事故から始まる物語

maruta

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喧嘩

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 詩音と喧嘩をした?私は別に喧嘩だとは思っていないが詩音は怒っているらしくでも内容を認めることも出来ずにお互いなんとも言えない雰囲気のまま授業を受けて昼ご飯の時間になった。まだ外は暑いため先輩たちと食べているが、今日はどうするか悩んだ末とりあえず詩音が来たら先輩たちの元に行こうと待ち合わせの渡り廊下へと向かった。
 待ち合わせの場所に行くとすでに詩音が居たので近付くと私に気付いた詩音はそのまま渡り廊下の方へと歩き始めた。私も詩音も黙ったまま特別棟の階段を登り先輩たちがいる屋上前の踊り場に着いた。

 照「え?空気重」

 飛鳥「照!」

 照「痛っ!なんで!?」

 飛鳥先輩が照先輩の頭を叩いて照先輩はなんで叩いたのか飛鳥先輩に文句を言っていた。

 飛鳥「照そう言うのはノンデリって言うんだよ!」

 照「ノンデリ?酒飲みかなんか?」

 飛鳥「ノンデリカシーだよ!デリカシーがないの!照はノンデリだよ!」

 照「えぇ?ごめんやけど、めっちゃ言うやん。すごい刺してくるやん。」

 飛鳥先輩と照先輩がコントみたいな会話をしていた。なんか前よりも仲良くなった?感じがしたが元からなのかなと思っていた。

 飛鳥「まぁでも、そんな状態で放置は出来ないよねぇ・・・2人は喧嘩でもしたの?」

 優希「いえ、そういう訳ではないんですけど」

 照「え、喧嘩やないのにそんな空気重いん?大丈夫?」

 飛鳥「照!」

 照「ごめんて!せめて肩叩いて痛いけん!・・・もう黙っとこ。」

 照先輩がなんとなく喋るようになった?ぽかったが飛鳥先輩に怒られて静かになってしまった。

 飛鳥「それで、喧嘩じゃないのに詩音ちゃんは怒ってるの?」

 詩音「私は喧嘩のつもりです」

 飛鳥「えぇ?どういう事?」

 私と詩音の意見が合わず飛鳥先輩が困惑していた為、昨日あった話を飛鳥先輩にする事にした。

 優希「昨日、詩音と電話で話をしていて詩音がペアルックをしたいから服を買いに行こうと言っていたんです。でも、私は今の服も着れるしこの間服を買ったばかりだったので反対したんです。そしたら、詩音が怒ってこうなりました。」

 照「しょう・・・ごめん。」

 照先輩が何か言おうとしたが飛鳥先輩に睨まれて謝っていた。

 飛鳥「優希ちゃんはペアルックしたくないの?」

 優希「いえ、そういう訳ではないんですけど」

 飛鳥「服を買ったばかりだから?」

 優希「はい・・・」

 飛鳥先輩にペアルックがしたくないのか聞かれたがしたい、したくないで言うとペアルックはしたいでも、服を新しく買うのに抵抗があった。

 詩音「服はいくらあってもいいじゃん!」

 優希「詩音はそうかもだけど私は着れる服があるなら新しいのは要らないよ!」

 飛鳥「まぁまぁ、そこは人それぞれの意見があるからね?」

 詩音「飛鳥先輩もペアルックとかする為に持っていなかったら新しい服買いますよね?」

 少し詩音と言い合いみたいな感じになりそうになって飛鳥先輩が仲裁してくれたが詩音が飛鳥先輩に話を振った。

 飛鳥「えぇ?私?私はしたいから買う派だけど照は興味ないから買わない派だよ?」

 詩音「でも、先輩たちペアルックしてましたよね?」

 飛鳥「あれは私が合わせて買ったんだよ!照は同じ系統の服しか着ないから新しいのを買うタイミングで同じの買ったの」

 詩音「そうだったんですか・・・」

 優希「詩音、昨日言おうと思ったら詩音が電話切って言えなかったんだけど、その、お母さんにこれ以上負担掛けたくないから・・・」

 詩音「っ!ごめん、優希のこと考えてなかった。ごめん・・・」

 詩音は私の家が母子家庭なのを知っているのでそう言った。服の1枚や2枚で変わるのかと言われれば私には分からないが、それでも少しでも変わるなら私は極力出費はしたくないし、今でも部活でバスケットシューズなど買っていたので出掛ける時の交通費など以外の買い物の出費は減らしたかった。
 詩音は察してか謝ってくれたのでもう大丈夫かなと思い、ちゃんと私が伝えていればこうはならなかったなと思った。

 飛鳥「なんか解決したみたいで良かったよ」

 詩音「すみません!変な空気にしてしまって・・・」

 飛鳥「大丈夫だよ、1番変な空気にしてたのは照だから」

 照「ごめんて」

 その後、詩音にまた謝られたが気にしないでいいと言った。その日の夜に電話で詩音と話していると詩音が「飛鳥先輩みたいになる!」とよく分からない事を言っていた。こうして私と詩音の喧嘩?は終わった。
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