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第3章 聴講生になったので、自由にします!
王都にて
しおりを挟む王都に戻る事なんか、直ぐなので、ジョセフィアのギルドに報告後、直ぐに移動したんだけど……
飛行型の召喚獣に乗って移動する時間までは、王都の側の森で採集と狩りをしてた。
あっちでも雪が降り積もってたけど、王都近辺でもだった。
その為か、冒険者たちが活動してる雰囲気の足跡もなく、あるのはホーンラビが多い。
雪が降って直ぐに、茶色の毛並みが冬毛の白に変わるので、見付け難くなるけど、毛皮としては白の方が高値で取引してくれるから、狩るなら今なのに……
それに、肉質も秋にいっぱい食べて肥えてるから、美味しいのに。
レイトルなんて、自分の庭みたいなもんだから、嬉しそうに駆け回ってる。
時間を潰した後、王都に入って、グラニエール薬屋に行けば、何やら、婆ちゃんにはジロジロ見られた。
「谷のダンジョンから戻って直ぐか?」
「うん、そうだよ。はい、コレ風邪薬の薬草」
そう言いながら、採集して来た薬草を次々に出してたら、何やら息を吐きながら直し始めた。
「今からどうするんじゃ?」
「このあとは……辺境伯領の新しい上級ダンジョンが気になるから戻るよ」
思案気味に聞かれたけど、自分の予定は決まってる。
まあ、戻る前に、オバサンじゃなくお姉さんの店とコーデリアのサロンに行って、在庫だけ確かめに行くけどね。
「そうか」という婆ちゃんに、要る物あったら連絡してねーと言って、店を出て来た。
んだけど……
何か様子が変なのは何なんだろ?
オバサンことお姉さんの処でも、在庫チェックしてれば、一時は減った貴族の令嬢と思われる者たちが居て、思わず首を傾げた。
だって、コーデリアのサロンで出禁にならない限り、サロンに通った方がステータスにもなるから良いだろうに……
何でだ?
「何か聞いてる?」とお姉さんに聞いても、口は重いみたいで、何やら渋ってる。
コーデリアのサロンに行けば、貴族の令嬢はいつも以上に居て、繁盛してるみたいだった。
コーデリアが居なくても、回してる店長やメイドが居れば、店は回るので……
「在庫はどう?」と聞けば、減って来てる物は既にリストアップされてた。
ので、足りない物を補充して行ってたんだけど……
「コーデリア様、本当に、辺境領に行ってしまわれるのかしら?」
「嫁がれても、サロンは残されるかもしれませんわ」
レストルームにでも行ってたのか、そう話してる令嬢方が居て……
「辺境伯領は遠いですが、ロッテンマイヤー家も南の辺境みたいなものよ」
「どちらにしても、お相手、ヴィルジーク様よ。上手くやったものよねえ」
僻み妬みでもあるのか、くすくすと笑う声が黒く聞こえた。
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