょう!! 見ていて感服しました!! ルカ様格好良い!! 最高です!! あなたが一番です!!」
盛大に拍手する。
「そんなに褒めなくてもいい。偶然うまくいっただけだ」
ルカ様はわずかに赤くなった頬を掻いた。
照れる姿がなんとも可愛くて、自然と笑みが零れる。
ルカ様の左手の上で、檻の中の妖精はじっと彼を見上げていた。
ルカ様に言われて、私は夢から覚めたような心地で目を瞬いた。
左側に顔を向ければ、ルカ様が不思議そうに私を見ている。
「アン、何してるのー? 置いていくわよー!」
「やだー、待ってぇ、お母さん!」
もう一度右手を見ると、黒髪の女の子は母親の腰に抱きついていた。
母親を見上げて笑うその顔は年相応に無垢なもので、さきほどの異様な気配は消え去っている。
追いかけて問い詰めても無駄だ。
あの子は何も覚えていない、そんな気がする。
「……いえ、私にもよくわからないんですが」
人ごみに紛れて消えた親子からルカ様に目を戻し、広場の方向を指さす。
「たったいま、神か、精霊か、幽霊か……正体不明の何かに言われました。向こうにいる妖精を助けなさい、と」
「妖精?」
ルカ様が困惑するのも無理はない。
妖精なんて、お伽話の中の存在である。
たとえ実在したとしても、深い森の奥でひっそり暮らしている妖精がこんな街中にいるはずがないのだ。
「はい。妖精です。意味がわかりませんよね。私にもさっぱりです。でも、とにかく妖精を助けないといけないみたいなので、探しに行ってもいいですか」
「……わかった。行こう」
胸中では疑問が渦巻いているだろうに、ルカ様は何も言わず、ただ私の言葉を信じて了承してくれた。
「ありがとうございます」
二人で移動し、広場に足を踏み入れた直後、前方から大声が聞こえた。
「――さあさあ皆さま、どうぞご覧ください!! 本日の目玉商品!! 遥か北の森からやって来ました、愛玩妖精です!!」
どよめきが起こり、悲鳴のような凄まじい歓声が上がった。
「……いま妖精って……」
「本当にいたのか……」
私とルカ様は顔を見合わせ、人だかりのほうへ走った。
「すみません、通してください」
人の輪を強引に抜けて前に出る。
輪の中心にいたのは、はち切れんばかりの身体を上等な服に押し込めた商人らしき男だ。
木箱の上に乗った男が両手に持ち、高く掲げているのは手のひらほどの大きさの金属製の檻。
檻の中には息を呑むほど美しい妖精がいた。
十歳くらいの可憐な少女の耳を尖らせ、そのまま小さくしたような容姿をしている。
光を浴びて煌めく水色の髪は左右の側頭部で高く結われ、髪の根元はリボンで飾られていた。
華奢な身体に纏うのは大胆に背中が開いたデザインの青いドレス。
妖精の背中からは七色の煌きを持つ半透明の四枚の羽根が生えていた。
何よりその瞳が印象的だった。
光の加減によって異なる色に見える、決して人間には持ちえない七色の瞳なのだ。
大勢の人間の目に晒された妖精は檻の真ん中で蹲り、真っ青な顔で震えている。
それなのに、群衆は「こいつは凄い、本物のお宝だ、いくらだ、いくらでも出す」と興奮状態だ。
商人は騒ぐ群衆を宥め、落ち着かせてから競りを始めた。
百、二百、三百、千。
あっという間にその額は跳ね上がっていく。
目の色を変えた群衆は希少な妖精を競り落とすことに夢中だ。
檻の中で小さな身体を丸め、膝をきつく抱えて泣くのを必死で我慢している妖精の気持ちなど誰も気にしない。
一万、一万五千、二万。四万! 五万出す! なら俺は七万だ! 私は十万!
