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21:初めての命令
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私を家族の一員として迎えることを許してくれたユリウス様とノエル様に改めてお礼を言った後、私は本館に行って伯爵夫妻に深く頭を下げた。
伯爵夫妻と話し込んでいるうちに夜も更け、ランプ片手に別館に戻るとサロンには誰もいなくなっていた。
みんなそれぞれの部屋に戻ったようだ。
明かりを落としたサロンは暗い。
閉ざされたカーテンの外から絶えず聞こえる雨の音が耳につく、それほどの静寂。
私は煌々と輝くランプをテーブルに置いてサロンの長椅子に座った。
リュオンが座っていた場所――天鵞絨が張られた長椅子の表面をそっと撫でてから、変態的な行為をしていることを自覚して顔が熱くなる。
――少しでもセラのためになると思ったらおれはなんでもやる。
「~~~~っ」
彼が耳元で囁いた言葉をまざまざと思い出して、私は両手で顔を覆った。
あの台詞は反則だと思う。
だって、私のために命懸けで魔獣と戦って、傷だらけになって。
さらに私を抱きしめて、あんなことを言われたら――もしかしたら彼は私のことが好きなのでは? などと、とんでもなく都合の良い勘違いをしてしまいそうになるではないか!!
――泣くことで少しでもセラの気分が晴れるなら、この先いくらだって付き合うよ。
そういえばそんなことも言われたわよね、ともう一人の自分が意味深に笑い、もう一人の自分が恥ずかしさに頭を抱えてのたうち回り、あんなの愛想に決まってるじゃないと冷静なもう一人の自分が冷めた声で言う。
頭の中はもう大混乱。
落ち着けセラ、彼が優しくしてくれたのは何も特別なことではない。
彼は困っている人を放っておけないお人好しだから、たとえ相手が私でなくたって同じことをしたはずだ。
たまたま私がとんでもない魔法を持っていたから、伯爵夫妻の庇護下にいたほうがいいだろうと思って、善意で対処してくれただけ。
そうだ、そうに決まっていると、頭ではわかっているのに。
何故私の顔はこんなにも熱く、ドキドキと胸が鳴っているのだろう?
「…………寝ようっ」
私はすっくと立ち上がってランプを持ち、二階の自室に戻った。
しかし、寝間着に着替えて布団に潜り込んだ後も。
私の頭を撫でたリュオンの手の感触とか、彼の手の温かさとか、意外と硬い胸の感触とか。
拗ねた顔が可愛いとか、怒った顔はちょっと怖いとか、 無邪気な笑顔とか――そんなことばかり考えてしまい、どうにも眠れないのだった。
「すみませんネクターさん、寝坊してしまいました!!」
いつもより二時間も遅刻してしまった翌朝、私は大慌てで厨房に駆け込んだ。
「おや、おはようございます。そんなに慌てなくても大丈夫ですよ。ユリウス様たちの朝食の片付けはもう終わりましたし、特に急いでやることはありません」
「本当に申し訳ありませんっ」
じゃがいもの皮むきをしていたネクターさんに向かって、私は深々と頭を下げた。
ああ、大失敗だ。
これでは伯爵夫妻の養女になったから気を抜いたと叱責されてもおかしくはない。
「本当に大丈夫ですから。私はこれまで一人で厨房を担当してきたんですよ? それに、この屋敷に住んでいるのは私を含めてたった五人です。本当は一人でも余裕なんですよ」
「……すみません……」
「ええ、反省の気持ちは十分に伝わりましたから、もう謝らないでください。起きたばかりでお腹が空いているでしょう? 第二食堂に朝食を用意しています。食べてください」
第二食堂とは、厨房に隣接した使用人用の食堂のことだ。
「ありがとうございます。食べたら精一杯働きますので、私の分の仕事を残しておいてくださいね! 下ごしらえでもお皿磨きでも何でもしますから!」
「いえ、私の補助は良いので洗濯をしてもらえますか。リュオンが寝込んでいるため、ノエル様が洗濯をしてくださっているんですよ」
「それを早く言ってくださいっ!!」
私はお仕着せの裾を翻し、全力で洗濯場に走った。
「すみませんすみませんノエル様っ――ああっ!! もう終わってる!!」
有能なノエル様は洗濯作業を終わらせてしまっていた。
昨日とは一転して今日は快晴。
きっちり絞られた洗濯物が夏の陽光に晒されている。
どんな魔法を使ったのか、ぴんと伸びた衣類には皺ひとつない。
本当に、ノエル様は何をやらせても完璧だった。
「あ。おはようセラ」
ちょうど干し終えて屋敷に戻ろうとしていたところだったらしく、ノエル様は空の洗濯籠を両手に持っていた。
ノエル様の傍にはいまだ猫の姿のままのユリウス様がいて、私を見ると少しだけ後退した。
