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第3章 聴講生になったので、自由にします!

上級ダンジョン踏破の分け前とその後

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  ポーターや自分たち老人ズを含め、総勢23名での上級ダンジョン初踏破って事なんだけど……

  宝箱、初踏破だと金箱なんだね。

  それも、人数分はないけど、人数が反映され最高10個出るそうだ。

  自分と老人ズとして、宝箱1つ開封と言われて……

  「ライラ、お前さん、持ってるからねえ、開けな」

  婆ちゃんに言われて開ければ……

  うわぁ!って代物が出た!

  ミスリル、オリハルコン、ヒヒイロカネに、アダマンタイトまで使用した物だったんだけど、自分以外の者が溜息を吐いたのは……

  武器と言うより、採集用のハサミだったから。

  自分としては、最高の代物だったけど。

  だって、研ぎ不要で、大鎌同様、薬師専用の物で育って行くの!

  更に、一緒に入っていたのは……

  種、それも鑑定しても出来ない、出てこない種。

  ダチョウの卵に近い大きさで、種と思ったのは外皮が茶色で毛羽立っていて、かといって棘の様に硬くもなく、柔らかく滑らか。

  卵じゃない、としたのは生きていれば、僅かでも魔力の波動があるものだから。

  老人ズの方が鑑定能力高いと思うのに、出てこない。

  婆ちゃんも、首を傾げてるし。


  レア物を出す運は持ってるけど、自分に特化した物が出るだけに、それ以上、箱は開けさせてくれなかったし、残念そうに見て来てたけど……

  種をインベントリに収納してから鑑定すれば?と、種に付いて考えてたので、気にしてなかった。

  だけど、危うく声をあげそうになったのは……

  神霊樹の杖に始まり、46階層から50のラスボスの部屋に至るまでに居た魔物?で出来た装備品があった。

  と言っても、武器は杖だけで、後は全て衣装とアクセサリー。

  インベントリに入ってた。

  いつ何処で!?となれば、他の人と離れたのは、あの白い空間に居た時だよね。

  確かに、自分が着てる装備衣装で高機能なのは、ワイバーンのマントくらいしかないけど……

  Aランクだし、遭遇するのは高ランクの魔物なので、高機能の装備品を着るべきだとは考えてた。

  まるで、自分の考えが読め、必要な物を与えられた感があって、愕然としたんだけど……

  やっぱり、あの存在は神なんだろうね。


  汚濁不可、防寒防暑効果に、所有者登録され所有者以外の鑑定を弾くとか、気配を消す事が出来る以外に、消した相手の察知も出来るって……

  物理的にも、魔法でも、傷をつける事は出来ないって、チートだよ!

  その効果が、ローブを始めパンツにブーツ、手袋までに着いていた。

  その上、色を魔法で変えられるって凄い!

  アクセサリーのネックレス、イヤリング、ブレスレットは、自分製作の方より上級なのは当たり前だけど……

  指輪が色んな色でゴロゴロとあるのはなんでだろう?

  ちなみに、この世界の宝石事情は、魔石の方が色とりどりだし、魔力を流す事で刻まれている魔法を放つ事も出来るので……

  宝石はほぼ観賞用で、なおカッティングや研磨も洗練されて居ないんだ。

  だから、128面のブリリアントカットなんてないので、無色のダイヤモンドの価値が低い。

  更に、相手の色を身に付けるって言う恋愛事情もあって、色付きの宝石が選ばれるの。

  それに、魔石の方が加工もしやすいし。

  インベントリから出しそうになったイヤリングは、耳にピッタリフィットのタイプなんだけど、透明ボールの魔石の中に、薔薇にカッティングがされた青緑色の風属性の魔石が入ってるの!

  他には、極彩色の羽根が使われてる揺れるイヤリングとか!

  思わず、種の事を忘れて、そっちのけで見てたんだ。



  上級ダンジョン「ウプラムの園庭」50階層踏破って事で、自分たち老人ズが依頼を受けたのは補助なので、依頼報酬以外は出なかったけど……

  色々採集など出来て、貴重な物いっぱいget出来たので、50/50です。

  そりゃ、採集した物も護衛してやったんだから、山分けっていうのなら、宝箱もう1個こっちに寄越せと言ってただろうけど。

  採集もだけど、倒した物のドロップ品の回収も、切り取り次第になったのは、レイトルが魔石を食べようとしてたから。

  上級ダンジョンの詳細は、冒険者ギルドを通して、辺境伯に上がって来るけど、その前に老人ズと一緒に、報連相しに、屋敷に来たんだ。

  そこで、北海の階層で取れたキングサーモンを使用したカルパッチョから、燻製などを出したんだ。

  その時に、北西の方向の魔の森に入ってみるけど、良いか?と許可を取ろうとしたんだけど……

  怒られた!

  勝手に行ったら、怒られそうだから報連相したのに!

  「私たち辺境領を心配してくれるのは有難いが……」

  って、違う違う。

  自分の為だよー。

  ただ、領都から、かなり離れていると思われてるのは、スタンピードと思われる群れが領都に至るまでに、討伐出来るから。



  最終的に、北西方向の魔の森の調査って事で、指名依頼を出して戴けるって事になった。

  と言うのも、「なら、王都の北の上級ダンジョンに行って来るかなあ」と呟けば、その話が出たの。

  あそこでランダムといえ落ちるという家のフォルムの魔道具、手に入れられるものなら、欲しいと思って…

  召喚獣の小屋があるので、絶対に必要って物でもないんだけど……

  最近やたらと予感めいた事が思い浮かび、対策すれば無傷で済み巻き込まれなかった。なんて事が増えれば、気になるよねえ。

  その魔道具が手に入れば、魔力さえ流せば使用者固定され、持ち逃げされても手元に戻って来るし。

  召喚獣の小屋に招き入れられる事を教えたくない者を保護せざるえなくなった時の保険?として欲しいの。

  要するに、助けて貰ったにも関わらず、恩を仇で返す様な者に出くわしそうな気がするの。

  なので、婆ちゃんたちを王都に送ったら、どっちを先にするか決めてないけど、さっさとやっちゃうかな。


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