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第4章 学園卒業しました!同時に結婚しました

まだ出発できません

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  ギルブライト公爵家から、ダーイン辺境伯の王都の邸に戻ったのは、次の日で、1泊させて頂いた。

  魔術の塔に持ち込んで、云々って話は止めて頂いた。

  解体されかねない!

  ダンジョンの宝箱から出た不思議魔道具だけに、分かる部分と分からない部分があるだけに、ちょっと。

  転移陣にあるマーカーと似た魔法陣が刻まれてる事と、簡易転移箱の原理を口にすれば、理解はしてくれた。

  その原理から作った通話のイヤーカフを、王都の冒険者ギルドに置いてある話に、ぽんと手を打ったのは、ロベルト様だった。

  「あれを作ったのはキミか!」

  ただ、親機があるギルドとしか会話出来ないので、完成品じゃないと言えば……

  魔術の塔で、研究してる者が居るそうだ。

  そんな話をしてるものだから、時間が無くなって、お泊まりになった訳。

  コーデリアに渡したスマホ、自分の物と同じ機能だったんだけど……

  もしかすると、ダンジョンの宝箱から出たって事は、今までにもあった可能性があるんじゃないか?って事で、ロベルト様がコーデリアと一緒に探してみるそうです。

  自分が探して作った安全なファンデーションを始め、メイク用品は、自分は時間がないので、作り方からコーデリアに放り投げておいた。

  粉をパレットに固めて入れるのに、魔法は必要ないから。


  一旦、辺境領に戻り、色々と支度すれば、時間は過ぎて行き、帝国の使者達が待ちくたびれた2週間後、ようやく、帝国に出発となった。

  勇者の剣が帝国に行ってしまうので、抜くチャレンジに多くの人達が来てたのも、遅くなった理由の1つ。

  ちなみに、我が国からは、自分とヴィルジーク様以外に、ヴィルジーク様が副団長していた騎士団より、第1より6名が来てた。

  王家より馬車を出す話があったんだけど、遠慮しておいた。

  でないとレイトル達が拗ねちゃうよ。

  って事で、帝国の使者が乗ってきた馬車と護衛の馬なので、総勢14もの馬で、帝国に向かいます。

  宿泊は、自分とヴィルジーク様だけ、召喚獣の小屋で、後は各自のテントの予定。

  そうそう、ヴィルジーク様、召喚獣を得ようとして、チャレンジしたらしいんだけど……

  無理だったそうです。

  魔力量は充分の筈だったなので、相手と齟齬があったのかな?

  それで、召喚獣の小屋で、ヴィルジーク様に過ごして貰うのに、専用に私室を整えたんだけど……

  寝室は別に、キングサイズの大きなベッドを入れた部屋を設けた。

  注文する時、とっても恥ずかしかった。

  キングサイズ様のシーツなどのリネンも一式、新調したので、端に頭文字を刺繍しておいた。

  こういう仕様は、邸宅のリネン類では普通になされてるの。

  こうしておけば、どの部屋のベッドの物なのか、一目瞭然だから。

  この派生が、ハンカチや肌着への刺繍に繋がる訳。

  12歳くらいから、いずれ嫁ぐ際に持って行くとして、作り貯めて行ってると、母も言ってた。


  出発して、ようやく焦れた表情だった使者一行、安堵した様だったけど、甘いねえ。

  きっと、帝国に着くまでに、何度も足止め食らうよ!

  だって、勇者が何処にいるのか分からないんだから、宿泊で止まったら、そこで勇者の剣を出すでしょ!

  多くの人達に、剣を抜くトライをして貰わないと!

  まあ、出発して最初の1泊は野宿だけど、その次は……

  エイドリアン公爵領で上級ダンジョン「フロリバンダの谷」があるジョセフィアの町だからねえ。

  何日滞在するのか分からないけど、その次はエイドリアン公爵家領の領都で……

  その次は、隣国アゼリア王国との関所である町。

  アゼリア王国に入ったら入ったで、勇者の剣を試させて欲しいと、既に、アゼリア王家から願われてるそうなので……

  帝国にいつ入るんだろうね。





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