私が屋敷に来たときは思いっきり後退していたのに。進歩だ。
「おはようございます、ノエル様。ユリウス様。この度は本当に申し訳ございません……主人に洗濯をさせるなど侍女失格です……」
私はノエル様の手から洗濯籠を取り上げて項垂れた。
「いいよ。たまには家事をするのも悪くない。それより、セラが寝坊するなんて珍しいね。何かあったの?」
歩き出したノエル様は不思議そうな顔をした。
表情筋が死んでいた昨日までとはまるで別人だ。嬉しい変化だった。
「その……少し考えごとを……」
私はノエル様と並んで歩きながら曖昧に言葉を濁した。
まさかリュオンのことばかり考えて眠れなかったとは言えない。
「もしかして伯爵家の養女になったことを後悔してる?」
「いえいえ、そんな、まさか!!」
私は大急ぎで否定した。
「私を受け入れて庇護してくださった伯爵家の皆さまには何度お礼を言っても足りません。マルグリットたちも養女となったことを祝福してくれましたし、ここにいる人たちは本当に温かくて、優しくて、大好きです。最高の職場を紹介してくれたリュオンには頭が上がりませんよ」
「そのリュオンだが。いまは怪我のせいで熱を出して寝込んでいるぞ」
ノエル様の隣を四本の足で歩きながらユリウス様が言った。
「……そうみたいですね。ネクターさんに聞きました。心配です」
首を軽く傾け、リュオンの部屋がある屋敷の一角を見上げる。
「うん。だから、セラはリュオンの看病をしてあげてくれる? セラが傍にいたら回復も早くなると思うんだよね」
ノエル様は私の手から洗濯物を取り上げた。
いますぐ行け、ということだろうか。
「どうだろうな。むしろ熱が上がって、回復が遠ざかるのでは?」
地面に残る小さな水たまりを迂回しつつ、紫の瞳でユリウス様が弟を見上げた。
「まあ、その可能性も否定できないけど。でも、弱ってるときに傍にいて欲しいのはセラでしょう」
ノエル様はユリウス様を見下ろして笑った。
兄弟が目を合わせて会話している、ただそれだけのことがとても嬉しい。
「それは確かに。セラお手製のすりおろしリンゴとか、凄く食べたいだろうな。きっとどんな薬よりも強力な効果を発揮するに違いない」
「どういうことです? 私にそんな力はありませんが……」
妙に確信を持って言う黒猫を見て、私は首を傾げた。
「気にするな。とにかく、リュオンは今回、セラのために怪我をしたんだ。責任をもってリュオンの看病をするように。これは命令だ」
ユリウス様はぴんと尻尾を立て、赤いスカーフを巻いた首を反らし、澄ましたような顔でそう言った。
この屋敷で働き始めて半月になるが、初めて命令という言葉を聞いた気がする。
「承知いたしました、ユリウス様」
「うむ。励むように」
「……楽しんでるでしょう、兄さん」
私が頭を下げる一方で、ノエル様は何故か苦笑していた。
伯爵夫妻と話し込んでいるうちに夜も更け、ランプ片手に別館に戻るとサロンには誰もいなくなっていた。
みんなそれぞれの部屋に戻ったようだ。
明かりを落としたサロンは暗い。
閉ざされたカーテンの外から絶えず聞こえる雨の音が耳につく、それほどの静寂。
私は煌々と輝くランプをテーブルに置いてサロンの長椅子に座った。
リュオンが座っていた場所――天鵞絨が張られた長椅子の表面をそっと撫でてから、変態的な行為をしていることを自覚して顔が熱くなる。
――少しでもセラのためになると思ったらおれはなんでもやる。
「~~~~っ」
彼が耳元で囁いた言葉をまざまざと思い出して、私は両手で顔を覆った。
あの台詞は反則だと思う。
だって、私のために命懸けで魔獣と戦って、傷だらけになって。
さらに私を抱きしめて、あんなことを言われたら――もしかしたら彼は私のことが好きなのでは? などと、とんでもなく都合の良い勘違いをしてしまいそうになるではないか!!
――泣くことで少しでもセラの気分が晴れるなら、この先いくらだって付き合うよ。
そういえばそんなことも言われたわよね、ともう一人の自分が意味深に笑い、もう一人の自分が恥ずかしさに頭を抱えてのたうち回り、あんなの愛想に決まってるじゃないと冷静なもう一人の自分が冷めた声で言う。
頭の中はもう大混乱。
落ち着けセラ、彼が優しくしてくれたのは何も特別なことではない。
彼は困っている人を放っておけないお人好しだから、たとえ相手が私でなくたって同じことをしたはずだ。
たまたま私がとんでもない魔法を持っていたから、伯爵夫妻の庇護下にいたほうがいいだろうと思って、善意で対処してくれただけ。
そうだ、そうに決まっていると、頭ではわかっているのに。
何故私の顔はこんなにも熱く、ドキドキと胸が鳴っているのだろう?