「……ルカ様。お金はありますか」
もはや狂気の域に達しつつある金額を聞きながら、私は絶望的な気分で尋ねた。
「さすがにあんな大金は持っていない。もはや家が買えるぞ」
「ですよね……」
王子という立場を利用して王宮に払わせるのも不可能だ。
そんなことをしたらルカ様が厳しい罰を受けることになる。
「……でも、なんとか助けられないでしょうか。あの子が可哀想です。見ていられません」
俯いた私の頭に、ぽん、と手が置かれた。
「助けられるかどうかはわからない。だが、お前が助けたいなら最大限の努力はする」
何かを決意したような表情で私の頭を撫でてから、ルカ様は木箱の上にいる商人につかつかと歩み寄った。
なんだお前、邪魔だ、引っ込めという文句が群衆から上がったけれど、ルカ様は全て無視して商人に話しかけた。
「一つ聞きたいんだが」
「何です?」
つり上がっていく値を聞いて恍惚の表情を浮かべていた商人は闖入者にムッとしたような顔をし、妖精の入った檻を背後に隠した。
「遥か北の森の妖精だと言ったな。具体的にどこの森だ? キナフの森か? レスト? ダールカ? サンゼリク? まさかオーラム共和国で密猟してきたとは言わないよな」
「まさか、違いますよ。仰る通りサンゼリクです」
商人は平然と答えた。
「サンゼリクで妖精が発見されたなどという報告は聞いたことがないが、いつ、どの辺りで捕獲した? 記録を見せ――」
「ええいうるさい!! さっきから何なんだお前は、競りの邪魔をするな!! 役人にしょっ引かれたいか!!」
商人は威嚇するように腕を振り上げたが、ルカ様は冷静に彼の太い腕を掴んで止めた。
「私はこの国の第三王子ルカ・レナ・アンベリスだ」
商人は目をまん丸にして硬直した。
ルカ様を罵倒していた群衆もぴたっと口を閉じる。
騒がしい広場の中で、ここだけが水を打ったように静かになった。
「う、嘘でしょう……?」
狼狽する商人に、ルカ様は懐から鞘に入ったままの短剣を取り出して突きつけた。
短剣の柄に刻まれた王家の紋章を見て、へなへなと商人が座り込む。
「信じる信じないも自由だが、嘘を貫き通すなら相応の覚悟をしろ。もう一度確認するぞ。この妖精は国外から流れてきた密猟品ではなく、サンゼリクで捕獲したんだな?」
「そ、それは……」
大量の汗で商人の顔が濡れている。
「どこの商会に属する者だ。名前と住所を明かせ。商売に不正がなかったか王宮の監査部に調査させる。徹底的にな」
「お待ちください!! どうかお許しを!!」
商人は涙目になり、妖精の入った檻を木箱の上に置いて立ち上がった。
そして、群衆に向かって両腕を大きく左右に振る。
「中止です、皆さん、競りは中止にします!! いくら値を張られてもこの妖精をお渡しすることはできません!! 大変申し訳ございませんがお帰りください!! 解散!! 解散ー!!」
木箱の上で回転しながら商人が叫ぶ。
群衆は露骨に白けた顔をし、文句を言いながら四方八方に散っていった。
「お、王子様。どうかご慈悲を……もう二度と悪さは致しません。お約束します。神に誓います。靴でも何でも舐めます」
商人は分厚い胸の前で両手を組み、鳶色の瞳を潤ませた。
「その妖精を私に譲るなら今回だけは見逃してやるが、どうする?」
「どうぞお持ちください!!」
商人は木箱の上で両足を折り畳み、両手を高く上げて妖精の入った檻をルカ様に差し出し、深々と頭を下げた。
――やった!!
固唾を呑んで成り行きを見守っていた私は、ぎゅっと拳を握った。
ややあって、商人から檻と檻を開けるための鍵を受け取ったルカ様が戻ってくる。
私の前に立つと、ルカ様は王子様の仮面を外して得意げに笑った。
「素晴らしいです!! お見事です、なんと鮮やかな手腕でしょう!! 見ていて感服しました!! ルカ様格好良い!! 最高です!! あなたが一番です!!」
盛大に拍手する。
「そんなに褒めなくてもいい。偶然うまくいっただけだ」
ルカ様はわずかに赤くなった頬を掻いた。
照れる姿がなんとも可愛くて、自然と笑みが零れる。
ルカ様の左手の上で、檻の中の妖精はじっと彼を見上げていた。
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