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閑話 恋人の過去を聞く先輩2
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照が双子で双子のお姉さんは亡くなっている事を聞いて私はただ聞くことして出来ず悔しかった。照が夏祭りを嫌う理由が知りたくてどんな理由でも受け入れる覚悟はしているつもりだったが想像以上の過去を聞かされて何も言えなかった。
「夏になるとさぁ思い出すんよ。あの瞬間とその後の光の姿・・・」
「見たの・・・?」
「見た、自分の体がめちゃくちゃ痛くてでも、光もぶつかってるし心配で見た・・・すぐにお母さんに見るなって目を塞がれたけど見えたんよ。」
「・・・」
「夏になると思い出して寝れんくなる時があるし、夏祭りは思い出す事しかないから聞きたくも行きたくもない、ごめんこんな話聞かせて」
「ううん、なんか私の中でも色んな感情があってなんて言ったらいいのか分からない」
照が夏を嫌っていると思っていたが思い出して寝れない日もあるのは気付かなかった。色々と聞きたい事とか言いたい事とかあるけど驚きと照立場を想像すると悲しみや辛さがあって何も言えなかった。そんな私の頭を照は撫でて来た。
「な、なんで私を撫でるの!?」
「いや~泣くかなって」
「泣かないよ!?泣いてたのは照でしょ!?」
「そうやな~」
照は私が泣くと思って頭を撫でてきたが、何故そうなるのか分からなかった。今、照が生きているから大丈夫だとは思うけどその事故が気になって聞いてみた。
「照はその事故の時怪我しなかったの?」
「したよ」
「大丈夫だったの?」
「事故起きた瞬間は意識あったんやけどその後、意識なくなって半年は意識不明の重体ってやつやったね」
「意識不明!?半年も!?よく生きてたね・・・」
「やけん自分だけが生きとって現実味がなかったんやけどね」
「そうなんだ・・・」
「・・・光は歌うのが好きやったんよ」
「・・・もしかして」
「うん、作曲しとる理由。昔は自分で曲を作れば歌いに現れるとか思っちょったから、今は自分の曲が光に届けばいいなって思っちょんけど」
照は作曲をしていた、昔からやっていて今でも休みの日は作曲をしていたりしてその作った曲は動画サイトに投稿して結構有名だったりする。私は照は作曲が好きなんだと思っていたがそんな理由があったなんて知らず驚いたが、照の作る曲は私も好きなので伝えた。
「届いてるよ!照の作る曲すごくいい曲だもん!」
「ありがとう」
「・・・でも、そっかぁ照にはお姉さん居たんだね」
「お姉さんって同い年やけどね」
「そうだね!じゃあ光ちゃんだ!」
「あはは!今度一緒にお墓参り行こうか?」
「行く!照の家族だもんね!ちゃんと挨拶しないと!」
照と今度一緒に挨拶をしに行くことにした。もし、光ちゃんが生きていたら友達になれたかな?写真だと照と真逆な性格みたいだったけどどんな子だったのかな?なんて考えていた。
「もう寝るけどこっちで寝んの?」
「照が嫌じゃなければ一緒に寝たいな」
「どうしよっかな~飛鳥は寝相が悪いけんなぁ」
「照は意地悪だよ!」
「あはは!ほら寝るよ!」
照とベッドに横になり寝ようとするが寝れる気がしなかった。照はすぐに寝付くのでもう寝息が聞こえてきたが、徹夜明けや疲れて寝落ちした時以外は触ったり動いたりするとすぐに目を覚ますくらい眠りは浅いため寝顔を見ることしか出来ない。照を眺めていたつもりだったがいつの間にか寝ていたようで目を覚ますと朝で照は目の前で携帯を触っていた。
「おはよ~」
「照、おはよう」
私が目を覚ましたのに気付くとおはようと言ってくれるこの日常がもう私の中では当たり前になりつつあって、昨日聞いたあの時もし照も死んでいたら照と出会わなかったんだと思うと今を大事にしたいと思った。
「夏になるとさぁ思い出すんよ。あの瞬間とその後の光の姿・・・」
「見たの・・・?」
「見た、自分の体がめちゃくちゃ痛くてでも、光もぶつかってるし心配で見た・・・すぐにお母さんに見るなって目を塞がれたけど見えたんよ。」
「・・・」
「夏になると思い出して寝れんくなる時があるし、夏祭りは思い出す事しかないから聞きたくも行きたくもない、ごめんこんな話聞かせて」
「ううん、なんか私の中でも色んな感情があってなんて言ったらいいのか分からない」
照が夏を嫌っていると思っていたが思い出して寝れない日もあるのは気付かなかった。色々と聞きたい事とか言いたい事とかあるけど驚きと照立場を想像すると悲しみや辛さがあって何も言えなかった。そんな私の頭を照は撫でて来た。
「な、なんで私を撫でるの!?」
「いや~泣くかなって」
「泣かないよ!?泣いてたのは照でしょ!?」
「そうやな~」
照は私が泣くと思って頭を撫でてきたが、何故そうなるのか分からなかった。今、照が生きているから大丈夫だとは思うけどその事故が気になって聞いてみた。
「照はその事故の時怪我しなかったの?」
「したよ」
「大丈夫だったの?」
「事故起きた瞬間は意識あったんやけどその後、意識なくなって半年は意識不明の重体ってやつやったね」
「意識不明!?半年も!?よく生きてたね・・・」
「やけん自分だけが生きとって現実味がなかったんやけどね」
「そうなんだ・・・」
「・・・光は歌うのが好きやったんよ」
「・・・もしかして」
「うん、作曲しとる理由。昔は自分で曲を作れば歌いに現れるとか思っちょったから、今は自分の曲が光に届けばいいなって思っちょんけど」
照は作曲をしていた、昔からやっていて今でも休みの日は作曲をしていたりしてその作った曲は動画サイトに投稿して結構有名だったりする。私は照は作曲が好きなんだと思っていたがそんな理由があったなんて知らず驚いたが、照の作る曲は私も好きなので伝えた。
「届いてるよ!照の作る曲すごくいい曲だもん!」
「ありがとう」
「・・・でも、そっかぁ照にはお姉さん居たんだね」
「お姉さんって同い年やけどね」
「そうだね!じゃあ光ちゃんだ!」
「あはは!今度一緒にお墓参り行こうか?」
「行く!照の家族だもんね!ちゃんと挨拶しないと!」
照と今度一緒に挨拶をしに行くことにした。もし、光ちゃんが生きていたら友達になれたかな?写真だと照と真逆な性格みたいだったけどどんな子だったのかな?なんて考えていた。
「もう寝るけどこっちで寝んの?」
「照が嫌じゃなければ一緒に寝たいな」
「どうしよっかな~飛鳥は寝相が悪いけんなぁ」
「照は意地悪だよ!」
「あはは!ほら寝るよ!」
照とベッドに横になり寝ようとするが寝れる気がしなかった。照はすぐに寝付くのでもう寝息が聞こえてきたが、徹夜明けや疲れて寝落ちした時以外は触ったり動いたりするとすぐに目を覚ますくらい眠りは浅いため寝顔を見ることしか出来ない。照を眺めていたつもりだったがいつの間にか寝ていたようで目を覚ますと朝で照は目の前で携帯を触っていた。
「おはよ~」
「照、おはよう」
私が目を覚ましたのに気付くとおはようと言ってくれるこの日常がもう私の中では当たり前になりつつあって、昨日聞いたあの時もし照も死んでいたら照と出会わなかったんだと思うと今を大事にしたいと思った。
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