「…………寝ようっ」
私はすっくと立ち上がってランプを持ち、二階の自室に戻った。
しかし、寝間着に着替えて布団に潜り込んだ後も。
私の頭を撫でたリュオンの手の感触とか、彼の手の温かさとか、意外と硬い胸の感触とか。
拗ねた顔が可愛いとか、怒った顔はちょっと怖いとか、 無邪気な笑顔とか――そんなことばかり考えてしまい、どうにも眠れないのだった。
「すみませんネクターさん、寝坊してしまいました!!」
いつもより二時間も遅刻してしまった翌朝、私は大慌てで厨房に駆け込んだ。
「おや、おはようございます。そんなに慌てなくても大丈夫ですよ。ユリウス様たちの朝食の片付けはもう終わりましたし、特に急いでやることはありません」
「本当に申し訳ありませんっ」
じゃがいもの皮むきをしていたネクターさんに向かって、私は深々と頭を下げた。
ああ、大失敗だ。
これでは伯爵夫妻の養女になったから気を抜いたと叱責されてもおかしくはない。
「本当に大丈夫ですから。私はこれまで一人で厨房を担当してきたんですよ? それに、この屋敷に住んでいるのは私を含めてたった五人です。本当は一人でも余裕なんですよ」
「……すみません……」
「ええ、反省の気持ちは十分に伝わりましたから、もう謝らないでください。起きたばかりでお腹が空いているでしょう? 第二食堂に朝食を用意しています。食べてください」
第二食堂とは、厨房に隣接した使用人用の食堂のことだ。
「ありがとうございます。食べたら精一杯働きますので、私の分の仕事を残しておいてくださいね! 下ごしらえでもお皿磨きでも何でもしますから!」
「いえ、私の補助は良いので洗濯をしてもらえますか。リュオンが寝込んでいるため、ノエル様が洗濯をしてくださっているんですよ」
「それを早く言ってくださいっ!!」
私はお仕着せの裾を翻し、全力で洗濯場に走った。
「すみませんすみませんノエル様っ――ああっ!! もう終わってる!!」
有能なノエル様は洗濯作業を終わらせてしまっていた。
昨日とは一転して今日は快晴。
きっちり絞られた洗濯物が夏の陽光に晒されている。
どんな魔法を使ったのか、ぴんと伸びた衣類には皺ひとつない。
本当に、ノエル様は何をやらせても完璧だった。
「あ。おはようセラ」
ちょうど干し終えて屋敷に戻ろうとしていたところだったらしく、ノエル様は空の洗濯籠を両手に持っていた。
ノエル様の傍にはいまだ猫の姿のままのユリウス様がいて、私を見ると少しだけ後退した。
私が屋敷に来たときは思いっきり後退していたのに。進歩だ。
「おはようございます、ノエル様。ユリウス様。この度は本当に申し訳ございません……主人に洗濯をさせるなど侍女失格です……」
私はノエル様の手から洗濯籠を取り上げて項垂れた。
「いいよ。たまには家事をするのも悪くない。それより、セラが寝坊するなんて珍しいね。何かあったの?」
歩き出したノエル様は不思議そうな顔をした。
表情筋が死んでいた昨日までとはまるで別人だ。嬉しい変化だった。
「その……少し考えごとを……」
私はノエル様と並んで歩きながら曖昧に言葉を濁した。
まさかリュオンのことばかり考えて眠れなかったとは言えない。
「もしかして伯爵家の養女になったことを後悔してる?」
「いえいえ、そんな、まさか!!」
私は大急ぎで否定した。
「私を受け入れて庇護してくださった伯爵家の皆さまには何度お礼を言っても足りません。マルグリットたちも養女となったことを祝福してくれましたし、ここにいる人たちは本当に温かくて、優しくて、大好きです。最高の職場を紹介してくれたリュオンには頭が上がりませんよ」
「そのリュオンだが。いまは怪我のせいで熱を出して寝込んでいるぞ」
ノエル様の隣を四本の足で歩きながらユリウス様が言った。
「……そうみたいですね。ネクターさんに聞きました。心配です」
首を軽く傾け、リュオンの部屋がある屋敷の一角を見上げる。
「うん。だから、セラはリュオンの看病をしてあげてくれる? セラが傍にいたら回復も早くなると思うんだよね」
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いますぐ行け、ということだろうか。
「どうだろうな。むしろ熱が上がって、回復が遠ざかるのでは?」
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「まあ、その可能性も否定できないけど。でも、弱ってるときに傍にいて欲しいのはセラでしょう」
ノエル様はユリウス様を見下ろして笑った。
兄弟が目を合わせて会話している、ただそれだけのことがとても嬉しい。
「それは確かに。セラお手製のすりおろしリンゴとか、凄く食べたいだろうな。きっとどんな薬よりも強力な効果を発揮するに違いない」
「どういうことです? 私にそんな力はありませんが……」
妙に確信を持って言う黒猫を見て、私は首を傾げた。
「気にするな。とにかく、リュオンは今回、セラのために怪我をしたんだ。責任をもってリュオンの看病をするように。これは命令だ」
ユリウス様はぴんと尻尾を立て、赤いスカーフを巻いた首を反らし、澄ましたような顔でそう言った。
この屋敷で働き始めて半月になるが、初めて命令という言葉を聞いた気がする。
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